ここ最近の中華ゲーム機で絶大な人気を誇る RG350、その性能・機能と変わらず、リーズナブルな価格で注目を集めている中華ゲーム機「New PocketGo」が届きました。
初心者でも扱いやすい中華ゲーム機
RG350 は設定や使い方にクセがある中級者向けに対して、New PocketGo はシンプルな使い方で遊べる初心者向けの中華ゲーム機です。
簡単な設定で手軽に楽しみたいというライト層向けの中華ゲーム機である New PocketGo の実機レビューをご紹介していきます。
コスパに優れた中華ゲーム機「New PocketGo」
ここ最近の中華ゲーム機の代表格といえば GCW Zero の後継機というキャッチフレーズで販売されている RG350 が有名です。ほぼ性能・機能は変わらず、デザイン・価格面で優れた「New PocketGo」が気になっている人も多いはず。
PocketGoシリーズの歴史は長い
中華ゲーム機のシリーズモノって意外と続かないことが多いのです。
しかし、PocketGoシリーズは売れ行きが良いようで、今回発表された New PocketGo はシリーズ3番目の商品です。名称は New PocketGo のほかに、PocketGo 2 とも呼ばれています。
ゲームボーイライクなデザインに、初心者向けの手軽な設定・使い方、中華ゲーム機の中でも価格が安いのが特徴です。
PocketGoシリーズの最新作だけに、すべてのエミュレータ性能が大幅に向上しています。
New PocketGo の購入を検討している人、初心者でもわかりやすく設定方法・使い方のポイントを押さえながら実機レビューをご紹介していきます。
シリーズ最新作「New PocketGo」を見ていく
11月初旬に海外通販サイトで予約をしていた「New PocketGo」が届きました。
人気中華ゲーム機の RG350 と変わらない性能・機能を持つ中華ゲーム機という触れ込みで、その価格の安さに注目を集めています。
本体カラーは1種類のみで、ゲームボーイライクなデザインが PocketGoシリーズの特徴です。
中華ゲーム機としては珍しく男性ユーザーだけでなく、女性ユーザーが多いのもポイントです。
New PocketGo の価格・販売店
New PocketGo は主に海外通販サイトで安く販売されています。
購入するのであれば海外通販サイトでの購入をおすすめしますが、買い物に不安がある人は日本国内の通販サイトでも購入いただけます。
中華ゲーム機の多くは出荷した時期・ロットによって導入されているファームウェアやエミュレータが異なる可能性があります。
最新のファームウェア、問題を解決した最新の出荷ロットを手に入れたい人は、AliExpress で購入するのが良さそうです。
New PocketGo のスペック
New PocketGo の最も気になるスペックを詳しく見ていきます。
最近の中華ゲーム機の主流となっている Linuxベースの OS である Dingux を搭載しているので、数多くのエミュレータに対応しています。
スペック表を見てわかるとおり、RG350 のスペックと大きく変わりません。
また、独自にチューニングされたファームウェア、エミュレータを搭載しています。
カスタムファームウェア(CFW)を導入することで、より快適なゲームプレイが楽しめます。
付属品をチェック
New PocketGo の付属品は、USB Type-C ケーブル、マニュアル、カードリーダー、レインボーフェイスボタン(付属しない場合もある)です。
マニュアルには基本的な操作説明しか解説されていません。
こういったデバイスの知識がまったくない人には、ちょっと難しいゲーム機といえるでしょう。
New PocketGo は、どちらかと言えば初心者向けの中華ゲーム機なので心配はいりません。
簡単に使えるように初期設定・使い方についても後ほど確認していきます。
New PocketGo をしっかりチェックしていく
それでは、New PocketGo をしっかりチェックしていきます。
本体のボタン、液晶ディスプレイ、バッテリー、microSDカードスロットなどの気になるポイントをチェックしていきます。
ラウンドエッジ加工されたガラスレンズを採用
New PocketGo には、汚れ・キズがつきにくいガラスレンズを採用しています。
液晶ディスプレイ(IPS)画面が鮮明で見やすいのでゲームプレイに最適です。
フチ部分に丸みをもたせたラウンドエッジ加工されたガラスレンズを採用しています。
かなり透過性が高いガラスレンズで、かなり見やすいです。
音調調整はボタン・Sound Mixer で
本体上部には電源ボタン、USB Type-C、イヤホンジャック、音量調整ボタンが配置されています。
音量調整ボタンで スピーカー、イヤホンの音量調整ができるだけでなく、設定の Sound Mixer でも細かく設定できます。この設定・調整方法は RG350 と全く変わりません。
スピーカーはモノラルですが最大音量にすると、かなり大きいので注意しましょう。
まれに音声にノイズ・乱れが見られるますが、これはエミュレータでの再現性の問題です。
明るさ調整は反応しにくく、調整しづらい
明るさ調整は SELECTボタン+音量ボタンで調整します。
これが厄介で標準のファームウェアでの検証では、うまく調整できませんでした。
メニュー画面で SELECTボタン+音量ボタンを押しながらの操作をすると、ダイアログ表示が頻繁に表示・非表示となるので調整しづらいです。
しかも、なかなか明るさ調整の反応をしてくれないので困りもの。
