RG351シリーズ初の縦型モデル、木目調デザインをラインナップに含めた「RG351V」は、ODROID-GO Advanceクローンな中華ゲーム機の機能をさらに高めた改良モデルです。
一般的に縦型モデルは横型モデルと比べて、ボタンレイアウトや操作性といった点で劣っていますが、評価が高い RG350M に採用された解像度 640×480 と、ファイル管理に最適な microSDカードを2つ搭載したことで、付加価値に優れたゲームコンソールに仕上げられています。
ほかの RG351シリーズとの違いや特徴、価格・販売ストア、スペック、初期設定・使い方、エミュレータ性能などをご紹介していきます。
RG351V の価格・販売ストア
RG351V は海外通販サイト・国内販売サイトで販売しています。
カラーバリエーションは、グレー、ウッド調、クリアブラックの3色。
ざっくり調べてみると販売価格は 10,000円~14,000円とやや高めの設定です。
付属する microSDカードの違いによって価格差があります。
【日本国内向け】クレジットカード決済・代引き対応
万が一のサポートも日本語対応、クレジットカード決済・代引きにも対応している中華ゲーム機専門ストア:Whatsko.jp です。定期的にセールも開催されています。
【グローバル向け】安心のPayPal決済対応
通販サイトで「クレジットカード決済するのには不安がある」という人は、保護措置がある PayPla決済が利用できるストアがおすすめです。万が一の事故のとき返金手続きが、クレジットカード決済より安心・簡単です。
日本国内から安心して購入するならアマゾン、最安値を狙うのなら海外通販サイト AliExpress、Banggood(割引クーポン:BGJP03B)がおすすめです。
中華ゲーム機「RG351V」のスペック
中華ゲーム機「RG351V」のスペックを詳しく見ていきます。
最も気になるポイントなので、しっかりとチェックしていきます。
これまでに販売された RG351シリーズの基本スペックはそのままです。
当たり前のことですが、エミュレータ性能が劇的に向上しているわけではありません。
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが保証はできかねます。
RG351V をしっかりチェックしていく
中華ゲーム機「RG351V」をしっかりチェックしていきます。
付属品から基本的な特徴、初期設定・使い方、データ転送、エミュレータ性能、実際の使い心地にいたるまで徹底解説していきます。
RG351V の付属品
クイックマニュアル、ゲームカードガイド、ガラスフィルム、液晶クリーナー、USB Type-Cケーブルが付属します。日本語表記はないので、初心者にはやや難しく感じてしまうかもしれません。
マニュアルには各ボタンの機能、簡単なホットキーリスト(ショートカットキー)などが記載されており、ゲームカードガイドにはゲームカードの作成方法が記載されています。
木目調デザインは中華ゲームマニア向け
RG351V のカラーバリエーションはグレー、ウッド調、クリアブラックの3色あります。
その中でも木目調デザインは、数多く市場で販売されている中華ゲーム機の中でも珍しいカラー・デザインのため、マニア・コレクター向けといえるでしょう。
ちなみに、本物の木製素材ではなく、プラスチック素材に直接印刷されたもので、まったく同じ木目調デザインはなく個体差があります。実際に手に取ってみるとチープさはそれほど感じられないものの、よく見ると木目の節がリアリティに欠けているように見えます。
横型モデルに比べて操作性は劣る
RG351シリーズは、横型モデル(Landscape)が一般的で、RG351V は縦型モデル(Vertical)を採用しています。横型モデルと比べると、縦型モデルは操作性・汎用性といった部分で劣っています。
本体前面にはアナログスティック、背面には指がかかりやすい位置に L1/R1ボタン、L2/R2ボタンがうまく配置しています。しかし、実際に操作をしてみると “慣れ” が必要で、横型モデルと比べると操作性はよくありません。
見てわかるとおり、RG351V には右アナログスティックはありません。
そのため、特定のエミュレータ・ゲームタイトルでは、ボタン数が不足することも考えられます。また、RG351シリーズでは音量調整はダイヤル式が一般的でしたが、ボタン式に変更されているのも特徴です。
バッテリー持続時間は5~6時間と長持ちしますが、ほかの RG351シリーズと比べて1~2時間短くなっています。また、電源ONからシステム立ち上がり、エミュレータ実行からゲームプレイできるまでの時間も体感的に3~5秒ほど遅く感じられます。
中華ゲーム機としては大きなサイズ感ではあるものの、これまでに販売された ANBERNICブランドのフィードバックが生かされており、両手持ちのフィット感、ボタンの押し心地など評価できるポイントは多いです。
ファイル管理に優れたモデル
ODROID-GO Advanceクローンな中華ゲーム機は、基本的に microSDカードは1つしか付いておらず、システム・ゲームイメージ保存先は一緒です。そのため、ゲームイメージを保存したりといったファイル管理がわかりづらいのが難点でした。
RG351V には microSDカードが2つ搭載されています。
ODROID-GO Advanceクローンな中華ゲーム機と同じように microSDカード1枚で動作させることもできるし、microSDカードスロット(TF1/INT.)にシステム、microSDカードスロット(TF2/EXT)にゲームイメージを保存して動作させることも可能です。
- microSDカード1枚で動作させる(TF1/INT.)
