
中華ゲーム機「MANGMI AIR X」は、新ブランド MANGMI が手がける Androidゲーム機です。後発ながら 90ドル以下という手頃な価格を実現し、Qualcomm Snapdragon 662 プロセッサを搭載したコストパフォーマンスに優れたモデルです。
MANGMI AIR X の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックします。
MANGMI AIR X について
MANGMI AIR X に関する情報をまとめたページです。
公式ストアで購入した実機を使用しています。
提供品の有無にかかわらず、コンテンツの内容には一切影響していません。
価格・販売ストア

MANGMI AIR X は、公式ストアや海外通販サイトで販売されています。
カラーラインナップはブラック、ホワイト、レトロGB の全3色です。
・ANGMI AIR X
販売価格:89.99ドル(送料無料)
製品仕様とスペック
MANGMI AIR X のスペックについて詳しく見ていきます。
| 製品名 | MANGMI AIR X |
| システム | Android 14 |
| 画面 | 5.5インチ液晶ディスプレイ 解像度 1920 × 1080 IPS、16:9 タッチスクリーン |
| SoC | Qualcomm Snapdragon 662 |
| RAM | 4GB LPDDR4X |
| ストレージ | 64GB eMMC |
| バッテリー容量 | 5000mAh |
| インターフェース | USB Type-C microSDカードスロット デュアルスピーカー イヤホンジャック RGBエフェクトライト 振動モーター 6軸ジャイロ |
| ワイヤレス通信 | Wi-Fi 5 Bluetooth 5.0 |
| 大きさ | 203.47 × 87.39 × 16.8mm |
| 重さ | 286g |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
MANGMI AIR X のレビュー
MANGMI AIR X をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点や欠点についても徹底解説します。
付属品

1. マニュアル
2. USB Type-Cケーブル
3. スクリーンプロテクター
4. 収納ケース
現在は付属せず、別途購入が必要になります。
大きさ・重さ

大きさは 203.47 × 87.39 × 16.8mm、重さは 278g(実測値)です。
プラスチック筐体(ABS樹脂)を採用した標準的な重さのモデルで、大きさ(厚みを除く)・重量ともに Nintendo Switch Lite とほぼ同等です。
価格に対して、成形精度や組み立て精度はしっかりめです。
また、本体カラーの「レトロGB」は、商品ページで見る色味よりも少し明るく感じられます。
光沢ボタンを採用しているため、カラーによっては皮脂や汚れが目立ちやすいです。
サイズ感

参考として、PS Vita(PCH-2000)や Nintendo Switch を並べてみました。
最薄部は 16.5mm ですが、グリップがある最厚部は約26mm ほどあります。

続いて、Nintendo Switch Lite と Retroid Pocket 5 を並べてみたところ、Nintendo Switch Lite にグリップを付けたようなサイズ感でした。
大きめのポケットにもすっぽり収まるサイズで、持ち運びもしやすいです。
インターフェース

上部に電源ボタンと音量調整ボタン、下部には microSDカードスロット、イヤホンジャック、USB Type-Cポート、左右にデュアルスピーカーが配置されています。
デュアルスピーカーの音質は良好ですが、下部スピーカーということもあって、ややこもった印象があり、クリアさは少し物足りなく感じます。

ワイヤレス通信機能として、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0 を搭載しています。
その他に、マイク、バイブレーション機能、6軸ジャイロセンサーを備えています。

アナログスティック周りに RGBライトエフェクトが搭載されています。
システム設定から LED のオン・オフや輝度調整、RGBカラー・エフェクトの変更が可能です。

バッテリー容量 5000mAhで、15W充電に対応しています。
また、冷却能力に優れた静音タイプのアクティブ冷却ファンが搭載されています。
体感的にも本体が温かくなるような発熱を見られませんでした。
デバイスから約 50cm 離れた位置で測定したところ、最小時は騒音計が反応しないほど静かで、最大でも「ジーッ」と軽い風切り音が聞こえる程度でした。
画面

5.5インチの IPSディスプレイを搭載しています。
アスペクト比は 16:9 で、解像度は 1920 × 1080、画素密度は 400PPI です。
5点マルチタッチスクリーンで、横ベゼルがやや太めのデザインとなっています。
ネイティブがポートレート(縦長)な液晶であり、リフレッシュレートは 60Hz です。

明るさと輝度(cd/m²)を測定したところ、最大で 497nit を記録しました。
また、タッチスクリーンの操作感度(シングルタッチ・マルチタッチの平均値)と、履歴全体の平均移動速度はいずれも 60Hz でした。
標準的ながらも明るく鮮明に映し出せる液晶ディスプレイを採用しています。
有機ELのような際立った特徴こそありませんが、画面サイズや解像度、アスペクト比などを踏まえると、汎用性が高く扱いやすいディスプレイといえます。
操作感

操作感は良好で、しっかり作られている印象です。
ABXYボタンサイズは 7.8mmで、ストロークは 1.5mmとしっかり、LRボタンやメニューボタン等はマイクロスイッチ、それ以外の主要ボタンはすべてメンブレン方式を採用しています。
ホール効果センサー搭載のスティックとトリガーに加えて、システム側でボタンレイアウトやトリガーモードを変更できるため、プレイヤーの好みに合わせて細かく調整できるのもポイントです。

方向ボタンと ABXYボタンには指滑りのよい光沢ボタンが使われています。
ただ、ABXYボタンの“パチパチ”とした音がやや大きめなので、静音性を重視する人は気になるかもしれません。
スティック操作は良好で、L1 / R1ボタンや L2 / R2ボタンも押しやすく、ストロークも適度に調整されているため、長時間のゲームプレイでも疲れにくい快適な操作感を実現しています。