マニュアルにも記載がありますが、音量+で暗く、音量-で明るくなります。
USB Type-C に対応した
New PocketGo は中華ゲーム機では珍しい USB Type-C に対応しています。
USB Type-C は充電・給電用コネクタでデータ転送には使いません。
ここ最近の中華ゲーム機は USB Type-C を採用することが多くなってきているので、これからのトレンドになっていきそうです。
レインボーフェイスボタンでイメチェン
付属のレインボーフェイスボタンを使えば、ゲームボーイライクなデザインをスーパーファミコンライクなデザインにイメチェンできます。
ただし、本体を分解する必要があるので初心者向けではなく、おすすめできません。
ちなみにレインボーフェイスボタンは必ず付属するわけではない(初期ロット限定の可能性あり)ので、あまり期待をしない方が良いでしょう。
汎用バッテリーを搭載
New PocketGo に搭載されているバッテリーは “BM20” です。
Xiaomi製のスマートフォンに採用されているモバイルバッテリーで、簡単に手に入ります。
将来的にバッテリーがダメになってしまった場合でも安心です。
外出先の予備バッテリーとして用意しておいても良いでしょう。
バッテリー持続時間は、およそ4時間
明るさ標準・音量(小)で実測した結果、バッテリーは一般的な中華ゲーム機のおよそ2倍で、外出先でのゲームプレイも安心です。
New PocketGo の大きさをチェック
New PocketGo の大きさは 75 × 138 × 15 mm です。
本体の重量は 160g(実測値 162g) と標準クラスのゲームコンソールです。
定番の初代ゲームボーイと大きさを比べてみました。
超軽量・小型の中華ゲーム機に比べれば、一回り大きなサイズですが、RG350 よりも横幅は小さく丸みのある本体は持ちやすいです。
液晶ディスプレイ(IPS)は鮮明で見やすい
最近になって発売された中華ゲーム機の液晶ディスプレイ(IPS)は見やすいです。
解像度は 350 × 240 ではあるものの、3.5インチの液晶ディスプレイは視野角も広く、レトロゲームのドットをはっきり・くっきりと映し出します。
どの中華ゲーム機の液晶ディスプレイがベストなのか聞かれることがありますが、本当に甲乙が付けがたいほどです。
大切なレトロゲーム機を使わずに、手軽に持ち出して遊べるのは中華ゲーム機ならではの価値があります。
RG350 と比べてどっちが良いの?
やっぱり気になるのは同じような性能・機能を持つ中華ゲーム機 RG350 と比べた場合ではないでしょうか。
結論を言えば、RG350 の方が優れています。
操作性やカスタマイズ性、バイブレーション機能、エミュレータ性能などが優れているからです。また、多くのユーザーが使っているスケールメリットは大きいです。
New PocketGo の本体サイズは RG350 と比べると横幅が見た感じ1cm ほど小さくなりました。
丸みがある本体は持ちやすく、ボタンの押し心地は良好です。
ただし、搭載されているアナログパッドの操作性は悪く実用的ではありません。
とはいえ、簡単な設定でゲームが楽しめるという初心者向けの手軽さ、これから公開されるファームウェアやエミュレータによっては化ける可能性は高いでしょう。
操作性を求めないで手軽に遊びたいというライト層には、RG350 よりも販売価格が安い New PocketGo は魅力的かもしれません。
データ移行は microSDカードのみ対応
PocketGoシリーズの特徴として microSDカードを取り外さないとデータ移行ができません。
パソコンと接続するだけでデータ移行ができる中華ゲーム機は多いのですが、New PocketGo は対応していないので注意してください。
基本的に初心者向けの中華ゲーム機なので、ファームウェアが導入されている microSDカードスロット1はそのままに、もう1つの microSDカードスロット2にゲームイメージを保存した microSDカードをセットして遊ぶスタイルです。
よく「データを保存したのにファイルが見えない!」という質問があるのですが、microSDカードは FAT32 形式でフォーマットしていないと使えないので注意してください。
コスパ重視でバランスは取れたデバイス
PocketGoシリーズの最新作 New PocketGo は、初心者でも簡単にゲームが楽しめるように設計された中華ゲーム機です。
別途用意をした microSDカードにゲームイメージを保存してスロット2にセット、後は標準搭載されているエミュレータのほとんどが設定フリーで遊べます。
中華ゲーム機の中でもデザイン性に優れ、ボタンの押し心地も良好ですが、アナログパッドの使い心地は致命的で実用的ではありません。
また、 ポータビリティを意識しすぎたせいか MENUボタン、SELECTボタン、STARTボタンが縦一列に並んでいるので、慣れるまでは押し間違いをしてしまうこともあります。
細かな欠点はあるものの、基本性能・機能はここ最近になって発売された中華ゲーム機の中では高いデバイスなので、全体的なバランスとコスパをみれば New PocketGo は有利といえます。
初期設定・内蔵ゲームをチェック
New PocketGo の初期設定・内蔵ゲームをチェックしていきます。
起動後のメインメニューで L / R ボタンを押すことで、各種設定タブを切り替えできます。
この部分のユーザーインタフェースは、Digux搭載の中華ゲーム機の共通部分です。
初期設定の本体言語は「English」が選択されています。
