中華ゲーム機「Powkiddy RGB20S」は、定番スペック RockChip RK3326 を搭載、動物の『トラ』をイメージしたステッカーでデコれる縦型モデルです。
Powkiddy RGB20S の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能、初期設定・使い方をご紹介します。評価すべきところ、欠点についても詳しくチェックします。
Powkiddy RGB20S の価格・販売ストア
Powkiddy RGB20S は、海外通販サイトを中心に広く販売しています。
販売価格はざっくり調べると、11,000円~14,000円です。
カラーバリエーションは、ホワイト、イエロー、ブルーの3色。
microSDカード(ストレージ容量)によって価格が異なります。
Powkiddy RGB20S のスペック
Powkiddy RGB20S のスペックを詳しく見ていきます。
- システム:Open source linux system(ArkOS)
- ディスプレイ:3.5インチ IPS、4:3
- 解像度:640 × 480
- CPU:RockChip RK3326(1.5Ghz)
- GPU:Mali-G31 MP2
- RAM:1GB DDR3
- ストレージ容量:microSDカード
- 大きさ:80 × 120 × 21mm
- 重さ:172g(実測値)
- バッテリー容量:3500mAh
- ワイヤレス通信:なし
- インターフェイス:USB Type-C × 2、イヤホンジャック、
microSDカードスロット × 2 - その他:スピーカー(シングル)、バイブレーション機能
- 素材:プラスチック(ABS樹脂素材)
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが保証はできかねます。
Powkiddy RGB20S のレビュー
メーカー提供を受けた Powkiddy RGB20S をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、エミュレーター性能、初期設定・使い方にいたるまでを徹底解説します。
付属品
デコレーションステッカー2枚、マニュアル(中国語・英語)、USB Type-Cケーブルが付属します。
大きさ・重さ
本体の大きさは 80 × 120 × 21mm、重さは 172g(実測値)です。
プラスチック(ABS樹脂素材)筐体ということで『軽い』です。
中華ゲーム機でも『縦型モデル』は珍しく、その中でも一般的な大きさ・重さです。
比較してみると、大きさ・重さ・サイズ感がわかりやすいです。
製品名 | 画面サイズ | 大きさ | 重さ |
Powkiddy RGB20S | 3.5インチ | 80 × 120 ×21mm | 172g |
ANBERNIC RG351V | 3.5インチ | 94 × 140 ×27mm | 223g |
Miyoo mini | 2.8インチ | 93.5 × 65 × 19mm | 106g |
ANBERNIC RG280V | 2.8インチ | 87 × 78 × 18mm | 122g |
全体的なビルドクオリティは『ややチープ』
Powkiddy製品のなかでは、まずまずな品質と評価します。
インターフェース
インターフェースは、下部に USB Type-Cポートが2つ(内1つは充電・給電用)、イヤホンジャック。正面中央にシングルスピーカー(モノラル)を用意、その他にバイブレーション機能を備えています。
左側には、電源ボタン、リセットボタン、microSDカードスロット(ゲームイメージ用)が用意。右側には音量ボタン、microSDカードスロット(システム)、ワイヤレス通信ボタンを備えています。
ワイヤレス通信ボタンを備えていますが機能しません。
チップそのものを搭載していないので『飾り』です。
画面
Powkiddy RGB20S の液晶ディスプレイは鮮明です。
3.5インチ液晶ディスプレイ、解像度 640 × 480(4:3)、画素密度 228PPI です。
液晶ディスプレイとガラスレンズの隙間がないフルラミネーションディスプレイを採用しています。
従来モデルである Powkiddy RGB20 よりも解像度に優れたモデルです。
標準設定(明るさ100%)のままだと、明るすぎて色味が飛んでしまうので調整は必須といえるでしょう。
操作性
Powkiddy RGB20S の操作性は『難あり』です。
