ポータブルゲーミングPC「AYANEO AIR 1S」は、AYANEO AIRシリーズの最新モデルで、画面サイズは 5.5インチ(1920 × 1080)の有機ELディスプレイ、CPU に AMD Ryzen 7 7840U を搭載した最小・最軽量モデルです。
主要スペックは Windows 11 Home、5.5インチ(1920×1080)、AMD Ryzen 7 7840Uプロセッサ、AMD Radeonグラフィックス、メモリー16GB / 32GB LPDDR5 6400MHz、ストレージ容量 512GB~4TB SSD を搭載しています。
AYANEO AIR 1S の価格・販売ストア
AYANEO AIR 1S は、Amazon、AYANEO日本公式サイト、ハイビーム公式オンラインストア、ハイビーム実店舗で取り扱いを予定しています。
スペックやカラーバリエーションが異なる複数モデルをリリースしています。
国内正規版は 2023年11月中旬に発送予定です。
・16GB / 512GBモデル
一般販売価格:144,900円
先行予約価格:129,800円
・32GB / 2TBモデル(レトロパワーのみ)
一般販売価格:188,400円
先行予約価格:163,800円
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ポータブルゲーミングPC「AYANEO AIR 1S」のクラウドファンディングが開始しました。AYANEO AIRシリーズの最新モデルで、画面サイズは 5.5インチ(1920 × 1080)の有機ELディスプレイ、CPU に AM[…]
AYANEO AIR 1S のスペック
AYANEO AIR 1S のスペックを詳しく見ていきます。
一部のモデルについては、国内正規版としての販売が行われない可能性があります。
製品名 | AYANEO AIR 1S | AYANEO AIR 1S Ultra thin & light limited edition |
画面 | 5.5インチ、有機EL(AMOLED)、 解像度 1920 × 1080、404PPI、 350nit、マルチタッチ | |
OS | Windows 11 Home / AYASpace 2.0 | |
CPU | AMD Ryzen 7 7840U | |
グラフィックス | AMD Radeon 780M グラフィックス | |
メモリ | 16GB / 32GB LPDDR5X | 32GB LPDDR5X |
ストレージ | 512GB / 1TB /2TB / 4TB M.2 2280 SSD | 2TB M.2 2280 SSD |
インターフェース | USB-C 4.0ポート × 2、 microSDカードスロット、 イヤホンジャック | |
その他 | マスターコントローラー | |
ワイヤレス通信 | Wi-Fi6E、Bluetooth 5.2 | |
バッテリー | 10050mAh(38Wh) | 7350mAh(28Wh) |
大きさ | 224 × 89.5 × 21.6mm | 224 × 89.5 × 18mm |
重さ | 450g | 405g |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
AYANEO AIR 1S のレビュー
ポータブルゲーミングPC「AYANEO AIR 1S」をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、ゲーム動作確認、ベンチマークテスト、評価すべき点、欠点についても徹底解説します。
パッケージ
AYANEO AIRシリーズ共有の外箱(パッケージ)です。
本体、マニュアル、付属品はそれぞれ個別に梱包されています。
付属品
1. マニュアル
2. 電源アダプター
3. USB Type-Cケーブル
4. USB Type-C変換アダプター
5. 変換アダプター(3種類)
大きさ・重さ
大きさは 224 × 89.5 × 21.6mm、重さは 451g(実測値)
ポータビリティにも優れた AMD Ryzen 7 7840U を搭載した最小・最軽量モデルです。
実際に手に取ると、本体の軽さを感じることができます。
全体的なビルドクオリティについても高いと評価します。
わかりやすく Nintendo Switch、Steam Deck と比較します。
いずれも実測値ではなく、公式発表されているスペックです。
製品名 | 画面サイズ | 大きさ | 重さ |
