中華ゲーム機「Powkiddy RGB10 Max」は、他社に先駆け ODROID-GO Superクローン機として登場したモデルです。これまでに発売された中華ゲーム機と比べると、画面サイズがワンランク上の5インチサイズになっていることが特徴です。
ポケットサイズというより、画面の見やすさを優先した Powkiddy RGB10 Max の価格・販売ストア、スペック、特徴、初期設定・使い方、エミュレータ性能などをご紹介していきます。
Powkiddy RGB10 Max の価格・販売ストア
中華ゲーム機 Powkiddy RGB10 Max は、海外通販サイト・国内通販サイトで販売しています。
カラーバリエーションは、オレンジ、ブラックの2色。
世界的な半導体不足、部品価格の高騰により製造が止まり公式ストアでの取り扱いも中止されていましたが、最近になって在庫補充されました。
ざっくりで調べた販売価格は 13,000円~17,000円と以前のままです。
付属microSDカードのストレージ容量によって価格が異なります。
Powkiddy RGB10 Max | 価格 | 割引クーポン | クーポン適用後価格 |
64GBモデル | 134.99ドル | BG10MAX1 | 119.99ドル |
128GBモデル | 144.99ドル | BGJPPRGB | 128.99ドル |
Powkiddy RGB10 Max のスペック
Powkiddy RGB10 Max のスペックを詳しくチェックしていきます。
基本スペックは ODROID-GO Super そのままのクローン機です。
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが保証はできかねます。
Powkiddy RGB10 Max をレビュー
中華ゲーム機「Powkiddy RGB10 Max」を徹底レビューしていきます。
結論としては、初心者にはおすすめしにくい中華ゲーム機です。
メリット・デメリットを含めて、その理由についても説明していきます。
Powkiddy RGB10 Max の付属品
マニュアル(日本語、英語、中国語)、USB Type-Cケーブルが付属します。
必要最低限の付属品と、簡素な操作説明のみのマニュアルに記載されています。
大きいけど軽い
Powkiddy RGB10 Max の大きさは、これまでにモデルに比べると大型サイズです。
本体の大きさは 76 × 185 × 17mm、重さは 214g(どちらも実測値)です。
大きさに対して、想像以上に軽いのでストレスなくゲームプレイできるのは評価ポイントです。
3.5インチの RG351P と大きさを比べると、縦幅はほぼ同じで横幅が広くなった感じです。
ほかの中華ゲーム機との比較は、次のとおりです。
製品名 | 画面サイズ | 大きさ | 重さ |
RG351P | 3.5インチ | 71 × 152 × 17.6mm | 181g |
RG351V | 3.5インチ | 94 × 140 × 27mm | 223g |
Powkiddy RGB10 Max | 5インチ | 76 × 185 × 17mm | 214g |
操作性・ビルドクオリティは向上している
Powkiddyシリーズの特徴は、さらりとした触り心地のマット加工された本体シェルです。
数年前のモデルに比べれるとビルドクオリティは向上しているものの、中華ゲーム機の代表格である ANBERNIC製品と比べるてしまうとチープさが目立ちます。
ボタンの押し心地・操作性は、それほど悪くはありません。
Nintendo Switch Liteを基準にしてみた場合、RG351シリーズは押し心地「硬め」な感じですが、Powkiddy RGB10 Max は「柔らかめ」といった感じです。
Powkiddy RGB10 Max では、メーカーロゴが表面に主張されていないデザインが採用されている点は評価できますが、総合的なビルドクオリティは「あと一歩」な感じといえるでしょう。
上位モデルとして付加価値は向上
Powkiddy RGB10 Max は、2020年8月に発売された Powkiddy RGB10 の上位モデルです。
新たに搭載された付加価値は、次のとおりです。
- 液晶ディスプレイが大きく・鮮明になった
- ワイヤレス通信機能を搭載
- 左右アナログスティックを搭載
- 音量調整ボタンを追加
- USB Type-C を2ポートに変更
- バッテリー容量増加
従来モデルと比べると、見やすく・使いやすいモデルに改良されていることがわかります。
一方では、ほかの中華ゲーム機と同じように Bluetoothサポートは未定、スピーカー穴が左右に設置されているものの、実際に搭載されているスピーカーは左側だけのモノラルだったりします。
上位モデルになって付加価値は向上されていますが、製造コストを低く抑える方針・設計は変わらずといった印象を受けました。
他社に先駆けリリースした意欲作
中華ゲーム機としては初の ODROID-GO Superクローン機で、他社に先駆けてリリースした意欲は評価できます。しかし、搭載されているファームウェアはテストバージョンで完全なものとはいえません。
そのため、エミュレータやゲームタイトルに応じたチューニングが必要なので、試行錯誤が苦手な人や購入した状態のまま使うような初心者向けとはいえません。
PS Vitaサイズのエミュレーター
Powkiddy RGB10 Max のポイントは、PS Vitaサイズのエミュレータ機ということです。
画面サイズは5インチ、本体サイズもほぼ同じです。
製品名 | 大きさ | 重さ |
PS Vita(PCH-2000) | 85.1 × 183.6 × 15mm | 219g |
