スティック型の中華ゲーム機「AMPOWN U9」は、ボディー先端に HDMIコネクターを備えた Fire TV Stickライクなモデルです。小型ながらもエミュレーター性能が高い Amlogic S905X3 を搭載、付属品の PS5風コントローラーも目を惹きます。
AMPOWN U9 の価格・販売ストア、スペック、特徴・機能、エミュレーター性能、使い方などをご紹介します。評価すべきところ、欠点についても詳しくチェックします。
AMPOWN U9 の価格・販売ストア
AMPOWN U9 は、国内外の通販サイトで広く販売しています。
販売価格はざっくり調べると 8,800円~11,999円です。
購入する際には付属品をよく確認してください。
コントローラー形状、microSDカードの有無に違いが見られます。
AMPOWN U9 のスペック
AMPOWN U9 のスペックを詳しく見ていきます。
搭載されている SoC は、人気の中華ゲーム機「Super console X MAX」と同じものです。
- システム:独自システム(Linuxベース)
- CPU:ARM Cortex-A55
- SoC:Amlogic S905X3
- GPU:ARM Mali-G31 MP2
- RAM:1GB
- ストレージ:4GB / microSDカード(最大256GB)
- 大きさ:104× 40 × 16mm(実測値)
- 重さ:40g(実測値)
- インターフェース:USB 2.0、microSDカードスロット、HDMI
- 通信機能:なし
- 電源:microUSB
- 素材:プラスチック
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが保証はできかねます。
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AMPOWN U9 レビュー
AMPOWN U9 をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、エミュレーター性能、初期設定・使い方にいたるまでを徹底解説します。
付属品
マニュアル(中国語・英語)、PS5風ゲームコントローラー2つ、microUSBケーブル(充電用)、USBレシーバー、HDMIケーブルが付属します。
microSDカード(64GB)は本体に取り付け済みです。
ゲームコントローラーは最大4台まで接続可能とアナウンスされています。
大きさ・重さ
大きさは 104 × 40 × 16mm、重さは 40g です。(キャップ付きでの実測値)
持ち運びに便利なスティック型で、テレビやモニターに接続可能です。
別売りの変換アダプターを使用すれば、汎用性が広がります。
端子の種類が異なる小型テレビやモバイルモニターでも使えます。
インターフェース
インターフェースは必要最低限の構成です。
本体側面に microSDカードスロット(64GB)、頭にゲームコントローラー用のレシーバーを取り付ける USB 2.0、給電用の microUSB端子を備え、キャップを外した先端に HDMIコネクターを用意しています。
操作性
付属の PS5風ゲームコントローラーの操作性は実用的です。
一般的なゲームコントローラーサイズ、ボタン配置なので問題なく操作ができるはずです。
ビルドクオリティはチープ、右アナログスティックの押し込みボタンがない仕様です。
また、バイブレーション機能や LEDイルミネーション機能もありません。
ワイヤレス通信接続(2.4Ghz)、単4電池2本で動作し、重さは 138g と軽量です。
システム
独自システム(スペックシートには Linuxベース記載)を採用しています。
給電してシステムが数秒で起動するので、すぐにゲームプレイが可能です。
使いやすくわかりやすい UI なので、迷うことなく操作できるシステムと評価します。
据え置き型に採用されていることが多いテレビボックス機能はありません。
対応できるエミュレーターは限定的で、ドリームキャストやセガサターンは未対応です。
フォルダ構成をみるかぎりでは、エミュレーター(各種XXXXX_libretro.so)を追加可能です。ただし、単純コピーして動作することはなく、動作保証はしていません。
エミュレーター性能
SoC に Amlogic S905X3 を採用しています。
中華ゲーム機 Super console Xシリーズのようなエミュレーター性能は期待できません。
標準対応しているエミュレーターは、アーケード、ゲームボーイシリーズ(GB/GBC/GBA)、ゲームギア、メガドライブ、PCエンジン、ファミコン、スーパーファミコン、NINTENDO64、プレイステーション、PSP と一般的です。
搭載エミュレーターの調整が不十分なせいか、全体的に音割れが目立ちます。
スーパーファミコン、プレイステーション、PSP などではフレームレート低下も気になりました。
スペック的にはドリームキャスト、セガサターンも動作可能なはずが未対応なのも残念ポイントです。ゲームボーイアドバンスまでの昔ながらのレトロゲーム向けと評価します。
AMPOWN U9 の使い方・設定方法
AMPOWN U9 の初期設定・使い方を解説します。
基本設定をするだけで、簡単に使える独自システムです。
本体をテレビやモニターに接続して、microUSB電源を取るだけで起動します。
メニューを日本語化
AMPOWN U9 の言語を「日本語」に変更しましょう。
設定画面では言語変更だけでなく、画面スケール変更なども可能です。
- セレクトボタンを押して設定画面を開く
- 「Language settings」を選択
- 「日本語」を選択
基本操作・ショートカットキー
ゲームコントローラーの基本操作、ショートカットキーです。
- 移動:十字ボタン、アナログスティック
- 決定:Aボタン
- キャンセル:Bボタン
- 設定画面:SELECTボタン
- 左右切替:L1/R1ボタン
- お気に入りON/OFF:R2ボタン
- ゲームメニュー表示:MODEボタン
- ボタン連射:X,Y,L2,R2ボタン
データ転送方法
ゲームイメージの転送方法は次のとおりです。
ファイル名は、日本語(漢字・カナ)にも対応しています。
- 本体から microSDカードを取り出す
- パソコンに microSDカードを挿しこむ
- 「game」フォルダを開く
- エミュレーターごとのフォルダにゲームイメージを保存
ゲームイメージと同名の画像ファイル(JPG or PNG)を保存することで、サムネイル表示も可能です。
必ず自身で吸い出したものを使用してください。
まとめ
中華ゲーム機「AMPOWN U9 」は、SoC に Amlogic S905X3 を搭載したスティック型のゲームデバイスです。小さいながらもスペックが魅力に見えますが、Super Console Xシリーズのような性能は期待できません。
総合評価は「実力不足」と評価します。
スティック型なのが最大のアドバンテージです。
Amlogic S905X3搭載、PS5風ゲームコントローラーの品質はチープですが、実機サイズで実用的な操作性なのは評価ポイントです。
搭載されているエミュレーターの完成度が低いです。
わかりやすい独自システムは評価しますが、スペックに対して実力が発揮できていません。ドリームキャスト、セガサターンといったエミュレーターに対応して欲しいところです。
昔ながらのレトロゲームを遊ぶ目的で割り切って使うのに良いと思います。
据え置き型で良ければ、同価格帯の Super Console X シリーズをおすすめします。
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