中華ゲーム機「GameForce」は、これまでに発売された中華ゲーム機とは一味違います。
独自プロダクト商品だけに、バックライトボタン、解像度 640×480、ワイヤレス通信対応といった組み合わせは、中華ゲーム機マニアに刺さる仕様に完成されています。
EmuELEC公式認定された中華ゲーム機なので、オンラインシステムアップデート(OTA)をサポートしており、長期的なシステム改善が期待できるモデルです。
GameForce の価格・販売ストア、スペック、特徴、初期設定・使い方、エミュレータ性能などをご紹介していきます。
GameForce の価格・販売ストア
中華ゲーム機 GameForce は、公式ストアで販売しています。
いまのところ国内外の通販サイトで流通している商品ではない点には注意してください。
本体カラーバリエーションは、蛍光色のグリーン、オレンジに加え、ミルキーの3色。
販売価格は 95ドルです(別途送料 15ドルがかかります)
海外通販サイトで購入する場合は PayPal などの保護措置がある決済方法を利用しましょう。
万が一の事故のとき返金手続きが、クレジットカード決済より安心・簡単です。
GameForce のスペック
GameForce のスペックを詳しくチェックしていきます。
性能は、ここ最近になって発売された ODROID-GO Advance クローン機そのままです。
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが保証はできかねます。
GameForce をしっかりチェックしていく
中華ゲーム機「GameForce」をしっかりチェックしていきます。
付属品から基本的な特徴、初期設定・使い方、ホットキーリスト、データ転送、エミュレータ性能、実際の使い心地にいたるまで徹底解説していきます。
GameForce の付属品
専用収納ポーチ、液晶クリーナー、マニュアル(中国語・英語)、USB Type-Cケーブルが付属します。日本語記載はありませんが、これまでにないレベルの詳しいマニュアル内容です。
システムの導入方法、使うべきアプリ、ホットキーリストがすべて網羅されています。
補足事項などを含めて、後ほど詳しく解説していきます。
ネオジオポケットライクなデザイン
GameForce は、Gao Feng氏による独自プロダクト商品です。
そのため、制作者の好みを反映したネオジオポケットライクなデザインが採用されています。
筐体品質は、Powkiddyシリーズと同等レベルといった感じです。
ANBERNIC が発売する RGシリーズのクオリティには勝てませんが、総合的な満足度が高い品質に仕上げられています。
本体サイズは一般的な中華ゲーム機レベル
GameForce の大きさは 87 × 155 × 18~29mm、重さは 210g(どちらも実測値)です。
販売ストア情報では未公開だったたの、大きく・重たいものと予想していました。
実際の大きさ・重さは一般的な中華ゲーム機と、ほとんど変わりません。
ほかの中華ゲーム機との比較は、次のとおりです。
製品名 | 大きさ | 重さ |
RG351P | 71 × 152 × 17.6mm | 181g |
RG351V | 94 × 140 × 27mm | 223g |
GameForce | 87 × 155 × 18~29mm | 210g |
基本機能は充実している
ここ最近になって発売された ODROID-GO Advanceクローンな中華ゲーム機は、少しずつ付加価値を向上しているものの、何かしら納得できないところがあります。
GameForce にも欠点はありますが、ほぼすべての付加価値が組み込まれています。
ざっくりと見ると欠点は、microSDカードスロットが1つしかないことだけです。
それ以外の機能は納得できるものとなっています。
液晶ディスプレイの解像度は 640 × 480、ワイヤレス通信対応(Wi-Fi、Bluetooth(サポート未定))、左右アナログスティック、デュアルスピーカー、振動モーターと充実しています。
それ以外にも、バックライトボタン、EmuELEC公式認定による長期的なサポート、オンラインシステムアップデート(OTA)に対応しており、これまでの中華ゲーム機にはない『強み』を持っています。
操作性は標準レベルと判断
GameForce の操作性は高く評価されています。
筐体の持ちやすさ・ボタン配置は、評価が高い Retroid Pocket2 に似ています。
ボタンの押しやすさについては個人的には好みです。
L2/R2ボタンは奥まったところに配置されているので、指が短めな方には操作しにくいです。
また、左右アナログスティックには、L3/R3ボタン相当の押し込みボタンがありません。
そのため、左下に独立した G1/G2ボタンを搭載しています。
アナログスティックの操作性は、標準状態のままでは ANBERNIC の RGシリーズような快適さを体感できません。ただし、ゴムカバーを別途用意することでこの問題は改善できます。
全体的には満足できるものの、個人的には辛口評価の標準レベルと判断します。
バックライトボタンは7色で楽しい
GameForce のバックライトボタンは7色から選べます。
カラーバリエーションは、レッド、グリーン、ブルー、ホワイト、パープル、イエロー、シアンです。その他にもステータスLED(右側LED)について設定が用意されています。
LEDライトはほどよい明るさなので、ゲームプレイ中に気になることはありません。
ただし、筐体が透けてしまう点については、筐体を分解して遮光するなどの対策が必要です。
ちなみに、バックライトボタン、ステータスLED の設定方法はこちらです。
