世界初!モジュール式のゲームコンソール「RetroBlox」を発表しました。
ロサンゼルスに拠点を置く、Retroblox社はエミュレーションベースのレトロゲームコンソールを新たに発表しました。
RetroBlox(レトロブロックス)と呼ばれる新しいゲームコンソールは、CD/DVDドライブを内蔵し、交換可能なハードウェアモジュールを採用するなど、今までのエミュレーションベースのレトロゲームコンソールになかった、まったく異なるコンセプトで作られています。
RetroBlox (レトロブロックス)が目指すこと
近年、レトロゲームは新たなプラットフォーム向けに作られた、バーチャルコンソールや、ファミコンミニといったゲームコンソールを使用して、過去にリリースされた一部のゲームタイトルを遊ぶか、合法的にコピーしたROMイメージをエミュレータを使用して遊ぶか、といった特殊な環境で遊ぶという方法に依存しています。
RetroBloxは、これらの問題を解決し、プレイヤーは統一されたプラットフォームでレトロゲームを体験することができます。
ディスクゲームを楽しむことができる!
RetroBloxは、CD/DVDドライブを標準搭載しているので、PlayStation(PSX)、メガCD(Sega CD)、PCエンジン(TurboGrafx-CD)など、これまでのエミュレーションベースのレトロゲームコンソールで体験することができなかった、ディスクゲームもRetroBloxは楽しむことができます。
※内蔵されるCD/DVDドライブは日立LGデータストレージ製を予定しています。
世界初のモジュールを採用!
世界で初めて交換可能なハードウェアモジュールを採用しています。
このハードモジュールは「エレメントモジュール」と呼ばれ、過去のゲームカートリッジや、コントローラを使用するために必要となります。
ゲームカートリッジがエレメントモジュールに挿入されると、RetroBlox本体(挿入されているSDカード)にゲームイメージを保存「デジタルコレクション」したり、画面キャプチャー、ゲームプレイの録画、TwitchやYouTubeに直接ストリーミング配信を行うことが可能となります。
この追加モジュールを交換することにより、過去に発売された多くのゲームカートリッジ、コントローラを使用することが可能になります。追加モジュールは、ゲームコンソールごとに形状が異なるので、遊びたいゲームコンソールごとに、別途購入する必要があります。
1080P フルHD 解像度でレトロゲーム体験
RetroBloxは、オリジナルの解像度から1080P フルHDでレトロゲーム体験をすることが可能となっています。当時の解像度を再現して楽しみたいという方も安心です。CRTディスプレイ、テレビ画面を再現できるオリジナル解像度モード「バーチャルディスプレイ」を用意しています。
ハイブリッドエミュレーションテクノロジーを搭載
特許出願中の「ハイブリッドエミュレーションテクノロジー」という技術がRetroBloxには搭載されます。これにより、レトロゲームカートリッジでエミュレートすることが難しかった特殊チップ・マッパーをハードウェアで直接読み取ることができるようになります。
つまり、これまでのエミュレーションベースのレトロゲームコンソールで実現することができなかった、あらゆるゲームタイトルと完全な互換性をもつことができます。
また、ハイブレッドエミュレーションテクノロジーは、エレメントモジュールに接続されたコントローラもサポートしているので、プレイヤーは、コントローラの入力遅延がない、最高に快適なゲーム体験ができるようになります。
これにより、RetroBloxでは、今までのエミュレーションベースのレトロゲームコンソールで体験できなかったパフォーマンスを発揮することが可能となります。
互換ゲームコンソールが気になる!