日本語は用意されていないので、初期設定のまま使うのがおすすめです。
海外通販ストアでは内蔵ゲームは収録されていないとアナウンスされていましたが、実際にはファームウェアが導入されている microSDカードにはゲームイメージが収録されていました。
DinguxCmdr やカスタムファームウェア(CFW)を導入できない初心者は違法なゲームタイトルを削除するのは難しそうです。
特に Amazon で販売されている “ギフト付き” と書かれた商品にはその傾向が見受けられるので注意しましょう。
カスタムファームウェアは導入しておきたい
そのままの状態でも New PocketGo は十分に楽しめる中華ゲーム機です。
ただし、購入した時期によっては搭載されているファームウェアのバージョンが古い、細かな不具合が修正されていない可能性もあります。
遊びたいゲームタイトルが動かない
多くのゲームタイトルには対応しているものの、遊びたいゲームタイトルが動かない場合にはカスタムファームウェアの導入をおすすめします。
カスタムファームウェア(CFW)は、下記のリンク先よりダウンロードできます。
導入方法は過去記事として詳しく解説しています。
基本的な導入・操作方法は一緒なので、初心者を卒業したいという人は挑戦してみてください。
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そのまま電源ボタンを押して切っていませんか
Dingux搭載の中華ゲーム機は、電源ボタンをそのまま切ってはいけません。
メーカーからは、設定画面から Power off を選択して終了することが推奨されています。
そのまま電源ボタンを切ってしますとデータが消えてしまうばかりか、本体が起動できなくなる危険性があるようです。
エミュレータの種類と使い方
中華ゲーム機にはスーパーファミコン、ファミコン、ゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンス、プレイステーション、ネオジオ、メガドライブ、ワンダースワンなど多くのエミュレータが搭載されています。
基本的にゲームイメージは microSDカードにゲームイメージを保存して、microSDカードスロット2にセットするだけです。
ゲームイメージのファイル名は、文字化けすることがあるので半角英数字を推奨します。
標準搭載しているエミュレータ
対応しているゲームイメージは多く、幅広いエミュレータを標準装備しています。
ただし、購入したストア・販売時期によって搭載されているエミュレータの種類・バージョンが異なります。
私の手に入れた New PocketGo には、残念ながら PCエンジンのエミュレータ(Temperなど)は導入されていませんでした。※カスタムファームウェア(CFW)には導入されています。
お好みのエミュレータ(OPKファイル)を追加するのは簡単です。
特定のフォルダ内(/media/data/apps/)に、エミュレータ(OPKファイル)を保存するだけです。
実際に所持しているファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ゲームギア、メガドライブ、プレイステーションのゲームタイトルを試してみましたが一通り遊べる印象でした。
基本的に対応しているゲームイメージは、どの中華ゲームも同じですが再現性に差があります。
また、エミュレータ機なので、すべてのゲームタイトルが完全に動作するわけではありません。
基本的な使い方は、エミュレータを起動してゲームイメージを選択するだけです。
PocketGoシリーズらしく特別な設定をしなくても多くのゲームイメージが起動できます。
エミュレータを起動して各種設定項目を変更したい場合は、次のいずれかを押すことで設定画面を呼び出せます。電源ボタン、MENUボタン、SELECTボタン、STARTボタンなどです。
縦画面のゲームタイトルには向いていない
New PocketGo のボタン配置を見てもわかるとおり、縦スクロールシューティングゲームやワンダースワンのゲームタイトルを遊ぶには向いていません。
実際にゲームプレイをしてみましたが、アナログパッドの操作性が悪いこともあり快適なゲームプレイをすることは難しいでしょう。
性能高く、価格は安い 中華ゲーム機「New PocketGo」
少し前まではお遊び感覚で手軽に購入できた中華ゲーム機も、最近ではスペック・品質は高くなり、手軽な価格帯のモノが少なくなってきています。
PocketGoシリーズなら性能高く・価格は安い
「安い中華ゲーム機って性能が低く・品質も悪いんじゃない?」と思われがちですが、New PocketGo は、ここ最近になって発売された中華ゲーム機よりも性能は高いです。
スペック表でもわかるとおり、性能・機能だけで比べれば RG350 とほとんど変わりません。
欠点があるとすれば、搭載されているアナログパッドの操作性が実用的ではなく、縦画面のゲームタイトルには向いていない、中華ゲーム機の初心者以上の人には物足りない印象があるといった点でしょう。
中華ゲーム機はどれも一長一短あるものですが、性能が高く・価格は安い、そして何よりも初心者でも簡単に遊べるのは PocketGoシリーズの強みと言えます。
RG350 と何かと比較されることが多い New PocketGo ですが、中華ゲーム機にお金はかけられない、難しい設定ができない初心者にはピッタリな中華ゲーム機です。
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