中華ゲーム機「ANBERNIC RG40XX H」は、SoC に Allwinner H700 を採用した定番スペックを搭載しており、新たに 1600万色の RGBライトエフェクトを搭載した 4インチ横型モデルです。
ANBERNIC RG40XX H の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックしていきます。
ANBERNIC RG40XX H の価格・販売ストア
ANBERNIC RG40XX H は、海外通販サイトを中心に広く販売しています。
カラーラインナップは、ブラック、ブルー、グレーの3色。
・ANBERNIC RG40XX H
一般販売価格:11,599円(送料別途)
プレセール価格:10,799円(送料別途)
ANBERNIC公式ストアにおける販売価格が最安値です。
ANBERNIC RG40XX H のスペック
ANBERNIC RG40XX H のスペックを詳しく見ていきます。
製品名 | ANBERNIC RG40XX H |
システム | Linux |
画面 | 4インチ、IPS、4:3、 解像度 640 × 480 |
SoC | Allwinner H700 1.5GHz |
RAM | 1GB LPDDR4 |
ストレージ | microSDカード |
バッテリー容量 | 3200mAh(6時間駆動) |
インターフェース | USB Type-Cポート イヤホンジャック microSDカードスロット × 2 miniHDMI デュアルスピーカー |
ワイヤレス通信 | WiFi 5、Bluetooth 4.2 |
大きさ | 163 × 79 × 16mm |
重さ | 208g |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
ANBERNIC RG40XX H のレビュー
メーカー提供を受けた ANBERNIC RG40XX H をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点、欠点についても徹底解説します。
付属品
1. ユーザーマニュアル(英語・中国語)
2. USB Type-Cケーブル
別売りの収納ケースが用意されています。
持ち運ぶ機会がある場合は、本体と一緒に購入することをおすすめします。
Anbernic の使命は、世界中のゲーマーとオープン ソース開発者にクラス最高のハンドヘルド コンソールと周辺機器を提…
大きさ・重さ
大きさは 163 × 79 × 16mm、重さは 201g(実測値)です。
プラスチック筐体(ABS樹脂素材)で、『普通』です。
丸みがある PS VIta のようなオーバルデザインを採用しています。
同社の ANBERNIC RG Cube にやや近いデザインとも言えます。
表面コーティングがないマットな質感で、成形精度や組み立て精度が高いです。
カラーによっては、皮脂や指紋はやや目立ちやすいです。
サイズ感
参考として、ANBERNIC RG35XX H、ANBERNIC RG Cube を比較してみました。
いずれも実測値ではなく、公式発表されているスペックです。
製品名 | 画面サイズ | 大きさ | 重さ |
ANBERNIC RG35XX H | 3.5インチ | 145 × 69 × 16mm | 180g |
ANBERNIC RG40XX H | 4インチ | 163 × 79 × 16mm | 201g |
ANBERNIC RG Cube | 3.95インチ | 153 × 86 × 18~30mm | 257g |
持ち運びに便利なポケットサイズで、手にしっかりと収まる持ちやすさも魅力です。
このサイズ感と持ちやすさは、評価ポイントです。
インターフェース
インターフェースは、上部に miniHDMIポート、USB Type-Cポート(給電・充電用)を用意し、下部にイヤホンジャック、 microSDカード×2(内1つは Linuxベースのシステム起動用)を備えています。
コントローラー下部の左右には、デュアルスピーカーを搭載しています。
ボリューム出力は十分で音質も高音質です。
ワイヤレス通信機能(Wi-Fi と Bluetooth 4.2)を搭載しています。
また、バイブレーション機能や 2.4Ghzワイヤレスゲームパッド接続もサポートしています。
アナログスティック周りに 1600万色の RGBライトエフェクトが搭載されています。
システム設定から LED のオン・オフや輝度、RGBカラー・エフェクトの変更が可能です。
バッテリー容量は 3200mAh で連続6時間駆動です。
RGBライトエフェクトをオンにするとバッテリー寿命が若干短くなります。また、内蔵ファンやヒートシンクは非搭載で、許容範囲ですが左側がやや温かくなる点には留意が必要です。
画面
視認性が向上した 4インチ液晶ディスプレイを採用しています。
