「ONEXPLAYER X1」は、主要スペックにインテルの次世代CPU『Core Ultraプロセッサ』を搭載したモデルです。3 in 1(タブレット、デスクトップ、コンソール)で、10.95インチの液晶ディスプレイ(2.5K、LTPS)と着脱式コントローラーが特徴です。
主要スペックは、Windows 11 Home、Intel Core Ultra 5 125H および Core Ultra 7 155H プロセッサ、10.95インチ(2560 × 1600)、メモリー 16GB~64GB LPDDR5 7467MHz、ストレージ容量 1TB~4TB を搭載しています。
ONEXPLAYER X1 の価格・販売ストア
ONEXPLAYER X1 は、Amazon、One-Netbook公式ストア、ハイビーム公式オンラインストアおよびハイビーム実店舗で取り扱われています。
スペックが異なる複数モデルをリリースします。
発売時期は、2024年4月中旬を予定しています。
・Ultra 5 125H / 16GB / 1TBモデル
販売価格:168,000円
特別価格:151,200円
・Ultra 7 155H / 32GB / 1TBモデル
販売価格:208,000円
特別価格:187,200円
・Ultra 7 155H / 32GB / 2TBモデル
販売価格:218,000円
特別価格:196,200円
・Ultra 7 155H / 64GB / 4TBモデル
販売価格:268,000円
特別価格:241,200円
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ONEXPLAYER X1 のスペック
ONEXPLAYER X1 のスペックを詳しく見ていきます。
製品名 | ONEXPLAYER X1 | |
画面 | 10.95インチ、LTPS 解像度 2560 × 1600、16:10 10点マルチタッチ対応 リフレッシュレート 120Hz | |
OS | Windows 11 Home | |
CPU | Intel Core Ultra 5 125H | Intel Core Ultra 7 155H |
グラフィック | Intel Arc graphics 2.2GHz | Intel Arc graphics 2.25GHz |
メモリ | 16GB LPDDR5X-7500 | 32GB / 64GB LPDDR5X-7500 |
ストレージ | 1TB M.2 2280 PCIe 4.0 SSD | 1TB / 2TB / 4TB M.2 2280 PCIe 4.0 SSD |
インターフェース | USB4 ポート × 2 | |
ワイヤレス通信 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2 | |
バッテリー | 65.02Wh(16890mAh) | |
大きさ | 252 × 163 × 13mm(本体のみ) | |
重さ | 789g(本体のみ) 125g(コントローラー) 65g(コントローラーコネクター) | |
素材 | アルミニウム合金、ABS樹脂素材 |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
ONEXPLAYER X1 のレビュー
3 in 1 PC「ONEXPLAYER X1」をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、ゲーム動作確認、ベンチマークテスト、評価すべき点、欠点についても徹底解説します。
製品版では一部仕様や機能が変更される可能性があります。
付属品
1. マニュアルカード・保証書
2. 100W対応の電源アダプター
3. USB Type-Cケーブル
4. コネクターカバー
5. ブラケット
そのため、すべての付属品の確認はできていません。
専用アクセサリー
別売りとして専用アクセサリーを用意しています。
必要に応じて、本体と一緒に購入を検討しましょう。
・コネクター/コントローラー
・英字配列カバーキーボード
・4096筆圧スタイラスペン
大きさ・重さ
本体のみの大きさは 252 × 163 × 13mm、重さは 801g(実測値)
ONEXPLAYERシリーズとしては、最大サイズ・重量モデルです。
本体カラーはブラックで、レッドラインが差し色として加えられています。
