![GPD XP Plus レビュー](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_00.jpg)
Androidゲーム機「GPD XP Plus」は、従来モデル GPD XP のアップグレードモデルです。
本体の大きさ・重さ、着脱式モジュールはそのままに、MediaTek Dimensity 1200プロセッサを搭載、冷却能力・パフォーマンスを大幅に向上しています。
主要スペックは Android 11、6.81インチ(2400×1080)、MediaTek Dimensity 1200プロセッサ、RAM 6GB LPDDR4x 4266Mhz、ストレージ容量 256GB USF3.1、SIMカードスロットを搭載しています。
GPD XP Plus の価格・販売ストア
![GPD XP Plus 価格・販売ストア](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_01.jpg)
GPD XP Plus は、国内正規販売店 デントオンラインショップで販売しています。
カラーバリエーションは、アイアンブラックの1色のみ。
・GPD XP Plus
一般販売価格 62,000円
公式ストア会員価格 59,900円
※事前に新規会員登録が必須
GPD XP Plus のスペック
GPD XP Plus のスペックを詳しく見ていきます。
- システム:Android 11
- ディスプレイ:6.81インチ、第5世代ゴリラガラス、10点マルチタッチ
解像度:2400 × 1080、画素密度 388ppi - CPU:Mediatek Dimensity 1200
- GPU:ARM Mal-G77 MC9
- RAM:6GB LPDDR4X 4266Mhz
- ストレージ:256GB USF3.1
- 外部ストレージ:microSD(最大2TB)
- 大きさ・重さ:モジュールによって異なる
- バッテリー容量:7,000mAh
- 通信:Wi-Fi6、Bluetooth 5.2、802.11a/b/g/n/ac/ax
- LTEバンド:B1/2/3/5/7/8/12/17/20/26/28/34/38/39/40/41
- SIM:nanoSIM 4G対応(通話非対応)
- カメラ:イン5MP
- その他:GPS、Gセンサー、マイク、バイブレーション
- 素材:プラスチック(ABS樹脂素材)
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが保証はできかねます。
GPD XP Plus のレビュー
Androidゲーム機「GPD XP Plus」をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、ベンチマークテスト、エミュレーター性能、評価すべき点、欠点についても徹底解説します。
付属品
![GPD XP Plus 付属品](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_02.jpg)
付属品はマニュアル、液晶保護フィルム、USB Type-Cケーブル、ACアダプター、SIMピン、コントローラーモジュール3つが付属します。
大きさ・重さ
![GPD XP Plus 大きさ・重さ](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_03.jpg)
GPD XP Plus の大きさ・重さは、装着するモジュールによって異なります。
未装着状態の大きさは、201 × 83 × 18~41mm、重さは 325g です。
モジュール名 | 大きさ | 重さ |
Xboxモジュール | 233 × 83 × 18~41mm | 370g |
FPSモジュール | 216 × 83 × 18~41mm | 350g |
MOBAモジュール | 205 × 83 × 18~41mm | 330g |
免責事項:いずれも実測値ではなく、公式発表されている数値です。
![GPD XP Plus サイズ感](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_04.jpg)
Xboxモジュールを取り付けた状態で比較してみます。
いずれも実測値ではなく、公式発表されているスペックです。
製品名 | 画面サイズ | 大きさ | 重さ |
GPD XP Plus | 6.81インチ | 233 × 83 × 18~41mm | 370g |
Nintendo Switch | 6.2インチ | 239 × 102 × 13.9mm | 398g |
Nintendo Switch Lite | 5.5インチ | 208 × 91.1 × 13.9mm | 275g |
Nintendo Switch よりも大画面で、大きさ・重さはコンパクトです。
ポケットサイズではありませんが、長時間の使用でもストレスなく使えるサイズ感です。
インターフェース
![GPD XP Plus インターフェース](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_05.jpg)
インターフェースは、従来モデルとほぼ同等です。
本体上部に電源ボタン、音量調整ボタン。下部にはマイク穴、イヤホンジャック、SIMスロット、USB Type-Cポート、左右にステレオスピーカーを用意しています。
![GPD XP Plus インターフェース](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_06.jpg)
