TINHIFI T2 Plus の意思を引き継いだ中華イヤホン「TINHIFI T3 Plus」は、ダイナミックドライバーとして 10mm リキッド・クリスタル・ポリマー・ダイアフラム(LCP)採用のダブルキャビティ構造を採用したモデルです。
同シリーズにはなかった樹脂製フェイスプレートが特徴的で、自然で誇張がなくバランス良い音質・解像度が楽しめる TINHIFI T3 Plus をご紹介します。
TINHIFI T3 Plus の価格・販売ストア
グローバルな HiFi音響機器の OEM/DOM に取り組んできた会社が、2017年に独自ブランド:TIN HiFi を正式に立ち上げました。「ハイクオリティな音響体験を、すべてのユーザーの日常体験へ」を目指した商品を発表しています。
TINHIFI T3 Plus のざっくりとした販売価格は 8,200円~9,200円といった感じです。
海外通販サイトと国内通販サイトの価格差はほぼないので、特別な事情がないかぎりはアマゾンで購入するのが早くて便利です。
TINHIFI T3 Plus レビュー
『高級なイヤホンは買えないけれど、安価で良い音質・解像度のイヤホンを楽しみたい』を方針に、購入した TINHIFI T3 Plus を読者目線でレビューします。
付属品
付属品は、高純度無酸素銅ケーブル(200Dケブラーメッキ、2Pin、3.5mm)、イヤーピース(S,M,Lサイズ×2)、ウレタン製イヤーピース、取扱説明書、収納ポーチです。
ビルドクオリティ
TINHIFIシリーズは金属筐体が一般的ですが、樹脂製筐体を採用しています。
3Dプリントされた落ち着いたグレー&ホワイトのマーブル模様に、ブランドロゴのメタルパーツを中央に装飾したフェイスプレートを採用しています。
付属イヤーピースを含めた片側重量は 5g で、装着時の負担にならない小型・軽量タイプです。
ハウジング自体は一般的なサイズよりもやや小型ですが、1つのダイナミックドライバーを搭載(1DD)したモデルとしてはやや大きなサイズといえます。
樹脂製なのでツルツルとして手触りで、付属イヤーピースを付けたフィット感は良好です。
イヤホンケーブルは上位モデルの TINHIFI T5 と同等グレードの高純度無酸素銅ケーブルが付属しており、デザイン・カラーの統一性を含めたビルドクオリティは高いと評価します。
音質・解像度
最も気になる TINHIFI T3 Plus の音質・解像度をチェックします。
箱出しすぐの音質・音域ではなく、エージングを 50時間以上してからの感想です。
あくまでも付属イヤホンケーブル、イヤーピースのセットでの評価です。
音の傾向としては、汎用性が高いフラット型です。
高音域については、伸び良く・明るさがあり、やや輪郭は柔らかく好みが分かれるところ。鋭さや刺さりはなく綺麗で、派手さも地味さもなく、定位・解像度もしっかりしています。
中音域については、誇張されることなく滑らか、バランスが整っておりボーカルを近くに感じます。高中音域にややフォーカスしているように感じられます。
低音域はドンシャリ系のような派手さ・変化がある音質ではなく、余韻や響き・沈み込みは少ないながらもキレがあります。全体的に空間の広さが特徴的で、自然な音場の広がりを楽しめるイヤホンです。
まとめ
TINHIFIシリーズとしては異例の樹脂製筐体、リキッド・クリスタル・ポリマー・ダイアフラム(LCP)採用ダブルキャビティ構造を採用したモデルです。
全体的には自然で誇張がないフラットな音域・解像度にまとめられています。
音質・解像度をみても新開発されたポリマー液晶の特徴をうまく生かされていることがわかります。箱出しすぐはもっさりしているので、最低30時間以上のエージングが必要です。
1万円アンダーという価格に加え、従来モデルの TINHIFI T2 Plus を愛用しているユーザーでも楽しめるイヤホンに仕上げられてます。特定音域が目立つことなく、弱点もないオールマイティに活躍できるイヤホンと評価します。
TINHIFI T2シリーズは、自然で誇張のないフラットな音域・解像度に定評があるイヤホンです。その最新作「TINHIFI T2 Plus」でも、その意思が見事に引き継がれています。 ただ、シンプルで聴きやすいイヤホンシン[…]