中華ゲーム機「ANBERNIC RG34XX」は、SoC に Allwinner H700 を採用した定番スペックを搭載し、ゲームボーイアドバンスを思わせるデザインが特徴の Linuxモデルです。
ANBERNIC RG34XX の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックします。
ANBERNIC RG34XX について
中華ゲーム機 ANBERNIC RG34XX に関する情報をまとめたページです。
レビュー用サンプルを提供してもらいましたが、コンテンツの内容には影響していません。
価格・販売サイト
ANBERNIC RG34XX は、公式サイトを中心に広く販売予定です。
カラーラインナップは、インディゴ、ブラック、クリアレッド、クリアグリーンの全4色。
・ANBERNIC RG34XX
販売価格:11,199円(送料別途)
プレセール価格:10,249円
2024年12月16日 午後7時に販売を開始します。
ANBERNIC公式ストアにおける販売価格が最安値です。
製品仕様とスペック
ANBERNIC RG34XX のスペックについて詳しく見ていきます。
製品名 | ANBERNIC RG34XX |
システム | Linux |
画面 | 3.4インチ、IPS、3:2 解像度 720 × 480 |
SoC | Allwinner H700 1.5GHz |
RAM | 1GB LPDDR4 |
ストレージ | microSDカード |
バッテリー容量 | 3500mAh(8時間駆動) |
インターフェース | USB Type-Cポート イヤホンジャック microSDカードスロット × 2 miniHDMI シングルスピーカー |
ワイヤレス通信 | WiFi 5、Bluetooth 4.2 |
大きさ | 144 × 82 × 24.5mm |
重さ | 183g |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
ANBERNIC RG34XX のレビュー
ANBERNIC RG34XX をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点や欠点についても徹底解説します。
付属品
1. ユーザーマニュアル(英語・中国語)
2. スクリーンプロテクター
3. 液晶クリーナー
4. ストラップ
5. USB Type-Cケーブル
別売りの収納ケースが用意されています。
デザイン性に優れたレザーケースは、本体にしっかりとフィットします。
大きさ・重さ
大きさは 144 × 82 × 24.5mm、重さは 182g(実測値)です。
ゲームボーイアドバンス本体と単三電池2本を含む重さと同じです。
見た目のとおり、ゲームボーイアドバンスをコンセプトにしたデザインが特徴です。
懐かしさとレトロ感を融合させたカラーラインナップが用意されています。
サイズ感
ゲームボーイアドバンス(IPS改造)と ANBERNIC RG34XX を並べてみました。
サイズ感は、ゲームボーイアドバンスとほぼ同じと見て良いでしょう。
良い意味でも悪い意味でも、完成度の高いモデルです。
ポケットに収まるサイズで、ポータビリティに優れています。
インターフェース
インターフェースは、microSDカード×2(内1つは Linuxベースのシステム起動用)、USB Type-Cポート(給電・充電用)、miniHDMI を用意し、下部にイヤホンジャック、ボリュームダイアルを備えています。
ボリュームダイアルは、くるくると回すタイプではなく、左右にスライドさせて調整するタイプです。また、コントローラー下部の右側には、シングルスピーカーを搭載しています。
基本的なインターフェース配置は、ゲームボーイアドバンスに似せたデザインとなっています。
ワイヤレス通信機能(Wi-Fi5 と Bluetooth 4.2)を搭載しています。
また、落下防止用のストラップホールを用意し、バイブレーション機能や 2.4Ghzワイヤレスゲームパッド接続もサポートしています。
バッテリー容量は 3500mAh で連続7時間駆動です。
内蔵バッテリーは、背面カバーを取り外すことで交換可能な構造になっています。
画面
画面サイズは、ゲームボーイアドバンスよりも大きな 3.4インチです。
解像度は 720 × 480(3:2)、画素密度は 255PPI で、ゲームボーイアドバンスの解像度3倍の画素密度と、一回り大きな画面サイズを実現しています。
画面の明るさと輝度(cd/m2)を測定したところ、最大249nit を記録しました。
明るさ自体は普通ですが、ANBERNIC製品としては暗めです。屋内では視認できますが、屋外での明るい環境では見にくい基準値です。
解像度とアスペクト比については、定番のレトロゲームでは気になりませんが、画面比率 16:9 には適していないことに留意が必要です。