Nintendo Switch | 6.2インチ | 239 × 102 × 13.9mm | 398g |
AYANEO AIR 1S | 5.5インチ | 224 × 89.5 × 21.6mm | 450g |
Steam Deck | 7インチ | 298 × 117 × 49mm | 669g |
任天堂から発売された携帯型ゲーム機を基準に考えると、重さは 500g未満がストレスなく使える印象です。この基準を AYANEO AIR 1S は満たしています。
ちなみに、AYANEO AIR(初代)と AYANEO AIR 1S の基本形状やデザイン、カラーバリーションは同じです。そのため、同色であれば新旧モデルを見た目で判断するのは困難です。
少しの差ですが AYANEO AIR 1S の方が最薄部に厚みがあり、重さが増しています。
しかし、持った感触やサイズ感はほぼ同じなので、買い替えを検討している方も安心です。
AYANEO AIR(初代)については、こちらを参考にしてください。
Windows携帯ゲーム機「AYANEO AIR」は、超軽量薄型 398g を実現したモデルです。AYANEOシリーズとしては初となる有機ELディスプレイ、LEDイルミネーション機能、LC/RCボタン、microSDカードスロット[…]
インターフェース
インターフェースは、上部に USB Type-Cポート、音量ボタン、電源ボタン一体型の指紋認証センサーがあります。下部に microSDカードスロット、イヤホンジャック、USB Type-Cポート、左右にステレオスピーカー(AYANEO Hyper Sound)を備えています。
セキュアなログインに対応した指紋認証センサーに対応しているのは評価ポイントです。
AYANEO AIR(初代)では、電源ボタンに突起やエッジがありましたが、AYANEO AIR 1S では指の引っかかりの心配もなく改善されています。
左右にはグリップがあり、バイブレーション機能が搭載されています。
ワイヤレス通信機能は、Wi-Fi 6E と Bluetooth 5.2 をサポートしています。
左右のアナログスティック周りに LEDイルミネーションを搭載しています。
専用アプリを使用して、LED のオン・オフ、RGBカラー、照明効果を変更できます。
背面右側には内蔵ファンの吸気口があり、上部の排気口へ放熱します。
冷却能力に優れた静音タイプのシングル冷却ファンが搭載されています。
騒音計を使用して実測した結果、デバイスから 50cm離れた位置での騒音レベルは 30dB~43dB で普通です。TDP設定を 15W にした場合、軽めのゲームであれば風切り音はほぼ気になりません。
画面
5.5インチ有機ELディスプレイ(16:9)、解像度 1920×1080、画素密度 404PPI です。
マルチタッチスクリーンで、操作感度や画面の明るさも良好です。
ネイティブランドスケープな液晶ではなく、画面の向きは「横(反対向き)」表示です。
リフレッシュレートは 60Hz のみで、黒がはっきりとした美しい色彩の描写、応答速度の速さを体感できます。
デフォルトの解像度は 1920 × 1080、スケーリングは 175% 、文字は小さく視認性は低めです。また、この設定だと正常に表示されないアプリがあるため、必要に応じてスケーリングの調整や、Steamビックピクチャーモードでの起動が必要です。
操作性
本体サイズは小さめですが、しっかり握れるグリップが付いています。
ABXYボタンサイズは 7mm、ストロークは 1.5mm で押し心地は良好。各種ボタンはメンブレン、LT/RTボタンはアナログトリガーを採用しています。
右側には ABXYボタン、ジョイスティック、AYAボタン、=ボタンが配置されています。
AYAボタンは長押しで専用アプリ AYASpace画面、短押しで簡素な AYA Quick Tool表示に対応。=ボタンは短押しの機能を専用アプリ AYA Space で割り当て・変更が可能です。
左側には ジョイスティック、十字ボタン、Xboxコントローラーボタンと同等の機能を持つビューボタン、メニューボタンが配置されています。操作性や持ちやすさは AYANEO AIRシリーズ共通です。
カジュアルゲーマー向けのゲームコントローラーを搭載しています。
実測したところ入力間の平均値は 9.83ms、ポーリングレートは 101Hz で、PC接続時の XBOX純正コントローラーには劣る反応速度です。
LC/RCボタン には短押し・長押しの機能を割り当てることが可能です。
標準設定では、下記の機能が割り当てられています。
