安定したパフォーマンス・冷却能力を改善できるGPD WIN2専用の冷却モジュール「GPD Win2 Third Cooling Mod」の試作品が届きました。
海外クラウドファンディング:INDIEGOGOでキャンペーンを開催中の製品で多くのGPD WIN2ユーザーから注目を集めている冷却モジュールです。
実機を検証してわかった冷却能力・効果のヒミツをチェックしていきます。
効果は絶大!「GPD Win2 Third Cooling Mod」実機レビュー!
GPD WIN2の性能を最大限に引き出す冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modの試作品(プロトタイプ)が届きました。
海外クラウドファンディング:INDIEGOGOでキャンペーンを開催中の製品で、既に目標金額を大幅に超える資金調達を達成している人気製品です。
キャンペーン実行者・開発者である木风氏とのご縁もあり、現在開発中の試作品(プロトタイプ)の提供を受けました。
GPD(SHENZHEN GPD TECHNOLOGY CO., LTD.)も認める冷却モジュールの冷却能力・効果のヒミツをご紹介します。
GPD Win2 Third Cooling Modをチェック!
それでは届いた冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modをチェックしていきます。
あくまでも試作品(プロトタイプ)なので、製品仕様・性能、付属品などは実際に出資者へ出荷される製品とは異なることを理解したうえで、参考として本記事をお楽しみください。
届いたのは、冷却モジュールが2種類(銅製、アルミニウム製)、バックシェルが2種類(ナイロン製、通常素材) 、工具です。
冷却モジュールは2種類
冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modは素材の異なる2種類(アルミニウム製、銅製)から選べます。高い冷却能力で軽い重量のアルミニウム製、アルミニウム製よりも重い代わりに冷却能力は優れている銅製と、それぞれで特徴が異なっています。
どちらの素材でも形状に変わりはありません。冷却モジュールの重量を実測したところ、アルミニウム製の重量:33g、銅製の重量:78gでした。
実際に手にとって持ち比べてみると、銅製のほうがずっしりとした重さを感じます。
冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modは、試作品なので内蔵ファンに違いがあります。
アルミニウム製には古いファンが搭載されていて、銅製ファンには静音性・冷却能力が高いファンが搭載されています。
ナイロン素材のバックシェル
冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modには、オプションとして素材が異なる2種類のバックシェルを選べます。GPD WIN2のバックシェルと同じ素材の通常素材と、断熱性に優れたナイロン素材のバックシェルです。
冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modを搭載すると、GPD WIN2オリジナルのバックシェルは加工をしない限りは装着できません。加工をする自信がない・面倒だという人はオプションのバックシェルがセットになった特典(PERK)を選択しましょう。
ナイロン素材のバックシェルは3Dプリンターから出力された石膏(せっこう)のようなザラっとした仕上がりです。
オプションのバックシェルにはスタンド機能を搭載しています。
GPD WIN2を据え置きとして使う場合でも、本体との接地面にスキマを作り冷却性能を下げることなく長時間使えます。
ちなみにバックシェルの重量は、GPD WIN2オリジナル:37g、ナイロン素材:32g、通常素材:39gです。この中でも一番軽量なのが断熱性に優れたナイロン素材のバックシェルです。
やわらかなナイロン素材は工具(デザインナイフなど)で簡単に加工できます。
カット部分は白っぽくなりますが、いろいろな改造を進めていきたいという人にピッタリなバックシェルです。
冷却モジュールの取り付けは簡単!
おそらく多くの人が冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modの “取り付けは複雑で難しい” と考えているのではないでしょうか。
ところが実際に “冷却モジュールを取り付けするのは簡単です。” 取り付け方法の手順を簡単にご紹介していきます。
取り付け方法を解説
はじめにGPD WIN2本体のSSDカバーとSSDを取り外しましょう。
取り付けに必要な工具は冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modのバックシェルがセットになった特典(PERK)を選択すれば付属します。
SSDを取り外したら、GPD WIN2のバックシェルに取り付けられているネジ(7カ所)を外していきます。
ネジをすべて取り外したら、いよいよバックシェルを取り外します。
GPD WIN2のバックシェルはツメでしっかりと固定されています。力まかせに取り外さなくても、ピック型オープナーをスキマに入れてぐるっとすれば外れます。
バックシェルを取り外したら作業を進める前にバッテリーの通電をなくしましょう。
ネジ2つで端子が固定されているので、ネジ・端子を外しておきます。
バッテリー端子を外したことを確認したら、内蔵ファンの端子と、その横のネジを外します。
そして、内蔵ファンを取り外します。内蔵ファンはネジ2つで固定されていますが、もう一つのネジはシールで隠れています。
内蔵ファンを取り外したら、ヒートシンクを取り外します。
ヒートシンクは4つのネジで固定されていますが、1カ所(右上)だけネジの長さが違います。
ヒートリンクはシリコングリスで密着しています。グッと少しだけ力を入れて取り外しましょう。
シリコングリスはきれいに布やティッシュなどで取り除きましょう。
