
Androidゲーム機「Retroid Pocket Nova」は、4.5インチ・アスペクト比 4:3 の有機ELディスプレイを搭載した横型モデルです。SoC には QCS8550、8GB / 12GB メモリ + 128GB ストレージを搭載。定番レトロゲームとの相性を重視した、小型・高性能なモデルです。
Retroid Pocket Nova の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックします。
Retroid Pocket Nova について
Retroid Pocket Nova に関する情報をまとめたページです。
公式ストアで購入した実機(12GB / 128GBモデル)です。
提供品の有無にかかわらず、コンテンツの内容には一切影響していません。
価格・販売ストア

Retroid Pocket Nova は、公式ストアを中心に販売されています。
カラーラインナップは、ブラック、16Bit、GC、アイスブルー、クリスタル、ウォーターメロン、クリアパープルの全7色。
なお、半透明カラーについては、通常カラーより販売価格が高く設定されています。
8GB / 128GBモデルと 12GB / 128GBモデルの 2種類から選択できます。
・Retroid Pocket Nova
販売価格:239ドル~274ドル(送料別)
製品仕様とスペック
Retroid Pocket Nova のスペックについて詳しく見ていきます。
| 製品名 | Retroid Pocket Nova |
| 画面 | 4.5インチ、有機EL(AMOLED) 解像度 1280 × 960、4:3 リフレッシュレート120Hz |
| OS | Android 13 |
| SoC | Qualcomm QCS8550 |
| RAM | 8GB / 12GB LPDDR5X |
| ストレージ | 128GB UFS 3.1 |
| バッテリー | 5000mAh |
| インターフェース | USB 3.1 Type-Cポート |
| ワイヤレス通信 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.3 |
| 大きさ | 169.9 × 84.1 × 15.6mm |
| 重さ | 255g |
| 素材 | ABS樹脂素材 |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
Retroid Pocket Nova のレビュー
Retroid Pocket Nova をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックします。
付属品

1. ユーザーマニュアル
2. 合格証
3. USB Type-Cケーブル

別売りアクセサリーとして、背面形状を変更できる「Bumped Back Shell」も用意されています。持ちやすさを重視するなら、あわせて購入しておきたいおすすめアクセサリーです。
大きさ・重さ

大きさは 169.9 × 84.1 × 15.6mm、重さは 257g(実測値) です。
4.5インチディスプレイを搭載しながら、本体重量は軽量に抑えられています。
筐体には、従来の Retroid Pocketシリーズと同じくプラスチック素材を採用しています。
最近の Androidゲーム機でみられるオールガラス仕様ではないため、高級感という点ではやや劣りますが、成形精度や組み立ての仕上がりは良好です。
パーツ同士の継ぎ目やボタン周りの作りもしっかりしており、プラスチック筐体ながらチープな印象はありません。軽量さを活かした、携帯ゲーム機らしい実用性重視のデザインに仕上げられています。
サイズ感

参考として、PS Vita(PCH-2000)や Nintendo Switch を並べてみました。
PS Vita(PCH-2000)と比べると横幅はやや大きいものの、全体としては近いサイズ感です。
Retroid Pocket Nova はグリップ形状を抑えたフラット寄りのデザインなので、実際に手に持った印象も比較的コンパクトに感じられます。

続いて、Androidゲーム機の Retroid Pocket 6 を並べてみました。
5.5インチの Retroid Pocket 6 と比べてもひと回り小さく、持ち運びやすさを重視したサイズ感です。
横型の高性能 Androidゲーム機としては小型・軽量です。
バッグなどに収納して持ち運びやすく、レトロゲーム用途では画面サイズと携帯性のバランスに優れています。
インターフェース

上部には 電源ボタン、音量調整ボタンを配置し、下部には microSDカードスロット、イヤホンジャック、USB Type-Cポートが並んでいます。
前面左右にはステレオスピーカーを配置しています。
手でふさぎにくいフロントスピーカー構成で、ゲームプレイとの相性に優れています。音量も十分で、クリアさと臨場感を兼ね備えたサウンドを楽しめます。

