
中華ゲーム機「Trimui Brick Hammer」は、Trimui Brick をベースに金属筐体にアップグレードしたプレミアムモデルです。斬新な LEDライトによる演出や背面パーツのカスタマイズ性はそのままに、より高級感のある質感と剛性を実現しています。
Trimui Brick Hammer の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックします。
Trimui Brick Hammer について
Trimui Brick Hammer に関する情報をまとめたページです。
レビュー用にサンプルを提供してもらいましたが、コンテンツの内容には影響していません。
基本的な使用感などは通常モデル(Trimui Brick)と変わりません。
中華ゲーム機「Trimui Brick」は、同社の横型モデル Trimui Smart Pro をベースにした縦型モデルです。斬新な LEDライトの演出や背面パーツのカスタマイズ性、そしてコンパクトで持ち運びに最適な小型軽量設計が[…]
※販売ストアによっては権利者の許可を得ていないゲームが含まれている可能性があります。ご利用はご自身の責任でお願いします。
価格・販売ストア

Trimui Brick Hammer は、海外通販ストアを中心に広く販売されています。
カラーラインナップは、ガンメタリックグレー、ローズゴールド、フルオレセントグリーンの全3色。
・Trimui Brick Hammer
公式ストア価格:94.99ドル
在庫状況については、販売ストアによって異なります。
製品仕様とスペック
Trimui Brick Hammer のスペックを詳しく見ていきます。
製品名 | Trimui Brick Hammer |
システム | Linux |
画面 | 3.2インチ液晶ディスプレイ 解像度 1024 × 768 IPS、4:3 |
SoC | Allwinner A133 Plus |
RAM | 1GB LPDDR3 |
ストレージ | 8GB eMMC microSDカード |
バッテリー容量 | 3000mAh(5時間駆動) |
インターフェース | USB Type-Cポート イヤホンジャック microSDカードスロット デュアルスピーカー LEDライトエフェクト バイブレーション |
ワイヤレス通信 | Wi-Fi 4 Bluetooth 2.1 |
大きさ | 109.9 × 73.2 × 11.8~19.9mm |
重さ | 196g |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
Trimui Brick Hammer のレビュー
Trimui Brick Hammer をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点や欠点についても徹底解説します。
付属品

1. マニュアル
2. 背面パーツ
3. USB Type-Cケーブル
大きさ・重さ

大きさは 109.9 × 73.2 × 11.8~19.9mm、重さは 195g(実測値)です。
金属筐体(アルミニウム合金素材)で、小型ですが重さを感じます。
TRIMUIシリーズとしては、初となる金属製ボディ採用のプレミアムモデルです。
通常モデルよりも約36g重くなっていますが、剛性や高級感が向上しています。
サイズ感

参考として、Analogue Pocket Aluminum Edition を並べてみました。
全体的に Analogue Pocket を小型化したようなデザインが特徴です。
ボタンは ABS樹脂素材ではあるものの、筐体品質には引けを取りません。
通常モデル(Trimui Brick)とサイズ感は同じです。
インターフェース

インターフェースは通常モデル(Trimui Brick)と同様です。
上部に USB Type-Cポート(外部デバイス接続用)、下部に microSDカードスロット、USB Type-Cポート、イヤホンジャックを備えています。
本体正面の左右にはデュアルスピーカーを搭載し、音量・音質ともに十分なクオリティです。
ただし、急速充電には非対応で、映像出力端子(HDMI)も搭載されていません。

左側には音量ボタン、右側には 電源ボタン、スライド式の Fnキーを配置。
ファンクションキー・ボタンは合計 3つあり、任意の機能を割り当てることができます。
ワイヤレス通信機能は Wi-Fi 4 と Bluetooth 2.1 に対応しています。
そのほか、マイク、バイブレーション機能も搭載しています。

背面ボタンとプレートはカスタマイズが可能です。
形状や高さが異なる付属の背面ボタンの交換パーツと入れ替えることができます。
着脱は簡単で、上に押し上げるだけで背面ボタンを外せます。
付属する背面パーツは販売ストアによって異なる場合があります。

LEDライトエフェクトが搭載されています。
背面上部のライトとボタンのほか、表面のファンクションボタンのオン、オフ、明るさ変更、カラー変更(要ファイル編集)が可能です。

バッテリー容量は 3000mAh(5時間駆動)です。
LEDライトをオンにするとバッテリー寿命が短くなります。

背面のバックプレートデザインも変更され、一部に透明パーツが使われています。
従来モデルと比べてデザイン性が向上し、よりプレミアムな印象を与えています。
画面

解像度が高めの 3.2インチ液晶ディスプレイを搭載しています。
アスペクト比は 4:3 で、解像度は 1024 × 768、画素密度は 400PPI です。
ガラスレンズとディスプレイの隙間がないフルラミネーションディスプレイを採用しています。

