
ミニPC「GPD BOX」は、内蔵GPU性能に強みを持つ「Core Ultra X7 358H版」と、MCIO 8iポートを搭載した「Core Ultra 7 356H版」の 2モデルを展開。約940g の小型筐体に 160W GaN電源を内蔵した高性能モデルです。
GPD BOX のスペックや特徴、使用感、ベンチマークテスト結果に加え、外付けGPUドック「GPD G2」についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックします。
GPD BOXについて
GPD BOX に関する情報をまとめたページです。
サンプル機を貸し出していただきましたが、提供の有無にかかわらず、コンテンツの内容には一切影響していません。
価格・販売ストア

GPD BOX と GPD G2 国内正規版は、国内の通販サイトで予約販売中です。
発売日は 2026年8月22日を予定しています。
以下は、国内正規販売店「デントオンラインショップ」における先行予約価格です。
国内サポートを受けられる安心感を重視するユーザーにおすすめです。
・Core Ultra 7 356H版
販売価格:290,000円
・Core Ultra X7 358H版
販売価格:305,000円
・GPD G2
販売価格:60,500円
アマゾン、デントオンラインショップ、ハイビーム公式オンラインストア、およびハイビーム実店舗にて、先行予約を受け付けています。
製品仕様とスペック
GPD BOX 国内正規版のスペックを詳しく見ていきます。
| 製品名 | GPD BOX | |
| モデル | Core Ultra X7 358H版 | Core Ultra 7 356H版 |
| OS | Windows 11 Home | |
| CPU | Intel Core Ultra X7 358H 16コア / 16スレッド 最大4.8GHz | Intel Core Ultra 7 356H 16コア / 16スレッド 最大4.7GHz |
| グラフィックス | Intel Arc B390 12 Xeコア | Intel Graphics 4 Xeコア |
| NPU | Intel AI Boost(最大50TOPS) | |
| TDP設定範囲 | 15W~80W | |
| メモリ | 32GB LPDDR5X 8533MT/s オンボード(増設・交換不可) | |
| ストレージ | 1TB M.2 2280 NVMe SSD M.2 2280 NVMe SSDスロット × 2 メインスロット:PCI Express 5.0 x4対応 増設スロット:PCI Express 4.0 x2対応 | |
| インターフェース | USB4 v2.0 Type-Cポート×2 USB 3.2 Gen 2 Type-Aポート×4 DisplayPort 2.1 HDMI 2.1 2.5GbE対応LANポート×2 3.5mmコンボジャック BIOSリセットボタン | USB4 v2.0 Type-Cポート×2 MCIO 8iポート USB 3.2 Gen 2 Type-Aポート×4 DisplayPort 2.1 HDMI 2.1 2.5GbE対応LANポート×2 3.5mmコンボジャック BIOSリセットボタン |
| センサー・その他 | 指紋認証(電源ボタン兼用) 2W × 2 ステレオスピーカー 内蔵マイク デュアルファン | |
| ワイヤレス通信 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 | |
| 電源 | 160W GaN電源内蔵 | |
| 大きさ | 175 × 134 × 39.5mm | |
| 重さ | 約940g | |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
GPD BOX のレビュー
GPD BOX の Core Ultra X7 358Hモデルをレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、ベンチマークテスト、使用感、評価すべき点や欠点について解説します。
付属品

1. マニュアル
2. スタンド
3. 電源ケーブル(3ピン)
大きさ・重さ

大きさは 175 × 134 × 39.5mm、重さは 978g(実測値)です。
一般的な薄型ミニPCよりも横幅はありますが、160W GaN電源を内蔵していることを考えると、全体としてはコンパクトにまとまっています。
外部電源アダプターを別途設置する必要がないため、周辺機器を含めた設置面積を抑えられます。持ち運ぶ際の荷物もすっきりとまとめられます。

iPhone 17 Pro や GPD MicroPC 2 などと並べて比較すると、電源を内蔵しながら片手で持てるサイズに収まったコンパクトな筐体であることがよくわかります。
本体は金属素材を基調としたしっかりとした作りで、グリル状のデザインを採用しています。
一般的なオフィス向けミニPC というよりも、ゲーミングPC を思わせる外観です。
インターフェース

