ポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER mini Gold」は、Nintendo Switchライクな7インチサイズ、必要な機能はしっかり価格を抑えた第12世代インテル Pentium Gold 8505搭載モデルです。
主要スペックは Windows 11 Home、7インチ(1280×800、マルチタッチ)、Intel Pentium Gold 8505プロセッサ、Intel Iris Xeグラフィックス、メモリー16GB LPDDR5 5200MHz、ストレージ容量 512GB SSD を搭載しています。
ONEXPLAYER mini Gold の価格・販売ストア
ONEXPLAYER mini Gold は、Amazon、One-Netbook公式ストア、ハイビーム公式オンラインストア、ハイビーム実店舗で取り扱いを開始しています。
2023年2月4日に発売、販売価格は 89,800円です。
ONEXPLAYERシリーズの中で最もリーズナブルな価格設定です。
ONEXPLAYER mini Gold のスペック
ONEXPLAYER mini Gold のスペックを詳しく見ていきます。
- ディスプレイ:7インチ、解像度 1280 × 800、10点マルチタッチ対応
- OS:Windows 11 Home 64bit
- CPU:Intel Pentium Gold 8505
- GPU:Intel Iris Xeグラフィックス
- メモリー:16GB(LPDDR5 5200MHz)
- ストレージ:512GB(PCle3.0 M.2 2280 SSD)
- バッテリー:40Wh / 11.55V PD対応
- I/Oポート:USB-C 4.0、USB-C 3.2、USB-A 3.0、イヤホンジャック
- 無線:Wi-Fi6、Bluetooth 5.0
- その他:デュアルステレオスピーカー、ジャイロ機能、
マイク、振動モーター - 大きさ:260 × 106 × 23~35mm
- 重量:619g
- 素材:ABS樹脂
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが保証は致しかねます。
ONEXPLAYER mini Gold のレビュー
ポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER mini Gold」をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、ゲーム動作確認、ベンチマークテスト、評価すべき点、欠点についても徹底解説します。
付属品
取扱説明書、USB Type-Cケーブル、ACアダプターが付属します。
そのほかに国内販売店では ファーストステップガイド、保証書(国内保証1年)が付属します。
大きさ・重さ
大きさは 260 × 106 × 23~35mm、重さは 595g(実測値)。
Windows携帯ゲーム機としては『やや軽め』で、持ち運びできるギリギリなサイズです。
実測値ベースでは ONEXPLAYER miniシリーズ最軽量です。
既存製品と変わらない大きさ・ビルドクオリティと評価します。
やや厚みがある本体・重量バランスに優れたサイズ感で、両手持ちスタイルでは軽めに感じます。皮脂がつきにくい UVコーティングされた質感はさらりとした触り心地です。
似たような形状・重さの製品を比較します。
いずれも実測値ではなく、公式発表されているスペックです。
製品名 | 画面サイズ | 大きさ | 重さ |
Steam Deck | 7インチ | 298 × 117 × 49mm | 669g |
ONEXPLAYER mini Gold | 7インチ | 260 × 106 × 23~35mm | 619g |
Nintendo Switch | 6.2インチ | 239 × 102 × 13.9~28.4mm | 398g |
7インチサイズの Windows携帯ゲーム機としては『一般的サイズ』です。
任天堂から発売された携帯型ゲーム機を基準に考えると、重さは 500g未満がストレスなく使える印象です。人によってはストレス・負担に感じるかもしれません。
インターフェース
インターフェースは、上部に USB-A 3.0ポート、USB-C 4.0ポート、イヤホンジャック、音量ボタン、電源ボタン。下部に USB-C 3.2ポート、デュアルステレオスピーカーを用意。
指紋認証、microSDカードスロット、RGBライトエフェクト機能は非搭載ですが、USB-A 3.0ポートを用意しているのは便利です。USB Type-Cタイプでない周辺機器を手軽に接続できるのはポイントです。
左右にはグリップがあり、しっかりホールドできます。
接続できるポートは限定されているので、必要に応じて Bluetooth機器や専用ドッキングステーション、USBハブなどの周辺機器を活用しましょう。
背面中央から左側には内蔵ファンの吸気口があり、上部の排気口へ放熱します。
回転数を自動 / 手動制御が可能で、一定温度になると自動停止します。
ドッキングステーション
別売りとして専用ドッキングステーションを用意しています。
ドッキングステーションの大きさは 100 × 98 × 72.5mm、重さは 127g(実測値)。
