中華ゲーム機「ANBERNIC RG35XX 2024」は、初代RG35XX のアップグレード版です。
SoC を Allwinner H700 に刷新し、RAM は 1GB LPDDR4 に改良しています。主に定番のレトロゲームを楽しむことに特化した縦型モデルです。
ANBERNIC RG35XX 2024 の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックしていきます。
ANBERNIC RG35XX 2024 の価格・販売ストア
ANBERNIC RG35XX 2024 は、海外通販サイトを中心に広く販売しています。
カラーバリエーションは、全4色(クリアブラック、グレー、クリアホワイト、クリアパープル)です。
・ANBERNIC RG35XX 2024
一般販売価格:7,699円(送料別途)
ANBERNIC公式ストアにおける販売価格が最安値です。
ANBERNIC RG35XX 2024 のスペック
ANBERNIC RG35XX 2024 のスペックを詳しく見ていきます。
初代RG35XX(初期ロット)と比較して、変更箇所を太字で示しています。
製品名 | ANBERNIC RG35XX 2024 |
システム | Linux |
画面 | 3.5インチ、IPS、4:3、 解像度 640 × 480 |
SoC | Allwinner H700 1.5GHz |
RAM | 1GB LPDDR4 |
ストレージ | microSDカード |
バッテリー容量 | 2600mAh(7時間駆動) |
インターフェース | USB Type-Cポート イヤホンジャック microSDカードスロット × 2 miniHDMI シングルスピーカー |
大きさ | 117 × 81 × 22mm |
重さ | 186g |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
ANBERNIC RG35XX 2024 のレビュー
メーカー提供を受けた ANBERNIC RG35XX 2024 をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点、欠点についても徹底解説します。
付属品
1. スクリーンプロテクター
2. 液晶クリーナー
3. ユーザーマニュアル(中国語・英語)
4. USB Type-Cケーブル
大きさ・重さ
大きさは 117 × 81 × 20mm、重さは 173g(実測値)です。
プラスチック筐体(ABS樹脂素材)で『軽い』です。
縦型モデルとしては、小柄なポケットサイズで持ち運びに便利です。
表面コーティングはありませんが、成形精度や組み立て精度が高いです。
サイズ感
参考として、RG35XX Plus、Miyoo Mini+ を比較してみました。
いずれも実測値ではなく、公式発表されているスペックです。
製品名 | 画面サイズ | 大きさ | 重さ |
ANBERNIC RG35XX 2024 | 3.5インチ | 117 × 81 × 22mm | 186g |
ANBERNIC RG35XX Plus | 3.5インチ | 117 × 81 × 22mm | 186g |
Miyoo Mini+ | 3.5インチ | 108 × 78.5 × 22.3mm | 162g |
公式発表では、本体の大きさ・重さは RG35XX Plus と同じとされていますが、実測値ベースではそれよりも小さく・軽量な本体サイズです。
本体のクリアカラーの透明度には「曇り」があり、透け感は控えめです。
また、アップデート版では、新色のクリアブラックが追加されています。
インターフェース
インターフェースは、上部に miniHDMIポートを用意し、下部に USB Type-Cポート(給電・充電用)、イヤホンジャックを備えています。
本体正面のコントローラー右下部に、シングルスピーカーを搭載しています。
ボリューム出力は十分で、音質もそこそこ良好です。
左側には音量ボタン、右側には電源ボタン、リセットボタン、microSDカード×2(内1つは Linuxベースのシステム起動用)を用意しています。
初代RG35XX と同様にワイヤレス通信機能は非搭載です。
バイブレーション機能や 2.4Ghzワイヤレスゲームパッド接続をサポートしています。バッテリー容量は 2600mAh で連続7時間駆動です。
画面
本体の大きさに対して画面占有率が高いです。
3.5インチ液晶ディスプレイ(4:3)、解像度は 640 × 480、画素密度は 229PPI です。
狭ベゼルでラウンドエッジ加工されたガラスレンズを採用しています。
液晶ディスプレイとガラスレンズの隙間がほぼないフルラミネーションディスプレイを採用しているため、反射面が少なく、高コントラストでクリアな映像を実現しています。