ワイヤレス通信は Wi-Fi 7、Bluetooth 5.3 に対応しています。
その他に、マイク、バイブレーション機能を搭載しています。

左右のアナログスティック周りには LEDライトエフェクトが搭載されています。
LED のオン・オフや輝度調整、RGBカラーおよび照明効果の変更が可能です。

バッテリー容量は 5000mAh で、最大27W の急速充電に対応しています。
また、バイパス充電のほか、充電制限にも対応しています。
アクティブ冷却ファンを搭載しており、背面の吸気口から取り込んだ空気を上面の排気口へ逃す構造となっています。
画面

リフレッシュレート 120Hz の 4.5インチ AMOLED(有機EL)を搭載しています。
解像度は 1280 × 960、アスペクト比は 4:3、画素密度は 356PPI です。
ディスプレイはネイティブでポートレート(縦長)表示に対応しており、10点マルチタッチをサポート。リフレッシュレートは最大120Hz で、用途に応じて 60Hz / 120Hz を切り替えて使用できます。
解像度も 1280 × 960 と高く、レトロゲームでは整数倍スケーリングを利用しやすいのもポイントです。4:3タイトルを大きな黒帯なしで表示できるため、16:9ディスプレイを搭載した Retroid Pocket 6 とは明確に方向性が異なります。

画面輝度を測定したところ、最大 714nit を記録しました。
リフレッシュレート 120Hz 選択時のタッチスクリーンの操作感度(シングルタッチ・マルチタッチ)の平均値は 120Hz、呼び出しレートは平均 123Hz です。
AMOLED ならではの高いコントラストと鮮やかな発色も魅力です。
暗いシーンでは黒をしっかり表現でき、レトロゲームから 3Dゲームまでメリハリのある映像を楽しめます。
一方で、PSP や一部 Androidゲームなどの 16:9コンテンツでは上下に黒帯が表示され、実際の表示領域は小さくなります。ワイド画面のゲームを中心に遊ぶのであれば、5.5インチ・16:9ディスプレイを搭載した Retroid Pocket 6 のほうが適しています。

Retroid Pocket から販売されている「Retroid Dual Screen Add-On」を装着することで、デュアルスクリーン化できます。実際に Retroid Pocket Nova に装着して動作確認を行いました。
1画面では視認性に課題があるニンテンドーDS や ニンテンドー3DS、Wii U などのエミュレーターでも、上下画面を分けて表示できるため、より快適なプレイ環境を実現できます。
なお、Retroid Dual Screen Add-On には 2種類のモデルがあります。
Retroid Pocket Nova の縦幅に合うのは『Retroid Device』向けモデルです。購入する際は対応モデルを間違えないように注意しましょう。
「Retroid Dual Screen Add-On」は、Retroid Pocketシリーズ向けに開発された拡張アクセサリーです。ニンテンドーDSのように対応モデルをデュアルスクリーン化(2画面)できるだけでなく、Retroi[…]
操作感

コンパクトながら、Retroid Pocket 6 に近い操作感を実現しています。
ABXYボタンは 直径 7.7mm、ストローク 1.0mm で、メンブレン方式を採用しています。方向ボタンはドームスイッチが使われていて、全体としては軽快な操作感にまとめられています。
PS Vita を意識したデザインを採用し、クリック感のあるしっかりとした押し心地です。ABXYボタンもストロークは適切で、押し込みに必要な力は重すぎず、連続入力もしやすく感じました。

左右のアナログスティックにはホールセンサーを採用しています。
スティックサイズは小型ですが、指先への収まりはよく、ゲームキューブや PS2 などの 3Dゲームでも扱いやすい操作感です。

