中華ゲーム機「SUPBOR Q400」は、外部コントローラーを最大4つ接続できて、解像度もそこそこ高い、どちらかといえば TV出力して大画面で遊ぶことに特化した中華ゲーム機です。
一昔前の中華ゲーム機を思い出させる
SUPBOR Q400 の総合的な品質・スペックは一昔前の中華ゲーム機レベルです。
最近になって発売された中華ゲーム機をすでに持っている・遊んでいる人にとっては、はっきりいって扱いづらいゲームコンソールです。
海外フォーラムでも酷評が目立つ SUPBOR Q400 のメリット・デメリット、特徴、使い方・設定方法などを詳しくご紹介していきます。
SUPBOR Q400 は本当に酷評されるべきなのか
2020年1月頃に発売された中華ゲーム機「SUPBOR Q400」は、海外通販サイトなどで Q400、小覇王Q400、Pandra Q400 と呼称されているゲームコンソールです。
4インチの大画面、解像度、Linuxベースという点で発表された当初は中華ゲーム機マニアから注目を集めていましたが、総合的な使いやすさという点では「イマイチ」「地雷」という酷評がされています。
実際に使ってみないことには酷評される理由ってわかりませんよね。
ということで、実際に使ってみた使用感を含めて SUPBOR Q400 をレビューしていきます。
SUPBOR Q400 のスペック
SUPBOR Q400 のスペックを詳しく見ていきます。
最も気になるポイントなので購入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
スペック表だけでは “わからないポイント” についても後ほど詳しく解説していきます。
メーカーが公開している情報をもとにスペック表を作成しています。
提供を受けた情報の真偽が不明な部分は非公開としています。
SUPBOR Q400 をしっかりチェックしていく
TV出力の大画面、マルチプレイに特化した中華ゲーム機「SUPBOR Q400 」をしっかりチェックしていきます。購入を検討する上での重要なポイントも、しっかりとご紹介していきます。
SUPBOR Q400 の付属品
SUPBOR Q400 の基本的な付属品はユーザーマニュアル、microUSBケーブルです。
最大4人のマルチプレイに特化した中華ゲーム機ということで、正しいレビューをするためにも外部コントローラーが付属するモデルを選びました。
本体の持ちやすさ・サイズ感は良い
SUPBOR Q400 の持ちやすさ・サイズ感に加え、ビルドクオリティは良好です。
本体カラーは全3色(ブラック、ブルー、イエロー)です。
本体の大きさは 72.5 × 175 × 20mm、重さは 181g(実測値)です。
アナログパッドの高さを基準にすると、本体の厚さは 26mm ほどになります。
大きな4インチの液晶ディスプレイを搭載しているので、本体サイズは一般的な中華ゲーム機よりも大きいですが、軽量なのはポイントです。
スピーカーはステレオで背面に2つ設置されています。
V-ボタン、V+ボタンで音量調整をするのですが、最大音量はそれほど大きくはありません。
おそらく、大音量になるとスピーカーは音割れしやすくなるので、音質劣化(音割れ)を防ぐための制限だと考えられます。
最大4つのコントローラーを接続できる
最大の特徴は外部コントローラーを4つ接続できることです。
シングルプレイのほかに、対応するゲームタイトルであれば最大4人のマルチプレイが可能です。
USB Type-A が4つ搭載されていますが、好きな場所に外部コントローラー接続すれば認識します。外部コントローラーが1つしかなくても、本体側のコントローラを使えば2プレイモードで遊ぶこともできます。
ただし、すべての外部コントローラーに対応しているわけではなく、コントローラマッピングについてもエミュレータ、ゲームタイトルによって正しく設定できない点には注意が必要です。
ファームウェアの取り扱いに注意したい
残念ながら SUPBOR Q400 に採用されているファームウェアは期待できません。
一昔前の中華ゲーム機は、自由にカスタマイズできない制限された環境が当たり前でしたが、現状ではまさにその状態であるといえます。
microSDカードスロットは1つしかないので、microSDカードにファームウェア・ゲームイメージを保存します。オリジナルファームウェアは配布されていないので、データ移行する際にはシステム破損をしないように注意しましょう。