本体上部には、指紋認証センサーを内蔵した電源ボタンを配置しています。
Windows Hello に対応しており、パスワードを入力せずにサインインできます。

正面には、3.5mmヘッドホン / マイク対応コンボジャック、マイク、USB Type-Aポート×2、USB4 v2.0 Type-Cポート×2 が配置されています。
USB4 v2.0 は最大80Gbps の帯域幅に対応し、高速ストレージやドッキングステーション、外付けGPU などを接続できます。また、正面には 2W×2 ステレオスピーカーを搭載しています。

背面には、USB Type-Aポート × 2、BIOSリセットボタン、DisplayPort 2.1、HDMI 2.1、2.5GbE対応LANポート×2、電源端子を配置しています。
Core Ultra 7 356H版のみ、高速な外部接続に対応するMCIO 8iポートを搭載しています。
Core Ultra X7 358H版には MCIO 8iポートがなく、外付けGPU との接続には USB4 v2.0 Type-Cポートを使用します。

本体側面のネジを外すことで、本体カバーを取り外せます。
冷却機構には、CPU と SSD を個別に冷却するデュアルファン構成を採用しています。
内部には空きの M.2 NVMe SSDスロットが用意されており、M.2 2280 NVMe SSD を増設可能です。空きスロットの接続規格は PCIe 4.0 x2 です。
外付けGPUドック「GPD G2」

GPD G2 は、デスクトップ向けグラフィックスカードを装着できる外付けGPUドックです。
接続することで、内蔵GPU を上回る描画性能を追加できます。

800W の GaN電源を内蔵し、ATX 3.1規格および 80 PLUS Gold認証に対応しています。
GeForce RTX 50シリーズや Radeon RX 9000シリーズを含むデスクトップ向け GPU に対応しています。
搭載するグラフィックスカードを自由に選択でき、将来的に GPU だけを交換できる拡張性の高さも特徴です。

GPD BOX とは、USB4 v2.0 Type-Cポートまたは MCIO 8iポートで接続します。
Core Ultra X7 358H版は USB4 v2.0 Type-Cポートを使用し、Core Ultra 7 356H版では USB4 v2.0 Type-Cポートまたは MCIO 8iポートを利用できます。

本体上部にグラフィックスカードを差し込む開放型の構造を採用しています。
PCI Expressスロット(PCIe 5.0 x16)の後方には、グラフィックスカードを固定するラッチに指を掛けられる隙間が設けられており、大型GPU も取り外しやすい作りです。

USB 3.2 Gen 2 Type-Aポート×2、1000BASE-T対応LANポート、マグネット式カバー付きの M.2 2280 SSDスロットも搭載しています。外付けGPU としてだけでなく、USBハブや有線LAN、外付けストレージの機能を追加できるドッキングステーションとしても活用できます。

GPD G2 の性能は、搭載する GPU や接続方式によって大きく変わるため、今回はベンチマークテストを実施していません。
特定のグラフィックスカードとの組み合わせを評価するというよりも、GPD BOX の性能を用途に応じて強化できる、拡張性の高い外付けGPUドックとして見ると良いでしょう。
使用感

GPD BOX は、本体両側に通気口を備えているため、付属スタンドを使用した縦置きが基本となります。設置面積を抑えながら、左右の吸気経路を確保できる構造です。
物理的には横置きも可能ですが、本体と設置面の隙間を確保するゴム足やスペーサーは用意されていません。そのまま置くと片側の吸気口をふさいでしまうため、横置きで使用する場合は、別途スペーサーを取り付けるなどの工夫が必要です。

約978g の小型筐体に 160W GaN電源を内蔵しており、大型の外部電源アダプターを必要としない点は使いやすいと感じました。電源ケーブルを本体へ直接接続できるため、デスク上や足元の配線をすっきりとまとめられます。
一方、USB4 v2.0 Type-Cポートが正面に配置されているため、GPD G2 や高速ストレージを常時接続すると、ケーブルが本体正面から伸びる形になります。背面にも USB4 v2.0 Type-Cポートが用意されていれば、正面から見た際の見映えやケーブルの取り回しは、さらに良かったと感じます。

