GPD社(SHENZHEN GPD TECHNOLOGY CO., LTD.)から新製品として「GPD WIN 2」が発表される可能性が高まっています。GPD WIN 2のリーク情報(スペック・画像)が出回っているようですが、一部のリーク情報については、どうやら GPD社の Wade Wang氏が提供したものと考えられています。
正式な詳細情報は公開されていませんが、予想されるクラウドファンディング開始時期・リーク情報・関係者への取材でわかったことを見ていきます。
超小型ゲーミングPC「GPD WIN 2」とは
GPD社(SHENZHEN GPD TECHNOLOGY CO., LTD.)からは、最近では日常で気軽に使用できるUMPC(ウルトラモバイルPC)として GPD Pocketを発表しましたが、「GPD WIN 2」は、ゲームに関わる製品として発表された GPD WINの次世代機です。
最近になってリーク情報(スペック・画像)が出回るようになりました。そこで予想されるクラウドファンディング開始時期・GPD社関係者への取材でわかったことを見ていきます。
リーク情報を見ていく
最近になって出回っている GPD WIN2リーク情報(スペック・画像)を見ていると、ユーザーが理想として描いている内容が含まれていたり、正式なリリース時期によってはスペックが大幅に変更されることもあるので、信ぴょう性がある情報とはいえません。
なので、リークされているスペック情報については本記事ではほとんど触れません。
GPD WIN2のモックモデルと思われる画像1枚が公開されました。この画像はGPDファン(Youtuber)宛にGPD社のWade Wang氏が提供したものと考えられています。
現在発売中である GPD WINと比べるとキーボードのキー配置が変更になり、サイズが大きくなっています。ゲームプレイを意識しているのか一部のボタン・キー形状、カラーが変更されていることもわかります。
入力切替も「マウスモード」と「XInputモード」のみとなり、「DirectInputモード」が廃止されています。液晶を閉じた時にキーボードと接触しないように、左右に突起が付けられているのも確認できます。
ヒンジ部分を見る限りでは、現在発売中である GPD WINというよりも GPD XDに近いデザインに仕上げられています。
GPD WINと比べると左右のアナログジョイスティック位置と、十字キー・ABXYキーの位置が入れ替わっていることも特徴です。位置を入れ替えた理由は、中央に配置した冷却システムの為だといわれています。
GPD WINではコントロールエリアがマットなプラスチック素材でしたが、GPD WIN2では、光沢があるプラスチック素材が採用されていることから、指紋が目立つのではないかという指摘がされています。
現段階では GPD WIN2の外装が金属製になるのか、プラスチック製になるのかは不明です。
その他の情報としては、現在発売中である GPD WINよりも、大容量のバッテリーを搭載すること、新たにSSDを追加することができるM.2スロットを搭載する予定があるといわれています。
キーボードのレイアウト(キー配置)について
試作機段階のキーボードのレイアウト(キー配置)は下画像のようになっています。QWERTYキーボードが搭載されています。
GPD WIN2の試作機(実機)ではキーボードの右上・左上キーラベルの印字がありませんが、どうやら「INSERT/PrtScn」、「Xbox」キーを配置予定のようです。
キーボードにはバックライトは搭載しない予定とのことです。R3キーはなく、L3キーだけが配置されています。キーボードのレイアウト(キー配置)は大幅に変更される可能性があります。
キーボードサイズ・キーピッチは現在不明ですが、GPD WINの縦方向へ丸みがあるキーデザインから、横方向へ丸みがあるキーデザインに変更されています。
さらに一部のキー(電源ボタン、WASDキーなど)形状は特殊なキーデザインに変更されています。
I/Oポートのレイアウト(配置)について
I/Oポートのレイアウト(配置)については、試作品段階では下画像のようになっています。Micro HDMIとイヤホンジャックの下にM.2スロットを配置する予定があると噂されています。GPD WIN2でもLTEは搭載されない予定です。
現在発売中である GPD WINは、コントロールエリアのキーボードにR/L3ボタンが配置されていましたが、GPD WIN2では本体後方へ配置されることになりました。
冷却システムが中央に配置され、排気口も後方中央へ配置されることになりました。
L2ボタンには、マウスポインタの移動スピードを速くする機能も割り振られています。
このレイアウトイメージを見るかぎり、現在発売中である GPD WINよりも厚みがある本体に GPD WIN2は仕上がることが予想されます。
外装について
GPD WIN2外装のリーク画像が公開されました。先に公開されたI/Oポートのレイアウト(配置)どおりの設計で試作機(プロタイプ)の開発は進められているようです。(「Micro HDMI」と「TYPE C」の位置が変わっているように見えます)
公開された外装がメタルシェル(金属製)に見えるという意見もあるようですが、過去にGPD社は開発中の試作機(プロトタイプ)のメタルシェル(金属製)を塗装して公開したケースはないので、現段階ではメタルシェル(金属製)の可能性は低いものと考えられます。
スペック・価格的にも GPD WIN2は、現在発売中である GPD WINのプロバージョンという位置づけと見てよさそうです。
