ゲームギアの経年劣化問題を解決できる救世主「ゲームギア互換機」を手に入れました。
ゲームギアに搭載されているメインボード、サウンドボード、電源ボードを Mathjis Nilwik氏がすべてを再設計したもので、オリジナルとまったく変わらない完全互換を実現しています。
新たな取り組みなどの情報共有、継続的な開発資金支援をしている関係で、サプライズプレゼントとして贈呈いただいたゲームギア互換機をご紹介していきます。
ゲームギア互換機 レビュー
Mathjis Nilwik氏が再設計したメインボードは、オリジナル基板(1ASIC(VA1))の CPU、カートリッジスロット、拡張端子などを再利用したものです。初回販売分の DIYキットはすでに完売しており、現在は次ロットの生産準備を進めています。
このゲームギア互換機は SYF(Mathjis Nilwik氏)が制作したプロトタイプ版の各種ボードと、RetroSix のカスタムパーツ、Retro Gear Customs(Andrew氏) による加工された外装シェルで仕上げられた逸品です。
外装シェルは高品質なデカールステッカー、マスキング用の塩ビシール、ヘアブラシ塗装で内側から仕上げられており、通常使用での剥がれ・スレ傷などを気にする必要はありません。
Retro Gear Coustoms では、定型デザインのほか自分好みのカスタムゲームギア制作も依頼できます。興味のある方はチェックしてみてください。
Retro Gear Customs. The Home for Game Gear repairs, News, Tu…
すべての液晶交換キットに対応
液晶ディスプレイは RetroSix製の Game Gear CleanScreen が採用されています。
そのほかにも、MCWill、BennVenn、RetroKAI、GGLCDなどの液晶交換キットにも対応。
オリジナル基板(1ASIC(VA1))よりも液晶交換キットがスムーズに取り付けできるように再設計されているのもポイントです。主要なはんだ付けポイントがまとめられています。
ゲームギア完全互換を実現
ゲームギア完全互換を実現できた理由は、オリジナル基板(1ASIC(VA1))の CPU、カートリッジスロットなどを再利用しているからです。オリジナルで動作するすべてのゲームカートリッジに加え、フラッシュカートリッジやカスタムパーツにも対応しています。
電源ボードは単三電池6本のほか、バッテリー、USB Type-C での電源供給での稼働も可能です。オリジナル基板よりも優れたコンデンサに加え付加価値を付けた電源ボードが採用されています。
ここまでの画像を見てわかるように、オリジナルパーツはほぼありません。
CPU、カートリッジスロット、拡張端子以外のパーツが、すべて新たに設計されたカスタムパーツを使用したものです。
改造難易度は上級者向け
ゲームギア発売当時(1990年)よりも品質が優れたコンデンサ、トランジスタを採用しています。経年劣化問題が深刻なゲームギアの救世主となりえるカスタムパーツといえるでしょう。
ただし、現時点では主要パーツが実装されていない DIYキットのみの販売に限定されています。
購入者はオリジナル基板からパーツを外し、取り付ける必要があることから改造難易度は上級者向けです。完成品の一般販売を期待したいです。
まとめ
ゲームギアの経年劣化問題は深刻で、新品未使用であっても正常動作するとはいえません。
現在では新品の外装シェル・ボタン、サウンドボード、電源ボードなどのカスタムパーツが登場していますが、メインボードに限ってはオリジナル基板を修復して利用するのが一般的です。
コンデンサの液漏れによる腐食を原因とする修復不可能なオリジナル基板もあることから、世界で初めて完全互換を実現したメインボードは画期的で、ゲームギア補完には無くてはならない存在になりそうです。
ただし、オリジナル基板の実装パーツを再利用していることから生産数は限定されること、中古のゲームギアを必要数確保することが課題となっています。夢があるプロジェクトを存続させるためにも、これからも SYF(Mathjis Nilwik氏)の開発支援を進めていきます。
関連リンク
将来的には付加価値を実装したメインボード開発も視野にいれています。
興味がある方は、見返りを求めない支援(パトロン)に参加しましょう。
Instagram:Mathjis Nilwik
販売ストア:SYF(公式ストア)
ebay:カスタムパーツ販売
Buymeacoffee:寄付
ありそうでなかった『ゲームギア互換機』が登場するかもしれません。ゲームギアのオリジナル基板を再設計したメインボード「GAME GEAR MAINBOARD」の試作品を Mathjis Nilwik氏が発表しました。1990[…]