ODROID-GO Advanceクローンと同じ(システム・ゲームイメージ共存) - microSDカード2枚で動作させる(TF1/INT.、TF2/EXT.)
TF1.INT. をシステム、TF2.EXT.をゲームイメージとして認識
ゲームボーイに近い本体サイズ
RG351V の本体サイズは 94 × 140 × 27mm、重さは 223g(実測値)です。
縦型モデルの中華ゲーム機としては大きなモデルで、ゲームボーイポケット、ゲームボーイカラーよりも大きく、初代ゲームボーイより小さな本体サイズに仕上げられています。
これまでに発売された RG350シリーズ、RG351シリーズと比べると幅が太いため、気軽に持ち運べるポケットサイズとはいえません。しかし、没入感あるゲーム体験を実感できる中華ゲーム機です。
ワンアップした実力を備えたシリーズ最新作「RG351P」は、ODROID-GO Advanceクローンな中華ゲーム機です。 すでに同じようなスペックを搭載した中華ゲーム機が販売されるなか、最後に発売された待望のゲームコンソールです[…]
液晶ディスプレイの解像度は 640×480
RG351Vの液晶ディスプレイの大きさは、3.5インチ(IPS液晶)の定番サイズですが、解像度は定評がある 640×480(4:3)です。今でも人気が高い RG350M に続く解像度を継承したモデルといえます。
RG351P、RG350M は黄色が強く・コントラストが低い印象です。対して、RG351V は赤色が強く、コントラストが高い印象です。元画像がその中間といった色合いなので、原色の再現性については好みが分かれるところです。
液晶ディスプレイ自体の鮮明さ・美しさに優劣は感じられません。
解像度 640×480 に価値を見出せる人、黒色がはっきり・くっきりが好みという人は、RG351V の液晶ディスプレイは最適な選択肢といえるでしょう。
RG351V の使い方・初期設定
RG351V の使い方・初期設定を詳しく解説していきます。
ファイル管理に優れた中華ゲーム機なので、ほとんど迷うことはありません。
システムメニューを「日本語」に設定
電源を入れてまず最初にやるべきことはシステムの「日本語化」です。
下記の手順を参考に設定していきましょう。
- RG351V の電源ON
- STARTボタンを押してシステムメニューを表示
- 「SYSTEM SETTING」を選択
- LANGUAGE を「JAPANESE」に変更して BACK
- ダイアログが表示されたら「YES」を選択
- 再起動後にシステムが日本語化されます。
RetroArch を「日本語」に設定
エミュレータのメニュー画面も「日本語化」すると設定がしやすいです。
RetroArch の場合は下記の手順を参考に設定していきましょう。
- エミュレータを起動
- Fボタンとアナログスティックを同時押ししてメニュー画面表示
- Bボタンを一度押す。
- Settings → User → Language → 日本語 に変更
エミュレータの切り替え・終了方法
RG351V のエミュレータの切り替え・終了方法は、Fボタンとアナログスティックを同時に押し込み、メインメニューを表示させて「終了」を選択します。
エミュレータのほとんどは RetroArch で動作していますが、PSP、ニンテンドーDS では別のエミュレータが使われています。それ以外のエミュレータを終了させるには、「START+Aボタン」で終了してください。
ホットキーリスト・ファンクションキー
RG351V のマニュアルに追加されたホットキーリスト(ファンクションキー)をご紹介します。基本となる便利なホットキーも含まれているので参考にしてみてください。
- 明るさ調整:システムメニューから設定
- アーケードゲームのコイン投入:SELECTボタン
- メインメニュー呼び出し、ゲームスタート:STARTボタン
- 早送り:Fボタン+L2ボタン
- ステートセーブ:Fボタン+R1ボタン
- ステートロード:Fボタン+L1ボタン
- FPS表示:Fボタン+R2ボタン
- エミュレータメニュー表示:Fボタン+アナログログスティック押し込み
- RetroArch 以外のエミュレータ終了:STARTボタン+Aボタン
- 電源OFF:START→終了→システムをシャットダウン
ゲームイメージのデータ転送方法
RG351V のデータ転送方法は2つの方法あります。
1つは microSDカードを取り出してデータ転送する方法、もう1つは Wi-Fiモジュールと接続してデータ転送する方法です。
RG351V には標準でワイヤレス通信機能(Wi-FIモジュール内蔵)が備わっていますが、技適マークがないので使用しないことをおすすめします。使用するのであれば、別途 Wi-Fiドングルと USB Type-C変換アダプタを購入しましょう。
ここでは、一番簡単な microSDカードを取り出してデータ転送する方法を解説していきます。