タブレットとしては、やや厚みを感じられます。
ちなみに同梱ブラケットの重さは 165g、コネクターカバーは 2g、英字配列カバーキーボードは 254g、左右コントローラー(コネクター除く)の重さは 122g です。いずれも実測値です。
ゲーミングユースで使用する場合は、両手で持ち上げてのゲームプレイは厳しいです。
そのため、同梱のブラケットを使って据え置きスタイルで使うのが一般的でしょう。
サイズ感
わかりやすく Steam Deck、ROG Ally と比較します。
いずれも実測値ではなく、公式発表されているスペックです。
製品名 | 画面サイズ | 大きさ | 重さ |
ROG Ally | 7インチ | 280 × 111 × 21~32mm | 608g |
ONEXPLAYER X1 | 10.95インチ | 252 × 163 × 13mm | 789g |
Steam Deck | 7インチ | 298 × 117 × 49mm | 669g |
本体+ブラケット+コントローラーの合計は 1088g です。
任天堂から発売された携帯型ゲーム機を基準に考えると、重さは 500g未満がストレスなく使える印象を持ちます。人によっては短時間のゲームプレイでもストレス・負担に感じる重さです。
ONEXPLAYER X1 は、携帯型ゲーム機にフォーカスしたモデルではなく、シチュエーションに合わせた使い方や汎用性を求めたモデルです。そのため、『大きさ・重さ』は必ずしもデメリットではありません。
インターフェース
インターフェースは、上部に 電源ボタン一体型の指紋認証センサー、音量ボタン、イヤホンジャック、OcuLinkポート、ターボボタンを配置しています。
また、下部には専用カバーキーボード接続用 Pogo Pin があり、正面には Windows Hello対応AIカメラを搭載しています。セキュアなログインに対応した指紋認証センサーだけでなく、顔認証にも対応しているのは評価ポイントです。
左側には USB4ポートを2つとコントローラー接続端子、右側には USB 3.2ポート、microSDカードスロット、コントローラー接続端子が用意されています。さらに、左右に HARMAN AudioEFXスピーカーも備わっています。
また、6軸ジャイロセンサーとマイクも搭載されています。
ワイヤレス通信機能は、Wi-Fi 6E と Bluetooth 5.2 をサポートしています。
キックスタンドは非搭載で、同梱のブラケットを使用します。
マグネット式でワンタッチで取り付けることができ、最大135度までの傾斜角の調整が可能です。
別売りのコントローラーには、RGBエフェクトライトを搭載しています。
専用アプリを使用して、LED の輝度調整、ライトカラー、照明効果などを変更できます。
背面左側には内蔵ファンの吸気口があり、上部の排気口へ放熱します。
また、RGBエフェクトライトを左右に搭載しており、ライトカラーを変更できます。
騒音計を使用して実測した結果、デバイスから 50cm離れた位置での騒音レベルは 30dB~45dB とやや大きめです。TDP設定を低めにした場合、軽めのゲームであれば風切り音はほぼ気になりません。
画面
10.95インチ液晶ディスプレイ(LTPS、16:10)、解像度 2560×1600 です。
視認性に優れた画面サイズで、マルチタッチスクリーンで 4096筆圧感知(MPPプロトコル非準拠)にも対応しています。操作感度や画面の明るさ(最大540nit)も良好です。
ネイティブランドスケープな液晶ではなく、画面の向きは「横(反対向き)」表示です。
リフレッシュレートは 60Hz または 120Hz を選択できます。また、画面の発色は鮮明で、視認性も良いため、動画視聴や PC作業にも広く活躍できます。
デフォルトの解像度は 2560×1600、スケーリングは 200% です。
この設定だと正常に表示されないアプリがあるため、必要に応じてスケーリングの調整や、Steamビックピクチャーモードでの起動が必要です。
タブレットやポータブルゲーミングPC としては大型サイズですが、ノートPC として使用する際は Microsoft社の Surface Goシリーズの画面に近いサイズ感を得られます。
操作性
別売りの着脱式コントローラーは、しっかりとフィットします。
ABXYボタンサイズは 9mm、ストロークは 1.2mm で軽めです。各種ボタンはタクトスイッチで、LT/RTボタンはアナログトリガー(8.1mm ストローク)を採用しています。