アスペクト比は 4:3、解像度は 640 × 480 で、画素密度は 200PPI です。
ガラスレンズとディスプレイの隙間がないフルラミネーションディスプレイを採用しています。
画面の輝度(cd/m2)を測定したところ、最大345nit を記録しました。
明るさは普通で、屋内では視認できても、屋外では見にくい基準値です。
解像度とアスペクト比については、定番レトロゲームでは気になりませんが、画面比率 16:9 には適していないことに留意が必要です。
操作性
ABXYボタンサイズは 7.6mmで、1.2mm のストロークで、ほぼANBERNIC製品の標準仕様です。RB / LBボタンはタクトスイッチで、それ以外のボタンはメンブレン方式を採用しています。
ABXYボタンはプリント印字のある光沢ボタンで、ボタンの押し心地や反発はしっかりとした感じです。ボタン側面の摩耗による削れや、押す角度によっての引っ掛かりもありません。
左側には 方向ボタン、アナログスティック、メニューボタンが配置されています。右側には ABXYボタン、アナログスティック、SELECT / STARTボタンが配置されています。
L1 / R1ボタンと L2 / R2ボタンは縦並びに配置されていますが、アナログトリガーではなくストロークは浅めです。ボタンを押した際のカチカチ音は高めなので、静かな環境では気になるかもしれません。
アナログスティックが左右対称に配置されている点もポイントです。
対角線上の配置が好みでない方や、定番レトロゲームを遊ぶのに適したレイアウトとなっています。
ANBERNIC RG Cube のような手にフィットするグリップはありませんが、手に持ちやすく、使い勝手の良いコントローラーに仕上げられています。
システム
Linuxベースのシステム(独自OS)を採用しています。
わかりやすい初心者向けのシステムで、初めてのユーザーでも使いやすいです。
エミュレーター機能については、簡単に起動ができる『ゲームルーム』と RetroArchベースの中級者向け『RAゲーム』が用意されています。対応しているエミュレーターの動作や設定に若干の違いがあります。
直近のシステムアップデートにより、バグ修正や対応プラットフォームの改善が行われています。また、PORTS に注目するような動きも見られます。
有志による CFW(カスタムファームウェア)の開発も進んでおり、導入することでカスタマイズ性の向上や、システム全体が改善される見込みです。
エミュレーター性能
エミュレーター性能は RG35XXシリーズや RG28XX と同じです。
主要スペックに Allwinner H700 を採用したモデルで、RG353シリーズや TRIMUI SMART PRO に近いエミュレーター性能とゲーム動作が期待できます。
動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームをはじめ、スーパーファミコン、プレイステーションが快適動作、ニンテンドーDS、NINTENDO64、PSP、ドリームキャストがそこそこ動作するスペックを搭載しています。
スペックに対して負荷が高めの PSP やドリームキャストに関しては、十分にプレイ可能なレベルで動作します。フレームスキップを設定することで、ワンアップ快適に遊ぶことが可能です。
基本スペックが同じモデルが ANBERNIC から複数リリースされています。
このほかに横型モデルなら「RG35XX H」や「RG28XX」、縦型モデルなら「RG35XX 2024」や「RG35XX Plus」、折りたたみモデルなら「RG35XXSP」を好みに応じて選択すると良いでしょう。
初期設定・使い方
基本的な使い方は付属マニュアルに書かれているので、迷うことはないはずです。
詳しい手順については、こちらの記事を参考に進めてください。
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まとめ
ANBERNIC RG40XX H は、視認性に優れた 4インチ横型モデルです。
主に定番のレトロゲームを楽しむことに特化したモデルです。
総合評価としては『定番モデルの完成形』と評価します。
既存のモデルをベースにしつつも、RG Cube を彷彿とさせる薄型・軽量なデザインとなっており、さらに視認性に優れた 4インチ画面に加え、ユーザーの好みに合う方向ボタンの配置などを特徴としています。
シリーズを通して、Linuxベースのシステム(独自OS)のアップグレードによるバグ修正や対応環境の改善、有志による CFW(カスタムファームウェア)の開発も順調に進められているのもポイントです。
同スペックのシリーズ中で価格帯は若干高めですが、ユーザビリティの高さを考慮すると、妥当な価格設定だといえるでしょう。定番レトロゲームを楽しみたい万人受けする横型モデルの完成形と評価します。
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