GPD社公式ストアで注文をしていた、GPD WIN 2専用のアクセサリー「SSDメタルカバー」が届きました。大容量 SSDに換装した際に問題視されている発熱をメタルカバーに逃がす効果が期待できます。
多くの GPD WIN 2ユーザーから注目を集めているアクセサリー SSDメタルカバーの取付方法と、非推奨メーカーのSSDで どれほどの効果があるかを検証していきます。
GPD WIN2専用のメタルカバーを検証する!
GPD公式ストアで発売され数時間で完売となった人気のアクセサリー「SSDメタルカバー」が届きました。GPD WIN 2が出荷されるタイミングで断続的に在庫不足になっている人気商品です。
多くの GPD WIN 2ユーザーは大容量SSDに換装をしていますが、その際にSSDが発熱することを問題視しています。
その問題を解決するためにGPD社から発売されたのが SSDメタルカバーです。
SSDメタルカバーの取付方法と、GPD社から名指しで非推奨メーカーとして発表されたKingSpecのSSD(512GB)で、どれほどの効果があるかを検証していきます。
GPD WIN 2専用「SSDメタルカバー」の取付方法
GPD社公式ストアで注文をした SSDメタルカバーを取り付けていきます。
SSDメタルカバーはチャック付きポリ袋に入れて出荷されています。
内容物は SSDメタルカバー、絶縁耐熱カプトンテープ、熱伝導シリコンシート、GPD WIN 2本体の裏面の貼り付けるシリコンゴム足(4つ)、ネジ1本、マニュアルです。
マニュアル(中国語・英語)には日本語の記載はありません。このマニュアルどおりにSSDメタルカバーを GPD WIN 2に取り付けします。
はじめにSSDメタルカバーに、絶縁耐熱カプトンテープを貼り付けていきます。
この絶縁耐熱カプトンテープは、はがしづらく貼り付けが難しいので注意しましょう。
(黄色いテープの方を貼り付けます)
ネジ穴の凹みがある方から、ゆっくりと貼り付けていくと気泡も入らずにきれいに貼り付けできます。ヘラなどがあればピッタリときれいに貼れます。
感電防止のためにも必ず絶縁耐熱カプトンテープは貼り付けてください。
次に、先ほど貼り付けた絶縁耐熱カプトンテープの上に、熱伝導シリコンシートを貼り付けます。熱伝導シリコンシートに表裏はありません。
届いた複数の SSDメタルカバーを確認をしたところ、熱伝導シリコンシートのカット加工がうまくできていないようです。画像をよく見てもらえばわかりますが、切れ端が残っていることがあるので取り除くと良いでしょう。
お好みで熱伝導率を高めるためにSSD(128GB M.2 2242 SATA 3.0)に貼り付けられているシールをはがします。(画像では、GPD社から名指しで非推奨メーカーとして発表された KingSpecのSSD(512GB)を取り付けています)
SSD(128GB M.2 2242 SATA 3.0)に貼り付けられているシールをはがしてしまうと製品保証が切れてしまうので注意しましょう。
シールをはがしたSSD(128GB M.2 2242 SATA 3.0)を GPD WIN 2本体に差し込みます。(熱伝導率を高めるためにシールをはがしていますが、シールをはがすかどうかはお好みです)
次にSSDメタルカバーを取り付け、付属のネジをしめましょう。
GPD社公式アクセサリーだけあって寸法はピッタリです。
最後に、GPD WIN 2本体の裏面の貼り付けるシリコンゴム足(4つ)を貼り付けます。
ただ、ゴム足を付けるとGPD WIN 2本体を持ちあげてゲームプレイをする場合に邪魔に感じてしまうかもしれません。
SSDメタルカバーの内容物をすべて取り付けると、こんな感じになります。
ゴム足を GPD WIN 2に取り付けることにより、本体がすべりにくくなるばかりか、吸気口も確保できるので放熱効果が期待できます。側面からライトを当てると、おおよそのゴム足の高さがわかりますね。
これで SSDメタルカバーの取付方法の解説は終わりです。
次に大容量SSDに換装した際に問題視されている放熱対策に効果があるのかを検証していきます。
非推奨メーカーのSSD
GPD社から名指しで非推奨メーカーとして発表されているSSDメーカーはLiteOn、KingSpec、Teclast、その他の信頼度が低いブランドです。GPD社担当者からはストレージ容量については256GB以上のSSDは動作はするが推奨しないと言われています。
しかし、実際にそれ以上のストレージ容量に換装した人からは特に大きな不具合は報告されていないので試してみることにしました。
今回は非推奨メーカーの一つである KingSpec製のSSD(512GB)を用意しました。偽物が多く出回っている可能性があったので KingSpec公式ストアで購入しました。
SSDメタルカバーの検証準備
GPD WIN 2専用アクセサリー SSDメタルカバーの効果を検証していきます。
今回の検証では、GPD社から名指しで非推奨メーカーとして発表された KingSpec製のSSD(512GB)を使っていきます。
効果があるかは疑問ですが、SSDメタルカバーに付属している熱伝導シリコンシートの代わりに、オーバークロッカー向けのサーマルパッド「Thermal Grizzly minusPad8」を貼り付けたSSDメタルカバーも検証していきます。
- GPD WIN 2標準搭載のSSDカバー(プラスチック製)
- SSDメタルカバー+熱伝導シリコンシート
- SSDメタルカバー+「Thermal Grizzly minusPad8」
検証にはSSDカバーの表面温度を測定するために赤外線放射温度計を使います。また、実際に筆者が体感した温度についても記載します。
SSDメタルカバーの検証結果
GPD WIN 2専用アクセサリー SSDメタルカバーの効果を3つの組み合わせで検証してみました。検証結果としてはSSDメタルカバーは放熱対策に効果があることがわかりました。
SSDメタルカバー+「Thermal Grizzly minusPad8」の組み合わせは、サーマルパッドの厚み(2mm)があり装着できませんでした。試してみたい場合には厚みが 1mmタイプをおすすめします。
GPD WIN 2専用「SSDメタルカバー」検証結果 | |||
---|---|---|---|
組み合わせ | 標準搭載SSDカバー | メタルカバー 熱伝導シート | メタルカバー Thermal Grizzly |
平常時 | 35~43度 | 38~43度 | - |
高負荷時 (ベンチマーク) | 40~49度 | 40~46度 | - |
体感温度 | じんわり熱い | 熱い | - |
※検証ではSSDカバーの中心部分から左側を赤外線放射温度計で測定しています。
測定値は必ずしも正確なものではありません。
SSDメタルカバーをヒートシンク代わりに放熱しているので、当たり前ですがSSDメタルカバーは熱くなります。GPD WIN 2標準搭載のSSDカバー(プラスチック製)よりは表面温度は低いものの、熱伝導率の高さがあだとなり体感的には熱く感じます。
負荷が高いゲームタイトルを長時間遊ぶには向いていないかもしれません。(すぐに火傷(やけど)するような熱さではありません)
ただし、GPD WIN 2標準搭載のSSDカバー(プラスチック製)よりは放熱効果が優れているので、製品を長く愛用する目的・放熱対策の一つとして、GPD WIN 2専用アクセサリー SSDメタルカバーに交換するのは良いと思います。
GPD WIN2 2019年最新版では、メインボード設定の見直しをして放熱対策をしているので、この SSDカバーを取り付ける必要はありません。
それ以前に、発売された従来モデルについては効果的であると言われています。