- LC短押し・・・オンスクリーンキーボード
- LC長押し・・・タスクマネージャー
- RC短押し・・・ESC
- RC長押し・・・タスクビュー
=ボタン同様に、専用アプリ AYASpace で割り当て・変更が可能です。
専用アプリ
AYAボタンは、専用アプリ「AYASpace」の呼び出しボタンです。
スタートアップ起動が採用されており、マウス操作・短押し・長押し機能を動作させるうえで必須アプリです。
AYASpaceは、ゲームランチャー機能に加えて、TDP(Thermal Design Power)設定、バイブレーション機能、LEDイルミネーションなどの設定を一元管理できます。
AYAボタンを短押しすることで、画面右側に簡素な AYA Quick Tool が表示されます。
ここでは、ゲームランチャー機能を除くすべての機能の設定・設定ができます。
初期に比べて AYASpace 2.0 にアップデートされ、システムはやや安定していますが、それでも使い勝手は良いとはいえません。現時点では日本語未対応で、おかしな挙動も確認できるため、操作に若干の慣れが必要です。
ゲーム動作
高性能なデスクトップのゲーミングPC とは異なる『別ジャンル』の商品です。
最新のゲームタイトルも動作しますが、最低・推奨システム要件ありきです。
ゲーム設定を見直すことで、30~60FPS で快適なゲームプレイが可能です。
『RSR(Radeon Super Resolution)』という機能を使用することで、ゲーム解像度を下げつつも高画質なスケーリングを実現できます。また、『レイトレーシング』にも対応しており、水面や鏡、窓などのリアルな映像表現が可能です。
RSR(Radon Super Resolution)を有効化してディスプレイ解像度を高めに設定し、ゲームを起動してゲーム解像度をぐっと下げる(ディスプレイ解像度より低くする)ことで RSR が機能します。
この機能は小さな画面のポータブルゲーミングPC に適しており、ゲーム解像度や処理負荷を下げつつ高画質やスケールアップを行い、FPS を向上させることが可能です。また、処理負荷をわずかに上げてリアルで鮮明な映像を実現するといった使い方も選択できます。
VRAM は標準で 3GB となっていて、クロック周波数は最大 6400MHz です。
最高TDP設定(バッテリー駆動:最大20W、電源接続時:最大25W)に制限されており、ゲームプレイは 30FPS ほどを目安にして動作するのが最適です。
TDP 15~18W 設定で、原神や DEATH STRANDING、エルデンリング、ARMORED CORE VI が 30FPS で動作します。
ストレージ状態
AYANEO AIR 1S のストレージ容量は 512GB / 1TB / 2TB / 4TB です。
パーティションは分割されておらず、専用アプリ AYASpace や AMD製品向けソフトウェア AMD Software: Adrenalin Editon がプリインストールされています。
搭載されている OS は「Windows 11 Home」です。
日本語対応しているので、問題なく初期インストールを進められます。
GPD製品(GPD WIN 2)で何度もSSD の換装をしていたところ、ライセンス認証ができなくなりました。問い合わせするのも時間がかかり面倒、新しい OS を購入するのは高すぎる。ローリスクハイリターンな格安ライセンスを手に入れろ![…]
本体の初期化
万が一のトラブルがあっても、初期化ユーティリティで解決できます。
下記手順を参考に進めてください。
- 電源オフを確認
- 「音量+ボタン」と「RCボタン」を押したまま、電源ボタンを押す
- しばらく待つと、初期化ユーティリティが起動
- 「チェックマーク」をタッチ
- 数分待てば完了
ただし、給電をしながらであれば実行可能です。
AYANEO AIR 1S のベンチマーク
AYANEO AIR 1S のベンチマーク結果を確認します。
設定・環境によっては変わることがあるので、あくまでも参考程度にとどめてください。
冷却能力
ベンチマークテストで負荷をかけた状態の温度を計測しました。
最大温度は 70度近くになりましたが、一定時間経過後には 40度台で安定します。
放熱対策・冷却能力は優れており、AYANEO AIR(初代)より改善されています。
ゲームプレイや負荷がかかる状況では、背面と画面左部を中心に温かさを感じます。
内蔵ファンの風切り音は、負荷がかかる際に一時的に大きくなります。
遊ぶゲームしだいですが、内蔵ファンの風切り音はほぼ気になりません。
ストレージ速度(SSD)