すべての ONEXPLAYER miniシリーズ共通で使える仕様です。
本体下部と接続することで機能し、インジケーターライトが点灯します。
本体だけの給電(5V)のほか、USB Type-C給電(20V)にも対応しています。
接続することで、USB-Typc-C 3.0(充電ポート)、HDMIポート(4K出力対応)、USB-A 3.0ポートを3つ、LANポート(RJ45)を拡張できます。周辺機器の拡張に加え、モニターを繋げてデスクトップPC としても活用できます。
専用品でなくてもかまわないのであれば、USBハブでも代替可能です。
同等機能を求めるのであれば、パススルー充電機能を備えたものがおすすめです。
画面
ONEXPLAYER mini Gold の液晶ディスプレイは鮮明です。
7インチ液晶ディスプレイ(IPS、16:10)、解像度 1280 × 800、画素密度 216PPIです。
10点マルチタッチ対応で、操作・感度、画面の明るさは良好です。
ネイティブランドスケープな液晶ではなく、画面の向きは「横(反対向き)」表示です。
デフォルト解像度は 1280 × 800、スケーリングは 125% で設定されています。
本格的なデスクワークには不向きですが、ちょっとしたメール・オフィス作業に対応できる解像度です。7インチのWindows携帯ゲーム機としては、画面サイズと性能がマッチした解像度と評価します。
この状態だと正常に表示されないアプリがあるので、必要に応じてスケーリングの調整や、Steamビックピクチャーモードでの起動が必要です。
操作性
操作性・持ちやすさは優れています。
一般的なコントローラーのように、しっかりと本体をホールドできるのが特徴です。
ABXYボタンサイズは 8.7mm、ストロークは 1.2mm。各種ボタンはメンブレン、LT/RTボタンはアナログトリガーを採用しています。
右側にはスタートボタン、ABXYボタン、ジョイスティック、 キーボード呼び出しボタン、ナイトモードボタンを用意。マウスモードへの切り替えはキーボードボタンを長押し、ナイトモードボタンを有効化することで内蔵ファンの回転数を低速化します。
左側にはバックボタン、ジョイスティック、十字ボタン、ホームボタンを用意。
Homeボタンを押すと作業中画面からデスクトップ画面に切り替わり、もう一度押すと作業中の画面へ復帰します。
Homeボタンはファンクションキーとしても機能します。
下記の機能が割り当てられています。
- Homeボタン長押し:Xbox Game Bar表示
- Homeボタン+キーボードボタン:Ctrl + Alt + DELキー
- Homeボタン+Turboボタン:全画面スクリーンショット
ONEXPLAYERシリーズで培ってきた技術やユーザーフィードバックが活かされています。
ただし、ポータブルゲーミングPC の欠点として、キーボード入力がソフトウェアキーボードに依存します。
ストレスがない快適な Windows操作(文字入力、セットアップ操作など)をするのには、周辺機器が必要となるシチュエーションが想定されるので、専用ドッキングステーションなど活用するのがおすすめです。
ゲーム動作確認
最新のゲームタイトルも動作しますが、最低・推奨システム要件ありきです。
画面設定(テクスチャクオリティ、品質など)の妥協が必要です。
解像度と性能がマッチしているせいか、FPS は低めでも普通に遊べるゲームタイトルが多いです。ゲーム画質を低めに設定しても、画面サイズが小さいので粗さが目立ちにくいのもポイントです。
ゲームタイトル | 設定、FPS |
原神 | 中:39~40FPS |
ELDENRING | 中:20~30FPS |
DEATH STRANDING | 中~標準:17~30FPS |
Stray | 低~中:20~40FPS |
NieR:Automata | 中:20~30FPS |
FPS数値は、MSIアフターバーナーの測定値を記載しています。
解像度は 1280 × 800 にて動作確認しています。
Steam や Xbox Game Pass によるリモートプレイやクラウドゲームも快適に遊べます。
安定した通信環境・回線速度を求められますが、総合的なマシンパワーを節約でき長時間のゲームプレイを可能とします。
エミュレーター性能
十分なエミュレーター性能を備えています。
一般的なレトロゲームからニンテンドー ゲームキューブ、Wii、3DS、PS2 が快適に動作します。WiiU などについてはゲームタイトルしだいで過度な期待は禁物です。
AMD Ryzen 7 6800U搭載機と比べると性能は劣りますが、現時点で販売している中華ゲーム機以上のエミュレーター性能を発揮します。
ストレージ状態
ONEXPLAYER mini Gold のストレージ容量は 512GB です。
パーティション分割されており、プリインストールアプリはありません。
搭載されている OS は「Windows 11 Home」です。
日本語対応しているので、問題なく初期インストールを進められます。
GPD製品(GPD WIN 2)で何度もSSD の換装をしていたところ、ライセンス認証ができなくなりました。問い合わせするのも時間がかかり面倒、新しい OS を購入するのは高すぎる。ローリスクハイリターンな格安ライセンスを手に入れろ![…]
本体の初期化
万が一のトラブルがあっても、初期化ユーティリティで解決できます。
下記手順を参考に進めてください。
