洗練されたデザインのコンパクト・縦型モデルの「GKD mini」は、ZPGブランドで知られる LaoZhang氏が手掛けた中華ゲーム機です。開発遅れが指摘されてはいたものの洗練されたデザインで正式リリースされました。
斬新なパッケージを見てもわかるとおり、LaoZhang氏プロダクトを前面に押し出したデザインに仕上げられています。GKD mini は、GKDブランドでありながら、ZPG Pro のデザイン・コンセプトが生かされています。
中国本国でも注目を集めているGKD mini の価格、スペック、特徴、初期設定・使い方、エミュレータ性能などをご紹介していきます。
GKD mini の価格・販売ストア
GKD mini は海外通販サイト・国内通販サイトで販売しています。
モデルバリエーションは2つで、プラスチック筐体を採用した廉価モデル、アルミニウム合金筐体を採用した高級モデルがあります。
ざっくり調べてみると販売価格は 6,400~15,000円といった感じです。
廉価モデル・高級モデル、microSDカードなどの違いにより価格が異なります。
【日本国内向け】クレジットカード決済・代引き対応
万が一のサポートも日本語対応、クレジットカード決済・代引きにも対応している中華ゲーム機専門ストア:Whatsko.jp です。定期的にセールも開催されています。
【グローバル向け】安心のPayPal決済対応
通販サイトで「クレジットカード決済するのには不安がある」という人は、保護措置がある PayPla決済が利用できるストアがおすすめです。万が一の事故のとき返金手続きが、クレジットカード決済より安心・簡単です。
日本国内から安心して購入するならアマゾンがおすすめです。
GKD mini は出荷されたばかりで流通量が少なく、取り扱いしているストアは少ないようです。
GKD mini のスペック
中華ゲーム機「GKD mini」のスペックを詳しく見ていきます。
プラスチック筐体を採用した廉価モデルと、アルミニウム合金筐体を採用した高級モデルのスペックに違いはありません。
珍しいことに公表されていた大きさ・重量そのままのサイズでした。
搭載されている Ingenic X1830プロセッサーは、RG350シリーズよりも優れていますが、RG351シリーズより劣るといった性能です。
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが保証はできかねます。
GKD mini をしっかりチェックしていく
中華ゲーム機「GKD mini」をしっかりチェックしていきます。
付属品から基本的な特徴、初期設定・使い方、データ転送、エミュレータ性能、実際の使い心地にいたるまで徹底解説していきます。
重厚なアルミニウム合金筐体を採用した高級モデルを使ったレビューをご紹介していきます。
GKD mini の付属品
マニュアル(英語・中国語あり)、USB Type-Cケーブルが付属します。
日本語表記はないので、初心者にはやや難しく感じてしまうかもしれません。
マニュアルには各ボタンの機能、簡単なホットキーリスト(ショートカットキー)などが書かれていますが、エミュレータごとに異なるので当てにはなりません。
洗練されたモデルに仕上がっている
コンパクトな縦型モデルとして、これまでに Powkiddy RGB20、RG280V といった中華ゲーム機をレビューしてきましたが、後発モデルだけあって GKD mini のデザインは洗練されています。
本体前面上部には、バッテリーインジケータを搭載しており、ゲームプレイ中であってもバッテリー残量を確認できます。各種ボタンレイアウトもまとまりがあり、STARTボタン斜め上に Exitボタン(輝度調整ボタン)、Menuボタンをうまく配置しています。
液晶ディスプレイの解像度 320 × 240 と低く、最大輝度もそれほど明るくはありませんが、ラウンドエッジ加工されたガラスレンズに、丸みを帯びたフォルムは ZPGブランドの意思を感じさせるデザインです。
本体裏面には使用頻度が高い L1/R1ボタンを大きく、L2/R2ボタンを小さく配置しています。
指がかかりやすいような角度・位置に設計されていて、金属筐体でありながら高いビルドクオリティを実現しています。
小さすぎず、大きすぎない本体サイズ・重量
GKD mini 、Powkiddy RGB20、RG280V の本体サイズ、重量は下記のとおりです。
どのモデルも小さすぎず、大きすぎない本体サイズ・重量に仕上げられています。
商品名 | 本体サイズ | 重量 |
GKD mini | 111 × 86 × 19mm | 162g / 227g |
Powkiddy RGB20 | 108 × 94 × 20mm | 171g |
RG280V | 87 × 78 × 18mm | 122g |
アルミニウム合金筐体を採用した高級モデルの GKD mini は、縦型モデルの中華ゲーム機では最重量モデル。ちょっと重さを感じるのでプラスチック筐体を採用した廉価モデルの方が使い勝手は良さそうです。
ちなみに、この3つで最もエミュレータ性能が高いのは Powkiddy RGB20 です。
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落下防止用のストラップホールにステレオスピーカー
GKD mini には落下防止用のストラップホールが備わっています。
つるつると滑りやすい金属筐体に別途ストラップを取り付ければ、持ち運びする際やゲームプレイ中の落下防止に役立ちます。
また、小さいながらもデュアルステレオスピーカーを搭載しています。
シングルスピーカーでない点は評価しますが、エミュレータによっては細かなノイズを確認できました。ただし、イヤホン着用時には発生しません。
Dingux搭載のこなれたシステムを採用
中華ゲーム機の多くに採用されている Dinguxベースのシステムを採用しています。