RetroBloxの公式サイトのCOMMUNITYには、互換予定のゲームコンソールを思われる情報(?)が記載されており、海外ユーザーから注目を受けています。記載されているゲームコンソールは下記のとおりです。
2600、5200、7800、Lynx、Jaguar、8ビットCPU、ST/TT/Falcon Computersなど
COLECO / MSX
ColecoVision、Coleco Adam、Intellivision、MSX、MSX2
NEC
PCエンジン、TurboGrafx-16、SuperGrafx、PC-FX
任天堂
FC / NES、SFC / SNES、N64、GC、GB、GBAなど
セガ
SMS、MD / Genesis、Sega CD、32x、Saturn、Dreamcast、ゲームギア、SG-1000、Mark III、Naomi
SNK
Neo Geo AES、MVS、CD、Pocket、Hyper 64
SONY
PS1、PS2、PS3、PSP、Vitaなど
クラウドファンディングを開始します
まったく新しいコンセプトで作られているエミュレーションベースのレトロゲームコンソールRetroBloxは、残念ながら現段階で購入することができません。
2017年4月にクラウドファンディングサイト「Kickstarter」で、キャンペーンを開始する予定です。基本コースについては、Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)よりも、安価で設定予定です。($299.99以下を予定しているようです)
RetroBlox本体+ゲームコントローラ+エレメントモジュール(選択可能) 各1個
さらに、複数のコントローラパッケージ、その他オプションを、キャンペーン開始時に発表する予定です。実際に通販サイトなどで購入できるようになるのは、もっと先になるかもしれません。
Socal Retro Gaming Expoで公開された情報
2017年2月4日~5日に開催された「Socal Retro Gaming Expo」で、RetroBloxの新情報が公開されました。レトロゲームコミュニティからのフィードバックや、クラウドファンディングサイトに向けての情報が、新たに追加されたので、簡単にご紹介していきます。
システム仕様(スペック)について
- CPU : クアッドコア ARM Cortex-A17, 1.8GHz (Rockchip RK3288)
- GPU : クアッドコア ARM Mali-T764 GPU 600MHz
- 環境 : Linux
- フレームワーク : RBXOS
- UI : 独自仕様 (コードネーム: “Richter(リヒター)”)
- 2GB RAM / 16GB eMMC オンボードフラッシュメモリ
- 1x USB 2.0、1x USB 3.0、1x MicroSD (SDXC対応 最大512GB)
- 1x HDMI 2.0、1x Gigabit Ethernet、1x MicroSATA
- Internal Bluetooth Antenna、DC Power、20-pin JTAG
- DVD-ROM : 最大 11.08 Mb/s (8x)
- CD-ROM : 最大 3,600 Kb/s (24x)
- 1x Blox バスコネクタ
- 1x ワイヤレスBluetoothゲームパッド
初期に対応予定の互換ゲームコンソール
クラウドファンディング立ち上げ時に、予定している互換ゲームコンソールは下記を予定しています。RetroBloxの特性上、エレメントモジュールで対応予定の互換ゲームコンソールと、標準搭載CD/DVDドライブで対応予定の互換ゲームコンソールが分かれています。
はじめに、エレメントモジュールで対応予定の互換ゲームコンソールは下記のとおりです。
NES、SFC / SNES
セガ
Genesis / Mega Drive(J)/ Mega Drive(E)/ 32x / SMS support via Power Base Converter
ATARI ※2
2600
NEC
PCエンジン / TurboGrafx-16 / SuperGrafx
※1 キャンペーン立ち上げ時は、5種類のエレメントモジュールが計画されています。スーパーゲームボーイカートリッジを使用して、GBゲームをプレイすることは可能ですが、バックアップすることはできません。また、任天堂製品(N64)については、法的な懸念があるので、その確認・承諾が必要となる可能性があります。
※2 ATARI/7800は現在サポートするか確定されていませんが、クラウドファンディングのキャンペーンの際に発表できるものと考えられます)
次に、標準搭載CD/DVDドライブで対応予定の互換ゲームコンソールは下記のとおりです。
PS1(すべてのリージョン)
セガ
Sega CD / 32X CD / Mega CD (J and E)
NEC
PCエンジン CD / Super CD-ROM / Arcade CD-ROM / TurboGrafx-CD
ゲームを保存できます
RetroBloxは、主に物理的にゲームカートリッジ、ディスクを所有している方のために開発されています。なので、所有しているものについては、RetroBloxにバックアップすることが可能ですが、著作権を侵害するような使用方法を考えていません。
例えるなら、SDカードいっぱいにROMイメージを保存して、RetroBloxのSDカードスロットに挿入しても使用することはできないということです。
インストールが必要なゲームタイトルについては、オンボードのeMMCフラッシュメモリか、挿入されているSDカードにインストールされることになります。インストールされたデータは暗号化され、1つのアカウントでのみ使用できるようにします。
一部のユーザーには不便な機能かもしれませんが、法的に問題となるような方法は、今後のレトロゲームの未来のためにも、なくさなければいけません。
ゲームタイトルをデジタル販売
ゲームタイトルの開発者または権利者は、ゲームタイトルをRetroBloxをとおして、デジタル販売することができます。ただし、別に著作があるキャラクターを使用したり、特定のゲームタイトルをハックしてリリースしたり、といったゲームタイトルは、もちろん販売することはできません。常識的に考えられる法的要件には従う必要があります。
本当に開発することができるのか
RetroBloxは、レトロゲーマーにとってとても魅力的に映る製品であることは間違いありません。実際に海外レトロゲームサイト、レトロゲーマーからは、多くの反響を得ています。しかし、その一方では、あらゆる互換性を本当に解決することができ、実現できるのかといった懐疑的な意見が挙げられていることも事実です。
2017年4月から実施されるクラウドファンディングキャンペーンをとおして、この製品が本当に実現できるかどうかを見極める必要がありそうです。
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