本体に装着できるだけでなく、コネクターに接続すれば独立した単体コントローラーとしても機能します。左側には、バックキー、ホームキー、ジョイスティック、十字ーが用意されています。タクトスイッチを備えた十字キーは、取り外し・交換可能で浮き上がったような構造です。
右側にはキーボードボタン、スタートボタン、ABXYキー、ジョイスティックが配置されています。また、左右それぞれの背面にはカスタムボタンを用意しています。
実測した結果、入力間の平均値は 7.8ms で、ポーリングレートは 127Hz です。
PC接続時の XBOX純正コントローラーとほぼ同等の性能を持っています。また、可動域やデッドゾーンについても問題はありませんでした。
別売りの『英字配列カバーキーボード』のキーサイズは 15mm で、キーピッチは 17~18mm と一般的なサイズ感で入力しやすいです。ただし、標準仕様では F1~F12キーは Fnキーと同時押しすることで機能し、一般的とはいえません。※公式ファームウェアを導入することで解決できます。
また、カバーキーボードを閉じるとスリープ状態になり、開くと復帰します。
ただし、マグネット吸着式ではないのでパカパカと開いてしまうため、持ち運ぶ際には注意が必要です。
専用アプリ
専用アプリ『OneXConsole』は、ターボボタンで起動します。
性能(Thermal Design Power)設定、ファンの回転、バイブレーション、解像度、RGBライトエフェクトなどを設定・変更できます。
性能のデフォルト設定は 15W で、最大35W まで変更可能です。
6W から 35W まで 1W刻みで調整が可能で、ユーザー自身で簡単に変更・設定ができます。
ボタンカスタマイズ機能はゲームにあわせたプロファイルを作成することが可能で、各ボタンのマッピング、スティックやトリガーのデッドゾーンや感度の調整などを設定できます。
また、その他としてアップデートセンターではハンドルファームウェアや BIOS のアップデート、各種ゲームプラットフォームのソフトウェアのダウンロードやランチャー機能をサポートしています。
ゲーム動作
高性能なデスクトップのゲーミングPC とは異なる『別ジャンル』の商品です。
最新のゲームタイトルも動作しますが、最低・推奨システム要件ありきです。
高度な AIアップスケーリングアルゴリズムを持つインテルの『XeSS(Xeスーパーサンプリング)』テクノロジーという機能を使用することで、ゲーム解像度を下げてフレームレートを向上させ、超解像技術によって見かけの解像度を引き上げるスケーリングを実現できます。
TDP 35W の設定で、パルワールド、DEATH STRANDING、エルデンリング、ホグワーツ・レガシー、FORZA HORIZON 5 を 30FPS 以上で動作させることができます。ただし、Ryzen 7 7840Uモデルと比較すると、パワー不足や厳しい状況が見受けられます。
ゲームパフォーマンス向上を目的とするのであれば、Core Ultra 7 155Hモデルを選択するか、同社から販売されている eGPU『ONEXGPU』を併せて使用するのが良いでしょう。
ストレージ状態
ONEXPLAYER X1 のストレージ状態です。
専用アプリ『OneXConsole』と、Intel製品向けソフトウェア『インテル Arc Control』がプリインストールされています。
搭載されている OS は「Windows 11 Home」です。
日本語に対応しており、問題なく初期インストールを進められます。
GPD製品(GPD WIN 2)で何度もSSD の換装をしていたところ、ライセンス認証ができなくなりました。問い合わせするのも時間がかかり面倒、新しい OS を購入するのは高すぎる。ローリスクハイリターンな格安ライセンスを手に入れろ![…]
本体の初期化
万が一のトラブルがあっても、初期化ユーティリティで解決できます。
下記の手順を参考に進めてください。
- 電源オフを確認
- 電源ボタン押す
- 「DELキー」または「ESCキー」を連打
- BIOSメニューが表示される
- 十字キーで「Save & Exit」項目へ移動
- 十字キーで「UEFI OS~」を選択
- 「Enterキー」で決定
- 「System Recovery」をタッチ(表示された場合)
- 「Start」をタッチ
- しばらく待つと完了
