
Androidゲーム機「AYANEO Pocket VERT」は、高級感のある素材使いと洗練されたディテールが印象的な縦型モデルです。CNC加工の金属筐体に加えて、ダイヤモンドカットが施された背面ボタンなど、ラグジュアリーデザインが大きな魅力となっています。
AYANEO Pocket VERT の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックします。
AYANEO Pocket VERT について
AYANEO Pocket VERT に関する情報をまとめたページです。
本記事はレビュー用にサンプルの貸し出しを受けていますが、提供の有無にかかわらず、内容や評価には一切影響していません。
価格・販売ストア

AYANEO Pocket VERT は、日本国内外で販売されています。
カラーラインナップは ムーンホワイト、ミッドナイトブラック、ラヴァレッドの全3色。
・AYANEO Pocket VERT
販売価格:76,800円
製品仕様とスペック
AYANEO Pocket VERT のスペックについて詳しく見ていきます。
日本国内正規版は 12GB / 256GBモデルのみの取り扱いとなっています。
| 製品名 | AYANEO Pocket VERT |
| 画面 | 3.5インチ、LTPS |
| OS | Android 14 |
| SoC | Snapdragon 8+ Gen 1 |
| RAM | 8GB / 12GB LPDDR5X |
| ストレージ | 128GB / 256GB UFS3.1 |
| インターフェース | USB 3.1 Gen 2 Type-Cポート (DP1.4 Alt Mode) microSDカードスロット イヤホンジャック |
| その他 | ゲームコントローラー MagicSwitchホイールキー デュアルスピーカー 9軸ジャイロセンサー 振動モーター アクティブ冷却ファン 電源ボタン一体型指紋認証 |
| ワイヤレス通信 | Wi-Fi 6E Bluetooth 5.2 |
| バッテリー | 6000mAh |
| 大きさ | 86.4 × 143 × 20.5mm |
| 重さ | 318g |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
AYANEO Pocket VERT のレビュー
AYANEO Pocket VERT(12GB / 256GB)をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点や欠点についても徹底解説します。
付属品

1. マニュアルカード
2. 合格証
3. 背面ボタン(交換用)
4. USB Type-Cケーブル
大きさ・重さ

大きさは 86.4 × 143 × 20.5mm、重さは 320g(実測値)です。
CNC加工の金属筐体とプラスチック素材を組み合わせた構造で、体感的には電池を入れた初代ゲームボーイに近い重量感です。
表面にはオールガラスが採用され、高級感のある仕上がりです。
カラーによっては皮脂や汚れが目立ちやすい印象はあるものの、成形精度や組み立て精度は高く、全体として丁寧に作られています。
今回レビューしたのはラヴァレッドですが、背面まで同色で統一されたミッドナイトブラックは一体感が高く、全体のまとまりがいっそう際立つカラーといえるでしょう。
サイズ感

参考として、初代ゲームボーイ(DMG-01 カスタム)を並べてみました。
本体の厚みやサイズ感は抑えられていますが、電池込みの重量感はほぼ同等です。

続いて、Analogue Pocket と並べて比較してみました。
画面サイズは同じですが、全体のサイズ感はよりコンパクトにまとまっています。
重量は Analogue Pocket(276g)よりも重くなっていますが、金属筐体を採用した Analogue Pocket Aluminum Edition と比べると軽量に抑えられています。サイズ自体は大きめのポケットに収まるため、日常的な持ち運びにも対応できる印象です。
インターフェース

本体下部には イヤホンジャック、USB 3.1 Gen2 Type-Cポートを配置しています。
左右に搭載されたデュアルスピーカーの音質自体は良好で、下部配置による影響もほとんど感じられません。ただし、標準設定での最大音量はやや控えめな印象で、外部アプリなどを使えば改善の余地があります。

左側には LCボタン / ナビゲーションボタン、MagicSwitchスクロールホイールを配置。右側には RCボタン / MagicTouch設定ボタン、電源ボタン一体型指紋認証、microSDカードスロットが並んでいます。

ダイヤモンドカットの背面ボタンは着脱が可能です。
本体装着済みを含めて、デザインの異なる背面ボタンが付属しています。
ワイヤレス通信機能として、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2 を搭載しています。
その他に、6軸ジャイロ、マイク、バイブレーション機能を備えています。

