中華ゲーム機「Miyoo Mini+」は、2022年 No.1 人気を誇る Miyoo Mini の画面サイズを大きくし、バッテリー容量も増加したアップグレードモデルです。シンプルで使いやすいモデルとして、多くのユーザーから支持されています。
Miyoo Mini+ の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能、初期設定方法、そして使い方についてご紹介します。また、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックしていきます。
Miyoo Mini+ の価格・販売ストア
Miyoo Mini+ は、海外通販サイトを中心に、広く販売されています。
2023年4月中旬に出荷予定で、現在予約注文を受け付けています。
カラーバリエーションは全4色です。
クリアブラック、クリアパープル、ホワイト、レトログレーがあります。
Miyoo Mini+
一般販売価格 11,999円~12,499円(国内価格調査による)
Miyoo Mini+ のスペック
Miyoo Mini+ のスペックを詳しく見ていきます。
先に発売された Miyoo Mini と異なる箇所を赤字にしています。
- システム:Linuxベースシステム
- ディスプレイ:3.5インチ IPS液晶ディスプレイ
- 解像度:640 × 480(4:3)
- CPU:SigmaStar SSD202D (ARM Cortex-A7 デュアルコア1.2 GHz)
- RAM:128MB DDR3
- ストレージ容量:16MB(SPI)/ microSDカード(最大128GB)
- 大きさ:108 × 78.5 × 22.3mm
- 重さ:162g
- バッテリー容量:3000mAh
- インターフェース:USB Type-C、イヤホンジャック、
- microSDカードスロット、バイブレーション、モノラルスピーカー
- 素材:ABS素材
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
Miyoo Mini+ のレビュー
メーカー提供を受けた Miyoo Mini+ をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点や欠点についても徹底解説します。
付属品
1. ユーザーマニュアル(中国語・英語)
2. スクリーンプロテクター
3. 液晶クリーナー
4. microSDカードリーダー
5. microSDカード(ファームウェア)
6. USB Type-Cケーブル
バッテリーは着脱・交換が可能です。
将来的には公式ストアで、リペアパーツを販売予定です。
大きさ・重さ
本体サイズは 108 × 78.5 × 22.3mm、重さは 164g(実測値)です。
プラスチック筐体(ABS樹脂素材)を採用しており、携帯型ゲーム機としては『軽い』です。
縦型モデルとしては、一般的サイズよりも『やや小さめ』です。
Miyoo Mini よりも画面サイズが大きくなったため、本体サイズは一回り大きくなりました。しかし、両手で持って操作するのに最適なサイズ感です。
似たような形状や縦型モデルの製品と比較してみました。
以下は公式発表されているスペックでの比較です。
製品名 | 画面サイズ | 大きさ | 重さ |
ANBERNIC RG353V | 3.5インチ | 126 × 83 × 21mm | 180g |
ANBERNIC RG35XX | 3.5インチ | 117 × 81 × 20mm | 165g |
Miyoo Mini+ | 3.5インチ | 108 × 78.5 × 22.3mm | 162g |
Miyoo Mini | 2.8インチ | 93.5 × 65 × 19mm | 106g |
総合的なビルドクオリティは『標準以上』と評価します。
個体差かもしれませんが、画面の右上部分を押し込むときしみます。ただし、総合的な筐体品質はしっかりとしており、カラーバリエーションが豊富なのもポイントです。
インターフェース
インターフェースは、上部に 電源ボタン、インジケーターランプを備え、下部に USB Type-Cポート(給電・充電用)、microSDカードスロット、イヤホンジャックがあります。
本体左側には音量ボタンがあり、本体正面のコントローラー右下部にはモノラルスピーカー(シングル)が搭載されています。ボリューム出力は十分ですが、電源オン/オフ時にポップノイズが発生し、音量を大きくすると音割れします。
その他にバイブレーション機能やワイヤレス通信機能をサポートしています。
シンプルでわかりやすいインターフェースを備えています。
画面
本体の大きさに対して、画面占有率が高い液晶ディスプレイを採用しています。
3.5インチ液晶ディスプレイ(4:3)で、解像度 640 × 480、画素密度は 229PPI です。
ラウンドエッジ加工されたガラスレンズを採用しており、最大輝度も十分です。
液晶ディスプレイとガラスレンズの隙間がほぼないフルラミネーションディスプレイを採用しているため、反射面が少なく、高コントラストでクリアな映像を実現しています。
Miyoo Mini よりも画面サイズは大きくなり、視認性が大幅に向上しています。
コントラストも高めで、白・黒の発色が鮮明なのがポイントです。
液晶ディスプレイのベゼル幅は、ANBERNIC RG35XX よりも狭いベゼルです。
また、設定で明るさや色相、彩度、コントラストを細かく設定することも可能です。
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操作性
