
中華ゲーム機「ANBERNIC RG Rotate」は、2010年にモトローラから発売された Motorola Flipout を思わせる、画面をくるっと回転させるスライド機構を採用した、これまでにない独自スタイルの Androidゲーム機です。
ANBERNIC RG Rotate の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックします。
ANBERNIC RG Rotate について
ANBERNIC RG Rotate に関する情報をまとめたページです。
レビュー用にサンプルを提供してもらいましたが、コンテンツの内容には影響していません。
※販売ストアによっては、権利者の許可を得ていないゲームが含まれている可能性があります。ご利用の際は、ご自身の責任でご確認ください。
価格・販売ストア

ANBERNIC RG Rotate は、5月11日 午後7時に発売されます。
公式ストアを中心に広く販売予定です。セール開始から3日間は早割価格です。
堅牢性を重視したメタルシェルモデルと、軽さを重視した ABS樹脂モデルの 2種類を用意。
メタルシェルモデルはオーロラシルバー、ABS樹脂モデルはポーラブラックです。
・ANBERNIC RG Rotate
販売価格:14,399円~17,699円(送料別)
早割価格:13,599円~16,399円(送料別)
製品仕様とスペック
ANBERNIC RG Rotate のスペックについて詳しく見ていきます。
| 製品名 | ANBERNIC RG Rotate |
| システム | Android 12 |
| 画面 | 3.5インチ 解像度 720 × 720 IPS、1:1 マルチタッチ |
| SoC | Unisoc Tiger T618 |
| RAM | 3GB |
| ストレージ | 32GB eMCP microSDカード(最大2TB) |
| バッテリー容量 | 2000mAh 5時間駆動 |
| インターフェース | USB Type-C microSDカードスロット シングルスピーカー マイク 振動モーター |
| ワイヤレス通信 | WiFi 5 Bluetooth 5.0 |
| 大きさ | 80 × 80 × 21.6mm |
| 重さ | ABS樹脂モデル:167g メタルシェルモデル:204g |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
ANBERNIC RG Rotate のレビュー
ANBERNIC RG Rotate をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点や欠点についても徹底解説します。
付属品

1. スクリーンプロテクター
2. 液晶クリーナー
3. ユーザーマニュアル(中国語・英語)
4. 交換用ボタン
5. USB-Cケーブル
6. ストラップ

別売りで収納ケースも用意されています。
本体をしっかり保護しながら持ち運びたい方は、あわせて購入することをおすすめします。
開閉方式はスナップボタンではなく、面ファスナー仕様です。
大きさ・重さ

大きさは 80 × 80 × 21.6mm、重さは 206g(実測値)です。
メタルシェルモデルは、ABS樹脂モデルよりも公式値で約37g 重くなっています。
Motorola Flipout を思わせるようなデザインも大きな特徴です。
成形精度や組み立ての仕上がりも非常に高く、質感の高さが際立っています。
また、メタルシェルモデルは少し重みがありますが、そのぶん剛性感が高く、質感を重視したい方にも魅力的です。軽さを重視するならABS樹脂モデル、仕上がりや高級感を重視するならメタルシェルモデルといった選び方ができそうです。
サイズ感

参考として、Miyoo Mini Flip や ANBERNIC RG35XXSP を並べてみました。
Miyoo Mini Flip よりもひと回り大きく、厚みはやや薄めに感じます。

一方で、ANBERNIC RG35XXSPと比べると明らかにコンパクトです。
縦横のサイズの近さでいえば、どちらかといえば ANBERNIC RG34XXSP に近い印象です。
コンパクトな正方形デザインは携帯性にも優れており、スライドギミックを含めて一般的な中華ゲーム機とはひと味違う楽しさがあります。
インターフェース

上部にはUSB Type-Cポートと電源ランプを配置し、下部にはストラップホールを備えています。L2 / R2ボタンは、付属パーツと交換することが可能です。
イヤホンジャックは搭載していませんが、USB Type-Cポートに変換アダプター(別売り)を接続することで、有線イヤホンを使用できます。

左側には microSDカードスロットと音量ボタン、右側には電源ボタンとファンクションキーを備えています。そのほか、マイクやバイブレーション機能も搭載しています。

ワイヤレス通信機能としては、Wi-Fi 5 と Bluetooth 5.0 に対応しています。
背面にはシングルスピーカーを搭載しており、想像以上に音量が大きく、音質は標準的な仕上がりです。
画面をくるっと回転させるスライド機構を採用しています。
回転した際の「カチッ」とハマる感触が気持ちよく、何度も回したくなるギミックです。
ちなみに、耐久性に優れた超薄型ヒンジを備えており、ABS樹脂モデルについてもヒンジ周辺にはアルミ合金素材を採用しています。
画面

回転式の正方形IPSディスプレイを搭載しています。
画面サイズは 3.5インチ、アスペクト比は 1:1、解像度は 720 × 720、画素密度は 291PPI です。
ガラスレンズはロゴなし、上下左右のベゼル幅は約4mm です。
5点マルチタッチをサポートし、リフレッシュレートは最大60Hz に対応しています。

