
無骨なアルミニウム合金筐体のタンクスタイルを採用した中華イヤホン「TINHIFI T2 EVO」は、炭素分子複合ダイヤフラムのダイナミックドライバーを搭載した TINHIFI T2シリーズの最新作です。
自然で誇張のないフラットな音域・解像度に定評がある TINHIFI T2 Plus に続き、低音域を抑えたスッキリとした中高音域が聴きやすい TINHIFI T2 EVO をご紹介していきます。
TINHIFI T2 EVO の価格・販売ストア

グローバルな HiFi音響機器の OEM/DOM に取り組んできた会社が、2017年に独自ブランド TinHiFi を正式に立ち上げました。『ハイクオリティな音響体験を、すべてのユーザーの日常体験へ』を目指した商品を発表しています。
TINHIFI T2シリーズにはなかった特徴を持つ TINHIFI T2 EVO をリリースしました。
海外通販サイトや国内通販サイトで広く販売されています。
ざっくりとした販売価格は 5,500円~6,500円で、現時点ではアマゾン価格が安価です。
TINHIFI T2 EVO をしっかりチェックしていく
『高級なイヤホンは買えないけれど、安価で良い音質・解像度のイヤホンを楽しみたい』を方針に、購入した TINHIFI T2 EVO を読者目線でレビューしていきます。
付属品はしっかり

付属品はマニュアル、収納ポーチ、MMCXケーブル(5N-OFC銀ケーブル)、イヤーピース(S,M,L×2)、ウレタン製イヤーピースです。この価格帯のイヤホンとしては標準的なレベルといえます。
アルミニウム合金筐体のタンクスタイル設計

TINHIFI T2 EVO には軽量なアルミニウム合金筐体を採用しています。
無骨でタンクスタイル設計で、コネクタ接続部だけでなく左右がわかりやすいように外面にも赤・青で判別しやすくなっているのがポイントですが、デザインの好みは分かれそうです。
付属イヤーピースを含めた片側重量は4g で、装着時の負担にならない重さとなっています。
ハウジングは全体的に光沢感ある仕上がりになっていますが、ブラスト加工を加えた差し色を加えることで落ち着きを演出しています。遮音性は一般的ですが、装着した際の安定感・フィット感はイマイチといった感じです。
最適なフィット感を求めるのであれば、自身に合ったイヤーピースとクセなしのケーブルに交換することでフィット感が向上します。MMCXコネクタのケーブル端子はしっかり固定されるので、リケーブルする際には MMCX ASSIST を使って取り外すのが簡単です。
音質・解像度
最も気になる TINHIFI T2 EVO の音質・解像度をチェックしていきます。
あくまでも付属イヤホンケーブル、イヤーピースのセットでの評価です。

TINHIFI T2 EVO には、10mm 炭素分子複合ダイヤフラムのダイナミックドライバーを採用しており、これまでの T2シリーズにはなかった味付けがされています。
音の傾向としては、低音域が抑えられており、中高音域にフォーカスされています。
全体的にスッキリ・クセがない音質で、女性ボーカル曲をメインに聴かれている方にピッタリといえるでしょう。また、自然で誇張がない音域で聴き疲れがないサウンドなのでフラット傾向な音質が好みな人との相性も良いかもしれません。
一方で、音の迫力やメリハリが欲しい方には物足りなさを感じてしまうかもしれません。
耳に馴染む優しいサウンドをシンプルに楽しめるイヤホンに仕上げられていますが、欲を言えばもう少し音域の広さが欲しいところです。
まとめ

「ハイクオリティな音響体験を、すべてのユーザーの日常体験へ」を目指したラインナップを展開する TinHifi がリリースした TINHIFI T2 EVO は、無骨なアルミニウム合金のタンクスタイル、クセがない低音域を抑えた中高音域メインのサウンドにまとめられています。
デザイン性やフィット感については難ありで、音の迫力やメリハリ、広がりを求める人には物足りなさを感じてしまうところではありますが、女性ボーカル曲をメインで聴く選択肢としては「あり」だと評価します。
個人的には過去にレビューしている TINHIFI T2 Plus の装着感、音質・解像度の方が好みですが、フラット傾向で耳に馴染むサウンドは、リスニングや作業用BGMを聴くのに重宝しています。
TINHIFI T2シリーズは、自然で誇張のないフラットな音域・解像度に定評があるイヤホンです。その最新作「TINHIFI T2 Plus」でも、その意思が見事に引き継がれています。 ただ、シンプルで聴きやすいイヤホンシン[…]