
中華ゲーム機「Miyoo Mini Flip」は、Miyoo Flip をさらにコンパクトにしたクラムシェル型モデルです。スペックはかなり控えめで、本体も小さいため、どちらかといえばライトユース向けの一台です。
Miyoo Mini Flip の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックします。
Miyoo Mini Flip について
Miyoo Mini Flip に関する情報をまとめたページです。
公式ストアで購入した実機を使用しています。
提供品の有無にかかわらず、コンテンツの内容には一切影響していません。
価格・販売ストア

Miyoo Mini Flip は、公式ストアで販売されています。
カラーラインナップは ブラック、ホワイト、ピンク、グレー、イエローの全5色。
・Miyoo Mini Flip
販売価格:59.99ドル(送料別)
製品仕様とスペック
Miyoo Mini Flip のスペックについて詳しく見ていきます。
| 製品名 | Miyoo Mini Flip |
| システム | Linuxベース |
| 画面 | 2.8インチ、4:3 |
| SoC | SigmaStar SSD202D |
| RAM | 128MB DDR3 |
| ストレージ | microSDカード |
| バッテリー容量 | 2500mAh |
| インターフェース | USB Type-C microSDカードスロット シングルスピーカー ストラップホール |
| ワイヤレス通信 | Wi-Fi |
| 大きさ | 66.5 × 67.8 × 24.3mm |
| 重さ | 116g(実測値) |
免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。
Miyoo Mini Flip のレビュー
Miyoo Mini Flip をレビューします。
付属品から基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点や欠点についても徹底解説します。
付属品

1. 収納ケース
2. マニュアル
3. microSDカードリーダー
4. USB Type-Cケーブル
5. オーディオ変換アダプター
6. microSDカード
大きさ・重さ

大きさは 66.5 × 67.8 × 24.3mm、重さは 116g(実測値)です。
本体サイズの小ささも相まって、プラスチック筐体(ABS樹脂)を採用した超軽量モデルに仕上がっています。
ゲームボーイアドバンス SP を思わせるデザインを採用した折りたたみモデルです。
本体カラーの「ホワイト」は、やわらかな印象のパステル調の色合いが特徴で、どこか『ゆめかわいい』雰囲気があるのもポイントです。
サイズ感

参考として、Miyoo Flip と並べてみました。
画面サイズが小さく、アナログスティックを搭載していない分、さらにコンパクトなサイズ感になっています。

続いて、iPhone 15 Pro と並べてみました。
画面を開いた状態でもスマホより小さく、ポケットにもすっきり収まるサイズ感です。
インターフェース

インターフェースは、背面に USB Type-Cポートを用意し、正面にmicroSDカードスロットを備えています。
本体コントローラー中央部には、シングルスピーカーを搭載しています。
ボリューム出力は十分ですが、音質はそこそこといった感じです。

左側には音量ボタン、右側には 電源ボタンが配置されています。
さらに、ワイヤレス通信機能として Wi-Fi を搭載しています。
イヤホンジャックはなく、付属のオーディオ変換アダプターを使用して接続します。
また、Bluetooth やバイブレーション機能も非搭載です。

特定の位置に固定されるヒンジ構造を採用しています。
ディスプレイの開度は 3段階式で、開く角度の最大値は 180度です。
ヒンジの開閉は軽く・スムーズで、片手でも快適に操作できます。
ヒンジの耐久性については、実際に触った限りではしっかりしている印象を受けました。

バッテリー容量は 2500mAh で、持ちはおおよそ 3~4時間ほどといったところです。
長時間じっくり遊ぶというより、空き時間にサッと楽しむのに向いています。
画面

ゲームボーイアドバンスSP(2.9インチ)よりも、わずかに小さな画面です。
2.8インチ液晶ディスプレイ(4:3)、解像度は 750 × 560、画素密度は 334PPI です。
画面ベゼルが狭いため、本体サイズのわりに画面が大きく見えるのが特徴です。
一方で、ガラスレンズがややずれやすいようで、画面端に光漏れが見られる場合は、指で位置を軽く動かすことで解消できます。

画面の輝度(cd/m2)を測定したところ、最大287nit を記録しました。
明るさは普通で、屋内では視認できても、屋外では見にくい基準値です。
解像度とアスペクト比は、定番のレトロゲームに適した仕様になっています。
ただし、解像度が 750 × 560 と独特なため、汎用性の面ではやや劣る部分があります。
操作感

小さいながらも、Miyoo Flip に近い操作感を実現しています。
ABXYボタンのサイズは 7.3mm、ストロークは 0.4mm と浅めです。ボタン自体は小さめですが、押し心地はゲームボーイアドバンスSP に近い感覚があります。
また、コントローラー部分の厚みも Miyoo Flip と変わらないため、持ちやすさは良好です。
ドームスイッチ特有の底打ち感がある押し心地ながら、静音仕様で操作音が気にならないのもポイントです。

ボタンレイアウトはゲームボーイアドバンスSP を採用しており、自然な指の運びです。
音量調整はスライド式ではなく、独立したプラス・マイナスボタンを採用。また、ライトボタンが配置される位置にはメニューボタンを備えるなど、実用性を高めています。