Pokiddy RGB10 Max | 76 × 185 × 17mm | 214g |
そうなってくると、初心者向けとはいえませんが PS Vita にカスタムファームウェアを導入してエミュレータ機として使ったほうが利便性は上かもしれません。
ただし、面倒なエミュレータ毎の導入なしですぐに遊べるところは中華ゲーム機の強みです。
液晶ディスプレイは鮮明に
従来モデルの Powkiddy RGB10 では、液晶ディスプレイが見やすくないことが不満でした。
Powkiddy RGB10 Max では、液晶ディスプレイとガラスレンズの隙間がほぼないフルラミネーションディスプレイを採用しているため、反射面が少なく鮮明な映像を映し出すことを実現しています。
Powkiddy RGB10 Max のアスペクト比は 16:9 なので、調整しだいでは左右に余白がでます。
3.5インチから5インチになったことで、これまでよりも画面が大きく、小さな文字も見やすいゲーム環境を実感できるのが最大の特徴です。
エミュレータ性能は変わらず
画面サイズを大きくなりましたが、基本性能は変わりません。
そのため、エミュレータ性能については同等なので従来モデルや RG351シリーズなどと変わらないと見て良いでしょう。
解像度が高くなったことやファームウェアの完成度が影響しているか不明ですが、PSP、ドリームキャストといったエミュレータの動作が少し重く、設定品質を低くしないと音割れ・途切れ、暗転、フレームレートが低下する頻度が高いように感じられました。
Powkiddy RGB10 Max の使い方・初期設定
Powkiddy RGB10 Max の使い方・初期設定を詳しく解説していきます。
基本的な使い方はこれまでにリリースされた製品と変わりませんが、エミュレータ・ゲームタイトルによっては細かな設定の変更が必要となる点については試行錯誤が必要です。
システムメニューを「日本語」に設定
一番はじめに行うのはメインシステム EmuELEC の「日本語化」です。
下記の手順を参考に設定を進めていきましょう。
- Powkiddy RGB10 Max の電源ON
- STARTボタンを押してシステムメニューを表示
- 「SYSTEM SETTING」を選択
- LANGUAGE を「JAPANESE」に変更して BACK
- ダイアログが表示されたら「YES」を選択
- 再起動後にシステムが日本語化されます。
ホットキーリスト・ファンクションキー
Powkiddy RGB10 Max のホットキーリスト・ファンクションキーの一覧です。
表示している画面によっては機能しないものを含まれています。
ゲームイメージのデータ転送方法
ゲームイメージの転送方法は2種類あります。
一つは microSDカードを取り出して転送する方法、もう一つはワイヤレス通信を利用したデータ転送方法です。詳しくは下記の記事を参考に準備を進めてください。
ずっしりとした重厚感・堅牢性を確保した金属筐体を採用した「RG351M」は、人気が高い RG351P をベースにワイヤレス通信機能を搭載した高級モデルです。ODROID-GO Advanceクローンな中華ゲーム機としての基[…]
microSDカードの中身を認識しない場合は、「Linux File System for Windows by Paragon Software」などを導入すると良いでしょう。下記の記事を参考にして準備を進めてください。
中華ゲーム機 No.1 の地位に君臨している RG350 を上回るスペックで注目されている期待の新星「RK2020」が登場しました。この中華ゲーム機の最大の注目ポイントは、ニンテンドー64、PSP、ドリームキャストも遊べるところで[…]
ファームウェアのアップデート方法
Powkiddy RGB10 Max はワイヤレス通信によるアップデートに対応しています。
下記の手順を参考に設定を進めていきましょう。
- STARTボタンを押してシステムメニューを表示
- 「更新とダウンロード」を選択
- 更新データ種類を「BETA」に変更
- 更新開始を選択
- 更新作業後に再起動して完了
知識がある人は ODROID-GO Super のファームウェアを導入することも可能です。
カスタムファームウェア(CFW)の導入方法
Powkiddy RGB10 Max のカスタムファームウェア(CFW)の導入方法はこちらです。
Powkiddyブランドの Powkiddy RGB10 Maxシリーズ(RGB10 Max、RGB10 Max2)のカスタムファームウェア(CFW)の導入方法を解説します。ファームウェアをダウンロード最新[…]
他社に先駆け登場した ODROID-GO Superクローン機
2020年10月頃に発売された Powkiddy RGB10 の上位モデルという位置づけで、基本スペックそのままに大型液晶ディスプレイとワイヤレス通信機能を搭載した ODROID-GO Superクローン機です。
Powkiddy製品としてのビルドクオリティは向上しているものの、スピーカーがシングルであったりと製造コストを低く抑える方針・設計に変わりありません。また、標準システムについてもテストバージョンと完全とはいえない点が見受けらました。
はじめての中華ゲームには向いていませんが、すでに中華ゲーム機を使い慣れている中級者であれば大画面によるゲームプレイの快適さが実感できる1台です。
メリット・デメリットを理解したうえで、中華ゲーム機としては初の ODROID-GO Superクローン機を楽しんでみてください。
ネオジオポケットライクな中華ゲーム機「GameForce」が公式ストアで発売されています。Gao Feng氏による独自プロダクト商品で、これまでに発売された ODROID-GO Advance クローン機にはない “こだわり”&n[…]