操作性・押し心地は、Miyoo Mini と変わらず『良好』です。
ボタンの押し心地は一般的な中華ゲーム機よりも柔らかめで、任天堂ゲーム機に近い印象です。ABXYボタンサイズは 7.8mm と大きく、ストロークは 1.8mm と深めです。
本体サイズが大きくなったことで、クリアランスが確保されたボタン配置に変更されています。
指の置き位置や操作の仕方によっては、スピーカー穴を指でふさぐことになる点には注意が必要です。
背面の L/Rボタン、L2/R2ボタンは、はっきりとした段差が設けられています。
ただし、ボタンに対して垂直・水平方向のどちらでも押せてしまうので、操作に慣れるまでは誤入力の可能性があります。
個人的には、背面ボタンの位置を高くし、押し心地が少し硬い方が好みだと感じました。
同じ画面サイズの横型モデルに比べると操作性は劣りますが、設定でボタン配置を変更することで対処することが可能です。
システム
Linuxベースのシステムを採用しています。
シンプルで使いやすい初心者向けのユーザーインターフェースが特徴です。
設定で言語変更、テーマの変更、音量調整、ボタン配置、明るさやコントラストなどの調整は簡単に設定でき、カスタム性に優れていることも評価ポイントです。
また、ワイヤレス通信に対応したことで、将来的にはファームウェアのアップデートやテーマの追加、ゲームイメージのボックスアートなどのスクレイピングに対応する可能性があります。
エミュレーター性能
エミュレーター性能は Miyoo Mini と変わりません。
動作するエミュレーターは、定番のレトロゲームに限定されます。
ゲームボーイシリーズ(GB、GBC、GBA)、ファミコン、スーパーファミコン、メガドライブ、ゲームギア、PCエンジン、ネオジオポケットシリーズ(NGP、NGPC)、ワンダースワン、初代プレイステーションなどです。
エミュレーターは、『ゲーム』もしくは『RetroArch』から起動します。
スペックに対して、やや重たいスーパーファミコンやプレイステーションも快適に動作します。ただし、背面ボタン(L/Rボタン、L2/R2ボタン)を多用するゲームには向いていません。
総合的にエミュレーター性能は低めですが、手軽にレトロゲームを楽しめるモデルです。
搭載しているエミュレーターの性能や種類、操作性がバランス良く仕上がっています。
初期設定・使い方
Miyoo Mini+ の初期設定・使い方を解説します。
基本的な使い方は付属マニュアルに書かれているので迷うことはないはずです。
メニュー画面
標準搭載の独自UI は大きく6つのカテゴリに分けられています。
- 履歴:最近遊んだゲームを表示
- コレクション:コレクション
- ゲーム:各種エミュレーター起動
- RetroArch:RetroArchベースのエミュレーター起動
- プログラム:OpenDinguxベースのアプリ起動
- 設定:明るさ・音量・言語変更など
データ保存場所
各データは下記の場所に保存します。
いずれも microSDカード直下にあるフォルダ名です。
- Roms:「ゲーム」「RetroArch」で表示するゲームイメージの保存場所
- Themes:設定画面で変更するテーマファイルの保存場所
各エミュレーターの config.jsonファイルを編集すれば、Imgsフォルダ(画像)などの保存場所や拡張子などを細かく設定することが可能です。
メニュー画面で MENUボタンを押して「ROM更新」を忘れずに。
RetroArch 日本語化
RetroArch の日本語化手順をご紹介します。
日本語化さえできれば、ほとんどの設定項目が理解できるはずです。
- メニュー画面の「プログラム(APPS)」を選択
- 「RetroArch」を選択
- 「Settings」を選択
- 「User」を選択
- 「Language」を選択
- 「Japanese」を選択
- Bボタンを2回押して「メイン設定ファイル」を選択
- 「現在の設定を保存」を選択で完了
ファームウェア(CFW)・テーマ
搭載されているファームウェアやテーマは日々更新されています。
必要に応じて導入を進めてください。
OS overhaul for Miyoo Mini and Mini+. Contribute to OnionUI/…
ベータ版のみ公開されており、正式リリースはされていません。
まとめ
Miyoo Mini+ は、定番レトロゲームを遊ぶことに特化した縦型モデルです。
2022年 No.1 人気を誇る Miyoo Mini の画面サイズを大きくし、バッテリー容量も増加したアップグレードモデルです。シンプルで使いやすいモデルとして、多くのユーザーから支持されています。
総合評価としては「買い・期待値どおり」と評価します。
筐体の総合的なビルドクオリティは基本しっかりで、クリアカラーを含むカラーバリエーションも豊富です。画面サイズが大きくなったことで視認性が向上し、Miyoo Mini では窮屈に感じていた操作性も向上しています。
一方でエミュレーター性能だけにフォーカスして見ると低めで、本体サイズは『ミニサイズ』とは言いがたいサイズ感です。改善を期待していた背面ボタン(R/Lボタン、R2/L2ボタン)の操作性やサウンドノイズはそのままです。
ただ、初心者でも迷わずに操作できるシステムやユーザーインターフェースはシンプルで使いやすく、CFW の導入やテーマ変更など、詳しい人でも楽しめるカスタム性があるのもポイントです。生産数に対して需要が高いため、入手困難な状態が続く可能性が高いモデルといえます。
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