優れた性能と低価格を両立したモデルとして知られる人気の Xiaomi Padシリーズの最新作「Xiaomi Pad 5」は、これまでのシリーズにはない性能・機能を搭載して登場しました。
1~2万円台の安価なタブレットのリリースが主流となっている昨今で、ハイエンドモデルのリリースが珍しい Xiaomi Pad 5 の大まかな特徴・機能、使い心地などをご紹介していきます。
Xiaomi Pad 5 の価格・販売ストア
Xiaomi Pad 5 は、国内外の通販サイトで広く販売されています。
公式ストアでの価格は 128GBモデルが 43,780円、256GBモデルが 54,780円です。
カラーは コズミックグレーとパールホワイトの2色です。
日本国内版では 256GBモデルは明るいパールホワイトしかないので、256GBモデルのコズミックグレーが欲しいという人は、海外通販サイトのグローバル版を購入すると良いでしょう。
ちなみに、グローバル版といっても初期起動時に日本語化できるだけでなく技適マークも取得しているので、付属品のアダプター以外は日本国内版と何ら変わりません。しかも、公式ストア価格よりも1万円近く安いです。
Xiaomi Pad 5 スペック
Xiaomi Pad 5 のスペックを詳しく見ていきます。
- 液晶ディスプレイ:11インチ(1600 × 2560)、275ppi、DCI-P3
リフレッシュレート120Hz、輝度 500nits(typ)、10億色以上 - OS:MIUI 12.5 for pad(Android 11ベース)
- SoC:Qualcomm Snapdragon 860
- RAM:6GB LPDDR4X
- ストレージ:128GB / 256GB UFS 3.1
- ポート:USB Type-C
- 通信:Wi-Fi5、Bluetooth5.0
- バッテリー:8,720mAh
- カメラ:フロントカメラ(8MP)、背面カメラ(13MP)
- その他:4スピーカー、Dolby Atomos対応
- 大きさ:254.69 × 166.25 × 6.85mm
- 重さ:511g
- 素材:金属筐体
免責事項:正確性には細心の注意を払っていますが保証はできかねます。
Xiaomi Pad 5 レビュー
Xiaomi Pad 5 をしっかりチェックしていきます。
レビューするのは、Banggood様より提供があったグローバル版 Xiaomi Pad 5 です。
付属品から基本的な特徴、使い心地、エミュレータ性能にいたるまで徹底解説していきます。
付属品
付属品は 保証カード、クイックスタートガイド、アダプター、USB Type-C が付属します。
グローバル版に付属するアダプターは日本国内仕様ではありません。別途変換プラグを用意すれば使うことはできますが、他社製品アダプターを使う方が便利です。
本体の大きさ・重さ・サイズ感
Xiaomi Pad 5 の大きさは 254.69 × 166.25 × 6.85mm、重さは 511g です。
ディスプレイサイズは 11インチ(1600 × 2560)で、左右上下のベゼル幅は 8mmほどです。
よく比較される 2021年モデルの iPad Pro、iPad mini などの大きさ・重さの一覧はこちらです。他社製品と比較してみると、体感的なサイズ感は大きく変わりません。
製品名 | 画面サイズ | 大きさ | 重さ |
iPad Pro(Wi-Fiモデル) | 11インチ | 247.6 × 178.5 × 5.9mm | 466g |
iPad mini(Wi-Fiモデル) | 8.3インチ | 195.4 × 134.8 × 6.3mm | 293g |
Lenovo XiaoXin Pad Pro 2021 | 11.5インチ | 264.28 × 171.4 × 5.8mm | 485g |
Xiaomi Pad 5 | 11インチ | 254.69 × 166.25 × 6.85mm | 511g |
グローバル版の 256GBモデルで、カラーはコズミックグレーの背面です。
ロゴは小さく、皮脂や指紋が目立ちにくい加工がされているのもポイントです。
背面カメラに出っ張りがあるので直置きする際には注意が必要です。