ABXYボタンのサイズは 7.1mm、ストロークは 1.4mm で、十字キー・L/Rボタンを含めて誘導性ゴム。そのほかのボタンはタクトスイッチを採用しています。ボタンの押し心地はやや硬めです。
L1 /R1 ボタン、L2 / R2ボタンは大きく、独立して設置されています。
この部分に指をかけて、十字キー・ABXYボタンを操作するのは難しいです。かといって、十字キー・ABXYボタンを中心に操作するには下部のクリアランスが狭くて持ちにくくなります。
また、十字キーの操作性が悪いせいか、押す位置・角度を気にする必要があります。
例えば左を押しているつもりが斜め上に入ってしまうケースが見受けられます。動物の『トラ』をイメージしたボタンレイアウトでの操作は慣れが必要です。
エミュレーター性能・所感
エミュレーター性能は RG351シリーズと同等です。
RockChip RK3326 を搭載した定番スペックで、動作するエミュレーター、ゲームタイトルは明白です。
動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームをはじめ、スーパーファミコン、プレイステーションまでが快適動作、DS、NINTENDO64、PSP、ドリームキャストが遊べるレベルで動作します。エミュレーター設定、対応ゲームタイトルありきの性能で目新しさはありません。
標準搭載されているファームウェア(ArkOS)のほか、351ELEC、AmberELEC などにも対応しています。これまでに登場した同スペックの中華ゲーム機と比較しても、特出した機能・ポイントはありません。
Powkiddy RGB20S の使い方・初期設定
Powkiddy RGB20S の使い方・初期設定を詳しく解説します。
基本的な使い方はこれまでにリリースされた製品と変わりません。
エミュレーター・ゲームタイトルによっては細かな設定・変更や試行錯誤が必要です。
システムメニューの日本語化
標準搭載のファームウェア(ArkOS)には日本語が用意されていません。
日本語するには、カスタムファームウェアの導入が必須です。
ホットキーリスト・ファンクションキー
各メニューのホットキーリスト・ファンクションキーです
グローバルメニュー
- A:決定
- B:キャンセル
- Y:FAVORITES追加・削除
- SELECT:クイックメニュー表示
- START:システムメニュー表示
- L/R:ゲームメニュー移動
- 音量上下:音量調整
RetroArchメニュー
- R3+上下:明るさ調整
- SELECT+上下:保存スロット選択
- SELECT+L1:クイックロード
- SELECT+R1:クイックセーブ
- SELECT+A:ポーズ
- SELECT+B:リセット
- SELECT+X / L3+R3:ゲームメニュー表示
- SELECT+START:ゲーム終了
データ移行方法
ゲームイメージのデータ移行方法は、microSDカードスロット(ゲームイメージ)から microSDカードを取り出して移行する方法が一般的です。詳しくは次の記事を参考に進めてください。
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カスタムファームウェア(CFW)の導入方法
下記の記事を参考にして準備を進めてください。
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まとめ
Powkiddy RGB20S は、過去に発売した RGB20 を刷新したモデルです。
筐体形状・デザイン、ボタンレイアウト、液晶ディスプレイを刷新しています。
総合評価としては「コレクター向け」と評価します。
基本スペックは RG351シリーズでお馴染みの RockChip RK3326 に加え、人気の解像度 640 × 480 です。動物の『トラ』をイメージしたステッカーでデコれる縦型モデルです。
可愛らしいトラのステッカーが付属しますが、実際にデコる人は少数派。
ユーザーインターフェースは一般的な中華ゲーム機そのままなのに、『子供向けの中華ゲーム機』というコンセプトは無理があります。
また、ボタンレイアウトはクセあり、操作性や持ちやすさも難ありです。
こなれたシステムで CFW(カスタムファームウェア)が使えること、従来モデルよりも画面が鮮明なのは評価ポイントです。
Powkiddy RGB20S の購入を検討している方は、ANBERNIC RG351V、Miyoo Mini をあわせて検討することをおすすめします。
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