GPD BOX と GPD G2 を物理的に固定したり、一体化したりするための構造はありません。
それぞれの設置場所を確保する必要があるため、組み合わせて使用する場合は、デスク上のスペースやケーブルの取り回しを事前に考えておく必要があります。
内蔵スピーカーは、モニター側にスピーカーがない環境でも音声を再生できる点が便利です。
ただし、音質や音の広がり、ゲーム中の定位感は十分とはいえません。ゲームや音楽をしっかり楽しむ場合は、外付けスピーカーやヘッドホンを使用した方が良いでしょう。
電源内蔵による設置のしやすさと、必要に応じて外付けGPU を追加できる拡張性を両立している点が、GPD BOX の強みです。
専用アプリ

TDP(Thermal Design Power)の変更には、プリインストールされている『MotionAssistant』を使用できます。数値を細かく変更できる一方、項目が多く、初めて使用するユーザーには設定内容がわかりにくく感じられるかもしれません。
また、GPD公式のシステム制御アプリ『GPDTool』も利用できました。
TDP調整のほか、動作状況のモニタリングやファン設定などを一つの画面から操作できます。
『MotionAssistant』や『GPDTool』、ドライバー、マニュアルなどは、GPD公式ウェブサイトのダウンロードページから入手できます。
・https://www.gpd.hk/download
ストレージ

ストレージ容量は 1TB です。
ストレージは 2つのパーティションに分けられており、システム制御アプリ『MotionAssistant』や、Intel製グラフィックス向けの設定ソフトウェア『Intel Graphics Software』などがプリインストールされています。
搭載OSはWindows 11 Homeです。
日本語に対応しており、初回起動時から問題なくセットアップを進められます。
GPD製品(GPD WIN 2)で何度もSSD の換装をしていたところ、ライセンス認証ができなくなりました。問い合わせするのも時間がかかり面倒、新しい OS を購入するのは高すぎる。ローリスクハイリターンな格安ライセンスを手に入れろ![…]
ベンチマーク

GPD BOX のベンチマーク結果を確認します。
設定・環境によっては変わることがあるので、参考程度にとどめてください。
冷却能力

ベンチマークテストで負荷をかけた状態の温度を計測しました。
測定環境は室温25度、TDP 80W です。
計測中にはサーマルスロットリングが検出され、モニタリング上の平均値は 4% でした。
高負荷時に温度制限が断続的に作動していたと見られますが、継続的に大きく性能が制限される状態ではありませんでした。

筐体表面の最高温度は、両側面で 32.9~37.3度、背面の排気口付近で最高45.2度を記録しました。排気口付近は熱を持つものの、側面の温度は比較的低く抑えられています。
騒音計で実測したところ、デバイスから 50cm離れた位置での騒音レベルは最大55dB とやや気になる印象です。ただし、一般的なゲーミングノートPC と比べると静かといえるでしょう。
TDP 80W の高負荷状態では一時的なサーマルスロットリングが確認されましたが、CPU と SSD を個別に冷却するデュアルファン構成により、今回の測定では筐体側面の温度は比較的低く抑えられていました。
ストレージ速度(SSD)

GPD BOX に標準搭載されている M.2 2280 SSD のストレージ速度です。
片面実装 PCIe 4.0 規格の SSD(WD Blue SN5000 SSD)が搭載されています。
ベンチマークテスト
TDP設定は『30W』と『80W』の 2パターンで計測を行いました。
ベンチマークテストの解像度設定は、いずれも 1920 × 1080 です。
解像度と拡大 / 縮小率は、各ベンチマークテストの設定値と一致させています。
| ベンチマークテスト | 30W | 80W |
| ファイナルファンタジーXV 軽量品質 | 8498 | 10561 |
| ファイナルファンタジーXV 標準品質 | 7312 | 8094 |
| ファイナルファンタジーXV 高品質 | 5047 | 5807 |
| PCMARK 10 | 9683 | 10063 |
| 3DMARK Time SPY | 6880 | 7723 |
| 3DMARK Fire Strike | 12756 | 15125 |
| 3DMARK Night Raid | 42889 | 50495 |
| 3DMARK Wild Life | 37647 | 46165 |
| 3DMARK Port Royal | 3669 | 4161 |
| 3DMARK Steel Nomad | 1470 | 1616 |
| 3DMARK Speed Way | 926 | 945 |
| CINEBENCH Release23 | 15066 | 20277 |
| CINEBENCH Release23(Single Core) | 2019 | 2025 |
| CINEBENCH 2026 | 3764 | 4944 |
| CINEBENCH 2026(Single Core) | 503 | 502 |
フレームレート
ゲーム動作時のフレームレートを測定しました。
テストには「Horizon Zero Dawn」、「Cyberpunk 2077」、「Forza Horizon 6」を使用しています。レイトレーシングは無効とし、解像度 1920 × 1080、各ゲームの標準プリセットで測定しました。
ゲームやドライバーのバージョン、動作環境などによって結果は異なります。
掲載している数値は、あくまでも一つの目安としてご活用ください。
Horizon Zero Dawn

