中華ゲーム機「ANBERNIC RG552」レビュー|デュアルシステム搭載モデル

中華ゲーム機「ANBERNIC RG552」は、期待の新作として注目を集めています。
デュアルシステム(Android 7.1 と Linuxベースのシステム)を採用。5.36インチ液晶ディスプレイ、解像度 1920 × 1152、Soc に Rockchip RK3399 を搭載したモデルです。

ANBERNIC RG552 の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能、初期設定・使い方をご紹介します。評価すべきところ、欠点についても詳しくチェックします。

ANBERNIC RG552 の価格・販売ストア

ANBERNIC RG552 は、国内外の通販サイトで広く販売しています。
カラーバリエーションは、ブラック、ブロンズグレーの全2色。

ANBERNIC RG552
一般販売価格 29,999円

ANBERNIC公式ストアにおける販売価格が最安値です。
定期的にセール価格にて販売しています。

anbernic

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ANBERNIC RG552 のスペック

ANBERNIC RG552 のスペックを詳しく見ていきます。

  • システム:Android 7.1、Linuxベースシステム
  • ディスプレイ:5.36インチ液晶ディスプレイ、5:3、タッチスクリーン
  • 解像度:1920 × 1152
  • CPU:Rockchip RK3399
  • GPU:Mali T860 MP4
  • RAM:4GB LPDDR4
  • ストレージ容量:64GB eMMC5.1 / microSDカード
  • 大きさ:198.1 × 85.6 × 20mm
  • 重さ:355g
  • バッテリー容量:6400mAh(3200mAh × 2)
  • ワイヤレス通信:Wi-Fi(2.4GHzのみ)
  • インターフェース:USB Type-C × 2、イヤホンジャック、
    mini HDMI、microSDカードスロット × 2
  • その他:ステレオスピーカー、バイブレーション機能
  • 素材:ABS樹脂素材

免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが保証はできかねます。

ANBERNIC RG552 レビュー

ANBERNIC RG552 をしっかりレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、エミュレーター性能、初期設定・使い方にいたるまでを徹底解説します。

付属品

マニュアル、ガラスフィルム、液晶クリーナー、USB Type-Cケーブル、ACアダプター、microSDカード(Linuxベースシステム)が付属します。

大きさ・重さ

本体の大きさは 198.1 × 85.6 × 20mm、重さは 355g です。
これまでに発売された ANBERNIC製品の中でも、一番大きなモデルです。
金属筐体のように見えますが、ABS樹脂素材(プラスチック)です。

Nintendo Switch と比べると二回り小さなサイズ、RG351MP と比べると二回り大きなサイズ感と見てよさそうです。厚みは Nintendo Switch より 2mm薄く、RG351MP よりも 1.5mm増しといった感じです。

重さに関しては Nintendo Switch(398g)よりも 43g 軽量です。
これまでに発売された ANBERNIC製品を使ってきた人であれば違和感なく使えます。

インターフェース

インターフェースは、上部に USB Type-C × 2(内1つは給電ポート)、3.5mmイヤホンジャック、mini HDMIポート。下部に microSDカード(内1つは Linuxベースシステム起動用)、RESETボタン、HOME/Fボタン、左右にステレオスピーカーを用意。

左側には音量ボタン、右側には電源ボタンを用意しています。
ワイヤレス通信機能は Wi-Fi 2.4GHz のみ、Bluetooth 非対応はマイナスポイントです。
ただし、技適未取得機器なのでドングル接続しての利用を推奨します。

また、音量ボタン、電源ボタンの精度が悪くカタカタとぐらつくのも、ANBERNIC製品らしくないビルドクオリティとなっています。

背面左右には滑り止めパッド、右側には内蔵ファンの吸気口が確認できます。
このスペックに対して内蔵ファンを搭載しなければならないほどの発熱量があるのは問題です。後ほど説明しますがゲーム機としては「問題あり」と評価します。

ANBERNIC RG552 は技適認証済みの製品ではありません。
「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」を利用したうえで公開しています。