ただし、給電をしながらであれば実行可能です。
ONEXPLAYER X1 のベンチマーク
ONEXPLAYER X1 のベンチマーク結果を確認します。
設定・環境によっては変わることがあるので、あくまでも参考程度にとどめてください。
冷却能力
ベンチマークテストで負荷をかけた状態の温度を計測しました。
最大温度は 90度近くに達しましたが、一定時間経過後には 40~50度台で安定します。
負荷がかかるベンチマークテスト中でも、内部温度に対して画面中央の表面温度が30度台で安定しており、特に熱さを感じませんでした。
ストレージ速度(SSD)
標準搭載されている M.2 2280 SSD(ONEXPLAYER)のストレージ速度です。
高速な PCle4.0規格の SSD が搭載されています。
ストレージ容量(microSDカード)
microSDカードのストレージ速度です。
SanDisk Extreme PRO A2 V30 microSDXC UHS-Iカードを使用して測定しています。
ベンチマークテスト結果
TDP設定で『15W』、『35W』のベンチマークスコアを比較しています。
ベンチマークテストの解像度設定は、いずれも 1920 × 1080 です。
解像度と拡大/縮小率は、各ベンチマークテストの設定値と一致させています。
ベンチマークテスト | 15W | 35W (28W) |
ファイナルファンタジーXV 軽量品質 | 3244 | 4522 |
ファイナルファンタジーXV 標準品質 | 2676 | 3735 |
ファイナルファンタジーXV 高品質 | 1889 | 2509 |
ブループロトコル 低画質 | 7148 | 11464 |
ブループロトコル 中画質 | 4694 | 7006 |
ブループロトコル 高画質 | 4282 | 6436 |
ブループロトコル 最高画質 | 3372 | 4830 |
PCMARK 10 | 5784 | 6740 |
3DMARK Time SPY | 2529 | 3786 |
3DMARK Fire Strike | 5674 | 8469 |
3DMARK Night Raid | 16778 | 26019 |
CINEBENCH Release23 | 5602 | 9765 |
CINEBENCH Release23(Single Core) | 1562 | 1604 |
最大値の 35W に設定しても、実際の動作は 28W です。
連続稼働時間
ONEXPLAYER X1 の連続稼働時間の測定結果です。
測定にはベンチマークテスト BBench を使用しています。
- ディスプレイの明るさは 50%
- ボリューム 50%
- スリープしない
- 無線LAN / Bluetooth:ON
- 電源プラン「バランス」
- TDP設定 15W
- LEDイルミネーション:ON
上記の測定条件で、強制休止までの時間を計測したところ、計測結果は4時間42分でした。
ゲーミング使用に限定した場合では、約1~3時間と見て良いでしょう。
まとめ
ONEXPLAYER X1 は、インテルの次世代CPU『Core Ultraプロセッサ』を搭載したモデルです。3 in 1(タブレット、デスクトップ、コンソール)をコンセプトにした製品で、10.95インチの液晶ディスプレイ(2.5K、LTPS)が特徴です。
本体購入だけでは視認性に優れた大画面タブレットとしての機能しか持ちませんが、必要に応じて専用アクセサリーを追加購入することでオールラウンドに活用できるアドバンテージがあります。また、セキュアなログインに対応した指紋認証に加え、Windows Hello対応AIカメラを搭載しているのもポイントです。
ポータブルゲーミングPC としてフォーカスすると、本体サイズや重量についてトレードオフが必要です。また、AMD Ryzen 7 7840U搭載機と比べると、XeSS(Xeスーパーサンプリング)のゲーム側の対応が必要になることや、総合的なゲームパフォーマンスも劣る印象を持ちます。
ポータビリティについてもトレードオフが求められますが、1つの使い方に縛られない汎用性を求める人にはメリットになりえるデバイスで、この画面サイズを活かすか否かはユーザーの使い方次第と評価します。価格やスペック、重要視するポイントを整理して検討を進めてください。
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