画面の輝度(cd/m2)を測定したところ、最大387nit を記録しました。
輝度とコントラストのバランスが良く、非常に鮮明で美しい映像を表示できます。
明るさレベルは、通常モデルより落ち着いた明るさです。
解像度とアスペクト比については、定番のレトロゲームでは気になりませんが、画面比率 16:9 には適していないことに留意が必要です。
操作感

操作感は通常モデル(Trimui Brick)と同様で、小型軽量モデルとしては良好です。
ABXYボタンサイズは 6.9mm、ストロークは 0.7mm で、主要なボタンはすべてドームスイッチを採用しています。
低めのボタンと浅いストローク、適度な反発感があり、底打ち感のある押し心地です。ボタン側面の摩耗や押す角度による引っ掛かりもなく、スムーズに操作できます。

本体正面の光る 2つのボタンはファンクションボタンで、下段に並ぶ 3つのボタンは左から順にメニューボタン、SELECTボタン、STARTボタンを配置。さらに、背面ボタン(L1/R1、L2/R2)は交換可能で、好みの形状や高さを選べる点が斬新です。
アナログスティックは非搭載で、定番のレトロゲーム向けコントローラーとして設計されています。左アナログスティック操作は十字キーで疑似的に行えますが、動作が乱れる場合があり、システムアップデートでの改善が望まれます。
システム

Linuxベースのシステム(Tina)を採用しています。
わかりやすいユーザーインターフェースを実装しています。
エミュレーター機能については『Games』項目で管理されており、さらに対応したPCゲームを楽しめる『Ports』項目も用意されています。また、LEDライトはメニュー項目やエミュレーターごとに切り替わる仕組みになっています。

ファンクションキーや RetroArchの設定、リモートプレイ用の Moonlight、PC接続設定などのツールは『Apps』項目に含まれています。また、画面の明るさや音量調整、テーマや言語設定などは『Settings』項目で管理できます。

設定画面の『Fnkey setting』から、ファンクション機能を割り当てることが可能です。
擬似アナログスティックの切り替え、CPUパフォーマンスの変更、画面の明るさ調整、LEDライトのオン・オフ、連射機能などの設定が行えます。
いくつかのバグや不安定な挙動が確認されており、システムの改善が求められます。
必要に応じて、CFW を導入するのも選択肢の一つかもしれません。
・TRIMUI BRICK 公式ファームウェア
https://www.trimuistore.com/pages/firmware-update
エミュレーター性能

エミュレーターの性能は通常モデル(Trimui Brick)と同等のパフォーマンスです。
主要スペックに Allwinner A133 Plus を採用したモデルで、Miyoo Mini や RG35XX よりも優れており、RG353シリーズに近いエミュレーターやゲームタイトルの動作が期待できます。
スペックシート上では、一般的なレトロゲームに加え、スーパーファミコン、プレイステーションが快適動作、ニンテンドーDS、PSP、ドリームキャストがそこそこ動作し、セガサターン、ゲームキューブも動作するスペックを搭載しています。

スペックに対して負荷が高めの PSP やドリームキャストについては、フレームスキップを設定することでプレイ可能なレベルで動作します。一方、セガサターンに関しては動作が厳しいため、推奨されていません。
また、FNキーをスライドさせることで、パワーセーブをオフにしてパフォーマンスを向上させることができますが、大幅な改善は期待できません。このモデルは、ゲームボーイアドバンスやスーパーファミコン、プレイステーションなどのゲームを楽しむのに適しています。
必ずご自身で吸い出したものを使用してください。
設定・使い方

基本的な使い方は付属マニュアルに書かれているので、迷うことはないはずです。
基本的なショートカットは、以下のとおりです。
- MENU:メニュー画面
- START+L1 / R1:明るさ調整
- SELECT+L1 / R1:音量調整
- 各メニューで STARTボタン:グリッド表示切替
- ゲーム中に R2ボタン:【NDS】タッチペン機能
まとめ

Trimui Brick Hammer は、金属筐体にアップグレードしたプレミアムモデルです。
コンパクトで持ち運びやすい小型設計はそのままに、LEDライトの演出や背面パーツ交換によるカスタマイズ性を備え、高級感ある質感と剛性を両立しています。
基本スペックは通常モデル(Trimui Brick)と同じですが、刻印やバックプレートも変更されデザイン性も向上し、ワンランク上の外観とビルドクオリティで、所有欲を満たす仕上がりです。
一方で、通常モデル(Trimui Brick)と同様の仕様やスペックながら価格は高めで、重量も増している点はトレードオフといえます。さらに、主要な操作ボタンも金属素材であれば、より高級感を演出できたでしょう。
既存モデルを所有しているユーザーにとっては、買い替えのメリットは薄いかもしれません。しかし、金属筐体ならではの質感や高級感に魅力を感じるユーザーにとっては、十分に検討する価値のあるモデルと評価します。
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