中華ゲーム機「XU mini M」レビュー|RK3562搭載、コスパに優れたコンパクトな横型モデル

XU mini M レビュー

中華ゲーム機「XU mini M」は、SoC に RockChip RK3562 を採用した 2.8インチの横型モデルです。手にフィットするコンパクトサイズでありながら、価格に対して高いスペックを誇ります。

XU mini M の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックしていきます。

RockChip RK3562 ではなく、RK3326 であったことがリークされました。
メーカーが公表していたスペックが虚偽である可能性があります。

XU mini M の価格・販売ストア

XU mini M 価格・販売ストア

XU mini M は、海外通販サイトを中心に広く販売しています。
カラーラインナップは、クリアブラック、オレンジ、グレーの3色。

・XU mini M
 販売価格:48.45ドル(送料無料)
 ※記事執筆時の価格です。

XU mini M のスペック

XU mini M のスペックを詳しく見ていきます。

製品名XU mini M
システムLinux
画面2.8インチ、IPS、4:3、
解像度 640 × 480
SoCRockChip RK3562 1.8GHz
RAM1GB DDR4
ストレージmicroSDカード
バッテリー容量2600mAh
インターフェースUSB Type-Cポート × 2
イヤホンジャック
microSDカードスロット × 2
デュアルスピーカー
大きさ129 × 64 × 19mm
重さ120g

免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。

RockChip RK3562 ではなく、RK3326 であったことがリークされました。
メーカーが公表していたスペックが虚偽である可能性があります。

XU mini M のレビュー

AliExpressストアで購入した XU mini M をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点、欠点についても徹底解説します。

付属品

XU mini M 付属品

1. 収納ケース
2. ユーザーマニュアル(英語・日本語)
3. スクリーンプロテクター
4. 液晶クリーナー
5. USB Type-Cケーブル
6. ハンドストラップ

大きさ・重さ

XU mini M 大きさ・重さ

大きさは 129 × 64 × 19mm、重さは 127g(実測値)です。
プラスチック筐体(ABS樹脂素材)で、『とても軽い』です。

通常サイズの横型ゲーム機よりも一回り小さく、持ち運びに便利です。
ビルドクオリティはややチープな印象を持ちます。

手のひらにフィットする丸みのあるフォルムが特徴です。
現在、カラーラインナップは全3色ですが、今後増える見込みです。

サイズ感

XU mini M サイズ感

参考として、Miyoo A30 と ANBERNIC RG28XX を比較してみました。
いずれも公式発表されているスペックをベースにしています。

製品名画面サイズ大きさ重さ
Miyoo A302.8インチ127.5 × 57 × 16mm115g
XU mini M2.8インチ129 × 64 × 19mm120g
ANBERNIC RG28XX2.83インチ125 × 56.5 × 16.5mm123g

縦幅と厚みがあるにも関わらず、重量はほとんど変わりません。
また、角のないやさしい丸みがあるフォルムで、持ちやすいサイズ感です。

インターフェース

XU mini M インターフェース

インターフェースは、上部に USB Type-Cポートを2つ、音量調整ボタンを用意し、下部に電源ボタン、リセットボタン、イヤホンジャックを備えています。

本体のコントローラー下部には、デュアルスピーカーを搭載しています。
ボリューム出力は十分で、音質もそこそこ良好です。

XU mini M インターフェース

左右には microSDカードスロットが2つ(内1つは Linuxベースのシステム起動用)用意されています。microSDカードを挿入しても完全には収まらず、0.5mm程度突出してしまうのは少し気になるかもしれません。

XU mini M インターフェース

ワイヤレス通信機能や映像出力ポート、バイブレーション機能は非搭載です。
バッテリー容量は 2600mAh で連続3~5時間駆動です。

画面

XU mini M 画面

最大輝度に優れた液晶ディスプレイを採用しています。
2.8インチ液晶ディスプレイ(4:3)、解像度は 640 × 480、画素密度は 286PPI です。
ガラスレンズの隙間がないフルラミネーションディスプレイを採用しています。

画面の輝度(cd/m2)を測定したところ、最大1060nit を記録しました。
ANBERNIC RG40XX H の約3.8倍で、Odin2 Mini を超える高い輝度です。輝度を 10~20% の範囲に設定すれば、明るさ過多にならず、発熱も抑えることができます。

解像度とアスペクト比については、定番のレトロゲームでは気になりませんが、画面比率 16:9 には適していないことに留意が必要です。

操作性

XU mini M 操作性

操作性については、賛否両論と評価します。
ABXYボタンサイズは 6.7mm、ストロークは 1.2mm で、メンブレンタイプのボタンは、軽めでスコスコとした押し心地が特徴です。

2.8インチモデルとしては、珍しく左右にアナログスティックを搭載しています。
すべてのボタンがマットな質感で、SELECT と STARTボタンが左右に独立した配置となっているのもポイントです。