SIMカードスロットはデュアルSIMで、nanoSIM を2つ、もしくは nanoSIM と microSDカードをそれぞれ1つで使用できます。ただし、4G対応で通話非対応な点には注意してください。
![GPD XP Plus インターフェース](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_07.jpg)
従来モデルと比べて放熱対策・冷却能力が向上しています。
背面右側に新たに吸気口を備え、アクティブ冷却ファンの冷却モードは、OFF・Low・High の3モードを用意しています。新機能のウルトラパフォーマンスモードでの設定は不可(常に「High」設定)です。
アクティブ冷却ファンの風切り音は大きめですが、それを打ち消すほどスピーカーの音質が大きい点は賛否両論です。最小設定のサウンドで十分なほどパワフルです。
画面
![GPD XP Plus 画面](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_08.jpg)
GPD XP Plus の液晶ディスプレイは鮮明と評価します。
6.81インチ液晶ディスプレイ、解像度 2400 × 1080(20:9)、画素密度 388PPI です。
液晶ディスプレイとガラスレンズの隙間がないフルラミネーションディスプレイを採用しています。
解像度は標準で 2400 × 1080、その他にも 2200 × 1080、1920 × 1080、1920 × 960 の計4つから選択可能です。選択した解像度は瞬時に切り替えられます。
解像度・アスペクト比が、一般的なサイズでない点には注意が必要です。
エミュレーターやゲームタイトルによってはベゼルが目立ちます。
操作性
![GPD XP Plus 操作性](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_09.jpg)
GPD XP Plus の操作性は良好と評価します。
ABXYボタンのサイズは 6.6mm、ストロークは 0.4mm と浅めですが、確かな押し心地を実感できる作りです。
本体サイズは小さいながらもグリップがあり、しっかりホールドできます。
バイブレーション機能は本体側にのみ搭載されており、モジュール側には内蔵されていません。
![GPD XP Plus 操作性](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_10.jpg)
アナログトリガーではなくマイクロスイッチを採用していること、アナログスティックの高さがあり ABXYボタンを押す際に触れてしまう位置にあるのは賛否両論です。
タッチ操作を物理ボタンに割り当てられるリマッピング機能は便利です。
オーバーレイ表示されるボタンを好みの位置に合わせて保存するだけで設定可能です。
ゲーム途中であっても何度も設定変更が可能で、専用アプリを必要としません。
システム
![GPD XP Plus システム](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_11.jpg)
システムは Android 11 搭載、Google Playストアに標準対応です。
標準では GBox Desktop(GPD Metro UI)を採用しています。SETTING の Home Switch から切り替え可能です。
基本的な設定項目は SETTING で網羅されています。
解像度変更、バージョン、ストレージ、設定、コントローラーテスト、Wi-Fi、ビデオガイド(使い方)が用意されています。UI アイコン・タブは英字表記のみ対応です。
![GPD XP Plus 使い方](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_16.jpg)
プリインストールされている Dolphin Emuleator(ゲームキューブ・Wiiエミュレーター)は、独自チューニングされたもので更新・削除できない仕様です。必要に応じて Dolphin MMJR もしくは、Dolphin MMJR2 を導入することをおすすめします。
本体の初期化
万が一のトラブルがあっても、簡単に初期化できます。
下記手順を参考に進めてください。
- SETTING の「Advanced Setting」を選択
- 「システム」を選択
- 「詳細設定」を選択
- 「リセットオプション」を選択
- 「すべてのデータを消去(出荷時リセット)」を選択
- 「すべてのデータを消去」を選択
- 数分待てば完了
ベンチマーク
![GPD XP Plus ベンチマーク](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_12.png)
AnTuTuベンチマークスコアは、70万点台です。
従来モデル比で2倍以上のベンチマークスコアです。
Snapdragon 870 に匹敵するスコアで、大幅なパフォーマンス向上を実現しています。
価格相当のスペックと評価します。
エミュレーター性能
![GPD XP Plus エミュレーター](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_13.jpg)
エミュレーター性能は優れていると評価します。
Androidゲーム機というカテゴリでは、フラグシップ・最上位に位置します。
動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームをはじめ、ニンテンドーDS、NINTENDO64、PSP、ドリームキャスト、セガサターン、ゲームキューブ、Wii、ニンテンドー3DS、PS2 までが快適動作するスペックを搭載しています。
