見た目がゲームボーイライクで、大きさがファミコンコントローラーサイズ、2つの製品の良いところを併せ持つゲーム機を探していた人はいませんか。
「それ、あります!」本格的な販売がスタートした「PocketGo」は、所有欲を満たすデザインから多くのレトロゲーマーに人気の中華ゲーム機です。PocketGoの全部がわかる実機レビューをご紹介していきます。
手軽さ抜群!ファミコンコントローラサイズ「PocketGo」
続々とリリースを続けている中華ゲーム機に新た仲間「PocketGo」が加わりました。
先行してプレオーダーを開始していた人気商品が本格的に販売をスタートしています。
懐かしいデザインが心を動かす
PocketGoの大きなアドバンテージは、その “デザイン” ではないでしょうか。
懐かしの初代ゲームボーイが横長になったデザインに、ファミコンコントローラと変わらない大きさに強く興味をそそられます。
独自カスタマイズされた Linux系ベースの OSである Dinguxを搭載し、多くのゲームイメージに対応した PocketGoのスペック・比較・価格・特徴・使用感などをチェックしていきます。
PocketGoを見ていく
プレオーダーしていた手軽さ抜群の中華ゲーム機「PocketGo」が届きました。
公式サイトのほかに、海外通販サイト AliExpressでも本格的に販売がスタートした “大注目” の人気商品をしっかり見ていきます。
PocketGoのスペック
PocketGoの気になるスペックをご紹介します。
RetroMiMiからは同じような見た目・スペックの「New BittBoy」が発表されています。
ここでは、New BittBoyと PocketGoのスペックを比較して見ていきます。
本体サイズ・バッテリー容量に違いはありますが、そのほかに大きな違いはありません。しかし、New BittBoyにはない L / Rボタンが実装されたことで、エミュレータで遊べるゲームタイトルの幅が広がりました。
メーカーから公開されているスペック表では、本体重量は100gと記載されていますが、実測したところ 85gとかなり軽量です。サイズも小さいことから持ち運びも便利で手軽さ抜群です。
付属品をチェック
PocketGoの付属品は、microSDカード、カードリーダー、microUSBケーブル、ユーザーマニュアル、レインボーフェイスボタンです。
ユーザーマニュアルは基本的な操作しか記載されていません。
こういったデバイスの知識がまったくない人には扱いが難しいゲーム機といえるでしょう。
ここでは、そういった初心者でも簡単に使えるように初期設定・使い方についても後ほど説明します。
PocketGoをしっかりチェックしていきます
それではPocketGoの本体をしっかりチェックしていきます。
本体のボタン・ディスプレイ・バッテリー・microSDカードスロットなどの気になるポイントをしっかりチェックします。
デザインは初代ゲームボーイを横長にしたモデルで、本体カラーはホワイトのみです。
付属するレインボーフェイスボタンを入れ替えることで、スーパーファミコンモデルにチェンジできます。
付属のmicroSDカードについて
PocketGoの初回出荷分(?)には 8GBの microSDカードが付属します。
この中に独自カスタマイズされた Linux系ベースの OSである Dinguxを搭載しています。
残念なことに、許諾を得られていない違法なゲームタイトル(ROMイメージ)が収録されていました。これから購入を検討する人は注意が必要です。
クリアな環境で使いたいという人は、microSDカードをフォーマットしてイメージ(ファームウェア)を書き込むことで解決できます。
オリジナルファームウェア(PocketGo.V1.0_CFW_10-06-2019)をダウンロードしてチャレンジしてみてください。
明るさ・音量はかなり細かく調整できる
明るさ・音量は Settings(設定)画面でお好みに変更できますが、特定のボタンを組み合わせても細かく調整ができます。音量調整ダイヤルも搭載しています。
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スピーカー音量は大きい
本体正面右側にスピーカー(モノラル)が搭載されています。
スピーカー音量は大きく、迫力あるサウンドを楽しめます。 音量調整ダイヤルを調整すれば消音にもできます。
イヤホン接続した場合の音量調整は音量調整ダイヤルではできません。
特定のボタンを組み合わせて(SELECTボタン+ Y or B)調整をしてください。
音割れが発生するゲームタイトルが確認されていますが、これはエミュレータ性能によるものです。今後のファームウェアアップデートを期待しましょう。
バッテリー・ボタン交換は難しい
PocketGoのバッテリー交換・ボタン交換は分解が必要です。
中華ゲーム機でよく利用されているバッテリー(BL-5C)は使われていないので、規格に合うバッテリーを取り付ける必要があります。
また、付属のレインボーフェイスボタンについても、分解しないと取り付けできません。
4カ所のネジを外しても、本体がツメでしっかりと固定されているので、力任せに取り外すと破損する可能性が高いです。
PocketGoの大きさをチェック
PocketGoの大きさは 123 x 56 x 14 mmと薄く・超小型です。