画面

最大のメリットは液晶ディスプレイです。
ANBERNIC製品としては最大の大きさ(5.36インチ、5:3、タッチスクリーン)、解像度 1920 × 1152、画素密度 417PPI です。繊細な色合い・明るさは、これまでに登場した中華ゲーム機の中でも群を抜いています。

タッチスクリーン操作の感度も良好で、不満なところはありません。
液晶ディスプレイとガラスレンズの隙間がほぼないフルラミネーションディスプレイを採用しているため、反射面が少なく、高コントラストでクリアな映像を実現しています。

操作性

操作性・押し心地については評価ポイントです。
ABXYボタンサイズは 7.8mm、ストロークは 1.5mm で、ほぼ RG351MP と変わらない数値です。

アナログスティック、十字キーの操作は良好、ABXYボタンに印字塗装を加えたことで視認性を向上しています。L1/R1ボタン、L2/R2ボタンの操作感は好みが分かれるところですが、これまでに発売された ANBERNIC製品を使ってきた人であれば問題なく使えます。

よく利用する HOME/Fボタンの配置・操作性は悪いです。
隣り合わせに配置された RESETボタンを誤って押す危険性があります。

システム

デュアルシステムを採用しており、標準では Android 7.1 が起動します。
Linuxベースのシステムを保存した microSDカードをセットすることで、従来のようなシステムを起動できるデュアルブートシステムに対応しています。

Linuxベースのシステム(Batocera ANBERNICカスタムVer.)が優先起動されるので、好みに応じて切り替えできる特徴を持っています。Androidシステムレベルでの物理ボタンの入力遅延が気になる人の選択肢と評価できます。

搭載されているシステムは、オンラインバージョンアップに未対応です。
バージョンアップ後に設定した内容がすべて初期化されてしまうのはマイナスポイントです。

Google Playストアに対応しています。
システムに導入されていない場合は「初期設定・使い方」を参照してください。
APKファイルをそのままインストールしただけでは使えません。

エミュレーター性能・所感

全体的に Linuxベースのシステムよりも Android の方がパフォーマンスに優れています。
特に NINTENDO64 とドリームキャストの動作では大きな差が見られます。
ここでは Android環境の所感を中心にご紹介しています。

動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームをはじめ、プレイステーション、ニンテンドーDS、NINTENDO64 が快適動作。PSP、ドリームキャストが遊べるレベル。セガサターン、ゲームキューブの一部ゲームタイトルが遊べるといった感じです。

PS2エミュレーター(AetherSX2)については、搭載されている Androidバージョンが低いため未対応です。対応できたとしてもスペックが低いので動作自体が厳しいでしょう。
現時点でエミュレーター性能は、RGシリーズのどのモデルよりも優れています

その他にも通信環境・回線速度ありきではありますが、Steam Link などによるクラウドゲーミング(PCゲーム)を遊ぶゲームデバイスとして楽しめます。ワイヤレス通信は 2.4GHz のみ対応なので、別途 Wi-Fiドングル接続が必須です。

最大の問題点は負荷がかかるエミュレーター・ゲームアプリを短時間しか遊べません。
冷却ファンを搭載しているものの、発熱量に対しての冷却能力が非力で熱暴走のためか操作不能に陥る現象が発生します。十分に冷却してからでないと操作を受け付けません。

原神などの重めのスマホゲームアプリを遊ぶことを想定している方にはおすすめしません。
ライト・ミドルで遊べるようなスマホゲームアプリ、エミュレーターで遊ぶに適しています。

最新のファームウェアでは、Google Playストア、右側アナログスティック操作、Androidゲームアプリのキーマッピング機能が搭載しています。(2022年1月18日版ファームウェア)

操作性の良いコントローラーに視認性が高いディスプレイの組み合わせは文句なしですが、価格に対してエミュレーター性能・冷却能力の低さは不満です。ファームウェアの完成度については、これからのアップデートに期待です。

初期設定・使い方

ANBERNIC RG552 の初期設定・使い方を解説します。
基本的な使い方は付属マニュアルに書かれているので迷うことはないはずです。
最低限の知識として Googleストアで提供されているエミュレータアプリの使い方・基本を覚える努力が必要です。

