中華ゲーム機「TRIMUI SMART PRO」は、人気の TRIMUIブランドの最新モデルで、PS Vita風のデザインを採用したモデルです。特徴的な LEDライトの演出に加え、操作性やパフォーマンスも向上しています。
TRIMUI SMART PRO の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックしていきます。
TRIMUI SMART PRO の価格・販売ストア
TRIMUI SMART PRO は、海外通販サイトを中心に広く販売しています。
カラーバリエーションは、全３色（ブラック、ホワイト、グレー）です。
microSDカードの付属の有無、容量によって価格が異なります。
本体のみ購入の場合、システムは自身で導入する必要があります。
・TRIMUI SMART PRO
販売価格：79.99ドル～119.99ドル
TRIMUI SMART PRO のスペック
TRIMUI SMART PRO のスペックを詳しく見ていきます。
| 製品名 | TRIMUI SMART PRO |
| システム | Linux |
| 画面 | 4.96インチ液晶ディスプレイ、16:9 解像度 1280 × 720 |
| SoC | Allwinner A133 Plus |
| RAM | 1GB LPDDR4 |
| ストレージ | 8GB eMMC、microSDカード |
| バッテリー容量 | 5000mAh（５時間駆動） |
| インターフェース | USB Type-C × 2、イヤホンジャック、 microSDカードスロット、 ステレオスピーカー、 LEDライトエフェクト、 バイブレーション |
| ワイヤレス通信 | Wi-Fi 5 |
| 大きさ | 188 × 80 × 17mm |
| 重さ | 231g |
免責事項：スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
TRIMUI SMART PRO のレビュー
TRIMUI SMART PRO をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点や欠点についても徹底解説します。
付属品
1. マニュアル
2. USB Type-Cケーブル
大きさ・重さ
大きさは 188 × 80 × 17mm、重さは 250g（実測値）です。
プラスチック筐体（ABS樹脂素材）で、大きさに対して重さは『普通』です。
PS Vita をコンセプトにしたデザインです。
表面コーティングはありませんが、成形精度や組み立て精度は悪くありません。
参考として、PS Vita と比較してみました。
いずれも実測値ではなく、公式発表されているスペックです。
| 製品名 | 画面サイズ | 大きさ | 重さ |
| PS Vita（PCH-2000） | 5インチ | 183.6 × 85.1 × 15mm | 219g |
| TRIMUI SMART PRO | 4.96インチ | 188 × 80 × 17mm | 231g |
重さに関しては、誤差（19g）が大きめです。
テクスチャはマットで、擦れ・汚れが付きやすい印象があります。
インターフェース
インターフェースは、上部に音量ボタン、USB Type-Cポート（host）、電源ボタンを備えています。上部の USB Type-Cポートには OTG、給電・充電機能はありません。
下部にストラップホール、FNスイッチ（パワーセーブ機能）、USB Type-Cポート（OTG、給電・充電用）、microSDカードスロット、イヤホンジャックがあり、左右にステレオスピーカーが配置されています。
バイブレーション機能は搭載されていますが、マイクは非搭載です。
ワイヤレス通信機能は、Wi-Fi 5 のみサポートしています。
左右のアナログスティック周りには LEDエフェクトライトを搭載しています。
また、LEDライトのオン・オフ、明るさを変更することができます。
マットな質感で滑りやすい本体形状です。
そのため、落下防止用のストラップホールが用意されています。
画面
4.96インチ液晶ディスプレイ（16:9）で、解像度は 1280 × 720、画素密度は 296PPI です。
メーカーロゴのないガラスレンズで、画面左右のベゼル幅はやや太い印象です。
液晶ディスプレイとガラスレンズの隙間がほぼないフルラミネーションディスプレイを採用しているため、反射面が少なく、高コントラストでクリアな映像を実現しています。
液晶ディスプレイの発色は良好で、最大輝度は低めですが基本的な要件を満たしています。
ただし、一部のエミュレーター（4:3）には適さない解像度とアスペクト比です。
操作性
カジュアル・ライトユーザー向けのコントローラーと評価します。