また、左右のスティックは本体サイズに合わせて低めに配置されており、方向ボタンや ABXYボタンとの指の移動もスムーズです。コンパクトな筐体ながら操作系が窮屈に感じにくく、長時間でも扱いやすい配置にまとめられています。

L1 / R1 はクリック感のある押し心地で、L2 / R2 はデジタル入力とアナログ入力の両方に対応しています。レースゲームなど、入力の強弱を必要とするタイトルでも活用できます。
一方で、電源ボタンの形状や配置については改善の余地があります。
M2ボタンと形状が似ており、配置も近いため、誤操作するほどではありませんが、もう少し形状や配置に違いがあれば使いやすかったと感じます。

標準の背面パネルはフラット寄りの形状で、グリップはありません。
短時間のプレイでは気になりませんが、長時間では持ちにくさを感じる場合があります。
別売りの「Bumped Back Shell」に交換することで、背面にグリップを追加できます。
交換する手間はかかりますが、長時間プレイ時の持ちやすさを向上できます。
全体として、Retroid Pocket 6 よりも小型の筐体ながら、主要な操作系は大きく妥協していません。特に4:3ディスプレイと方向ボタンを上側に配置したレイアウトの相性がよく、レトロゲームを中心に遊ぶ携帯機として扱いやすい操作感に仕上げられています。

アナログスティックのデッドゾーンや可動域については、実測結果も良好でした。
スティック軸の大きなズレも見られず、細かな入力にも素直に反応します。
Androidゲーム機はエミュレーターアプリが豊富な反面、入力遅延を感じやすい傾向があります。ただし、繊細な操作を必要としないゲームであれば、それほど気になることはないでしょう。
システム

システムは Android 13 を搭載し、Google Play ストアにも対応しています。
プリインストールされているアプリは選択でき、設定はユーザー自身で行う必要があります。
Retroid独自のランチャーやハンドヘルド機向け設定機能を搭載しており、パフォーマンスモードや内蔵ファン、ボタン設定、画面マッピングなどを調整できます。

画面上部から引き出せるパネル「クイック設定パネル」では、画面の明るさ調整や自動回転のロック、パフォーマンスや内蔵ファンモードの切り替え、ホバーアイコンのオン / オフなどの切り替えが可能です。

ホバーアイコンをオンにすると、ゲーム起動後に画面右側へのスワイプ操作でメニューを表示できます。リマッピング機能である「ボタンアダプテーション」を設定すれば、タッチ操作を物理ボタンに割り当てられます。

より詳細な設定は、システム項目内の「ハンドヘルドの設定」から変更できます。
なお、デュアルスクリーン(Retroid Dual Screen Add-On)を使用する場合は、事前に「テレビと接続」の項目を切り替えてから利用するとスムーズです。
システム全体の構成は、Retroid Pocket 6 と共通と考えて問題ありません。
OTAアップデートに対応しており、継続的なシステムの改善が期待できます。
ベンチマーク

各種ベンチマークテストの結果は以下のとおりです。
・AnTuTu(V11)のスコア
総合:1739751
CPU:616520、GPU:433525
・Geekbench 7 のスコア
CPU:シングルコア 1809、マルチコア 5539
GPU:7432
・3DMark のスコア
Steel Nomad Light:1110
Solar Bay:5396
Qualcomm QCS8550 プロセッサを搭載しています。
Snapdragon 8 Gen 2をベースとした SoCで、CPU / GPU構成もほぼ同等です。
本体温度

ベンチマークを実行し、負荷がかかった状態での発熱を測定しました。
最高温度は 32.3度を記録しました。
高負荷時でも本体表面の発熱は控えめで、熱さが気になるほどではありません。
長時間のゲームプレイでも、本体温度を気にせず快適に使用できると感じました。
内蔵ファンの動作音は、最大34dB を記録しました。
ファンノイズも比較的控えめで、ゲームプレイ中に大きく気になるほどではありません。
バッテリー持ち