そして、重量も 85g(実測値)と軽量なゲームコンソールです。
初代ゲームボーイの大きさと比べてみると、ファミコンコントローラサイズのコンパクトボディが目立ちます。いつでもどこでも持ち運び・手軽に遊べるゲームコンソールです。
鮮明で見やすいディスプレイ
PocketGoには 2.4インチのディスプレイが搭載されています。
さらにガラスレンズを搭載しているので、レトロゲームのドットをはっきり・くっきりと映し出します。右側から差し込むバックライトがやや気になりますが、ほぼ満点に近い見やすさです。
データ移行は microSDカードのみ対応
現在のファームウェアでは、microSDカードを取り外さないとデータ移行できません。
最近の中華ゲーム機はパソコンと接続するだけでデータ移行ができる製品が多いですが、対応していない点には注意が必要です。毎回、抜き差しするのは面倒です。
microSDカードをパソコンと接続すると4つのドライブが表示されます。
その内の「main」ドライブの “roms” フォルダ内にゲームイメージを保存しましょう。
※2つの無効ドライブ(フォーマットを求められるが無視)、bootドライブが表示されます。
付属のカードリーダーを使った場合、ドライブを認識しない・microSDカードを破損する現象が発生しました。信頼できるメーカーのカードリーダーを使うことをおすすめしたいです。
操作性は慣れ・押し心地は良い
中華ゲーム機としての操作性は一般レベルです。
この手のゲーム機はコマンド入力に難ありですが、数時間ゲームプレイをすれば慣れてくるでしょう。ボタンの押し心地は良い感じです。
SELECTボタン、STARTボタンの配置が逆になっている点は少し残念ですが、本体サイズがファミコンコントローラサイズということもあり、持ち心地は良く十字キー、ABXYボタン、L / Rボタンも問題なく操作できます。
初期設定・内蔵ゲームをチェック
PocketGoの初期設定・内蔵ゲームをチェックしていきます。
メインメニューで L/Rボタンのどちらかを押すことで、各種設定タブを切り替えできます。
ある程度の設定はされているので、特にこれといった設定は必要なく、そのまま遊べます。
初期設定での本体言語は「English」が選択されています。
日本語は項目にないので、そのまま使うことをおすすめします。
Settings(設定)では、言語のほかに日付、スリープ時間、オーディオボリュームなどをお好みで変更できます。
内蔵ゲームは CaveStory(洞窟物語)、Quakeシリーズなどを収録しています。
一般的な中華ゲーム機よりも内蔵ゲーム・壁紙・スキンなどの収録数は少ないです。
個人的には独自カスタマイズされた Linux系ベースの OSである Dinguxのレベルはまだまだといった印象を受けました。
エミュレータの種類と使い方
中華ゲーム機としての総合的なスペックはそこそこな PocketGoでは、多くのゲームタイトルが遊べます。
ただし、独自カスタマイズされたエミュレータを搭載しているのでクセがあります。
エミュレータの標準設定で操作ボタンが真逆に設定されていることが多い(海外仕様)ので、本格的にゲームプレイをする前に確認しましょう。
標準搭載されているエミュレータ
対応しているゲームイメージは多く、幅広いゲーム機のエミュレータを標準搭載しています。
しかし、独自カスタマイズされたエミュレータ性能・対応ゲームタイトルは少ないように感じました。
公式では ファミコン、ゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンス、スーパーファミコン、メガドライブ、ゲームギア、PCエンジン、ネオジオなどに対応しているとアナウンスしています。
基本的な使い方は、エミュレータを起動してゲームイメージを選択するだけです。
あくまでもエミュレータ機なので、すべてのゲームタイトルが完全に動作するわけではありません。
エミュレータを起動して各種設定をしたい場合は、本体上部にある Resetボタン押すことで呼び出しできます。
プレイステーション(PS1)のエミュレータも搭載されていますが、設定項目がしぼられているために、快適に動作できるゲームタイトルを見つける方が難しいといった感じです。
手軽さは抜群!ファミコンコントローラサイズの「PocketGo」
独自カスタマイズされたエミュレータを搭載、超小型で軽量なゲームコンソール「PocketGo」は、コストパフォーマンスが高い中華ゲーム機です。
トレードオフが求められる
搭載されているファームウェア・エミュレータの完成度が低い部分がネックになっています。対して、懐かしの初代ゲームボーイが横長になったデザインに、ファミコンコントローラと変わらない大きさに興味をそそられる人はきっと多いはずです。
バッテリー持ちは2時間(明るさ最大・音量(中))、手のひらサイズ、重さ 85g、価格の安さは大きな魅力です。
現状では、本当の意味で遊べるエミュレータ・ゲームタイトルが限られていますが、今後 ファームウェアがアップデートされることで問題解決・完成度が高まることが予想されます。
そのデザイン性の高さから人気で、売れ行きも好調な「PocketGo」、今後のアップデートを見守りつつ、レトロゲームを手軽に遊ぶのに最適な1台になるでしょう。
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