| TDP | プリセット | 平均FPS | 最大FPS | 最小FPS |
| 30W | パフォーマンス優先 | 73 | 104 | 49 |
| デフォルト | 67 | 96 | 9 | |
| クオリティ優先 | 61 | 85 | 16 | |
| 最高画質 | 54 | 81 | 24 | |
| 80W | パフォーマンス優先 | 99 | 145 | 66 |
| デフォルト | 93 | 146 | 10 | |
| クオリティ優先 | 83 | 123 | 56 | |
| 最高画質 | 71 | 113 | 42 |
Cyberpunk 2077

| TDP | プリセット | 平均FPS | 最大FPS | 最小FPS |
| 30W | 低 | 87.34 | 105.93 | 72.44 |
| 中 | 80.17 | 96.12 | 67.34 | |
| 高 | 66.17 | 82.26 | 54.66 | |
| ウルトラ | 56.86 | 71.51 | 46.07 | |
| 80W | 低 | 102.71 | 128.42 | 83.22 |
| 中 | 91.23 | 110.96 | 75.72 | |
| 高 | 73.18 | 91.12 | 60.74 | |
| ウルトラ | 60.60 | 76.41 | 50.34 |
Forza Horizon 6

| TDP | プリセット | FPS | 1% Low | 0.1% Low |
| 30W | 最低 | 75.1 | 65.4 | 61.0 |
| 低 | 72.8 | 54.4 | 48.7 | |
| ミディアム | 62.3 | 46.7 | 35.5 | |
| 高 | 59.6 | 43.8 | 38.2 | |
| ウルトラ | 44.0 | 37.5 | 34.0 | |
| 80W | 最低 | 76.5 | 69.1 | 65.1 |
| 低 | 75.7 | 68.1 | 64.5 | |
| ミディアム | 71.3 | 62.6 | 59.5 | |
| 高 | 64.3 | 55.4 | 51.7 | |
| ウルトラ | 46.0 | 38.9 | 36.5 |
実際のゲームプレイでは、アップスケーリングの活用や画質設定の調整により、今回の測定条件よりも高いフレームレートを目指せます。フレームレートが安定しない場合は、描画負荷の高い設定を個別に下げることで、動作の安定性を改善できる場合があります。
まとめ

GPD BOX は、Core Ultra X7 358H または Core Ultra 7 356H を搭載したミニPC です。
一般的な作業やクリエイティブ用途に対応する処理性能を備えており、画質設定を調整することで PCゲームも楽しめます。
GPD BOX単体で使用する機会が多い場合は、内蔵GPU性能に優れる Core Ultra X7 358H版が適しています。一方、GPD G2 を常用する前提であれば、MCIO 8iポートを搭載した Core Ultra 7 356H版が有力です。単体時のグラフィックス性能と外付けGPU との連携のどちらを重視するかによって、選ぶモデルが分かれます。
競合他社のミニPC と比べると価格面では割高感があるものの、豊富なインターフェースと 160W GaN電源を内蔵した取り回しの良さを備えています。本体は一般的な薄型ミニPC よりも大きめですが、大型の外部電源アダプターが不要であることを考えると、システム全体としてはコンパクトにまとめられています。
一方、筐体形状や吸排気構造の関係から横置きには不向きで、設置方法は実質的に縦置きが中心となります。本体単体の小ささや設置方法の自由度を最優先する場合は、より薄型で小型な競合製品も選択肢になります。
従来の GPD製品に見られた強い個性は控えめで、製品単体では競合モデルを大きく上回るほどの独自性はありません。ただし、電源内蔵による使いやすさや、用途に応じて選べる2種類の構成など、実用面では堅実にまとめられています。
価格や省スペース性だけで選ぶ製品ではありませんが、処理性能と取り回しの良さ、外付けGPU を含む拡張性を重視する人に適したミニPC です。特にGPD G2 まで含めた拡張システムとして見ることで、GPD らしい設計思想が感じられる製品です。
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