バッテリー容量は 6000mAh で、急速充電にも対応しています。
また、冷却能力に優れた静音タイプのアクティブ冷却ファンが搭載されています。
体感的にも本体が熱を持つような発熱はほとんど感じられませんでした。
デバイスから約 50cm 離れた位置で測定したところ、最小時は騒音計が反応しないほど静かです。ただし、ファンを最大回転にした場合は、静かな環境では気になるレベル(43dB)になります。
画面

3.5インチ超解像度の LTPSディスプレイを搭載しています。
全面ガラス張りのベゼルレス設計を採用しており、アスペクト比は 11:10 で、解像度は 1600 × 1440、画素密度は 615PPI です。
Analogue Pocket と同仕様のディスプレイを採用しており、ネイティブでポートレート(縦長)表示に対応。5点マルチタッチをサポートし、リフレッシュレートは最大60Hz です。

画面の輝度(cd/m2)を測定したところ、最大 373nit を記録しました。
タッチスクリーンの操作感度(シングルタッチ・マルチタッチ)の平均値は 60Hz、呼び出しレートは平均 192Hz です。
画面の明るさレベルは、一般的なモデルと比べると落ち着いた印象です。
解像度とアスペクト比の関係から、ゲームボーイやゲームボーイカラー、ファミコン、スーパーファミコンといった定番のレトロゲームとは特に相性が良好です。
ゲームボーイ向けのプレイをメインに設計された Analogue Pocket と同じ画面仕様であることを踏まえると、画面比率の関係上 16:9 のタイトルには不向きといえるでしょう。
操作感

操作感はシチュエーションによって好みが分かれそうな印象です。
ABXYボタンのサイズは 6.8mm、ストロークは 0.5mm と浅めで、大きさや押し心地は PS Vita に近い感覚と考えてよいでしょう。主要ボタンはすべてメンブレン方式を採用しています。
MagicTouch(タッチパッド)は、方向ボタンと ABXYボタンの下部のスペースに配置されていますが表面上は見えない仕様です。左右のアナログスティックやマウス操作を擬似的に操作する用途などに対応しています。

ボタンにはあえて刻印を施さない無刻印仕様で統一されています。
デザイン性を重視した外観に振り切っている一方で、方向ボタンや ABXYボタン以外については役割が直感的に分かりにくいという欠点もあります。操作に慣れるまで、少し時間が必要になる印象です。
MagicTouch の操作感は、スマホゲームの画面操作に近い感覚です。
指を置いて操作できる範囲が限られているため、操作中に方向ボタンや ABXY ボタンに触れてしまうことがあります。また、細かな入力や素早い反応が求められる場面では、やや気になることがありました。

ダイヤモンドカットが施された背面ボタンは、全体のラグジュアリー感を一段と引き上げています。表面がつるりとしており高さも均一なため、指かかりは弱くストロークも浅めで、ボタンの位置を把握しにくいと感じる場面があります。付属のデザインが異なるボタンに付け替えることで、触感による判別性は改善できます。
あくまで定番のレトロゲーム向けに最適化されたコントローラーで、アナログスティックの操作はややピーキーな印象があり、細かな入力調整には慣れが必要です。一方で、ボタン音は全体的に非常に静かで、デザイン性と静音性を重視した作りになっています。

擬似的なアナログスティックのため、デッドゾーンや可動域は感覚的に把握しづらいです。
測定結果は良好ですが、実際の操作感にはある程度の慣れが必要だと感じました。
Androidゲーム機全般として、エミュレーターアプリの種類が豊富という利点がありますが、入力遅延を感じやすい傾向があるようです。ただし、繊細な操作・タイミングを必要としなければ特に気にする必要はないでしょう。
システム

基本的なシステム構成は、AYANEO Pocketシリーズ共通の仕様です。
ホームアプリには独自インターフェースの『AYAHome』が標準採用されています。
その他にも AYASpace や Quickstep へホームアプリを変更することもできます。
システムには Android 14 を搭載しており、Google Play ストアにも対応しています。
プリインストールされているアプリは必要最小限に抑えられていて、エミュレーターアプリの導入や設定はユーザー自身で行う必要があります。

本体左側の MagicSwitch のホイール操作はスムーズで、長押しすることで各種モードの切り替えが可能です。音量や明るさ調整をはじめ、パフォーマンス設定、振動強度、内蔵ファンの機能などを手軽に変更できます。
また、本体右側に配置された MagicTouch 設定ボタンを押すことで、方向ボタンや MagicTouch(タッチパッド)のカスタマイズが行えるようになっています。