本体サイズに合ったグリップ形状で手にしっかりフィットし、安定した操作ができます。
後発ブランドならではの工夫も随所に感じられ、よく研究されている印象です。欠点を挙げるとすれば、右側の方向ボタンからわずかに RGBライトが漏れる点くらいでしょう。

アナログスティックのデッドゾーンもほとんど感じられず、可動域も広めです。
可動域にも特に気になるところはなく、測定結果も良好でした。
Androidゲーム機全般として、エミュレーターアプリの種類が豊富という利点はありますが、入力遅延を感じやすい傾向があるようです。ただし、繊細な操作・タイミングを必要としなければ特に気にする必要はないでしょう。
システム

システムは Android 14 を搭載し、Google Play ストアにも対応しています。
プリインストールされているアプリは最小限で、初期セットアップ時に必要なエミュレーターアプリを自分で選んで導入するスタイルです。

初期設定でシステム言語を「日本語」に変更でき、ホームアプリは標準の「Androidデスクトップ」と、独自UIの「Game Launcher」から選択できます。

また、本体には最適化された独自設定『M Space』が用意されています。
設定内の「Handheld Setting」では、節電設定やステータス表示、スティック・ボタン設定、RGBライトの切り替えなど、ハンドヘルド機向けの細かな調整が可能です。

画面上部から引き出せる「クイック設定パネル」では、明るさ調整や自動回転ロックのほか、パフォーマンスモードの切り替え、内蔵ファンモードの変更、ボタンやトリガーモードの変更などをワンタップで操作できます。
さらに、エミュレーター管理に便利な「Game Launcher」も搭載しており、クイック設定パネル内の「Desktop Mode」を切り替えることで、ホームアプリとして使用することも可能です。

ホームボタンの長押し、またはクイック設定パネルから「Sidebar」を呼び出せば、主要な設定へすぐにアクセスできます。リマッピング機能である Work Mode の切り替えを行えば、タッチ操作を物理ボタンに割り当てられます。
総合的に見ても、新ブランドの製品とは思えないほど作り込みが丁寧で、システム面の完成度も高く感じられます。細かなバグ修正やシステム改善については、OTAアップデートで順次対応される予定です。
ベンチマーク
各種ベンチマークテストの結果は以下のとおりです。
・Antutu(V11)のスコア
総合:349981
CPU:144469、GPU:25247
・Geekbech 6 のスコア
CPU:シングルコア 343、マルチコア 1140
GPU:324
・3DMark のスコア
Wild Life:554
Sling Shot:2005
エミュレーター性能

エミュレーター性能は、Retroid Pocket 3+ や RG405シリーズに近いパフォーマンスです。
Qualcomm Snapdragon 662 プロセッサを搭載しており、スペック上では TRIMUI Smart Pro S より上、AYANEO Pocket Air Mini と同程度といった印象です。
動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームに加え、プレイステーション、ニンテンドーDS、NINTENDO 64、PSP、ドリームキャストが快適に動作します。 セガサターン、ゲームキューブ、PS2、PS Vita については、一部のゲームタイトルが動作するといった感じです。

体感的な動作は、スペックに対して結構動くという印象を持ちました。
PSP は 3~4倍解像度でも快適に動作(60fps)し、ゲームキューブや PS2 も標準設定では重いタイトルがあるものの、低速デバイス向けの設定に調整すれば十分に遊べます。
同価格帯の Androidゲーム機と比べてもコストパフォーマンスは高く、さらに Snapdragon 搭載モデルならではの各種エミュレーターとの相性の良さも大きな強みです。
ゲームアプリ

デバイス負荷の高い『原神』や『鳴潮』、『ゼンレスゾーンゼロ』といったタイトルも、グラフィック設定を「低」に落とせば動作します。
ただし、重めのスマホゲームをメインにするには、スペック的に厳しい印象です。
ライト~ミドルクラスのゲームアプリを中心に楽しむ用途に、ちょうどいい性能です。

また、内蔵ストレージは 64GB と必要最低限の容量しかないため、大型タイトルを複数入れる場合は、microSDカードを併用するのがおすすめです。ゲームを入れ替える手間を減らしたい人は必須といえるでしょう。
また、Steam Link や Xbox Game Pass を使ったリモートプレイやクラウドゲームにも対応しています。ただし、画面サイズが 7インチ未満と小さめで、Wi-Fi 5 という点もあり、文字の視認性や通信速度にはある程度の割り切りが必要です。
携帯性を重視しつつ、プレイするシーンに応じて使い分けるのが良さそうです。
まとめ

MANGMI AIR X は、新ブランド MANGMI が手がける、Qualcomm Snapdragon 662 搭載の Android ゲーム機です。後発モデルながら 90ドル以下という手頃な価格を実現しており、ビルドクオリティや操作性、システム面の完成度までしっかり作り込まれています。
最大の特徴は、コストパフォーマンスの高さです。
同価格帯の競合モデルと比べてもスペック面での優位性は明らかで、ホール効果センサーを搭載したスティックやトリガー、細かな調整ができる独自システムや UI もよくできています。この価格でここまで作れるのかと素直に感心する仕上がりです。
エミュレーター性能も期待以上で、PSP は 3~4倍解像度でも快適に動作し、ゲームキューブや PS2 などの重めのタイトルも、設定調整を行うことで遊べるレベルまでしっかり動作します。Snapdragon 搭載モデルならではの各種エミュレーターとの相性の良さも大きな強みです。
低価格帯でありながら、ここまでバランスよくまとめてきた点は、後発ブランドとは思えないほど完成度が高いといえます。総合的に見ても、価格以上のパフォーマンスを求めるユーザーはもちろん、ライトに遊べるサブ機を探している人にとっては、十分に選択肢に入る一台です。
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