microSDカードスロットは2つ(システム用、ゲームイメージ保存用)に分かれていて、扱いやすい中華ゲーム機です。ただし、使いやすさという点では RG350シリーズの方が優れています。
GKD mini に導入されているアプリ、エミュレータは中国語版だけのものもあり、全体的に粗削りな部分が見られます。購入した状態でそのまま使うのは厳しいかもしれません。もしかしたら、出荷時期によって改善が見られるかもしれません。
先に発売された GKDブランドの GKD350H と変わらないスペック、システムなのでデザイン以外の目新しさは、それほど GKD mini にはないかもしれません。
縦型モデルだけど横向きで遊べる
横向きでも遊べるように本体左側にも Aボタン、Bボタンを用意しています。
一見すると音量調整ボタンか輝度調整ボタンのように思えますが、Aボタン、Bボタンです。
残念ながら横向きでのゲームプレイは確認しておらず、使い心地については何ともいえませんが、操作性は悪く快適なゲームプレイ環境とは思えません。
個人的には Exitボタンに輝度調整を割り当てるのではなく、本体左側の Aボタン、Bボタンを輝度調整ボタンにして欲しかったです。
液晶ディスプレイは鮮明だけど、輝度が低め
GKD mini と RG350M の液晶ディスプレイを比較すると、輝度(明るさ)が低めであることがわかります。(GKD mini のベゼルが広くみえるのは、フルサイズにしていないだけです)
ダークファンタジーやホラーな演出のゲームタイトルで輝度を明るめにする人には、物足りない明るさかもしれません。ただ、通常のゲームプレイには支障がない輝度となっている点は安心してください。
GKD mini の使い方・初期設定
GKD mini の使い方・初期設定は、一般的な Dingux搭載システムと同じです。
基本的に遊びたいエミュレータを起動させて、ゲームイメージを選択するだけです。
基本的なボタン操作・ショートカットキー
エミュレータごとに設定・終了方法が異なりますが、L1/R1ボタン、SELECTボタン、SELECTボタン+STARTボタン、Menuボタン、電源ボタンなどを押すことでメニュー画面を呼び出せます。ショートカットキーの一覧参考はこちらです。
- 音調調整:システム設定 or 音量調整ボタン(本体右側)
- 明るさ調整:Exitボタン(11段階切り替え)
- ゲーム終了:STARTボタン+SELECTボタンなど
- 【重要】電源OFF:settings → Power Off(关机)
言語設定には日本語がなく、English を選択してもすべてのアプリ、エミュレータが英語表示にはならず、一部中国語表示のままです。
エミュレータ・アプリを追加する
GKD mini に導入されているアプリ、エミュレータは中国語版だけのもの(ファミコン、ゲームボーイアドバンス)があり、使い勝手が良いとはいえません。
そこで、ここでは GKD350H のアプリ、エミュレータを使う方法を解説していきます。
下記の方法を参考に導入を進めてください。
- GKD350H の GitHubページを開く
- 「Supplemental software pack here」をクリックしてダウンロード
- ダウンロードしたファイルを解凍
- GKD mini とパソコンを接続してファイル転送できるようにする
- 解凍したファイルの「emulators」フォルダを開く
- 導入したいエミュレータを microSDカードに保存
- GKD mini の applications から「文件管理器」を選択
- 左最上段の↑を押して media → data → apps を選択、スタートボタンを押す
- 左右対称の画面になったことを確認
- 左最上段の↑を押して media → sdcard → エミュレータ保存先を選択
- Xボタンを押して「Copy」を選択
- 作業が終わったら、Yボタンを押して「Quit」を選択
ゲームイメージのデータ転送は簡単
GKD mini のデータ転送は USB Type-Cケーブルとパソコンを接続するだけです。
接続すると充電するか、データ転送(USB drive)するかのダイアログが表示がされます。
データ転送を選択すると、2つの microSDカードスロット(システム用、ゲームイメージ保存用)にアクセスできるようになるので、パソコン側で簡単にゲームタイトルの追加・削除などの編集が行えます。
エミュレータ性能はプレステまで動作
縦型・コンパクトな中華ゲーム機は、その形状・ボタンレイアウトのため快適に遊べるエミュレータが限定されています。GKD mini のエミュレータ性能は、スーパーファミコン、プレイステーションが遊べるレベルです。
当たり前ですが、ファミコン、ゲームボーイシリーズ、PCエンジンといったクラシックゲームは快適そのもの。本体裏面に設置されている L/Rボタンの押しやすさ・レイアウト、バイブレーション機能が搭載されているので、プレイステーションのゲームが思ったより快適に遊べます。
十字キーの押し心地は RG350シリーズと変わらず、ABXYボタンの押し心地はやや軽めに作られています。ただ、ゲームプレイに熱中するあまり肩に力が入ってしまう人は、指が L/Rボタンにかかるので誤操作するかもしれません。
総合的な評価としては、洗練されたデザインでエミュレータ性能はスペックどおりです。
しかし、搭載されているスペックがありきたりで、アプリ・エミュレータが中国語版だけのものがあったり、メニュー表示の言語設定が未熟だったりと課題も残ります。
ゲームイメージの転送は簡単で、一度操作を覚えてしまえば簡単に遊べます。
中級者以上であれば、お好みのエミュレータ(OPKファイル)や、これから登場するファームウェア(CFW)などを導入して、より快適な環境を目指せる中華ゲーム機です。
中華ゲーム機「RG280V」は、ANBERNIC社製品で最小・最軽量モデルです。画面サイズ、アナログスティック排除、シングルスピーカーといった部分はありますが、RG350シリーズのエミュレーター性能・機能はそのままです。金[…]