中華ゲーム機「ANBERNIC RG35XX」レビュー|低価格・コンパクトモデル

ANBERNIC RG35XX レビュー

中華ゲーム機「ANBERNIC RG35XX」は、2022年上期で最も人気が高かった Miyoo Mini を意識した縦型モデルです。アナログスティックを排除したすっきりしたデザインが特徴です。

ANBERNIC RG35XX の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能、初期設定・使い方をご紹介します。評価すべきところ、欠点についても詳しくチェックします。

ANBERNIC RG35XX の価格・販売ストア

ANBERNIC RG35XX 価格・販売ストア

ANBERNIC RG35XX は、海外通販サイトを中心に広く販売しています。
カラーバリエーションは、全3色(グレー、クリアホワイト、クリアパープル)です。

ANBERNIC RG35XX
一般販売価格 7,599円(送料別途)

ANBERNIC公式ストアにおける販売価格が最安値です。

anbernic

技術仕様 カラー グレー/クリアホワイト/クリアパープル/クリアブラック 画面 3.5-インチIPS全視野角OCA全密着…

ANBERNIC RG35XX のスペック

ANBERNIC RG35XX のスペックを詳しく見ていきます。

  • システム:Linuxベースシステム(独自OS)
  • ディスプレイ:3.5インチ IPSディスプレイ、4:3
  • 解像度:640×480、画素密度 229ppi
  • SoC:Actions Semiconductor ATM7039S
  • CPU:ARM Cortex-A9 1.6GHz
  • GPU:PowerVR SGX544MP 450MHz
  • RAM:256MB DDR3
  • ストレージ:64GB
  • 外部ストレージ:microSD(最大512GB)
  • 大きさ:117 × 81 × 20mm
  • 重さ:165g
  • バッテリー容量:2600mAh
  • ワイヤレス通信:非搭載
  • インターフェース:USB Type-C、イヤホンジャック、
    miniHDMI、microSDカードスロット × 2
  • その他:スピーカー(シングル)、バイブレーション
  • 素材:プラスチック(ABS樹脂素材)

免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが保障はいたしかねます。

バッテリー容量が 2100mAh から 2600mAh に増加しました。

ANBERNIC RG35XX のレビュー

メーカー提供を受けた ANBERNIC RG35XX をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点、欠点についても徹底解説します。

付属品

ANBERNIC RG35XX 付属品

ガラスフィルム、液晶クリーナー、マニュアル(中国語・英語)、USB Type-Cケーブルが付属します。

大きさ・重さ

ANBERNIC RG35XX 大きさ・重さ

本体サイズは 117 × 81 × 20mm、重さは 168g(実測値)です。
プラスチック(ABS樹脂素材)筐体なので『軽い』です。

縦型モデルとしては、一般的モデルよりも『やや小さめ』なサイズ感です。
基板色がホワイトなので、クリアカラーが映える色合いなのはポイントです。

ANBERNIC RG35XX サイズ感

参考として似たような形状・縦型モデルの製品と比較してみました。
いずれも実測値ではなく、公式発表されているスペックです。

製品名画面サイズ大きさ重さ
ANBERNIC RG353V3.5インチ126 × 83 × 21mm180g
Powkiddy RGB20S3.5インチ120 × 80 × 21mm172g
ANBERNIC RG35XX3.5インチ117 × 81 × 20mm165g
Miyoo Mini2.8インチ93.5 × 65 × 19mm106g

総合的なビルドクオリティは『高い』と評価します。
ややチープな印象を持ちますが、筐体の品質はしっかりとしています。カラーバリエーション(全3色)の中でも ANBERNIC製品初の新色 クリアホワイトは注目ポイントです。

インターフェース

ANBERNIC RG35XX インターフェース

インターフェースは、上部に miniHDMIポートを用意、下部に USB Type-Cポート(給電・充電用)、イヤホンジャックを備えています。

本体正面のコントローラー右下部に、モノラルスピーカー(シングル)を搭載しています。
ステレオスピーカーと比べると音量が大きくなりにつれて音割れなどが発生するので劣りますが、ボリューム出力は十分で音質も高音質です。

