2019年に発売された8インチサイズ UMPC の中で、初めて4G LTE に対応した「Magic-Ben MAG1」が注目を集めています。しかし、実際に届いた人の中で通信関連のトラブルに悩まされている人が意外と多いようです。
通信ができない・繋がらない・安定しない
実際に Magic-Ben MAG1 を手にした多くのユーザーからは、Wi-Fi 接続は問題ないけれど、4G LTE の通信ができない・繋がらない・安定しないといった声がささやかれるようになりました。
APN 設定を正しく設定しているはずなのに圏外・切断の繰り返し、使っている格安 SIM が悪いのか、Windows 10 独自の問題なのか…様々な疑問がよぎります。
この記事では、Magic-Ben MAG1 に最適なモジュール、格安 SIM カード、4G LTE 通信の問題解決方法をご紹介していきます。
Magic-Ben MAG1 の4G LTE 問題を解決!
SIM 搭載・4G LTE 対応として登場した「Magic-Ben MAG1」ですが、GPD 製品や One-Netbook 製品と比べると知名度が低く、所有者のほとんどは海外通販サイトでの購入者です。
トラブル解決の情報量が少ない
特に問題視されているのが、4G LTE通信ができない・繋がらない・安定しないことです。
問題解決するために Magic-Ben MAG1 を所有しているユーザーを対象に、 4G LTE のトラブル、解決策のアンケートを実施しました。
その結果から得られた情報をもとに問題解決を進めていきます。
実際にトラブル解決できたので、その方法についてもご紹介していきます。
4G LTE モデルに搭載されているモジュールについて
Magic-Ben MAG1 に取り付けられている WWAN カードは HUAWEI 製です。
LTE モジュールの型番は Model : ME906C です。
メーカー推奨品(標準搭載)ということもあり、問題なく使えている人もいる一方、APN 設定を正しく設定しているはずのに圏外のまま・切断を繰り返すといった問題に悩まされている人もいます。
初期不良なのか、Windows 10 独自の問題なのか、使っている格安SIM が悪いのか…お手上げの人もきっと多いはず。
通常モデル(Wi-Fi モデル)でも4G LTE に対応できる
初期出荷ロットでは通常モデル(Wi-Fiモデル)でも、SIM スロットが搭載されているので、モジュールさえ搭載すれば4G LTE に対応できます。
公式に Wi-Fi モデルにも SIMスロット、アンテナを内蔵しているとアナウンスしています。
ただし、予告なしに仕様変更となる可能性もあるので注意しましょう。
Magic-Ben MAG1 に最適なモジュール、格安SIMカードを知ることは重要です。
およそ7割が通信できている
Magic-Ben MAG1 の8割が 4G LTE モデルを購入しています。
そして、その7割が「通信できている」と回答しています。
集計したアンケート結果は下記のとおりです。
- 契約会社指定の APN 設定で問題ない
- Wi-Fi 接続は問題ないけど、4G LTE 接続が厳しい
- ドコモ回線、ソフトバンク回線どちらも厳しい
- 接続するまでに時間がかかる。(2~3分)
- 通信が繋がる場所(屋内外)が限られる
- 接続設定は手動でなく自動(Windows で管理)に設定した
- しばらく様子見をしたら通信が安定した
- 日本国内ではモジュールの交換が必須
4G LTE モデルに標準搭載されているモジュールでは、問題なく使えている人がいる一方で、通信はできているけれど不安定になるという人もいるようです。
使っている格安 SIM は
Magic-Ben MAG1 ユーザーが使っている格安 SIM で一番人気は IIJmio でした。
ドコモ回線で 4G LTE 接続できているユーザーが使っています。
ソフトバンク回線では、ワイモバイルでの接続が確認されています。
これから、格安 SIM を契約しようと思っている人は参考にしてください。
この部分については通信できている・通信できないという人が分かれているので、実際の接続状況などには関係がないようです。
結論、場所・地域によって結果が変わる
アンケート集計、情報収集した結果、4G LTE モデルに標準搭載されているモジュールでは使っている場所・地域によって結果が異なることがわかりました。
4G LTE モデルに標準搭載されているモジュールの対応バンドを見ると、 ドコモ回線、ソフトバンク回線、au 回線の必須バンドをカバーできていません。
今後、対応したモジュールを搭載して出荷される可能性が高いです。
どちらかと言えば日本国内向けのモジュールではない
一応、すべての SIM に対応していますが…特定の場所にしばられないで、安定して快適に使えるといったモジュールではありません。
なので、お使いの場所・地域(屋内・屋外などのシーンなど)によって通信ができる・できない、安定しない、繋がらないといった現状が発生しているようです。
次にもっとも効果的で、簡単な解決策をご紹介します。
モジュール交換で問題解決できる
現時点での問題解決は モジュールを交換することです。
標準搭載の HUAWEI 製の WWANカードでは通信ができない・安定しないという問題を少なからずも抱えています。
ここでは実際に導入してみて、問題なく使えたモジュールをご紹介します。
4G LTE 接続が安定している・満足度が高いモジュールは 富士通 ANT30MO-01-C です。
実際に搭載してみたところドコモ回線で問題なく使えています。
その他にも sierra em7330 や Ericsson n5321gw で使えたという報告があがっています。(お使いの回線(SIM)に対応しているモジュールを選びましょう)
モジュールを交換するだけで、メーカー搭載品(推奨品)でのトラブルが嘘だったかのように、4G LTE 通信が安定して使えています。接続してすぐの反応が明らかに違いました。
すべてのモジュールに対応しているわけではない
標準搭載モジュールでしかソフトバンク回線の使用報告がなかったので、Dell Wireless 5814e でも試してみましたが認識できませんでした。
当たり前ですが、すべてのモジュールに対応しているわけではないので、Magic-Ben MAG1 での動作報告があげられているモジュールを導入するのが良さそうです。
すべての問題が解決したわけではない
モジュールを交換するだけで4G LTE 通信が安定します。
また、Bluetooth 接続についても安定することも報告されています。
現状では屋内・屋外でも問題なく使えていますが、Magic-Ben MAG1 の問題がすべて解決できたとは言えないかもしれません。
通信がまったくできない人は、現状の状況の打開策・改善点としてモジュールの交換を検討してみてください。ほぼ問題解決できるはずです。
Magic-Ben MAG1 の4G LTE 問題について、これからも具体的な解決方法、情報が得られ次第アップデートしていきます。
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