AYAボタンを短押し・長押しすることで専用アプリ『AYASpace』が起動します。
ゲームパフォーマンスやインジケーター表示、各種コントローラー設定、ウィジェット機能などを手軽に変更できます。

さらに、専用アプリ『AYASetting』が用意されており、パフォーマンスや仮想メモリ(最大16GB)の設定、システムの OTAアップデートなどを一括管理できます。イコライザー機能を備えているため、サウンドを自分の好みに合わせて調整できます。
日本語表示には対応しているものの、メニューや設定項目の多くは英語表記のままです。慣れてしまえば問題ありませんが、初めて触る人には少し分かりにくく感じる可能性があります。
ベンチマーク

各種ベンチマークテストの結果は以下のとおりです。
・Antutu(V11)のスコア
総合:1463166
CPU:561480、GPU:233248
・Geekbench 6 のスコア
CPU:シングルコア 1863、マルチコア 4760
GPU:6306
・3DMark のスコア
Steel Nomad Light:890
Solar Bay:サポート対象外
エミュレーター性能

エミュレーター性能は、縦型モデルとしてはハイエンドクラス(記事執筆時点)です。
Snapdragon 8+ Gen 1プロセッサを搭載しており、スペック上は AYANEO Pocket S や AYANEO Pocket DMG と同クラスといった印象を受けます。
動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームをはじめ、セガサターン、PSP、ゲームキューブ、Wii、3DS、PS2、PS Vita のゲームタイトルが高解像度かつフルスピードで実行可能です。また、Wii U や Switch、PS3 向けタイトルも一部動作します。

設定を細かく調整したり、フレームレートを妥協したりする必要がなく、純粋なスペックの高さによって安定した動作が期待できます。縦型 Androidゲーム機の中では、現時点でもトップクラスの性能を備えたモデルといえるでしょう。
ただし、画面サイズや解像度は定番のレトロゲーム向けの構成となっているため、この高いパフォーマンスを最大限に活かせる場面は限られます。使い方によっては、ややオーバースペックに感じることもあるでしょう。
ゲームアプリ

デバイス負荷が高めのゲームアプリ『原神』や『鳴潮』、『ゼンレスゾーンゼロ』といったタイトルも、グラフィック設定を「最高」にした状態で動作します。グラフィックの美しさや動作の快適さをしっかり楽しめるパフォーマンスを備えています。

一方で、画面サイズや解像度、アスペクト比の関係から、文字情報やキャラクター表示が小さくなりやすく、ユーザーインターフェースの視認性が下がる点は気になるところです。
そのため、ゲームアプリやクラウドゲーム(PCゲーム)をメイン用途と考える場合は、7インチ以上のディスプレイを備えた Androidゲーム機を選ぶほうが快適でしょう。
まとめ

AYANEO Pocket VERT は、超高精細ディスプレイとラグジュアリーな筐体デザインを重視した縦型 Androidゲーム機です。CNC加工の金属筐体やダイヤモンドカットの背面ボタンなど、質感やデザインに強くこだわった仕上がりが大きな特徴です。
最大の魅力は、Analogue Pocket と同仕様の超解像度ディスプレイを採用していることです。
ゲームボーイ系をはじめとする定番のレトロゲームとの相性が抜群で、ドットの美しさや表示の精細さは、他の縦型モデルと比べても頭ひとつ抜けた印象があります。
Snapdragon 8+ Gen 1 を搭載したパフォーマンスも、縦型モデルとしてはトップクラスで、スペック面で不満を感じることはありません。
一方で、操作感や用途には明確に好みが分かれる部分もあります。
MagicTouch や無刻印ボタンはデザイン性を優先した設計で、直感的な操作という点では慣れが必要です。また、画面サイズやアスペクト比の関係から、16:9 のエミュレーターやゲームアプリなどをメインに楽しむ用途には向いておらず、高い性能を持て余す場面も出てきます。
総合的に見ると、AYANEO Pocket VERT は万能な縦型 Androidゲーム機ではありません。
レトロゲームを最高クラスの画質で楽しみたい人や、デザインや質感に強く価値を見いだすユーザーに向けたハイエンドモデルといえるでしょう。実用性や汎用性を求める人よりも、明確なこだわりを持ってデバイスを選ぶ人に向いた一台と評価します。
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