- 電源オフを確認
- 電源ボタン押す
- 「Homeボタン」(左下ボタン)と「音量+ボタン」を同時押し
- Bootメニューが表示される
- キーボードボタンを長押し(ランプ点灯する)
- 十字キーで「UEFI OS」を選択
- 「Startボタン」で決定
- 「System Recovery」をタッチ
- 「Start」をタッチ
- しばらく待つと完了
ただし、給電をしながらであれば実行可能です。
ONEXPLAYER mini Gold のベンチマーク
ONEXPLAYER mini Gold のベンチマーク結果です。
設定・環境によって変わることがあるので、あくまでも参考程度にとどめてください。
冷却能力
ベンチマークテストで負荷をかけた状態の温度を計測しました。
最大温度は 100度を超えましたが、一定時間経過後には 40度台で安定します。
ゲームプレイ・負荷がかかる状態でも体感的な温かさは感じません。
内蔵ファンの風切り音は、Windows携帯ゲーム機の中でも『静音』と評価します。
ストレージ速度
標準搭載されている M.2 2280 SSD のストレージ速度です。
自社ブランドの PCIe 3.0規格の SSD が搭載されています。
実装されているのは PCIe 3.0規格の SSD です。
バッテリー状態
ONEXPLAYER mini Gold のバッテリー状態です。
バッテリーの基本情報、容量、状態などの参考としてください。
ベンチマークテスト結果
ONEXPLAYER mini Gold のベンチマークテスト結果です。
解像度 1280 × 720 でのベンチマークスコアを比較しています。
ベンチマークテスト | スコア |
ドラゴンクエストX ベンチマーク 標準品質 フルスクリーン | 7106 |
ドラゴンクエストX ベンチマーク 最高品質 フルスクリーン | 5818 |
ドラゴンクエストX ベンチマーク 標準品質 ウィンドウ | 6933 |
ドラゴンクエストX ベンチマーク 最高品質 ウィンドウ | 6051 |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ 標準品質 | 7786 |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ 標準品質 ノートPC | 7509 |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ 高品質 | 4910 |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ 高品質 ノートPC | 5894 |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ 最高品質 | 4483 |
PCMARK 10 | 4438 |
3DMARK Time SPY | 902 |
3DMARK Fire Strike | 2638 |
3DMARK Night Raid | 8948 |
CINEBENCH Release23 | 3768 |
CINEBENCH Release23(Single Core) | 1541 |
連続稼働時間
ONEXPLAYER mini Gold の連続稼働時間の測定結果です。
測定にはベンチマークテスト BBench を使用しています。
- ディスプレイの明るさは 50%
- ボリューム 50%
- スリープしない
- 無線LAN / Bluetooth:ON
- 電源プラン「バランス」
上記の測定条件で、強制休止までの時間を計測したところ、計測結果は7時間8分でした。
重ための PCゲーム使用に限定した場合、設定ありきで1~3時間と見て良いでしょう。
消費電力と供給電力の関係を考えると、モバイルバッテリーでの運用は厳しいです。
電源が確保できる環境での使用を推奨します。
まとめ
ONEXPLAYER mini Gold は、第12世代インテル Pentium Gold 8505搭載モデルです。
直近に発売された AMD Ryzen 7 6800Uモデルと比べるとスペックが劣り、RGBライトエフェクト機能などは省かれていますが操作性やビルドクオリティはそのままです。
画面サイズと性能がマッチした解像度で、スペックに対して思っていた以上に快適なゲーミングを楽しめます。また、体感的に発熱温度が気にならず、風切り音が静かなのもポイントです。
指紋認証機能、RGBライトエフェクト、microSDカードスロット、キックスタンドは非搭載です。一般的なパソコン操作やインターフェースの不足感は否めませんが、専用ドッキングステーションや USBハブを接続することで補える作りとなっています。
本体デザイン・形状やコントローラーは ONEXPLAYER miniシリーズそのまま、7インチサイズの携帯ゲーム機にフォーカスした解像度で、RGBライトエフェクトなどの目新しい機能はありません。ただし、既存製品と比べて価格は半額近くに抑えられています。
総合的な性能や機能に妥協は必要ですが、エミュレーターや PCゲーム、各種 Windowsアプリなどカジュアルに Windows携帯ゲーム機を楽しむことにフォーカスしたモデルと評価します。
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