GPD WIN Max のクラウドファンディング情報が、海外フォーラムで情報公開されています。
公開されている情報は、海外クラウドファンディングのキャンペーンで開示される予定の内容そのものです。
新型コロナウィルスの影響により、GPD社の既存製品の製造・生産、新製品開発に遅れが出ていましたが、現在は正常化され遅れを取り戻しつつあります。
そのため、クラウドファンディングは GPD社の Wade Wang 氏 が海外フォーラムでアナウンスしていたとおり、大きな問題がないかぎり 2020年5月にクラウドファンディングが開始します。GPD WIN Max の詳細なスペック、魅力的なポイントをご紹介していきます。
GPD WIN Max のスペック
GPD WIN Max の詳しいスペックはご覧のとおりです。
GPD WIN 2(現行モデル)と比べると大幅にスペックが向上しています。
CPU は AMD Ryzen シリーズ からインテルの第10世代 CPU i7-1065G7 または i5-1035G7 が搭載されることになっていましたが “ Intel Core i5-1035G7 ” で確定しました。
16GB LPDDR4-3733 から 16GB LPDDR4-3200 に変更となりました。
ディスプレイサイズは8インチ、ストレージは 512GB(M.2 2280 SSD)、メモリは 16GB(LPDDR4-3200)、バッテリー容量は 15,000mAh、Bluetooth 5.0 対応、無線LAN だけでなく、有線LANコネクタ(RJ45)も搭載しています。
大きさは 207 × 145 × 26 mm、重量は 790g です。
歴代のGPD製品の中では、一番に大きく・重たいデバイスになりそうです。
外装シェルは CNC マグネシウムアルミニウム合金と、GPD MicroPC にも採用された 耐衝撃ABS合成樹脂の組み合わせです。
バックライトキーボード、ゲームコントローラ、タッチパッドなどの各種インターフェイスについては、こちらの記事をご覧ください。
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詳細なスペック・機能については、そちらで確認いただけます。
GPD WIN Max のポイント
海外フォーラムで公開されたクラウドファンディング事前情報の中から、特に気になった GPD WIN Max の特徴的な機能を5つご紹介します。
CPU / GPU の世代更新、Thunderbolt 3 対応の拡張性
CPU / GPU の世代更新による高性能化、Thunderbolt 3 対応によるドッキングステーションなどの拡張性が注目を集めそうです。
GPD WIN Max はゲーミング向けの製品としてアピールされていますが、本格的な最新ゲーミングPC と比べると、性能はそれほど高くはありません。
そういった不足した機能を Thunderbolt 3 接続による eGPU(外付けGPUボックス)をサポートしたことにより補えます。最新世代のグラフィックボードを使えるというアドバンテージは高いです。
バッテリー容量増加、充電速度も向上した
GPD WIN Max のバッテリー容量 15,000mAh(5,000mAh × 3)で GPD WINシリーズ最高容量です。また、60W 急速充電 PD3.0(Power Delivery)に対応し、満充電までおよそ2時間と短縮されています。
バッテリー持ち時間は、高負荷がかかるゲーミング使用であれば3時間、負荷がないゲーミングであれば6~8時間、最大バッテリー持ち時間は 14時間です。
冷却能力は GPD史上最高の完成形へ
GPD WIN Max の冷却能力は、もともと TDP 25W 向けに設計・開発されています。
デスクトップ PCクラスの冷却能力を実現させるために、ツインターボファンとデュアルヒートパイプ冷却方式を採用しました。冷却能力は GPD WIN 2 の8倍の性能です。
冷却ファンは BIOS による自動制御調整(20W)をしていますが、ユーザー側で BIOS 設定を変更することで TDP(Thermal Design Power)を3モード(15W、20W、25W)から選ぶこともできます。
液晶ディスプレイはより大きく・綺麗に
GPD WIN Max の液晶ディスプレイは8インチ、GPD WIN 2 と比べるとサイズが大きくなっただけでなく、より綺麗で鮮明になります。