本体サイズは Miyoo Flip よりひとまわり小型化されていますが、LRボタンのサイズはそのまま維持されており、押しやすさも確保されています。
アナログスティック非搭載ではあるものの、対応エミュレーターを踏まえると欠点にはならず、携帯性と操作性のバランスを重視したコントローラーを搭載していると評価できるでしょう。
システム

Linuxベースのシステムを採用しています。
わかりやすいユーザーインターフェースで、初めてのユーザーでも使いやすいです。
エミュレーター機能については、簡単に起動ができる『ゲーム』と RetroArchベースの中級者向け『RetroArch』が用意されています。対応しているエミュレーターは同じですが、動作や設定に若干の違いがあります。

特定のエミュレーターでは、音量調整がうまく機能しなかったり、ゲームが正常に終了しないケースが見られました。このあたりは、今後のアップデートでの改善が期待されるポイントかもしれません。
・Miyoo Mini Flip Firmware|Miyoo公式サイト
この点は、今後のアップデートでの改善が期待される部分かもしれませんが、有志によるスクリプトや CFW(カスタムファームウェア)の開発も進んでいます。
エミュレーター性能

エミュレーター性能は、縦型モデルの Miyoo Mini と変わりません。
基本的には定番のレトロゲーム向けに最適化された仕様です。安定性と動作の軽快さを重視した設計です。
動作するエミュレーターは、ゲームボーイシリーズやスーパーファミコンといった定番レトロゲームをはじめ、プレイステーション(PS1)まで快適に動作します。ニンテンドーDS も遊べるレベルで動作するといった感じです。

画面サイズは小さいものの、標準対応しているエミュレーターであれば十分に動作します。
クラシックゲームの雰囲気を損なわずに遊べ、処理の軽いタイトルであればフレーム落ちや描画乱れもほとんどなく、安定したプレイ感を得られます。
Miyoo Flip や Anbernic RG35XXSP など、やや大きめのモデルと比べると画面の見やすさやエミュレーター性能は控えめです。アナログスティックを必要とするエミュレーターには(スペック的にも)対応していないものの、レトロゲームを手軽に楽しむには十分な実力を備えています。
必ずご自身で吸い出したものを使用してください。
ファンクションキー

基本的な使い方は、付属マニュアルに書かれています。
わかりづらい ニンテンドーDS用 のファンクションキーは、以下を参考にしてください。
- MENU+A:2画面表示 オン・オフ
- MENU+B:描写変更
- MENU+Y:フレーム変更
- MENU+L:強制終了
- MENU+R:倍速オン・オフ
- MENU+L2:クイックロード
- MENU+R2:クイックセーブ
- MENU+START:設定画面
- MENU+SELECT:メニュー画面
まとめ

Miyoo Mini Flip は、Miyoo Flip の魅力をそのままに、携帯性を極限まで高めた小型クラムシェル機です。小型モデルながら操作性への妥協が少なく、Miyoo Flip に近い快適なゲーム体験をしっかりと実現しています。
特にボタンの押し心地や静音性、手になじむ厚み、直感的なレイアウトなど、実機を手に取った際の扱いやすさがよく考えられています。
もちろん、スペックはかなり控えめで対応するエミュレーターも限定的です。さらに、画面が小さいことによる視認性や、一部エミュレーターの挙動に不安定さが残るなど、割り切って使う必要のあるポイントも存在します。
それでも、「とにかく小さくてかわいい」「レトロゲームをすきま時間に楽しめれば十分」というユーザーにとって、独自の魅力を持った一台です。見た目の可愛らしさだけでなく、携帯性と所有満足度の高さという Miyooシリーズらしい価値がしっかり感じ取れます。
再販状況や流通量の不安定さはあるものの、小型クラムシェル機の中では存在感のある完成度を持っています。ライトに遊べる中華ゲーム機として、選択肢のひとつに加える価値は十分にあります。
関連ページリンク
中華ゲーム機「Miyoo Flip」は、ゲームボーイアドバンスSPライクな折りたたみモデルです。3.5インチ液晶ディスプレイを搭載しており、デザインや配色は Miyooシリーズならではの魅力が詰まっています。Miyoo F[…]
中華ゲーム機「ANBERNIC RG35XXSP 新色クリアカラー」が加わりました。定番のレトロゲームを楽しむための基本的なスペック構成は変わりませんが、ユーザーフィードバックを反映し、いくつかの問題が解決された改良モデルです。[…]
中華ゲーム機「ANBERNIC RG34XXSP」は、既存モデルである RG35XXSP よりも、画面やサイズをひと回り小型化したモデルです。RAM は 2GB に強化し、新たにアナログスティックを追加しています。ANBE[…]
中華ゲーム機「GKD PIXEL 2」は、小型ながら高級感のあるビルドクオリティと画面サイズはそのままに、RockChip RK3326S を搭載することでエミュレーター性能が向上。さらに、バッテリー容量も増加し、解像度は 2倍に[…]
中華ゲーム機「ANBERNIC RG34XX」は、SoC に Allwinner H700 を採用した定番スペックを搭載し、ゲームボーイアドバンスを思わせるデザインが特徴の Linuxモデルです。ANBERNIC RG34[…]






