
中華ゲーム機「ANBERNIC RG34XXSP」は、既存モデルである RG35XXSP よりも、画面やサイズをひと回り小型化したモデルです。RAM は 2GB に強化し、新たにアナログスティックを追加しています。
ANBERNIC RG34XXSP の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックします。
ANBERNIC RG34XXSP について
ANBERNIC RG34XXSP に関する情報をまとめたページです。
提供品の有無にかかわらず、コンテンツの内容には一切影響していません。
価格・販売ストア

ANBERNIC RG34XXSP は、公式サイトを中心に広く販売しています。
カラーラインナップは、イエロー、ブラック、グレー、インディゴブルーの全4色。
・ANBERNIC RG34XXSP
一般販売価格:10,399円(送料別途)
製品仕様とスペック
ANBERNIC RG34XXSP のスペックを詳しく見ていきます。
製品名 | ANBERNIC RG34XXSP |
システム | Linux |
画面 | 3.4インチ液晶ディスプレイ 解像度 720 × 480 IPS 3:2 |
SoC | Allwinner H700 |
RAM | 2GB LPDDR4 |
ストレージ | microSDカード |
バッテリー容量 | 3300mAh(6時間駆動) |
インターフェース | USB Type-Cポート miniHDMI イヤホンジャック microSDカードスロット × 2 シングルスピーカー ストラップホール |
ワイヤレス通信 | WiFi 5 Bluetooth 4.2 |
大きさ | 83 × 82 × 25mm |
重さ | 178g |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
ANBERNIC RG34XXSP のレビュー
ANBERNIC RG34XXSP をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点や欠点についても徹底解説します。
付属品

1. スクリーンプロテクター
2. 液晶クリーナー
3. ユーザーマニュアル(中国語・英語)
4. USB Type-Cケーブル
大きさ・重さ

大きさは 83 × 82 × 25mm、重さは 176g(実測値)です。
プラスチック筐体(ABS樹脂素材)で、標準的な『普通』です。
ゲームボーイアドバンスSP のようなデザインを採用した折りたたみモデルです。
競合メーカーの Miyoo Flip を意識した設計となっており、そのデザインからも大きな影響が見られます。
サイズ感

左から、ゲームボーイアドバンス、RG34XXSP、Miyoo Flip、RG35XXSP を並べてみました。
わずかに大きめですが、Miyoo Flip に近いサイズ感です。

どのモデルも極端に大きなサイズ感があるわけではなく、折りたたむことで持ち運びに便利なポケットサイズになるのが特徴です。
インターフェース

インターフェースは、背面に miniHDMIポート、USB Type-Cポートを用意し、正面に落下防止用のストラップホール、イヤホンジャックを備えています。
本体のコントローラー中央部には、シングルスピーカーを搭載しています。
ボリューム出力は十分で、音質もそこそこ良好です。

右側には microSDカードスロット、リセットボタン、電源ボタンが、左側には音量ボタンともう一つのmicroSDカードスロットが配置されています。
また、ワイヤレス通信機能としては、Wi-Fi 5 および Bluetooth 4.2 を搭載しています。
バイブレーション機能や 2.4GHzワイヤレスゲームパッド接続もサポートしています。

画面ヒンジ部の形状はゲームボーイアドバンスSP を模しています。
ディスプレイの開度は 2段階式で、最大開度は 189度です。
ヒンジの開閉動作や開く際の力加減は、ゲームボーイアドバンスSPとほぼ同じです。
RG35XXSP のユーザーフィードバックを反映し、改善されていることが確認できました。

本体サイズは小さくなりましたが、搭載バッテリー容量は変わりません。
バッテリー容量は 3300mAh で、連続6時間駆動します。
画面

ゲームボーイアドバンスSP(2.9インチ)よりも大きな画面です。
3.4インチ液晶ディスプレイ(3:2)、解像度は 720 × 480、画素密度は 254PPI です。ゲームボーイアドバンスの 3倍解像度と、ひと回り大きな画面サイズを採用しています。
解像度とアスペクト比を調整するために上部ベゼルをやや太めにしています。
ヒンジの強度や耐久性については、改良が施されており安心できます。