XU mini M 操作性

通常サイズの横型ゲーム機よりもボタンサイズは一回り小さいです。アナログスティックも小型ですが、指にフィットする受け皿形状を採用しており、操作性を考慮した設計となっています。

ただし、アナログスティックの抵抗力が弱く、軽い力で傾くほど柔らかいです。
そのため、精密な操作が求められる場合には、操作に慣れる必要があるかもしれません。

XU mini M 操作感

角のないやさしい丸みがあるフォルムで、手のひらにフィットする持ち心地です。
LRボタンは横並び配置ですが、L2 / R2 ボタンの形状が斜めになっており、指先で押しやすいよう工夫されています。

通常サイズの横型ゲーム機に比べて操作性は劣るかもしれませんが、ボタン配置や左右のクリアランス、フォルムはコンパクトな横型ゲーム機に適したものとなっています。

システム

XU mini M システム

Linuxベースのシステム(独自OS)を採用しています。
わかりやすい初心者向けのシステムで、初めてのユーザーでも使いやすいです。

基本的な設定項目・使い方は以下のとおりです。

  • Gボタン・・・ゲームメニュー表示
  • オプション画面・・・各エミュ項目画面からGボタン
  • microSD切り替え・・・オプション「TF CARD MANAGEMENT」
  • L2 / R2ボタン・・・画面配置切り替え【NDS】
  • L3ボタン・・・2画面・単画面切り替え【NDS】
  • R3ボタン・・・タッチ操作【NDS】
  • 右アナログスティック・・・タッチペン移動【NDS】
XU mini M システム

現状では各種設定やチューニングが制限されていて、使いにくい部分があります。
今後の機能拡張や改善に期待できる可能性があります。

また、有志による CFW(カスタムファームウェア)の開発も進んでおり、導入することでカスタマイズ性の向上や、システム全体が改善される見込みです。

・公式ファームウェア(Stock firmware)
http://magicx.team/

・カスタムファームウェア(plumOS_XU_MINI_M)
https://github.com/game-de-it/XU_MINI_M

エミュレーター性能

XU mini M エミュレーター

エミュレーター性能は、2.8インチモデルで高性能と評価します。
主要スペックに RockChip RK3562 を採用したモデルで、ANBERNIC RG353シリーズと同等の性能を実現しており、幅広いジャンルのゲームをスムーズに動作させることができます。

スペックシート上では、一般的なレトロゲームからプレイステーション、ニンテンドーDS が快適動作、NINTENDO64、PSP、ドリームキャストがそこそこ動作、セガサターンやゲームキューブも動作するパフォーマンスを提供します。

XU mini M エミュレーター性能

PSPエミュレーターは動作しますが、解像度やアスペクト比が最適ではありません。
一方で、ドリームキャストのエミュレーションはほぼ快適ですが、セガサターンの動作は厳しめです。

競合他社の Miyoo A30 や ANBERNIC RG28XX と比較してエミュレーター性能が優れています。現状では RG353シリーズに比べてパフォーマンスは劣りますが、ファームウェアのアップデートによって、各エミュレーターのパフォーマンス向上が期待されます。

まとめ

XU mini M レビュー

XU mini M は、コスパに優れたコンパクトな横型モデルです。
手のひらにフィットするサイズ感でありながら、価格に対して高いスペックを備えているのが特徴です。

総合評価としては『期待値以上、買い』と評価します。
主要スペックに RockChip RK3562 を採用しており、ANBERNIC RG353シリーズよりも安価で同等の性能が期待できます。また、競合他社の 2.8インチモデルと比較して、優れたエミュレーター性能を発揮できるのはポイントです。

メリット
デメリット
  • 小型・軽量モデル
  • 左右アナログスティック
  • 持ちやすさ・操作性
  • デュアルスピーカー
  • イヤホンジャック
  • 価格
  • システム△
  • 最大輝度△
  • ビルドクオリティ
  • ワイヤレス通信
  • 外部映像出力
  • バイブレーション
  • 内蔵ゲーム(要削除)

通常サイズの横型ゲーム機に比べて操作性は劣るかもしれませんが、コンパクトなデザインにもかかわらず、左右にアナログスティックを搭載しており、持ちやすさや操作性に配慮した設計となっています。このような特徴がデメリットよりもメリットを大きくしています。

一方で、ワイヤレス通信機能を省くなどのコストカットをはかり、低価格を実現しています。
システムの完成度やビルドクオリティに課題が残りますが、価格を重視するユーザーには最適なモデルです。さらに、新しい本体カラーも登場予定で、選択肢が広がることが期待されます。

RockChip RK3562 ではなく、RK3326 であったことがリークされました。
メーカーが公表していたスペックが虚偽である可能性があります。

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