- スタートボタンを押して「メインメニュー」を表示
- 「EMUELEC SETTINGS」を選択
- 「BUTTONLED COLOR」または「STATUS LED」を選択
- お好みのカラー、モードに変更
液晶ディスプレイは見やすく・鮮明
液晶ディスプレイサイズは 3.45インチ IPS、解像度は 640 × 480(4:3)です。
海外フォーラムなどでも評価されているとおり、見やすく・鮮明な液晶ディスプレイです。
ただし、フルラミネーション加工された液晶ディスプレイではありません。
ANBERNIC の RGシリーズと比べてしまうと、反射面が多く、高コントラストでクリアな映像は実現できていないと評価せざるを得ません。
実際のサイズ感を確認しよう
ゲームボーイアドバンス、ネオジオポケットカラーと比べると、大きく・重たいです。
ただし、体感的にはそれほど負担にはならず、長時間のゲームプレイにも対応できます。
大きさについては、一般的な中華ゲーム機相当。
重さについては、ニンテンドー3DS(230g)に近いと考えればわかりやすいと思います。
エミュレータ性能は変わらない
ODROID-GO Advance クローンな中華ゲーム機のため、基本的なスペックは変わりません。
そのため、動作するエミュレータ・ゲームタイトルは RG351シリーズ(RG351P/M/V)などと大差ないと判断して良いでしょう。
GameForce は、中華ゲーム機マニア・玄人向けモデルです。
システムの初期導入、エミュレータの各種設定・チューニングを自己解決して導入する必要があります。届いてすぐにゲームプレイできる環境ではない点には注意してください。
ただ、EmuELECとのオフィシャルパートナーシップを締結していることもあり、最新のファームウェアバージョンを継続して使えることが約束されています。CFW に頼らない健全な管理・運用を進めていくことが可能です。
GameForce の使い方・初期設定
GameForce の使い方・初期設定を詳しく解説していきます。
セットアップ・設定を進めるには、中級者以上の知識が必要です。
細かなエミュレータのチューニングなども必要となる点には注意してください。
EmuELEC とのパートナーシップ締結の「取り決め」となっているためです。
ファームウェアの導入する
- GitHub の EmuELECページを開く
- Assets項目の「EmuELEC-GameForce.aarch64-X.X-chi.img.gz」版をダウンロード
- ダウンロード後に解凍する(イメージファイル)
- Win32DiskImager をダウンロード・インストール
- 新しい microSDカードをパソコンに挿し込む
- Win32DiskImager を起動
- イメージファイルと新しいmicroSDカードの場所を指定
- Writeボタンを押して、しばらく待てば完了
- 最後に microSDカードを GameForce に挿し込み起動する
完了後にダイアログがいくつか表示された場合は、すべてキャンセルして問題ありません。
最後に、GameForce に microSDカードを差し込み起動しなけば完成しません。
システムメニューを「日本語」に設定
ファームウェア導入後にやるべきことはシステムの「日本語化」です。
下記の手順を参考に設定していきましょう。
- GameForce の電源ON
- STARTボタンを押してシステムメニューを表示
- 「SYSTEM SETTING」を選択
- LANGUAGE を「JAPANESE」に変更して BACK
- ダイアログが表示されたら「YES」を選択
- 再起動後にシステムが日本語化されます。
ホットキーリスト・ファンクションキー
GameForce のホットキーリスト・ファンクションキー一覧です。
一覧の「HK」はホームボタン(ホットキー)のことです。
グローバルメニューのファンクションキーは、RetroArchメニューでも機能します。
ゲームイメージ・BIOSイメージのデータ転送方法
ゲームイメージ・BIOSイメージのデータ転送方法は2種類あります。
1つは microSDカードを取り出してデータ転送する方法
もう1つは Wi-Fiドングルを接続したデータ転送方法です。
詳しくは、下記の記事を参考にして準備を進めてください。
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Wi-Fi設定を繰り返し行うことで、通常の IPアドレスが表示されます。
総合的な満足度は高い、マニア・玄人向けモデル
独自プロダクト商品として誕生した中華ゲーム機 GameForce は、総合評価としては満足度が高い中華ゲーム機です。EmuELEC公式認定されている安心感は絶大で、これからも最新のシステム体験を継続していけます。
その反面、EmuELEC との取り決めで microSDカードを付属することができません。
ユーザー側はファームウェアの導入、エミュレータの各種設定・チューニングなどを自己解決できるスキルを求められます。
海外フォーラムなどで『システムが不完全』と評価されるのは、使用するユーザー側のスキル不足が原因なのかもしれません。例えば、ゲームイメージだけを保存して、BIOSイメージを保存・設定を忘れているケースなどが見受けられました。
上手く使いこなせれば、操作性の評価も高く、解像度 640 ×480、ワイヤレス通信、バックライトボタン7色、オンラインアップデート(OTA)対応など、非常にポテンシャルの高い中華ゲーム機です。中華ゲーム機マニア・玄人の方は是非、挑戦してみてください。
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