下記の方法を参考にしてデータ転送を進めてください。
- RG351V から microSDカード(TF2.EXT.)を取り出す
- パソコンに microSDカードを挿し込む
- microSDカードの中身が表示される
- 対応するゲームイメージフォルダを開く
- ゲームイメージを保存する
販売ストアによっては、microSDカードを開いても中身が表示されないことがあります。
その場合は、フォルダの表示タブを開き「ファイル名拡張子」、「隠しファイル」にチェックを入れてみてください。
microSDカード(TF2.EXT.)の作り方
RG351V のゲームイメージ専用 microSDカード(TF2.EXT.)の作り方は簡単です。
下記の手順を参考に作成してみてください。
- EmuELEC の GitHub(Supported Platforms And Correct Rom Path)を開く
- ADD-ON-NOTE の「ROM PATH」を見る
- 新しいmicroSDカードをファイルシステム(FAT32)でフォーマット
- microSDカード直下に ROM PATH に書かれているフォルダを作成
- 対応するゲームイメージを保存する
例えば、ゲームボーイであれば “gb” という名のフォルダを作成して、ゲームイメージ(ROMデータ)を作成したフォルダに保存するという意味です。
カスタムファームウェア(CFW)の導入方法
RG351V のカスタムファームウェア(CFW)の導入方法はこちらです。
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RG351シリーズのエミュレータ性能そのまま
RG351V のエミュレータ性能は、これまでに発売された RG351シリーズ、クアッドコアの RockChip RK3326 を搭載したライバル製品と大きく変わりません。
ここ最近になって登場した縦型モデルの中華ゲーム機として、GKD mini、Powkiddy RGB20、RG280V などがあります。その中でも、同じようなエミュレータ性能・機能を持つライバル機は Powkiddy RGB20 ですが、それよりも RG351V は総合評価が高い中華ゲーム機です。
ファミコンライクなデザインを採用した「Powkiddy RGB20」は、直近で発売された RG280V よりも性能が高く、機能や操作性が異なる中華ゲーム機です。ODROID-GO Advanceクローンな中華ゲーム機として[…]
解像度 640×480 の液晶ディスプレイは、昔ながらのレトロゲームを遊ぶのに最適です。
ファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンス、メガドライブ、ゲームギア、セガ・マスターシステム、PCエンジンなどの映像を最適なサイズで映し出します。
ただ、もともとの画面サイズが “ワイド” な PSP をはじめとするエミュレータ・ゲームタイトルでは、必然的に画面表示が縦長になります。ただし、この問題はエミュレータ設定を変更することで改善できます。
例えば、RetroArch であればビデオの「スケーリング設定」や「ビデオシェーダのON/OFF」、PSPPSP であれば「グラフィクスの画面のレイアウトを編集する」など、自分好みにチューニングすることが可能です。
ドリームキャスト、PSP、NINTENDO64、ニンテンドーDS は、まだまだ正常に動作するゲームタイトルは限定的だったり、音声乱れ・カクツキなどが見られることも多いのが現状です。
実機相当の性能や操作性を求める人には、中華ゲーム機はおすすめしません。
付加価値をさらに高めた縦型モデル「RG351V」
RG351シリーズの最新作「RG351V」は、縦型モデル・サイズ感に関しては賛否両論があるかもしれませんが、昔ながらのエミュレータ・ゲームタイトルを遊ぶという目的であれば最適な中華ゲーム機だと評価します。
ただ、縦型モデルになったことでスピーカーはシングル、独特なボタンレイアウト・アナログスティックは1つ、搭載されているファームウェアに互換性がないといったデメリットがありますが、それ以上にメリットに感じられる点があります。
これまでにリリースされた ODROID-GO Advance クローンな中華ゲーム機にも搭載されていたワイヤレス通信(Wi-Fiモジュール内蔵)、バイブレーション機能は標準搭載しています。
そのほかにも、ライバル機が実現できなかった解像度 640×480、microSDカードスロット2つを搭載して、さらに付加価値を高めたモデルに仕上げられています。持ち運びすることなく、じっくりとゲームプレイに没頭したい人におすすめな中華ゲーム機です。
ずっしりとした重厚感・堅牢性を確保した金属筐体を採用した「RG351M」は、人気が高い RG351P をベースにワイヤレス通信機能を搭載した高級モデルです。ODROID-GO Advanceクローンな中華ゲーム機としての基[…]