キズ・汚れ・衝撃に強いゴリラガラス5、デジタルシネマの色域規格 DCI-P3 カバー率 90%、ちらつきが少ない DC調光、500Nits の高い明るさ(輝度)、視野角178°、10点マルチタッチに対応した液晶ディスプレイです。
解像度は 1280 × 800 で、1024 × 768(4:3)未満のクラシックゲームの解像度も完全にサポートします。
Wi-Fi 6 対応で快適なインターネット環境を実現
GPD WIN Max のインターネット接続は、LANコネクタ(RJ45)を使った有線接続、Wi-Fi 通信を利用した無線接続の両方を使えます。
特に無線接続の Wi-Fi 6 は、最大通信速度 9.6Gbps を実現できます。
Wi-Fi 5 と比べると、およそ4倍~10倍 通信スピードが速くなると言われています。
次世代移動通信システム「5G」の情報を処理するのに必要なのが Wi-Fi 6 とも言われているので、これからの時代の快適なインターネット環境を実現できます。
オンラインゲームを楽しむ人にとっても GPD WIN Max は面白い選択になるでしょう。
GPD WIN Max テスター向け試作機を完成
GPD WIN Max のテスター向け試作機(サンプル)完成させました。
主に中国国内に在住しているテスター・メディアを中心に出荷予定のようですが、これまでと変わらず世界各地の Youtuber ・メディアにも出荷されることが予想されます。
現地協力者(中国)からの情報によると、パッケージ制作に遅れが出ていたものの、すでに十分な数量(1,000台近く)を生産済みとのことです。
早ければ5月中旬ごろには、GPD WIN Max 試作機のレビュー、Youtube 動画などが順次公開されるでしょう。新型コロナウィルスの影響があったのにも関わらず、試作機の製造プロセスがかなり早く感じられます。
GPD WIN Max クラウドファンディングに向け準備万端
GPD WIN Max は 今までの超小型ゲーミングPC である GPD WINシリーズ、ネットワーク技術者向けにアピールした GPD MicroPC の経験を生かした良作になりそうな気がします。
しかし、過去作を見てもどうしても気になってしまうのがやはり放熱性能です。
両手に持ったスタイルでゲーミングすることが想定されるので、放熱対策が不十分だと本体自体が熱くなります。
GPD WIN Max の冷却能力は GPD史上最高の完成形で、本体底面には熱伝導率が低い 耐衝撃ABS合成樹脂を採用するなど工夫がされています。
長時間の使用で「熱くて持っていられない」ということは無いとは思いますが、放熱と冷却ファンの騒音などのバランスが取れている製品を期待したいです。
So, all you guys saw this leaked video? pic.twitter.com/RISnTGFe4K
— GPD Game Consoles (@softwincn) March 14, 2020
GPD WIN Max 先行販売価格、小売価格を発表
GPD WIN Max の海外クラウドファンディング:INDIEGOGO のキャンペーン開始は5月18日に予定されていますが、少し遅れて中国圏の JD.com では 2020年5月20日に開始されます。
クラウドファンディングではなく、単純に先行販売をする可能性もあります。
先行販売価格は 4999元(約76,000円)で、小売価格は 5799元(約88,000円)と発表されています。この価格は、あくまでも中国国内向け価格なので参考にすると良いでしょう。
INDEIGOGO でクラウドファンディング開始を予告
海外クラウドファンディング:INDEIGOGOで、2020年5月18日 午前11時(日本時間)よりキャンペーンを開始します。終了日は 2020年6月30日です。
クラウドファンディング価格は 779ドル(約83,000円)、小売価格は 885ドル(約94,000円)です。すでにクラウドファンディングページは公開されており、今回は早期出資者枠(EARLY BIRD)はありません。
一般販売価格よりも安く購入できるチャンスですが、初期不良・不具合などを自己解決できる人向けといえるでしょう。
Source:百度贴吧、GPD公式サイト、現地協力者(中国)
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