画面の輝度(cd/m2)を測定したところ、最大260nit を記録しました。
明るさ自体は普通ですが、ANBERNIC製品としては暗めです。屋内では視認できますが、屋外の明るい環境では見にくい基準値です。
RG35XXSP や Miyoo Flip が解像度 640 × 480、アスペクト比 4:3 であるのに対し、RG34XXSP は 解像度 720 × 480、アスペクト比 3:2 を採用しています。そのため、汎用性の面ではやや劣る点に注意が必要です。
操作感

操作感は RG35XXSP と大きく変わらず、アナログスティックの追加版です。
ABXYボタンサイズは 7.6mm、ストロークは 1mm で、ANBERNIC製品の標準仕様に近いものです。ボタン側面の摩耗による削れや、押す角度による引っ掛かりもありません。
ボタンサイズやストロークについては、RG35XXSP と変わりません。
耐久性に優れたドームスイッチを採用しており、ボタン操作でストレスなく使えます。ボタンを押した際のカチカチ音は全体的に高めなので、静かな環境では気になるかもしれません。

ゲームボーイアドバンスSP のようなボタンレイアウトを採用しています。
音量ボタンはスライド式ではなく、独立したプラス・マイナスボタンで調整する方式です。また、ライトボタンがあった位置には、メニューボタンが配置されています。
アナログスティックの操作感は Miyoo Flip よりも良好で、実用性の高い仕上がりとなっています。ただし、アナログスティックの配置位置には違いはなく、基本的なレイアウトは共通しています。

ゲームボーイアドバンスSPのような方向ボタンや ABXYボタンの操作感を重視するなら Miyoo Flip が最適です。一方で、ボタンサイズの大きさや耐久性、アナログスティックの操作感を重視するのであれば、RG34XXSP が適しているでしょう。
システム

Linuxベースのシステム(独自OS)を採用しています。
既存製品と共通のインターフェースで、初めてのユーザーでも使いやすいです。
エミュレーター機能については、簡単に起動ができる『ゲームルーム』と RetroArchベースの中級者向け『RAゲーム』が用意されています。対応しているエミュレーターの動作や設定に若干の違いがあります。

公式によるファームウェアのアップデートも高頻度で行われています。
バグ修正や対応プラットフォームの改善が進められており、ユーザーにとっても安心して使えるゲーム機といえます。
また、有志による CFW(カスタムファームウェア)の開発も進行中で、導入することでカスタマイズ性が向上し、システム全体の改善が期待されています。
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エミュレーター性能

エミュレーター性能は RG35XXシリーズや RG40XXシリーズ と同じです。
主要スペックに Allwinner H700 を採用したモデルで、RG353シリーズや TRIMUI SMART PRO に近いエミュレーター性能とゲーム動作が期待できます。
動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームをはじめ、スーパーファミコン、プレイステーションが快適動作、ニンテンドーDS、NINTENDO64、PSP、ドリームキャストがそこそこ動作するスペックを搭載しています。

スペックに対して負荷が高めの PSP やドリームキャストも、十分にプレイ可能なレベルで動作します。また、フレームスキップを設定することで、さらに快適なプレイも可能です。
ANBERNIC社からは、基本スペックが共通のモデルが複数リリースされています。
本体サイズやコントローラーが異なる「横型モデル」「縦型モデル」「折りたたみモデル」などが展開されているので、用途や好みに応じて選択すると良いでしょう。
初期設定・使い方

基本的な使い方は付属マニュアルに書かれているので、迷うことはないはずです。
詳しい手順については、こちらの記事を参考に進めてください。
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まとめ

ANBERNIC RG34XXSP は、ゲームボーイアドバンスSPライクな折りたたみモデルです。
先に発売された RG35XXSP よりも、画面や本体サイズをひと回り小型化し、RAM は 2GB に強化。さらに、新たにアナログスティックも追加されています。
ゲームボーイアドバンスの 3倍解像度と、ひと回り大きな画面サイズを採用しています。また、アナログスティックの追加により、より幅広いゲームに対応できる点も大きな魅力です。
画面を中心に見れば、RG34XX の折りたたみモデルという見方もあります。
一方で、デザインやサイズ感については Miyoo Flip を意識したデザインであることや、特定のエミュレーターに特化した解像度やアスペクト比では、汎用性の面ではやや劣る印象があります。
スペックに関しては、既存モデルの延長という印象を受けますが、ゲームボーイアドバンスを中心に遊びたいユーザーや、さらに幅広いゲームをプラスアルファで楽しみたいというユーザーには、十分に魅力的な選択肢といえるでしょう。
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