ABXYボタンサイズは 6.8mm、ストロークは約0.4mm で、ドームスイッチを採用しています。ボタンの高さも低く、浅いストロークで反発があり、底打ち感がある押し心地です。
方向ボタン、L/Rボタン、L2/R2ボタンについても同様の仕様です。
全体的にストロークが浅めで押し心地も硬さを感じるので、好みが分かれそうです。
アナログスティックは PS Vitaクローンパーツを採用しています。
L2/R2ボタンに関しては、もう少しストロークが欲しいところです。
わずかにボタンの入力遅延があり、アナログスティックの高さも低めで、操作時に指が本体に触れるため、操作性を損なっています。
キャリブレーション、ゼロセンター、ドリフト等
システム
独自の UI を備えた Linuxベースのシステム（Tina Linux）を採用しています。
多言語対応で、日本語もサポートしています。
選択するエミュレーターごとに LEDライトのカラーが変わる仕様です。
システム構成はやや特殊ですが、直感的に操作できる UI です。
ゲーム項目画面でスタートボタンを押すと表示方法、表示数を変更できます。
また、設定項目では、画面や LED の明るさ調整、音量、Wi-Fi、テーマ、キーマップ、システム設定などが用意されています。
エミュレーター性能
エミュレーターの性能は RG353シリーズをやや下回ります。
主要スペックに Allwinner A133 Plus を採用したモデルで、RG353シリーズに近いエミュレーター、ゲームタイトルの動作を期待できます。
動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームをはじめ、スーパーファミコン、プレイステーションが快適動作、ニンテンドーDS、NINTENDO64、PSP、ドリームキャストがそこそこ動作し、セガサターン、ゲームキューブも動作するスペックを搭載しています。
スペックに対して負荷が高めの PSP やドリームキャストに関しては、フレームスキップを設定することで、プレイ可能なレベルで動作します。セガサターンについては、そもそも動作が厳しいため推奨していませんが、システムアップデートでエミュレーター設定が提供されました。
FNボタンをスライドさせることで、パワーセーブをオフにしてパフォーマンスを向上できますが、大きな改善は見込めません。ゲームボーイアドバンスやスーパーファミコン、プレイステーションなどを遊ぶのに適したモデルです。
ファームウェア
TRIMUI公式サイトからフォルダ構成とファームウェアをダウンロードできます。
以下に、導入方法を分かりやすく解説します。
本体のみを購入した方は、下記２つの導入が必須です。
また、システムアップデートを実行したい方は、ファームウェアの導入のみ行ってください。
TRIMUI公式サイト｜ダウンロードページ
・http://trimui.com/page.php?id=10
・ファームウェアの導入方法
- ダウンロードする
Trimui_tg5040_20231222_1539_v1.0.3.7z - 解凍する
- microSDカード直下に保存する
- 音量マイナスボタン＋電源ボタンを押す
- 電源が入ったら電源ボタンを離す
- 続いて、マイナスボタンを離す
- しばらく待つと再起動
- 完了
記事執筆時点のファイル名を記載しています。
・フォルダ構成（microSDカード）の作成
- ダウンロードする
trimui_smart_pro_SD_patch(base package)_20231225.7z - 解凍する
- microSDカード直下に保存する
記事執筆時点のファイル名を記載しています。
まとめ
TRIMUI SMART PRO は、人気の TRIMUIブランドの最新モデルで、PS Vita風のデザインを採用したモデルです。特徴的な LEDライトの演出に加え、操作性やパフォーマンスも向上しています。
総合評価としては『使いやすい、玄人向け』と評価します。
エミュレーター性能は RG353シリーズに劣りますが、TRIMUIシリーズとしては最高レベルの画面の鮮明さと、エミュレーターごとに LEDライトのカラーが変わる演出は評価ポイントです。
一方で、スペックに対してのエミュレーター性能の低さは想定内でしたが、各ボタンの押し心地やストローク、アナログスティックの操作性にはクセがあり、不満が残ります。もう一歩踏み込んだ改善が求められます。
画面サイズは 4.96インチと大きく、鮮明さにも優れています。本体サイズやデザイン、独自UI の使いやすさは評価できますが、細かなバグの修正やアップデートが進行中であることを考慮すると、玄人向けと評価します。
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