標準搭載されている M.2 2280 SSD のストレージ速度です。
ストレージ速度(microSDカード)
microSDカードのストレージ速度です。
SAMSUNG EVO Plus A2 V30 microSDXC UHS-Iカードを使用して測定しています。
ベンチマークテスト結果
標準設定の『15W』、『25W』のベンチマークスコアを比較しています。
ベンチマークテストの解像度設定は、いずれも 1920 × 1080 です。
解像度と拡大/縮小率は、各ベンチマークテストの設定値と一致させています。
ベンチマークテスト | 15W | 25W |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ 標準品質 | 4545 | 4726 |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ 標準品質 ノートPC | 5952 | 6148 |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ 高品質 | 4623 | 4892 |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ 高品質 ノートPC | 5108 | 5358 |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ 最高品質 | 4601 | 5265 |
ファイナルファンタジーXV 軽量品質 | 3784 | 4838 |
ファイナルファンタジーXV 標準品質 | 3021 | 3670 |
ファイナルファンタジーXV 高品質 | 2284 | 2755 |
ブループロトコル 低画質 | 8901 | 11285 |
ブループロトコル 中画質 | 5016 | 6717 |
ブループロトコル 高画質 | 4551 | 6034 |
ブループロトコル 最高画質 | 3410 | 4451 |
PCMARK 10 | 4958 | 5331 |
3DMARK Time SPY | 2397 | 2982 |
3DMARK Fire Strike | 5485 | 6806 |
3DMARK Night Raid | 20764 | 26145 |
CINEBENCH Release23 | 9118 | 11957 |
CINEBENCH Release23(Single Core) | 1141 | 1138 |
連続稼働時間
AYANEO AIR 1S の連続稼働時間の測定結果です。
測定にはベンチマークテスト BBench を使用しています。
- ディスプレイの明るさは 50%
- ボリューム 50%
- スリープしない
- 無線LAN / Bluetooth:ON
- 電源プラン「バランス」
- TDP設定「15W」
- LEDイルミネーション:ON
上記の測定条件で、強制休止までの時間を計測したところ、計測結果は2時間34分でした。
ゲーミング使用に限定した場合では、設定ありきで1~2時間と見て良いでしょう。
まとめ
AYANEO AIR 1S は、AMD Ryzen 7 7840U を搭載した最小・最軽量モデルです。
ゲーミングポータブルPC の重さは通常 500g を超える中、AYANEO AIRシリーズはそれを下回る軽さを実現し、Nintendo Switch に近いサイズ感を提供しています。
本体の大きさや重さ、有機ELディスプレイ(AMOLED)、LEDイルミネーション機能といった現行モデルの優れた点を維持しつつ、CPU性能を向上させたほか、搭載メモリの規格やスピーカーシステム(AYANEO Hyper Sound)、冷却能力についても向上しています。
一方で軽量薄型の本体サイズに特化した結果、バッテリーの駆動時間は短く、パフォーマンス(最大TDP はバッテリー駆動も電源接続時)も制限されています。どちらかというと、手軽に遊べる・持ち運びたいというニーズを満たすモデルです。
ゲームパフォーマンスを重視したい方は、より付加価値を高めた AYANEO 2S や AYANEO GEEK 1S、今後リリース予定の AYANEO KUN なども選択肢に含めても良いと思います。
AMD Ryzen 7 7840U を搭載したモデルは、競合他社から続々と登場しています。
価格やスペック、重要視するポイントを整理して検討を進めてください。
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