特徴的なエメラルドグリーンなカラーが珍しい、ライトユーザー向けのエントリーモデルを発表している BLONシリーズに新たに「BLON BL-05S」が登場しました。
BLONシリーズには BLON BL-05 というよく似たモデルがありますが、こちらはワンアップさせたチューニングを施したモデルという位置づけです。それでいて、5,000円台という据置き価格は変わりません。
見た目のインパクトが特徴的で、フラット寄りでありながら、メリハリがある音が聴き取りやすい BLON BL-05S をご紹介していきます。
ちょっと変わったカラーなイヤホン「BLON BL-05S」
BLON BL-05S の大きな特徴はハウジングのカラーリング・デザインです。
それだけに万人受けするデザインではなく、どちらかといえばイヤホン好きや、ポップな色合いを好む方に興味が持たれる個性的なイヤホンです。
BLONシリーズの BLON BL-05 と同じように、10mm カーボンナノチューブ振動板を採用したダイナミックドライバーを一基搭載したモデルですが、ドライバーを一新してクセがなく、より聴き取りやすいチューニングがされています。
“高級なイヤホンは買えないけれど、安価で良い音質・解像度のイヤホンを楽しみたい” を方針として、メーカー様よりご提供があった BLON BL-05S を読者目線でレビューしていきます。
BLON BL-05S をチェック
BLON BL-05S のハウジングは、エメラルドグリーンとゴールドを組み合わせた重量感がある金属筐体を採用しています。ぱっと見した感じは S無しモデルの BLON BL-05 とハウジングデザインは変わりません。
S無しモデルの BLON BL-05 は、鏡面加工がされたガンメタル、シルバーという落ち着いたカラーバリエーションを採用しています。対して BLON BL-05S はかなり派手なカラーリングが採用されているので、エントリーモデルの中でも存在感があります。
ハウジングの重さは片側9g と重ためで、L/R表記が大きくハウジングで描かれています。
小さな空気穴がハウジング内側ノズル部に1カ所ありますが、音漏れの心配はありません。
付属品は標準レベルのセット
付属品は、2Pin(TFZタイプ)コネクタケーブル、マニュアル、布ポーチ、イヤーピース2種類(S / M / L、S / M(Sは装着済み))です。
3,000円~5,000円台の価格帯は、あくまでも「おまけ」としての傾向が強く、どのメーカーも充実させたくても予算的に難しいのが現実です。
マイナーチェンジモデルだけに惜しい
BLONシリーズの BLON BL-05 のマイナーチェンジモデルという位置づけな BLON BL-05S のハウジングデザインは見た感じは同じです。肝心の装着感は一般的な金属筐体のハウジングより重量感があり、それほど良くないのは惜しいところ。
装着感を向上させるためにもイヤーピース選びは重要です。
イヤホンに初期装備されているイヤーピースは耳穴が小さい人向けのものなので、自分にマッチしたイヤーピースに交換することをおすすめします。
付属のイヤホンケーブルは 2Pin(TFZタイプ)で、シュア掛けしやすいようにケーブルにクセが付けられています。価格を考えれば当たり前のことかもしれませんが、お世辞にも取り回しが良いケーブルとはいえないのでリケーブルは必須です。
フラット寄りで聴きやすく、細かな音も再現している
最も気になる BLON BL-05S の音質・解像度をチェックしていきます。
箱出しすぐの音質・解像度ではなく、40時間以上のエージングをしてからの感想です。
メーカー推奨のエージング 100~200時間には及ばない点には注意をしてください。
BLON BL-05S の音質・解像度
BLON BL-05S に搭載されているのは、10mm カーボンナノチューブ振動板を採用したダイナミックドライバー(シングル)です。搭載されているドライバーを一新したマイナーチェンジモデルです。
音の傾向としてはフラット寄りではあるものの、重低音もはっきりしておりメリハリをしっかりと感じられます。解像度についても細かな音もしっかりと聞き分けできるレベルです。高音域については刺さりもなく、中高音域の女性ボーカルも近めに自然に聴こえます。
どちらかといえば中高音域メインのフラット傾向な音質なので、低音の鳴りと広がりが弱めです。どんな曲でも聴ける万能型ではないものの、全体的に中高域を中心に柔らかみを感じさせる音場の広がりを楽しめるイヤホンです。
あっさりめでフラットな音質に好みが分かれる
全体的にあっさり・さっぱりめな音質で、深み・音場の広がり・迫力に欠ける部分があります。
特別に優れている音が鳴るわけでもなく、ドンシャリ系のような音質に派手さ・変化がある音質ではありませんが、うまくハマったときに気持ちよさを感じられます。
メーカー推奨されているエージング 100~200時間に及ばないレベルでのレビューなので、もしかすると全体的にあっさりめでフラットな音質が大きく変化するポテンシャルを秘めているかもしれません。
長時間のエージングやリケーブルは必須ですが、カーボンナノチューブ振動板を採用したダイナミックドライバーを搭載したイヤホンが 5,000円台で試せるというお得感はあります。ゆっくりと時間をかけながらイヤホンを楽しみたいという人におすすめです。