画面の輝度(cd/m2)を測定したところ、最大 718nit を記録しました。
タッチスクリーンの操作感度(シングルタッチ・マルチタッチ)の平均値は 60Hz、呼び出しレートは平均 94Hz でした。
定番レトロゲームをピクセルパーフェクトで表示できるのも魅力です。
解像度やアスペクト比は定番レトロゲームとの相性が良好ですが、一方で、画面サイズが小さいことや 16:9表示にはあまり適していない点には留意が必要です。
機能
ANBERNIC RG Rotate は、時計機能や DAP(音楽再生機能)も重視したモデルです。
画面を閉じた状態でも使いやすく、サブディスプレイ感覚で手軽に活用できます。

画面を閉じることで文字盤を表示できます。
PSP go のようなスライド式デザインを活かした、遊び心のある使い方ができるのも特徴です。

文字盤は全4種類で、設定内の「画面とスタイル」にある「Lock clock」から変更できます。
また、スライド時の挙動や表示の有無も設定可能です。

DAP(Digital Audio Player)機能は、アプリ「Casse-o-player」を利用します。
カセットテープデザインを活かした UI により、音楽再生を視覚的にも楽しめます。

カセットテープのデザインは好みに応じて変更できます。
イヤホンで楽しみたい場合は、別売りの USB Type-C変換アダプターや USB DAC を接続して使うのがよいでしょう。時計や DAP機能は、あくまでも「おまけ機能」として割り切るのがよいでしょう。
操作感

カジュアル・ライトユーザー向けのコントローラーと評価します。
ABXYボタンサイズは 7.7mm、ストロークは 0.5mm のマイクロスイッチを採用しています。そのほかの主要ボタンにもマイクロスイッチが使われています。
メタルシェルモデルでありながら、ボタンはABS樹脂製です。
せっかくここまで質感にこだわるのであれば、ボタンもメタル仕様にしてほしかったと感じます。

画面を開いた際の重量バランスも良好で、アンバランスな印象はありません。
また、スライド式モデルではボタンの高さや押し心地が犠牲になりがちですが、そうした不満を感じにくい仕上がりです。
アナログスティックのないシンプルな構成ですが、十字キーをジョイスティックのように使える「Virtual Joystick」機能を備えています。クイック設定パネルから切り替えられるほか、電源ボタン+音量アップボタンでも変更可能です。

マイクロスイッチを採用していることもあり、ポチポチとした明確なクリック感が特徴です。
背面の L1 / R1ボタンは、静かな環境ではやや操作音が目立つように感じられます。

背面ボタンは、画面を開くことで指をかけやすい形状になります。
一方で、標準の背面ボタンはフラットなデザインのため、L1 / R1ボタンと L2 / R2ボタンの判別はややしにくく感じます。

この点は、L2 / R2ボタン用の背面ボタンを交換することで改善できます。
標準の背面ボタンは持ち運びやデザイン性を重視した設計で、付属ボタンはゲーミング用途に適したデザインとなっています。
ただし、交換するには本体の裏カバーを取り外す必要があります。
できれば、上にスライドさせるだけで簡単に着脱できるような構造であれば、より扱いやすかったと感じます。

あくまで定番のレトロゲーム向けに最適化されたコントローラーです。
より多くのボタンを必要とするエミュレーターやゲームを楽しむ場合は、小型な外部コントローラーを利用するのがよいでしょう。
「IINE Retro Pocket Game Controller」は、携帯性に優れたコンパクトなゲーミングコントローラーです。2,000円台という手頃な価格ながら、ポーリングレート 1000Hz に対応し、さまざまなデバイスで[…]
システム

システムには Android 12 を搭載しており、Google Play ストアにも対応しています。
ANBERNIC の Androidゲーム機共通のシステム構成を採用しており、標準的なエミュレーターアプリも最初から入っているので、すぐに遊び始めることができます。

ホームアプリは標準の『Quickstep』と独自UI の『RG Launcher』を用意しています。
RG Launcher は本体左側の「ファンクションボタン長押し」または「クイック設定パネル」から起動できます。

画面上部から引き出せるパネル「クイック設定パネル」では、画面の明るさ調整や自動回転のロック、入力やリマッピング機能、冷却ファンの設定の編集などが可能です。

画面を回転させたり、スライドした際の挙動は、『Handheld Game Console Settings』から変更できます。そのほか、AI機能アプリ『ANBERNIC AI』も用意されており、リアルタイム翻訳などに活用できます。
OTAアップデートにも対応しており、アップデートによって細かなバグ修正や機能改善が行われます。必要に応じて、エミュレーターアプリやサードパーティ製アプリを導入するのもよいでしょう。
ベンチマーク

各種ベンチマークテストの結果は以下のとおりです。
・Antutu(V11)のスコア
総合:372045
CPU:156524、GPU:30733
・Geekbench 6 のスコア
非対応のため未測定
・3DMark のスコア
Wild Life:739
Sling Shot:2171
本体温度