対策としては、純正ケースかサードパーティ製ケースを使うことで解決できます。
インターフェース
Xiaomi Pad 5 のインターフェースは、下部に USB Type-C が用意されているだけです。
上部には電源ボタン、下部にマイク穴、それぞれの左右にはスピーカーが搭載されています。
本体右側には音量ボタン、マイク穴、磁気コネクタ(ペン専用)、左側にはキーボードコネクター(Pogo Pin)を配置しています。
バッテリー持ちはかなりよく、公式発表では音楽再生5日以上、動画再生16時間以上、ゲームプレイ10時間以上とアナウンスされています。
カメラ機能
800万画素のフロントカメラ、1300万画素の背面カメラを搭載しています。
フロントカメラには「美白」「小顔」「大きな目」、1080Pの動画撮影対応、各種フィルターに加え、背面カメラには「ドキュメント」「ビデオ」「夜景」「ショートビデオ」が用意されています。
画面ロックの解除機能に顔認証が用意されていて、ストレスなくフロントカメラで認識できるのはうれしいポイントです。ちなみに顔データは2つまで登録可能となっています。
最大リフレッシュレート 120Hz
ディスプレイの最大リフレッシュレートは 120Hz、バッテリー節約を気にするのであれば標準 60Hz が設定ボタン1つで切り替え可能です。素早い動き・はっきりと視認できる FPSゲームや、ぬるぬるとした滑らかな動き・映像を求める人に最適な機能です。
また、240Hz のタッチサンプリングレートにも対応しているので、最新の iPad Pro、iPad mini と変わらないきびきびしたタッチ操作・動きを体感できます。1~2万円台の Androidタブレットにはない機能の1つです。
画面分割・フローティングウィンドウ
画面分割、フローティングウィンドウ機能を搭載しています。
アプリタスクビュー画面から起動中のアプリを長押しするとメニューが表示されます。
そこから画面分割やフローティングウィンドウのアイコンをタップすることで機能します。
画面分割は中央に表示されるセパレートライン位置を動かして任意の幅に設定できます。
フローティングウィンドウは表示位置変更、画面隅への移動で最小表示させることが可能です。どちらも複数の作業を同時並行するのに便利な機能です。
ちなみに Xiaomi Pad 5 では、画面分割は横画面・縦画面ともに左右分割となっています。
下記の手順を進めることで縦画面での上下分割ができるようになります。
- 設定を開く
- 左側メニューの「タブレット情報」を選択
- MIUIバージョンを連打
- 左側メニューの「追加設定」を選択
- 「開発者向けオプション」を選択
- 一番下の方に表示される「デフォルト値にリセット」を連打
- 「MIUIの最適化をオンにする」が表示される
- オフにして同意すれば完了
サウンドイコライザー
クアッドステレオスピーカーを搭載しているだけでなく、Dolby Atomosにも対応しています。
ディスプレイの縦向き、横向きにかかわらず、サラウンドサウンドを再生可能です。
スピーカーだけでなくイヤホンについても、各種イコライザーを用意しているのがポイントです。
いろいろなスクリーンショット機能
Xiaomi MIUI 12 から、いろいろなスクリーンショット機能が搭載されています。
Xiaomi Pad 5 では、一般的な電源ボタン+音量下の全画面スクリーンショット機能に加え、画面上で3本の指を置くことで、「自由選択」「四角形」「丸形」といった選択形式のスクリーンショット機能も出来ます。
専用アクセサリー
専用カバー、保護ガラスフィルム、スタイラスペン、カバーキーボードといった専用アクサセリーが販売されています。国内では品数が少なく割高で販売されているので、海外通販ストアで購入するのがお得です。
純正アクセサリーだけでなく、サードパーティ製アクセサリーも販売しています。
気になる人はチェックしてみてください。
動画や電子書籍
Xiaomi Pad 5 の動画再生、電子書籍の閲覧についてチェックしていきます。
結論としては、ハイエンドな Androidタブレットの快適さが体感できる仕上がりです。
Widevine L1 対応で高画質再生