ANBERNIC RG35XX インターフェース

左側には音量ボタン、右側には電源ボタン、リセットボタン、microSDカード×2(内1つは Linuxベースのシステム起動用)を用意しています。

ANBERNIC RG35XX インターフェース

その他にバイブレーション機能、ワイヤレス通信機能は非搭載ですが、2.4Ghzワイヤレスゲームパッド接続をサポートしています。

画面

ANBERNIC RG35XX 画面

本体の大きさに対して画面占有率が高いです。
3.5インチ液晶ディスプレイ(4:3)、解像度 640 × 480、画素密度は 229PPI です。
また、ロゴなし・狭ベゼルなのは評価ポイントです。

ラウンドエッジ加工されたガラスレンズを採用しており、最大輝度も十分です。
液晶ディスプレイとガラスレンズの隙間がほぼないフルラミネーションディスプレイを採用しているため、反射面が少なく、高コントラストでクリアな映像を実現しています。

ANBERNIC RG35XX 画面効果

ビデオ表示効果(シェーダー)は4種類を用意しています。
「HD」「早い」「dotmatrix」「走査線」でゲームメニューから瞬時に変更可能です。
現時点でカラーパレットの変更機能は搭載されていないのは残念なポイントです。

操作性

ANBERNIC RG35XX 操作性

操作性・押し心地は『良好』と評価します。
ABXYボタンサイズは 7.8mm、ストロークは 1.5mm で、ANBERNIC製品の標準仕様です。
ボタン側面の摩耗による削れや、押す角度によっての引っ掛かりもありません。

ANBERNIC RG353V とほぼ同サイズで、操作性・持ちやすさは大きく変わりません。
アナログスティックを排除したことにより、指の置き位置を気にすることなくスムーズに操作できます。スピーカー穴を指でふさぐ格好とならないボタンレイアウトにも好感が持てます。

ANBERNIC RG35XX 操作性

L1 / R1ボタン、L2 / R2ボタンは 大きく、独立して配置されています。
ANBERNIC RG353V と比べてボタンの縦幅は異なりますが、横幅は同じです。同画面サイズの横型モデルに比べると L / Rボタンの操作性は劣りますが、ゲームプレイに支障はないレベルと評価します。

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システム

ANBERNIC RG35XX システム

Linuxベースのシステム(独自OS)を採用しています。
日本語訳がおかしくチープな印象を受けますが、UI自体はわかりやすく初心者向けです。

設定の日本語化選択、タイトルアイコン・画面デザインの変更、音量調整(10段階)、輝度調整(5段階)、ステートセーブ・ロードなどを迷うことなく設定できるのは評価ポイントです。

公式スペック表示ではメモリー容量 64GB と記載がありますが、直接アクセス(NAND領域?)はできません。また、独自OS を導入した microSDカードが挿入されていないと電源ON にできない仕様です。

設定「電源オフのスケジュール」が「開ける」になっていると、一定時間スリープ後にシステムが終了します。(「近い」に設定すると終了しません)

エミュレーター性能

ANBERNIC RG35XX エミュレーター性能

エミュレーター性能は定番レトロゲームを遊ぶのに十分です。
2013年に発売された Android TV Box に採用された SoC の Actions Semiconductor ATM7039S を採用しています。低スペックではありますが、ANBERNIC RG35XX で動作可能なエミュレーター性能は満たしています。

動作するエミュレーターは、定番のレトロゲームに限定されます。
ゲームボーイシリーズ(GB、GBC、GBA)、ファミコン、スーパーファミコン、メガドライブ、ゲームギア、PCエンジン、ネオジオポケットシリーズ(NGP、NGPC)、ワンダースワン、初代プレイステーションなどです。

