2019年7月に海外クラウドファンディング Kickstarter でキャンペーンを開始した「Creoqode LYRA」は、その美しくスタイリッシュなデザイン、可能性に大きな期待が持たれていました。
もちろん、目標金額を超える資金調達を達成し、クラウドファンディングは大成功!
目標としていた 2019年12月の出荷には間に合いませんでしたが、2020年1月ほぼ予定どおりに商品を発送し、公式サイトで販売をスタートしました。
しばらくすると、Creoqode LYRA を手に取ったユーザーからは失望の声が上がりました。
そんな期待されていたゲーム機の現状をチェックしていきます。
すべてが計画どおり、期待されていた携帯ゲーム機
海外クラウドファンディング Kickstarter でキャンペーンを開始した「Creoqode LYRA」は、珍しいほど計画どおりに進められたプロジェクトです。
Raspberry Pi CM3 Lite を搭載した携帯ゲーム機
Creoqode LYRA は “ラズパイ” の略称としても知られるシングルボードコンピュータ Raspberry Pi CM3 Lite を搭載した携帯ゲーム機です。
その美しいスタイリッシュなデザイン、プロモーションビデオでの期待から出資者を集め、多くの期待を集め目標金額を超える資金調達も大成功。すべてが順調だと思われていました。
それなのに、なぜか Creoqode LYRA ユーザーからは失望の声が上がっています。
この記事では、Creoqode LYRA のスペック、特徴、価格、デメリットについて詳しくご紹介していきます。
Creoqode LYRA のスペック
まずは、Creoqode LYRA のスペックを詳しくチェックしていきましょう。
基本スペックは Raspberry Pi CM3 Lite そのままです。
本体の大きさ・重量は、PS Vita 相当であると考えられます。
Creoqode LYRA の魅力・特徴とは
Creoqode LYRA 最大の魅力・特徴は、エミュレータを使った携帯ゲーム機としての使い方だけでなく、液晶ディスプレイやキーボード、マウスを接続して簡易パソコンとしても利用できるところです。
Raspberry Pi CM3 Lite を搭載しているので、世界中で活発な情報交換がされているラズパイ情報に触れ、アイデア次第でさまざまな電子工作にもチャレンジできます。
期待が大きかっただけに、失望も大きい
その美しいスタイリッシュなデザイン、Raspberry Pi CM3 Lite を搭載して、携帯ゲーム機だけでなく、簡易パソコンとしても使える・・・期待が大きいと、それだけ失望も大きくなります。
Creoqode LYRA のどんなところに失望されているのでしょうか。
もっとも大きなポイントをまとめてみました。
結論、どう考えても価格が高すぎる!
Creoqode LYRA の一般販売価格は £199.00(およそ3万円)です。
ラズベリーパイを搭載したゲームボーイ(GameBoy Zero)と比べると価格は妥当のように思えますが・・・その特徴を知らなかった人が多かったようです。
電源ボタンを ON にしてから、使えるまでに “1分以上” かかります。
そして、最近になって発売された中華ゲーム機と比べると性能はそれほど良くもありません。
ラズパイの起動がそこまで遅いとは思っていなかった人、携帯ゲーム機として使っていくつもりだった人には、理想と現実がマッチしていなかったのかもしれません。
残念!ビルドクオリティが低い
Creoqode LYRA は完成版、組立版の2種類が販売されています。
どちらも同じ価格(およそ3万円)で、この手の携帯ゲーム機としては高価格です。
もしも、Creoqode LYRA が中華ゲーム機並みの価格帯であったのならば、これほど失望の声は上がらなかったのかもしれません。
Creoqode LYRA ユーザーからは、外装シェルが薄くペコペコ音がする、外装シェルが閉まりきらない、スイッチが壊れるなど・・・ビルドクオリティが低いという問題が多数指摘されています。
買ってはいけない携帯ゲーム機の烙印を押された
Creoqode LYRA は、美しくスタイリッシュなデザイン、Raspberry Pi CM3 Lite を搭載した可能性で大きな期待が寄せられた携帯ゲーム機です。
一番に致命的だったのは、価格に対してビルドクオリティが低すぎるところです。
Kickstarter のコメント欄、海外フォーラム、Youtube などを見ても「価格がこんなに高いのに、なぜこんなにもチープな製品になったのか」という声が上がっています。
Creoqode LYRA の評価できるポイントは、こういった携帯ゲーム機プロダクトに需要があることを世界に発信してくれたところでしょう。
クラウドファンディングは計画どおりに進めることも肝心ですが、やはり少し遅れてでもユーザーが納得できる品質の製品を作り上げることが大切なようです。
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