![GPD XP Plus エミュレーター性能](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_18.jpg)
総合的にみると Snapdragon に比べて安定動作するエミュレーター・ゲームタイトルは限定的です。解像度・アスペクト比は難があり、正常動作するエミュレーターやゲームタイトルではスペック相当の実力を体感できるデバイスと評価します。
Androidゲーム機全般にいえることですが、エミュレーターアプリの充実・出来が良いという利点はありますが、システムレベルで物理ボタンの入力遅延がある点については注意が必要です。
![GPD XP Plus エミュレーター性能](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_17.jpg)
エミュレーターを中心に遊ぶという人は、フロントエンド「Pegasus Frontend」の導入をおすすめします。詳しい導入手順については、こちらの記事を参考に進めてください。
Pegasus Frontend は、あらゆる種類のエミュレーターを起動するためのグラフィカルフロントエンド・ユーザーインターフェイス(UI)です。ゲームタイトル閲覧などのカスタマイズ性と、ハイパフォーマンスに重点を置いて制作が進[…]
ゲームアプリ
![GPD XP Plus アプリ](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_14.jpg)
ゲームアプリ『原神』は、グラフィック画質「最高」で動作します。
画面の明るさ 100%、冷却ファン High の状態で、連続プレイ時間は4時間超でした。
本体の熱を感じることもなく、アクティブ冷却ファンの効果を実感できます。
マインクラフト、Call of Duty Mobile、フォートナイトなども快適に楽しめます。さらに新機能のウルトラパフォーマンスモードに設定すればフレームレート向上も期待できます。
![GPD XP Plus クラウドゲーミング](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_15.jpg)
主要ボタンをリマッピングボタンで割り振ることができるので、利便性や操作性においてアドバンテージはあります。総合的な快適さという点においてはハイエンドなゲーミングスマホにおよびません。
Steam Link や Xbox Game Pass によるリモートプレイやクラウドゲーム(PCゲーム)も快適に遊べます。通信環境・回線速度が十分であれば問題なくゲームプレイが可能です。
遊ぶゲームタイトルによっては、左下のパンチホールカメラでアイコンやメッセージの一部が隠れてしまうのは邪魔に感じるかもしれません。
まとめ
![GPD XP Plus レビュー](https://tonchikiroku.com/wp-content/uploads/2022/08/gpd_xp_plus_review_00.jpg)
Androidゲーム機 GPD XP Plus は、従来モデルの大きさ・重さ、着脱式モジュールはそのままに冷却能力とパフォーマンスが大幅に向上したアップグレードモデルです。
Mediatek Dimensity 1200、6.81インチの高解像度ディスプレイ、バッテリー 7000mAh を搭載。冷却能力、ストレージ容量・速度の向上、操作性・持ちやすさにおいてアドバンテージがあるコントローラーに加えリマッピング機能が搭載されているのは評価ポイントです。
Nintendo Switch よりも大画面で、大きさ・重さもコンパクトですが、アナログスティックの高さがありポータビリティや操作性は賛否両論です。また、解像度・アスペクト比が一般的サイズではないため、エミュレーターに適していないのは残念ポイントです。
スペックに対して価格相当で、Androidゲーム機というカテゴリにおいてはフラグシップ・最上位モデルと評価します。ただ、パフォーマンスに優れているものの最適化されているエミュレーターは限定的なので、スマホゲームやリモートプレイ、クラウドゲームに向いているデバイスと評価します。
中華ゲーム機「ANBERNIC WIN600」は、低価格・軽量な Windows携帯ゲーム機です。エミュレーターを遊ぶことにフォーカスしたスペックで、内蔵ストレージ(SSD)・メモリーを換装できるだけでなく、SteamOS をサポ[…]
Windows携帯ゲーム機「AYANEO AIR」は、超軽量薄型 398g を実現したモデルです。AYANEOシリーズとしては初となる有機ELディスプレイ、LEDイルミネーション機能、LC/RCボタン、microSDカードスロット[…]
中華ゲーム機「ANBERNIC RG552」は、期待の新作として注目を集めています。デュアルシステム(Android 7.1 と Linuxベースのシステム)を採用。5.36インチ液晶ディスプレイ、解像度 1920 × 1152、[…]
モバイルゲームコントローラー「GameSir X3 Type-C」は、従来モデルの操作性・持ちやすさを向上、アナログスティック・ボタンのカスタマイズ、ペルチェ冷却ファンを備えたスマホ専用コントローラーです。GameSir […]
2022年上期(2022年1月~6月)の中華ゲーム機の売れ筋ランキングを発表します。世界的な半導体不足の影響が続いた 2022年上期、その中でも一番売れた中華ゲーム機の売れ筋ランキングを発表します。5つのカテゴリ分けしたラ[…]