画面の明るさを輝度(cd/m2)を測定したところ、最大270nit を記録しました。
明るさは普通で、屋内では視認できても、屋外では見にくいです。
解像度とアスペクト比については、定番レトロゲームでは気になりませんが、PSP(16:9)には適していないことに留意が必要です。
操作性
操作性・押し心地は『良好』で、初代RG35XX と同等です。
ABXYボタンサイズは 7.8mm、ストロークは 1.5mm で、ANBERNIC製品の標準仕様です。
ボタン側面の摩耗による削れや、押す角度によっての引っ掛かりもありません。
ABXYボタンは光沢ボタンを採用し、指の置き位置を気にすることなくスムーズに操作できます。スピーカー穴を指でふさぐ格好とならないボタンレイアウトにも好感が持てます。
L1 / R1ボタン、L2 / R2ボタンは 大きく、独立して配置されています。
クリアランスに余裕がある配置・取り付けは変わらず、本体を振ると背面ボタンがカタカタ鳴ります。
この点については賛否両論ありますが、慣れてしまえばゲームプレイに支障はないレベルと評価します。アナログスティックが非搭載ということもあり、定番のレトロゲーム向けのコントローラーです。
システム
Linuxベースのシステム(独自OS)を採用しています。
わかりやすい初心者向けのシステムで、初めてのユーザーでも使いやすいです。既存システムのアップデート版で、新たにエミュレーター(scummvm、sega32x)、音楽プレーヤー、ファイルマネージャー機能を追加しています。
エミュレーター機能については、簡単に起動ができる『ゲームルーム』と RetroArchベースの『RAゲーム』が用意されています。対応しているエミュレーターは同じですが、動作や設定に若干の違いがあります。
アナログスティックは非搭載ですが、PSP やドリームキャストのゲーム中に電源ボタンを押すことで疑似アナログ操作(十字キーと左スティック操作を切り替え)も可能です。
また、有志による CFW(カスタムファームウェア)の開発も進んでおり、導入することでカスタマイズ性の向上や、システム全体が改善される見込みです。
エミュレーター性能
エミュレーター性能は、ANBERNIC RG35XX Plus と同等です。
主要スペックに Allwinner H700 を採用したモデルで、RG353シリーズや TRIMUI SMART PRO に近いエミュレーター性能とゲーム動作が期待できます。
動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームをはじめ、スーパーファミコン、プレイステーションが快適動作、ニンテンドーDS、NINTENDO64、PSP、ドリームキャストがそこそこ動作するスペックを搭載しています。
スペックに対して負荷が高めの PSP やドリームキャストに関しては、フレームスキップを設定することで、十分にプレイ可能なレベルで動作します。初代RG35XX よりもワンアップした性能を体感できます。
しかし、解像度やアスペクト比の表示、アナログスティックが非搭載(疑似アナログ操作可)ということで、遊ぶエミュレーターやゲームタイトルによっては性能を持て余す可能性があります。
初期設定・使い方
基本的な使い方は付属マニュアルに書かれているので迷うことはないはずです。
詳しい手順については、こちらの記事を参考に進めてください。
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まとめ
ANBERNIC RG35XX 2024 は、初代RG35XX のアップグレード版です。
基本スペックを改良することで RG35XX Plus と同等のエミュレーター性能を実現、主に定番のレトロゲームを楽しむことに特化した縦型モデルです。
総合評価としては『初心者向け、万人受けするモデル』と評価します。
初代RG35XX と比較すると本体サイズや重さ、画面やサウンド品質、操作性については大きな違いを感じませんが、基本スペックを向上させたことで、ワンアップしたエミュレーター性能を体感できます。
一方で、初代RG35XX と同様にワイヤレス通信機能やアナログスティックが非搭載で、背面ボタンの操作性については意見が分かれるところです。また、すでに既存の中華ゲーム機を所有しているユーザーにとっては、このスペックは控えめに感じるかもしれません。
しかし、価格を維持してスペックアップされたモデルは、コストパフォーマンスに優れています。コンパクトで持ち運びやすく、直感的に使いやすいシステムということもあり、初心者に最適な入門機と評価します。
関連ページリンク
ANBERNIC RG35XX 2024
一般販売価格:7,699円(送料別途)
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