ANBERNIC RG35XX エミュレーター

スーパーファミコンやプレイステーションがぎりぎり動作するスペックを不安視していましたが、思っていたよりも快適に動作します。遊ぶ人は少数派だと思いますが、ワンダースワンの縦型ゲームタイトルを遊ぶには、設定のカスタムボタンの設定変更が必要です。

総合的にエミュレーター性能は低めですが、手軽にレトロゲームを楽しめるモデルと評価します。画面・音質・操作性などがバランス良く仕上がっています。

初期設定・使い方

ANBERNIC RG35XX 使い方・初期設定

ANBERNIC RG35XX の初期設定・使い方を解説します。
基本的な使い方は付属マニュアルに書かれているので迷うことはないはずです。

メニュー画面

標準搭載の独自UI は大きく5つのカテゴリに分けられています。

  • ゲームルーム:各種エミュレーター起動
  • お気に入り:お気に入りに追加したゲームを表示
  • 歴史:最近遊んだゲームを表示
  • 探す:ゲーム検索
  • 設定:背景、トピック、言語変更など
ゲームルーム選択時に、2枚の microSDカードが本体に挿入されていると、外部カード(TF2/EXT.)と内部カード(TF1/INT.)の選択画面が表示されます。

ゲームメニュー

ゲームプレイ中に MENUボタンを押すことで表示できます。

  • ゲームを終了する:プレイ中のゲームを終了
  • ゲームを保存する:ステートセーブ(6スロット)
  • ゲームをロードする:ステートロード
  • ゲームを再開する:ゲームを再開
  • ビデオ表示効果:4種類から選択可能
  • バックライトの明るさ:輝度調整(5段階)

ゲームイメージ

下記の方法でゲームイメージ(ROM)を保存します。
microSDカードスロット(TF2/EXT.)に保存する方法です。

  1. microSDカードを本体スロット(TF2/EXT.)に挿しこむ
  2. 本体の電源ON
  3. 設定から「シャットダウン」を選択
  4. 本体スロット(TF2/EXT.)から microSDカードを抜く
  5. microSDカードをパソコンへ接続
  6. microSDカード内のフォルダを確認
  7. ゲームイメージ(ROM)を保存

自動生成されたフォルダに、対応するゲームイメージ(ROM)を保存してください。
フォルダ名は略称表示されています。(例:GB=ゲームボーイ)

まとめ

ANBERNIC RG35XX レビュー

ANBERNIC RG35XX は、定番レトロゲームを遊ぶことに特化した縦型モデルです。
Miyoo Mini よりも本体サイズは大きめですが、画面が大きく・高い視認性、標準サイズの操作性・持ちやすさ、高音質スピーカーを搭載しています。

総合評価としては「初心者向け・期待値より上」と評価します。
Linuxベースのシステム(独自OS)はややチープな印象ですが、筐体の総合的なビルドクオリティは高めです。ボタンパーツ・スピーカーなども価格に対してグレードダウンされることなく高品質なものが使われているのは評価ポイントです。

メリット
デメリット
  • 縦型モデル
  • 大きさ・サイズ感
  • ビルドクオリティ
  • 画面品質
  • サウンド音量・品質
  • システム起動・終了早い
  • 操作性・押し心地
  • 価格・入手性
  • 初心者向け
  • 独自OS がチープ
  • 対応エミュレーター
  • モノラルスピーカー
  • 音声遅延(公式FW)
  • 細かなゲーム設定なし
  • 内蔵ゲームあり(要削除)

一方で動作するエミュレーターは、定番のレトロゲームに限定されます。
そのため、同サイズの既存縦型モデルを所有している人は購入するメリットは少ない商品です。サイズ的に見ても Miyoo Mini の代替モデルとは言い切れません。

一般的な中華ゲーム機と比べると非力に思えるかもしれませんが、『気軽にレトロゲームを遊びたい人向け』というコンセプトを満たすモデルと評価します。今後の CFW(カスタムファームウェア)が期待できる中華ゲーム機といえるでしょう。

anbernic

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