PCMark Work 3.0 battery life でバッテリー持続時間を測定しました。
バッテリー残量 100% から20%までで、結果は 18時間11分でした。
なお、測定時の輝度は 200nit にキャリブレーションしています。
また、スリープ状態でのバッテリー消費も少なく、待機時のバッテリー持ちも良好です。
エミュレーター性能

エミュレーター性能は、Retroid Pocket 6 と同等のパフォーマンスを発揮します。
Qualcomm QCS8550 プロセッサを搭載しており、スペック上では AYN Odin2シリーズ や AYANEO Pocket S と同クラスといった印象を受けます。
動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームをはじめ、セガサターン、PSP、ゲームキューブ、Wii、3DS、PS2、PS Vita のゲームタイトルが高解像度かつフルスピードで実行可能です。また、Wii U や Switch、PS3 向けタイトルも一部動作します。

4.5インチ・1280 × 960・4:3 という画面構成は、ゲームキューブや PS2 などの 4:3タイトルとの相性も良好です。16:9ディスプレイのような左右の大きな黒帯がなく、画面を広く使えます。
一方で、すべてのゲームが完全に動作するわけではなく、エミュレーター側の互換性やタイトルによって設定調整が必要です。高スペックが求められるエミュレーターも動作しますが、Retroid Pocket Nova の主な用途として考えるのであれば、PS2・ゲームキューブ世代までを目安にするのが現実的といえるでしょう。
必ずご自身で吸い出したものを使用してください。
ゲームアプリ

Snapdragon 8 Gen 2クラスの性能を備えているため、Androidゲームも幅広く楽しめます。『原神』や『鳴潮』、『ゼンレスゾーンゼロ』などの負荷が高い 3Dゲームについても、画質設定を調整することで快適に動作する性能を備えています。
一方で、内蔵ストレージは 128GB に限られます。大容量の Androidゲームやゲームデータを多く保存する場合は余裕が少ないため、microSDカードの併用をおすすめします。

さらに、リモートプレイやクラウドゲーム(PCゲーム)も楽しめます。
通信環境や回線速度に左右される部分はあるものの、条件が整えば携帯機とは思えないほど快適なプレイが可能です。
ただし、4.5インチ・4:3ディスプレイなので、16:9 を前提とした PCゲームでは画面が小さく、文字や UI も見づらく感じる場合があります。ゲームストリーミングを重視するのであれば、Retroid Pocket 6 のような 16:9モデルのほうが適しています。
まとめ

Retroid Pocket Nova は、4.5インチ・4:3 の有機ELディスプレイと、Snapdragon 8 Gen 2 クラスの高い処理性能を組み合わせた小型 Androidゲーム機です。横型モデルとしてはコンパクトかつ軽量で、持ち運びやすさと性能を両立しています。
特に、4:3ディスプレイはゲームキューブや PS2 などとの相性が良く、16:9ディスプレイのような大きな黒帯を気にせず画面を広く使えます。120Hz対応の AMOLED による鮮やかな表示や、Retroid Pocket 6 に近い操作感も好印象で、レトロゲームを中心に遊ぶには非常に扱いやすい構成です。
一方で、PSP や Androidゲーム、クラウドゲームなどの 16:9コンテンツでは表示領域が小さくなります。また、標準の背面パネルはフラット寄りなので、長時間プレイでは持ちにくさを感じる場合があります。そうした用途では Retroid Pocket 6 や、別売りの Bumped Back Shell も選択肢になります。
総合的に見ると、Retroid Pocket Nova は「小型・高性能な 4:3 Androidゲーム機」を求める人に向いたモデルです。同クラスの高性能SoC を搭載したモデルと比べると価格も比較的抑えられており、4:3 AMOLEDディスプレイや高いエミュレーター性能まで含めて考えると、コストパフォーマンスにも優れています。
携帯性を重視しながら、レトロゲームから PS2・ゲームキューブ世代までしっかり楽しみたい人にとって、完成度の高い一台といえるでしょう。
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