RetroArchベースのファームウェアも存在しますが、ちらつき・点滅現象が発生するのでオリジナルファームウェアと比べても快適なゲームプレイは困難です。
ボタンは大きく・クリック感がある
SUPBOR Q400 に採用されているボタンスイッチ、アナログパッドはそれほど悪くはありません。L1/R1ボタン、L2/R2ボタン は押し心地がかなり硬いので操作性は中華品質です。
selectボタン、startボタン、音量調整(V-ボタン、V+ボタン)は小さく、ABXYボタン(正しくは〇×△□ボタン)下に並んで配置されています。
ボタンのクリック感・硬さが異なるためか、ゲームプレイ中に音量調整ボタンなどを誤操作するといったことはなかったです。
SUPBOR Q400 の使い方・初期設定
SUPBOR Q400 には Linuxベースの独自UI が採用されています。
見た感じでいえば、Pandraベースの 使いやすさ・特徴を備えた UI です。
簡単な使い方として、L1/R2ボタンでタグを「Categor」に移動させてから、エミュレータを選択して、遊びたいゲームタイトルを選択するといった感じです。
また、microSDカードの対応するゲームフォルダにゲームイメージを保存するだけで、エミュレータで遊べるようになります。
遊べるエミュレータは限定される
SUPBOR Q400 には、アーケード、ファミコン、メガドライブ、スーパーファミコン、PCエンジン、ニンテンドー64、プレイステーション、ゲームボーイなどのエミュレータが標準装備されています。
エミュレータによっては常に倍速動作、特定の条件で遅延などが発生するので、快適にゲームプレイができるエミュレータ・ゲームタイトルは限定されます。
調整できるような設定項目もないので問題解決はできず、動作できるゲームタイトルを探す工夫が必要です。
特に ニンテンドー64、プレイステーションのエミュレータ性能については期待できません。動作が極端に遅くなったり、不安定になる現象が発生します。
ゲームタイトルが収録されている
許諾が得られていないゲームタイトルが収録されています。
ゲームタイトルリストでは 3787本のゲームタイトルが表示されていますが、実際に収録しているゲームタイトル数は100本以下です。
microSDカードに収録されているゲームイメージは保存されているので簡単に削除・追加ができます。上画面のリスト表示画面でゲームタイトルの上にカーソルを合わせ R2ボタンを押すことで、Favorite(お気に入り)リストにゲームタイトルを表示・非表示させることもできます。
システムは制限されていて自由度は低い
ゲームプレイ中に selectボタン + startボタン を同時押しすることで設定画面を呼び出せます。
ただし、ステートセーブ・ロード、ゲーム終了、コントローラマッピングだけを設定できる制限された環境です。
コントローラマッピングは、かなり細かく設定ができます。
マッピング設定後に「Save Game Remap File」を選択しないと設定保存されず、ゲーム起動時にマッピングが初期化されてしまう点には注意しましょう。
アスペクト比は変更できない
SUPBOR Q400 は、標準設定のにワイド画面でしか遊べません。
設定画面には、アスペクト比の変更だけでなく、フレームスキップなどの機能もありません。
TV などの大画面出力する場合であれば気になりませんが、レトロゲームを遊ぶことを前提とした中華ゲーム機では致命的です。こればかりはシステム(ファームウェア)アップデートを期待するしかなさそうです。
システムアップデートを期待したい中華ゲーム機
中華ゲーム機「SUPBOR Q400 」の最大の欠点はシステム(ファームウェア)です。
2020年1月頃に発売されて以来、オリジナルシステム(ファームウェア)の配布ばかりか、システムアップデートも確認できていません。
一昔前の中華ゲーム機であれば許せた仕様でも、最近になって登場した中華ゲーム機が高品質・高機能だけに総合的な品質の低さが目立ちます。せめてシステム面でユーザー側が設定できる項目・自由度が担保されていれば、酷評されることはなかったと思います。
中華ゲーム機としては大画面の4インチディスプレイ、解像度(800×480)、最大4人のマルチプレイ対応といったポテンシャルは持っているので、それを生かした使いやすいシステムアップデートを期待したいです。
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