はじめに

Google Play ストアが導入されているかを確認してください。
メニュー画面に表示されていない場合は、ファームウェアのバージョンが古いです。

ファームウェアアップデートを進めてください。
単純に APKファイルを直接導入しても動作しない点には注意してください。

システム切り替え

システム切り替えは microSDカード(TF1/INT.)の有無で切り替えます。
起動中のシステム切り替え(Android ⇔ Linux)はできません。

  • Androidシステム起動・・・microSDカードなし
  • Linuxシステム起動・・・システムを保存した microSDカードをセット

ファームウェアの導入方法

ANBERNIC RG552 はオンラインバージョンアップに未対応です。
microSDカードからファームウェアのアップデートを実行します。

ファームウェアアップデートに必要なファイルはこちらで配布されています。

参考として ANBERNIC日本公式サイトで配布している方法をご紹介します。
ここでは Androidシステムのアップデート手順を解説していきます。

はじめに、アップデート用 microSDカードを作成します。

  1. ANBERNIC公式サイトの「ファームウェアについて」を開く
  2. RG552:「RG552-Android os」を開く
  3. 画面が開いたら右上の「ダウンロードボタン」を押す
  4. ファイルを解凍する
  5. フォルダ内の「SDDiskTool_v1.56.zip」を解凍
  6. PCに microSDカード(4GB以上)を挿入
  7. 「SD_Firmware_Tool.exe」を実行
  8. First:Choose removable disk で「microSDカード」を選択
  9. Third:Choose firmware で「update_en.img」を選択
  10. 「Createボタン」を押す
  11. メッセージ表示されたら「はい(Y)」を選択
  12. しばらく待つ(3分)
  13. メッセージが表示されたら「OK」で完了

次の手順を参考にファームウェアアップデートを実行してください。

  1. 本体の電源を切る(電源ボタン長押し)
  2. 本体に挿入されている microSDカードをすべて抜く
  3. 作成した microSDカードを「TF1/INT.」に挿入
  4. 電源ボタンON
  5. Doing Actions~remove the sdcard…と表示されるまで待つ
  6. microSDカードを抜く
  7. 自動的に再起動する(3分待つ)
  8. 再起動したら何もせず5分待つ
  9. 完了
アップデート後には、Google Playストアが導入されています。
Android 11 導入は可能ですが、不具合が多く非推奨です。

カスタムファームウェア(CFW)の導入方法

ANBERNIC RG552 のカスタムファームウェア(CFW)の導入方法はこちらです。
『Linuxベースのシステム』の使いやすさ、エミュレーター性能向上が期待できます。

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まとめ

ANBERNIC RG552 は、初めて大型5インチサイズ、Androidゲーム機にカテゴライズされた中華ゲーム機です。Linuxベースのシステムを保存した microSDカードをセットすることで、従来のようなシステムを起動できるデュアルシステムに対応しています。

価格に対してのスペックの低さ、冷却能力の非力さはゲーム機として問題です。
評価すべきはコントローラーの操作性、画面の大きさ・解像度、画素密度がこれまでに登場した中華ゲーム機の中でも群を抜いているところです。

メリット
デメリット
  • デュアルシステム
  • 大きな画面(5.36インチ)
  • 解像度 1920 × 1152
  • タッチスクリーン対応
  • Google Playストア対応
  • 操作性・押し心地良好
  • キーマッピング機能
  • 価格に対してスペック低い
  • Androidバージョン古い
  • Google Play ストア非搭載
  • Wi-Fi 5GHz非対応
  • Bluetooth非対応
  • 一部ボタン配置・ぐらつき
  • 冷却能力が非力
  • オンライン VerUP未対応
  • ファームウェア完成度
  • 技適未取得機器

総合的な評価としては「買うべきではない」と評価します。
やはりネックなのは気軽に購入できる価格帯ではないことが一番に挙げられます。

ANBERNIC製品は価格に対して高いビルドクオリティ・機能を実現してきましたが、ANBERNIC RG552 についてはお粗末であると辛口評価せざるを得ません。エミュレーター性能・システムもまだまだな印象を受けるので、価格がこなれてから購入するのが無難です。

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