中華ゲーム機「ANBERNIC RG28XX」は、持ち運びに便利な横型モデルです。
ゲームボーイを横型にしたような小型で可愛らしいフォルムに、2.83インチ液晶ディスプレイを採用しています。主に定番のレトロゲームを楽しむことに特化したモデルです。
ANBERNIC RG28XX の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックしていきます。
ANBERNIC RG28XX の価格・販売ストア
ANBERNIC RG28XX は、海外通販サイトを中心に広く販売しています。
カラーバリエーションは、全4色(ベージュホワイト、クリアブラック、グレー、オレンジ)です。
・ANBERNIC RG28XX
一般販売価格:7,599円(送料別途)
ANBERNIC公式ストアにおける販売価格が最安値です。
ANBERNIC RG28XX のスペック
ANBERNIC RG28XX のスペックを詳しく見ていきます。
製品名 | ANBERNIC RG28XX |
システム | Linux |
画面 | 2.83インチ、IPS、4:3、 解像度 640 × 480 |
SoC | Allwinner H700 1.5GHz |
RAM | 1GB LPDDR4 |
ストレージ | microSDカード |
バッテリー容量 | 3100mAh(8時間駆動) |
インターフェース | USB Type-Cポート イヤホンジャック microSDカードスロット × 2 miniHDMI シングルスピーカー |
大きさ | 125 × 56.5 × 16.5mm |
重さ | 123g |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
ANBERNIC RG28XX のレビュー
メーカー提供を受けた ANBERNIC RG28XX をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点、欠点についても徹底解説します。
付属品
1. ユーザーマニュアル(英語・中国語)
2. USB Type-Cケーブル
別売りの収納ケース(保護カラー)も用意しています。
凹凸があるデザインに丸みがあるケースは、本体とケーブルを持ち運ぶのに便利です。
持ち運ぶ機会がある場合は、本体と一緒に購入することをおすすめします。
大きさ・重さ
大きさは 125 × 56.5 × 16.5mm、重さは 126g(実測値)です。
プラスチック筐体(ABS樹脂素材)で、『とっても軽い』です。
通常サイズの横型ゲーム機よりも一回り小さく、持ち運びに便利です。
表面コーティングはありませんが、成形精度や組み立て精度が高いです。
ゲームボーイを横型にしたような小型で可愛らしいフォルムが所有欲を満たします。
以前に注目を集めた『GAME BOY DMG-0B Prototype』に似たデザインです。
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サイズ感
参考として、PS Vita と RG35XX H を比較してみました。
いずれも実測値ではなく、公式発表されているスペックです。
製品名 | 画面サイズ | 大きさ | 重さ |
PS Vita(PCH-2000) | 5インチ | 183.6 × 85.1 × 15mm | 219g |
ANBERNIC RG28XX | 2.83インチ | 125 × 56.5 × 16.5mm | 123g |
ANBERNIC RG35XX H | 3.5インチ | 145 × 69 × 16mm | 180g |
ポケットに余裕ですっぽりと収まるサイズ感が魅力です。
比較してみると、ANBERNIC RG28XX のサイズと重量の小ささが際立ちます。
また、新色のベージュホワイト、オレンジが追加されているのはポイントです。
インターフェース
インターフェースは、上部に USB Type-Cポート(給電・充電用)、メニューボタン、miniHDMIポートを用意し、下部に microSDカード×2(内1つは Linuxベースのシステム起動用)、イヤホンジャックを備えています。
本体正面のコントローラー右下部に、シングルスピーカーを搭載しています。
ボリューム出力は十分で、音質もそこそこ良好です。
左側には音量ボタン、右側には電源ボタン、リセットボタンを用意しています。
ワイヤレス通信機能は非搭載です。
バイブレーション機能や 2.4Ghzワイヤレスゲームパッド接続をサポートしています。
バッテリー容量は 3100mAh で連続8時間駆動です。
画面
本体の大きさに対して画面占有率が高いのが特徴です。
2.83インチ液晶ディスプレイ(4:3)、解像度は 640 × 480、画素密度は 229PPI です。
狭ベゼルでラウンドエッジ加工されたガラスレンズを採用しています。
液晶ディスプレイとガラスレンズの隙間がほぼないフルラミネーションディスプレイを採用しているため、反射面が少なく、高コントラストでクリアな映像を実現しています。
画面の明るさを輝度(cd/m2)を測定したところ、最大175nit を記録しました。
明るさは低めで、屋内では視認できても、屋外での視認は厳しいです。