操作感
ゲームボーイアドバンスそのままの持ち心地を再現しています。
ABボタンサイズは 8.2mm、XYボタンサイズは 6.7mm で、1.4mm のストロークで、主要ボタンはすべてABS樹脂素材でメンブレン方式を採用しています。
ABボタンのフォント表示のズレもオリジナルを再現しており、懐かしい雰囲気を味わえます。本体の重さや形状もほぼゲームボーイアドバンスそのままで、違和感のない持ち心地です。
ボタンを押した際のパチパチ音はオリジナルよりも静音になっており、ボタン側面の摩耗による削れや、押す角度によっての引っ掛かりもありません。
ゲームボーイアドバンスよりもABボタンの位置がやや下げられ、さらにXYボタンが新設されたボタンレイアウトになっています。そのため、親指の腹で操作するようなプレイスタイルの場合、XYボタンが邪魔に感じられることがあります。
背面の L2 / R2ボタンの操作感は、正直あまり良いとはいえません。
指が届きにくい配置のため、補助的に使用する分には問題ありませんが、多用するようなゲームプレイには向いていません。
操作感についてはあくまで個人的な感想であり、この部分の評価はアナログスティックが必要かどうかや、どのようなエミュレーターを遊ぶかによって大きく意見が分かれる可能性があります。
システム
Linuxベースのシステム(独自OS)を採用しています。
わかりやすいシステムで、初めてのユーザーでも使いやすいです。
エミュレーター機能については、簡単に起動ができる『ゲームルーム』と RetroArchベースの中級者向け『RAゲーム』が用意されています。対応しているエミュレーターの動作や設定に若干の違いがあります。
公式によるファームウェアのアップデートも高頻度で行われています。
バグ修正や対応プラットフォームの改善が進められており、ユーザーにとっても安心して使えるゲーム機といえます。
また、有志による CFW(カスタムファームウェア)の開発も進行中で、導入することでカスタマイズ性が向上し、システム全体の改善が期待されています。
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エミュレーター性能
エミュレーター性能は RG35XXシリーズや RG40XXシリーズ と同じです。
主要スペックに Allwinner H700 を採用したモデルで、RG353シリーズや TRIMUI SMART PRO に近いエミュレーター性能とゲーム動作が期待できます。
動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームをはじめ、スーパーファミコン、プレイステーションが快適動作、ニンテンドーDS、NINTENDO64、PSP、ドリームキャストがそこそこ動作するスペックを搭載しています。
アナログスティックがない点を考慮する必要はありますが、スペックに対して負荷が高めの PSP やドリームキャストも、十分にプレイ可能なレベルで動作します。また、フレームスキップを設定することで、さらに快適にプレイすることができます。
基本スペックが同じモデルが ANBERNIC から複数リリースされています。
本体サイズやコントローラーが異なる「横型モデル」「縦型モデル」「折りたたみモデル」など、好みに応じて選択すると良いでしょう。
初期設定・使い方
基本的な使い方は付属マニュアルに書かれているので、迷うことはないはずです。
詳しい手順については、こちらの記事を参考に進めてください。
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まとめ
ANBERNIC RG34XX は、ゲームボーイアドバンス風のデザインが特徴の横型モデルです。
主に定番のレトロゲームを楽しむことに特化したモデルです。
最大の特徴は、ゲームボーイアドバンスそのままのデザインと本体サイズ、重量、レイアウト、持ち心地を再現している点です。また、画面解像度3倍の画素密度と、一回り大きな画面サイズを採用しており、レトロゲームに特化したこのモデルは、多くのユーザーに注目される可能性が高いです。
思うところはありますが、良くも悪くも完成度が高いモデルです。
アナログスティックが非搭載で、ABXYボタンや L2 / R2ボタンの操作感については意見が分かれる可能性があるものの、総合的には所有欲や満足感を満たすエクスペリエンスを提供しています。
スペックに関しては既存モデルの延長という印象を受けますが、ゲームボーイアドバンスをコンセプトにした完成度の高いデザインとスペック構成は、他の追従を許さない魅力を持った一台と評価します。
関連ページリンク
ANBERNIC RG34XX
一般販売価格:11,199円(送料別途)
販売開始時期:2024年12月16日 午後7時
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