著作権管理方式のセキュリティレベルが最も高い Widevine L1 に対応しています。
Netflix などのサブスクリプションサービスで高画質な動画再生(Dolby Vision対応)が可能です。Amazonプライムビデオでの HD画質再生についても対応済みです。
1~2万円の 格安Androidタブレットのほとんどは、セキュリティレベルが低い Widevine L3 が一般的です。高画質映像と迫力あるサウンドを求める人に Xiaomi Pad 5 は最適です。
電子書籍が読みやすい
120Hz のリフレッシュレート、11インチ WQHD+ディスプレイを採用しています。
タブレットの利点である大画面、ぬるぬるさくさくと動く操作性に加え、設定のディスプレイから読書モード、色彩変更といった電子書籍向けの環境が整っています。
縦画面なら単行本よりも大きなサイズで、横画面なら文庫分サイズで電子書籍を楽しめるのもポイントです。スマホの小さな画面だと文字が小さくて読みにくいという人にピッタリです。
ゲームアプリやエミュレータ性能
Xiaomi Pad 5 のゲームアプリ動作、エミュレータ性能についてチェックしていきます。
ゲーミングスマホには劣る性能ではあるものの、理想的な動作・エミュレータ性能です。
ベンチマークスコア
定番ベンチマークアプリ AnTuTuベンチマークのスコア結果は 577922 です。
スマホベースでいえばハイエンドモデルとはいえませんが、Androidタブレットベースで見ればハイエンドモデルといえるベンチマークスコア結果です。
ゲームアプリ
人気ゲームアプリ『原神』のグラフィック設定は「中(デフォルト)」です。
デバイス負荷を考えなければ、グラフィック設定をカスタムとし「高」に設定してゲームプレイすることも可能です。
フレームレートを「60」に設定したところ、平均して 50FPS は出ています。
120MHz の液晶ディスプレイとの相性も良く、対応するゲームコントローラーを接続すればより快適なゲームプレイが期待できます。
エミュレータ性能
エミュレータ性能はスペックありきですが、最近になって発売された中華ゲーム機よりもエミュレータ性能は高いです。PSP、ドリームキャスト、ゲームキューブ、セガサターンなどは思った以上に快適に動作します。また、プレイステーション2のエミュレータも遊べるレベルで動作できました。
一部のゲームタイトル、設定ありきといった感じもありますが、外部コントローラーを接続して大画面で遊べるというのは評価できるポイントです。
エミュレータを中心に遊ぶという人は、フロントエンド「Pegasus Frontend」の導入をおすすめします。詳しい導入手順については、こちらの記事を参考に進めてください。
Pegasus Frontend は、あらゆる種類のエミュレーターを起動するためのグラフィカルフロントエンド・ユーザーインターフェイス(UI)です。ゲームタイトル閲覧などのカスタマイズ性と、ハイパフォーマンスに重点を置いて制作が進[…]
まとめ
ハイエンドモデルの Androidタブレットのリリースが激減している中で Xiaomi Pad 5 は、SoC に Snapdragon 860、10億色以上表示対応、120Hz のリフレッシュレートの 11インチ WQHD+ディスプレイ、クアッドステレオスピーカー、Dolby Vision対応、ペン・キーボード対応(別売り)するなど、ビジネスユースにもエンタメにも強いスペックを備えています。
一方では、指紋認証非対応、microSDカード非対応、SIM非対応、Wi-Fi6非対応、GPS非搭載、有機ELではなく液晶ディスプレイといった仕様や、iPadシリーズのように特化したアプリの充実度が低い点については、トレードオフや自分のやりたいことにマッチしているかを考える必要があります。
Xiaomi Pad 5 は、1~3万円台の安価な Androidタブレットの性能や機能では満足できない、Apple製品にはない自由度(エミュレータアプリ、野良アプリなど)を求める人、ハイエンドな Androidタブレットを低価格で手に入れたい人向けのデバイスといえそうです。
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