ベンチマークを実行し、負荷がかかった状態での発熱を測定しました。
表面温度は、背面全体が人肌に近い約36度まで上昇します。
極端に熱いというほどではありませんが、ゲームを遊んでいると手元に温かさは伝わってきます。メタルシェルということもあり、ABS樹脂筐体よりも熱を感じやすい印象です。発熱が大きいというより、筐体の素材によって温かさが手に伝わりやすいタイプと考えるとよさそうです。
バッテリー持ち
PCMark Work 3.0 battery life でバッテリー持続時間を測定しました。
バッテリー残量 100% から 20% までで、結果は 5時間28分でした。
なお、測定時の輝度は 200nits にキャリブレーションしています。
エミュレーター性能

エミュレーター性能は、ANBERNIC RG VITA に近いパフォーマンスです。
Unisoc Tiger T618 プロセッサを搭載しており、スペック上では MANGMI AIR X や AYANEO Pocket AIR Mini とほぼ同等の処理能力を持っています。
動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームに加え、プレイステーション、ニンテンドーDS、NINTENDO 64、PSP、ドリームキャストが快適に動作します。 セガサターン、ゲームキューブ、PS2、PS Vita については、一部のゲームタイトルが動作するといった感じです。

ゲームキューブや PS2、PS Vita については、標準設定での快適な動作は厳しい印象です。低速デバイス向けに設定を調整することで一部タイトルは遊べますが、安定した動作を期待するには、タイトルによって調整が必要になる場面もあります。
画面サイズや解像度、コントローラーも定番のレトロゲーム向けの構成となっているため、基本的には比較的軽めのレトロゲームを中心に楽しむモデルと考えるのがよいでしょう。
必ずご自身で吸い出したものを使用してください。
ゲームアプリ

重量級のスマホゲームをメイン用途とするには、スペック面では厳しい印象です。
ライトクラスのゲームアプリを中心に楽しむ用途に適したモデルです。
内蔵ストレージは 32GB と限られているため、多数のアプリや大容量ゲームを入れて使うには余裕がありません。必要に応じて microSDカードを活用しながら、レトロゲームや軽めのアプリを中心に運用するのがよいでしょう。
まとめ

ANBERNIC RG Rotate は、画面をくるっと回転させるスライド機構を採用した、かなり個性的な Androidゲーム機です。Motorola Flipout を思わせる独自デザインに加え、正方形ディスプレイや時計表示、DAP機能など、ほかの中華ゲーム機にはない遊び心のあるモデルです。
画面は 3.5インチの正方形ディスプレイを採用しており、定番のレトロゲームとは相性が良好です。スライド機構の開閉感やメタルシェルモデルの質感も高く、実際に手に取ると所有感の高さをしっかり感じられます。見た目のインパクトだけでなく、スライド機構の感触や本体の質感もしっかり作り込まれています。
一方で、性能面は ANBERNIC RG VITA に近いミドルレンジ構成で、ゲームキューブや PS2、PS Vita などの重めのエミュレーターには設定調整が前提となります。また、アナログスティック非搭載やボタン数の少なさもあり、幅広いゲームを快適に遊ぶ万能機というよりは、定番のレトロゲーム向けに割り切ったモデルといえるでしょう。
総合的に見ると、ANBERNIC RG Rotate は 性能重視の Androidゲーム機ではなく、「独自のギミックやデザイン、所有する楽しさを重視した一台」です。レトロゲームを中心に楽しみつつ、ほかにはない個性的な中華ゲーム機を探している人にとって、十分に魅力のあるモデルと評価できます。
関連ページリンク
中華ゲーム機「ANBERNIC RG VITA」は、PS Vita(PCH-1000シリーズモデル)を思わせるオーバル形状が目を引く Androidゲーム機です。全面ガラス仕様の 5.46インチ IPSディスプレイと、SoC に […]
中華ゲーム機「ANBERNIC RG477V」は、ANBERNIC史上最高クラスのスペックを誇る縦型 Androidゲーム機です。全画面ガラス仕様の 4.7インチ LTPSディスプレイ(120Hz)と、SoC に MediaTek[…]
中華ゲーム機「ANBERNIC RG DS」は、ニンテンドーDS や 3DS を思わせる 2画面クラムシェル型の Androidゲーム機です。スペックは控えめですが、1万円台で手に入るコストパフォーマンスの高さが魅力のモデルです。[…]
Androidゲーム機「AYN Thor」は、AYN Technologies が発表した2画面クラムシェル型モデルです。Qualcomm Snapdragon 865 または Snapdragon 8 Gen 2 プロセッサを搭[…]
中華ゲーム機「ANBERNIC RG35XXSP 新色クリアカラー」が加わりました。定番のレトロゲームを楽しむための基本的なスペック構成は変わりませんが、ユーザーフィードバックを反映し、いくつかの問題が解決された改良モデルです。[…]