GPD社関係者からの回答
GPD WIN2のリーク情報の正しさを確認するために、GPD社広報担当者・開発担当者に問い合わせを行いました。
結果としては GPD WIN2の話題については意図的に隠されている・回答しないという印象を受けました。また、GPD社製品の販売・修理業務を行っている国内正規販売店からは「計画がある」という回答しかGPD社から得られていないとのことです。
国内正規販売店:DentOnlineShop(デントオンラインショップ)では GPD WIN2が一般発売となった場合に GPD WIN、GPD Pocketに引き続き取り扱いを予定しているとのことです。その他の専用アクセサリーの販売にも期待したいところです。
GPD社サポート窓口担当者について
過去のクラウドファンディング(GPD WIN、GPD Pocket)で、サポート窓口の全般を担当していた Kendyが GPD社を退社していることがわかりました。メールボックスはまだ機能しているようなので、サポート窓口のメールアドレス(kendyz@gpd.hk)を気にする必要はありません。
今後、Kendyからの「Thanks for support.」コメントが見られなくなるのは少し寂しいですね。GPD WIN2のクラウドファンディングからは新たなサポート窓口の全般をCrystalが担当することになるようです。
「GPD WIN 2」プロトタイプについて
GPD WIN2 プロトタイプモデルついて新たなリーク情報が公開されました。
公開されたプロトタイプモデルの画像は 2017年11月11日に撮影されたものです。
GPD社のWade Wang氏からは、720Pの高画質、画面サイズは6インチ、メモリは8GB(LPDDR3 RAM 1866MHz(デュアルチャンネル構成)となることが回答されています。
1カ月前に撮影されたプロトタイプということなので、現在はさらに改良されたプロトタイプモデルが制作されているものと考えられます。
新機能・改良点について
GPD WIN2は、バッテリー容量は9,800mAh(4,900mAh(3.8v)のバッテリーを2つ搭載)し、6時間以上のゲームプレイが可能です。新機能として振動機能(バイブレーション)を搭載しています。
シャープ製の6インチ液晶画面 ゴリラガラス4、Intel® Core™ m3-7Y30 プロセッサー、M.2 2242スロット(128GBのM.2 SSDカードを搭載)、メモリは8GB(DDR3 RAM 1866MHz(デュアルチャンネル構成)を搭載し、急速充電(PD2.0)に対応しています。
本体外装のほとんどがマグネシウム合金ですが、一部はABS素材です。ユーザーがカスタマイズしやすいように加工されています。
TDP(熱設計電力)の最大値は15Wです。マザーボード・バッテリーなどの熱伝導・対策を考えて設計しています。GPD WINと比べると一回り大きなサイズです。
GPD WINに搭載されていたCPU(Z8750)と比べると、GPD WIN2に搭載されるCPU(M3-7y30)は約2倍の性能で、プロトタイプモデルでのゲームテストにおいてはフレームレートが約2倍になりました。
M.2カードは簡単に交換できます。本体両端には滑り止め防止のグリップが付けられています。
microSDカードスロットの読み書きは GPD WINと比べると、2倍以上高速になります。
内蔵ファンは GPD WINと比べると、8倍の速度で空気を排出します。
公開された画像のプロトタイプは2017年12月11日現在のものです。
GPD WIN2のクラウドファンディング(INDIEGOGO)は、早ければ1月上旬に開始されます。
「GPD WIN 2」のクラウドファンディング開始時期は
過去にGPD社が正式に情報公開(プレス向け)を行った時期、クラウドファンディングを開始した時期をまとめてみました。過去のリリース時期と同じタイミングで情報公開をするのであれば 2018年1月、クラウドファンディング開始時期は 2018年2月が予想されます。
ただ、GPD社の広報担当者からは、2017年12月末までには情報公開をしたいという回答が得られているので、情報公開が前倒しになる可能性も考えられます。
GPD製品のリリース時期について | |||
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製品名 | GPD WIN | GPD Pocket | GPD WIN 2 |
情報公開日 | 2016年1月28日 | 2017年1月4日 | 2017年12月14日 |
クラウドファンディング開始時期 | 2016年2月25日 | 2017年2月15日 | 2018年1月15日 |
※GPD WIN、GPD Pocketのリリース時期に多少の誤差がある可能性があります。
現在は、海外クラウドファンディング(INDIEGOGO)への申請・プロモーション目的で試作機の製作が進められているものと考えられます。
リーク情報どおりのスペックであれば GPD WIN2の販売価格は、現在発売中の GPD WINを上回るでしょう。多くのユーザーからは500ドル~600ドルでの販売が望まれていますが、それ以上の販売価格になりそうです。
GPD社からの正式発表
遂にGPD社から GPD WIN2の正式発表がありました。
海外フォーラムの情報に加え、クラウドファンディング情報、メーカー側(SHENZHEN GPD TECHNOLOGY CO., LTD.)担当者からの情報提供などが今後は発信されていきます。