個人的にはシリコングリス・リムーバーを使って完全に除去することをおすすめします。
シリコングリスはお好みに合わせて用意すると良いでしょう。
今回はオーバークロック用に特別設計された高性能熱伝導グリス Kryonautを使います。
いよいよ冷却モジュールを取り付ける
それでは、いよいよ冷却モジュールの取り付けを進めていきます。はじめに冷却モジュールのアルミカバーを外しましょう。
冷却モジュールをGPD WIN2へセットしたら、GPD WIN2のヒートシンクを外したときのネジ(4つ)を使って締めていきます。1カ所(右上)だけネジの長さが違います。
取り付けが終わったら内蔵ファンの端子を挿すのを忘れずに。
最後に冷却モジュールのアルミカバーをセットします。作業をする前に外したバッテリー端子を通電させるのを忘れずに。
GPD WIN2のオリジナルバックシェルをそのまま使う場合には加工をしてバックシェルを取り付けます。
オプションのバックシェルを取り付ける場合は、GPD WIN2のオリジナルバックシェルからR2&L2ボタンスイッチを取り外し、付属のR2&L2ボタンをセットにして取り付ければ作業は終わりです。
提供された試作品にはR2&L2ボタンの付属がなかったので、このままの形で検証作業を進めています。分解したことがある人はご存じだとは思いますが、GPD WIN2のオリジナルシェルからR2&L2ボタンを取り外すのは困難です。
バックシェルのデザイン・機能
冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modのオプションであるバックシェルのデザイン・外観を確認していきます。便利なスタンド機能は据え置きとして使う場合に、その効果を最大限に発揮します。
本体との接地面にスキマを作ることで冷却モジュールの吸気口をふさぐことなく、最大限の冷却能力を発揮できるデザインです。
通常素材のバックシェル(ホワイト)を装着しました。GPD WIN2のイメージに合わないかと思いましたが、思っていたよりも違和感はありません。
スタンドの強度は高くはない
背面から見るとスキマが十分に確保されていることがわかります。スタンドの強度はそれほど高いとは言えません。スタンドさせた状態で力を加えると曲がったり、折れたりすることが考えられます。
冷却モジュールの力を最大限に
GPD WIN2のオリジナルシェルに比べると、オプションのバックシェルは冷却モジュールの吸気口・排気口が大きく空けられています。
また、現在開発中のSSD冷却モジュールに合わせたバックシェルに変わる予定です。
冷却モジュールの力を最大限に発揮するためにも、オプションのバックシェルは必要不可欠になるでしょう。何よりもオリジナルのバックシェルを加工するのは面倒です。
冷却モジュールの冷却能力・効果は絶大!
はじめに結論から言うと “冷却モジュールの冷却能力・効果は絶大!”です。
ここまで大きな差があるとは想像していませんでしたが、GPD WIN2を長く快適に使い続けていきたい人に導入すべき冷却モジュールとして断言できる製品です。
ヒートシンクと内蔵ファン
冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modのヒートシンクは、その内部にフィン(板状の金属板)が複数用意されていて放熱に必要な表面積が増えています。そこに静音性・冷却能力が向上されているファンを合わせることで冷却能力・効果を高めています。
オリジナルよりも静音性は高い
GPD WIN2に搭載されているオリジナルファンの回転音は大きく気になります。
冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modの試作品に搭載されている2種類のファンを検証したところ、どちらの回転音も気にならない程度の大きさで静かです。
もちろん、新しいファンのほうが静音性は高いです。
実際の温度は
試作品(プロトタイプ)ということもあり、測定した結果は正確とは言えませんが、冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modの冷却能力・効果は絶大です。GPD WIN2を給電しながらの状態で、ベンチマークテストを1時間連続で続けた場合の測定値です。
製品に搭載される予定の新しいファンは静音性・冷却能力に優れています。冷却能力は古いファンと比べると1度ほどの違いがあるようです。
バックシェルの体感温度
赤外線放射温度計で測定したところ、冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modを搭載したことでバックシェル全体の温度は大きく低下しました。
オプションのバックシェルの体感温度は、GPD WIN2オリジナルのものと比べると測定値では差はあるものの、体感温度での大きな違いは感じられませんでした。
ドラゴンクエストX ベンチマーク
ドラゴンクエストX ベンチマークソフトのスコア:5686
冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modを搭載している場合には、ベンチマーク中に高くなった温度も、ベンチマーク後には一気に温度が低下します。
数時間ほど負荷が高いゲームタイトルを遊んでみましたが、安定したパフォーマンスで動作していることを実感できました。
製品版に大きな期待がもてる!
GPD WIN2の冷却能力を大幅に改善し、性能を最大限に発揮できる冷却モジュール「GPD Win2 Third Cooling Mod」の試作品(プロトタイプ)を検証したところ “冷却モジュールの効果は絶大” であることがわかりました。しかも、これ・・・製品版でなく試作品での結果です。
今でも改善が進められている冷却モジュール GPD Win2 Third Cooling Modのキャンペーン終了まで残りわずかです。あなたのGPD WIN2にも効果バツグンの冷却モジュールを導入してみませんか。
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