画面サイズが小さいため、細かな文字の視認性については期待できません。
解像度とアスペクト比については、PSP(16:9)には適していないことに留意が必要です。
操作性
操作性については、賛否両論と評価します。
ABXYボタンサイズは 6.3mm、ストロークは 1.0mm で、ANBERNIC製品の標準仕様よりもボタンサイズはやや小さく、ストロークも浅めです。
アナログスティックが非搭載ということもあり、定番のレトロゲーム向けのコントローラーです。ABXYボタンは光沢ボタンを採用し、SELECT と START が左側に配置されているボタンレイアウトについては意見が分かれそうです。
また、ほぼ同サイズの液晶ディスプレイを採用した Miyoo Mini と比べてもボタンサイズは小さめなので、ボタンの小ささも相まって操作性は窮屈で、押し感は硬めな印象を受けます。持ち方によってはスピーカー穴を指でふさぐ格好となってしまうこともあります。
ボタン側面の摩耗による削れや、押す角度によっての引っ掛かりはありませんが、配置や取り付けに余裕があるため、本体を振ると背面ボタンやメニューボタンが動いてカタカタと鳴ります。
L1 / R1ボタンは上から下へ垂直方向に押すことで機能しますが、L2 / R2ボタンについては、後ろ側から押しても機能します。ボタンを押した際のカチカチ音は高めなので、静かな環境では気になるかもしれません。
可愛らしい本体デザインやフォルム、手に収まるサイズ感はアドバンテージですが、あくまでも操作性を重視するユーザーはこれよりもサイズが大きい ANBERNICR RG35XX H を選択するのが良さそうです。
システム
Linuxベースのシステム(独自OS)を採用しています。
わかりやすい初心者向けのシステムで、初めてのユーザーでも使いやすいです。
音楽プレーヤー、ファイルマネージャー機能を追加しています。
エミュレーター機能については、簡単に起動ができる『ゲームルーム』と RetroArchベースの中級者向け『RAゲーム』が用意されています。対応しているエミュレーターは同じですが、動作や設定に若干の違いがあります。
アナログスティックは非搭載ですが、PSP やドリームキャストのゲーム中に電源ボタンを押すことで疑似アナログ操作(十字キーと左スティック操作を切り替え)も可能です。
また、有志による CFW(カスタムファームウェア)の開発も進んでおり、導入することでカスタマイズ性の向上や、システム全体が改善される見込みです。
エミュレーター性能
エミュレーター性能は RG35XX 2024 や RG35XX Plus と同等です。
主要スペックに Allwinner H700 を採用したモデルで、RG353シリーズや TRIMUI SMART PRO に近いエミュレーター性能とゲーム動作が期待できます。
動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームをはじめ、スーパーファミコン、プレイステーションが快適動作、ニンテンドーDS、NINTENDO64、PSP、ドリームキャストがそこそこ動作するスペックを搭載しています。
スペックに対して負荷が高めの PSP やドリームキャストに関しては、十分にプレイ可能なレベルで動作します。フレームスキップを設定することで、さらに快適に遊ぶことが可能です。
競合他社から同時期にリリースされた Miyoo A30 よりエミュレーター性能は優れています。
しかし、解像度やアスペクト比の表示、アナログスティックが非搭載(疑似アナログ操作可)ということで、遊ぶエミュレーターやゲームタイトルによっては性能を持て余す可能性があります。
初期設定・使い方
基本的な使い方は付属マニュアルに書かれているので迷うことはないはずです。
詳しい手順については、こちらの記事を参考に進めてください。
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まとめ
ANBERNIC RG28XX は、持ち運びに便利なコンパクトな横型モデルです。
ANBERNIC製品としては、およそ4年ぶりの 2.8インチモデルで、主に定番のレトロゲームを楽しむことに特化しています。
総合評価としては『小型ゲーム好きの定番モデル』と評価します。
ゲームボーイを横型にしたような小型で可愛らしいフォルムやカラーバリエーションが最大の特徴です。サイズに対して基本スペックが高いこともポイントです。
ワイヤレス通信機能やアナログスティックは非搭載で、ボタンサイズや画面が小さいため、操作性や視認性については意見が分かれるところです。一方で、RG35XX 2024 や RG35XX Plus と同等のスペックを備えているため、PSP やドリームキャストも動作します。
スペックに関しては既存モデルの焼き増しといった印象を受けますが、大きすぎず小さすぎず、ユニークで存在感があるコンパクトな本体デザインは所有欲を掻き立てます。手ごろな価格で定番レトロゲームを楽しみたいユーザーに適したモデルと評価します。
関連ページリンク
ANBERNIC RG28XX
一般販売価格:7,599円(送料別途)
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