Androidゲーム機「AYANEO Pocket MICRO Classic」レビュー|レトロデザインを極めたモデル

AYANEO Pocket MICRO Classic レビュー

Androidゲーム機「AYANEO Pocket MICRO Classic」は、ゲームボーイミクロをコンセプトにしたレトロデザインを重視したジョイスティックなしのシンプルなモデルです。見た目だけでなく手に取ったときの質感にもこだわりが感じられます。

AYANEO Pocket MICRO Classic の価格、スペック、特徴、エミュレーター性能についてご紹介します。さらに、評価すべき点や欠点についても詳しくチェックします。


AYANEO Pocket MICRO Classic について

AYANEO Pocket MICRO Classic に関する情報をまとめたページです。
サンプル機を貸し出していただきましたが、コンテンツの内容には一切影響していません。

価格・販売ストア

AYANEO Pocket MICRO Classic 価格・販売ストア

AYANEO Pocket MICRO Classic は、国内正規版の販売が予定されています。
カラーラインナップは、マジックブラック、レトログレー、レトロゴールドの全3色です。

アマゾン、AYANEO日本公式サイト、ハイビーム公式オンラインストア、およびハイビーム実店舗にて取り扱いが予定されています。

国内正規版の販売時期は 2025年5月下旬~6月上旬を予定。
販売価格はおおよそ3万円前後となる見込みです。

製品仕様とスペック

AYANEO Pocket MICRO Classic 国内正規版のスペックについて詳しく見ていきます。

製品名AYANEO Pocket MICRO Classic
画面

3.5インチ、IPS
解像度 960 × 640、3:2
330PPI、ベゼルレス
タッチスクリーン

OSAndroid 13
SoCMediaTek Helio G99
RAM6GB / 8GB
LPDDR4X 4266M
ストレージ128GB / 256GB
UFS2.2
インターフェースUSB Type-Cポート
microSDカードスロット
その他ゲームコントローラー
アナログスティックなし
SoundTAPMagic
ステレオスピーカー
6軸ジャイロセンサー
振動モーター
アクティブ冷却ファン
電源ボタン一体型指紋認証
ワイヤレス通信Wi-Fi 5 / Bluetooth 5.2
バッテリー2600mAh
大きさ156 × 63 × 18mm
重さ227g

免責事項:スペック情報の正確性には細心の注意を払っていますが、保証はできません。


AYANEO Pocket MICRO Classic のレビュー

AYANEO Pocket MICRO Classic をレビューします。
基本的な特徴、インターフェース、操作性、システム、エミュレーター性能に加え、評価すべき点や欠点についても徹底解説します。

大きさ・重さ

AYANEO Pocket MICRO Classic 大きさ・重さ

大きさは 156 × 63 × 18mm、重さは 228g(実測値)です。
ボーダーレスな全面ガラスと金属フレーム、プラスチックを組み合わせた筐体で、無骨さとシンプルさが絶妙に融合し、重厚感のあるブロック形状が印象的です。

基本的なデザインは、AYANEO Pocket MICROからジョイスティックを省いた構成となっており、大きさは変わらず、重さもほとんど変わりません。レトロデザインの美しさやデザイン性を重視する方にとっては、十分に魅力的な選択肢といえます。

サイズ感

AYANEO Pocket MICRO Classic サイズ感

参考として、PS Vita(PCH-2000)や Nintendo Switch を並べてみました。
一般的な携帯ゲーム機と比べるとやや厚みはありますが、全体的なサイズ感はコンパクトです。

AYANEO Pocket MICRO Classic サイズ感

アナログスティックをなくしたことで、よりゲームボーイミクロに近いデザインです。
ビルドクオリティも非常に高く、最高レベルと評価できる仕上がりです。

インターフェース

AYANEO Pocket MICRO Classic インターフェース

インターフェースは、AYANEO Pocket MICRO と同じです。
上部に電源ボタン一体型の指紋認証センサーと音量ボタンが配置されています。下部には USB Type-Cポートがあり、左右にはステレオスピーカーを備えています。

また、オーディオ振動システム SoundTAPMagic(音声を自動解析して振動に変換)を採用しています。スピーカーの音質はややこもり気味で臨場感に欠けます。

AYANEO Pocket MICRO Classic インターフェース

右側にはホームボタンとRCボタン(バックボタン)、左側には microSDカードスロットが用意されています。通信機能は Wi-Fi 5 と Bluetooth 5.2 に対応しています。

その他に 6軸ジャイロスコープとマイク、バイブレーション機能が搭載されています。
マスターコントローラー(ホールジョイスティック)を採用しています。

AYANEO Pocket MICRO Classic インターフェース

本体背面には内蔵ファンの吸気口があり、上部の排気口へ放熱します。
アクティブ空冷システムが搭載されており、表面温度は最高で 39度を計測しました。

騒音計を使用して実測した結果、デバイスから 50cm離れた位置での騒音レベルは測定不能~最大35dB と静音です。ファンモードをオートにした場合、風切り音はほとんど気になりません。

画面

AYANEO Pocket MICRO Classic 画面

画面は、AYANEO Pocket MICRO と同じです。
3.5インチのベゼルレス液晶ディスプレイを搭載し、アスペクト比は 3:2 で、解像度は 960 × 640 です。画素密度は 330PPI で、ゲームボーイアドバンスの解像度4倍の画素密度を実現しています。

ネイティブがポートレート(縦長)な液晶であり、リフレッシュレートは 60Hz です。
液晶ディスプレイとガラスレンズの隙間がないフルラミネーションディスプレイを採用しています。

AYANEO Pocket MICRO Classic 画面

画面の明るさと輝度(cd/m2)を測定したところ、最大563nit を記録しました。
タッチスクリーンの操作感度(シングルタッチ・マルチタッチ)の平均値は 61Hz、呼び出しレートは平均 96Hz です。また、タッチ操作の反応が鈍い画面位置などもありません。

主に定番のレトロゲームのエミュレーター体験を最大限に引き出すことを目的に設計されています。そのため、画面比率 16:9 には適していない点に留意が必要です。

操作感

AYANEO Pocket MICRO Classic 操作感

AYANEO Pocket MICRO のアナログスティックを省いたデザインです。
方向ボタンや ABXYボタンの配置位置も中央寄りになり、かなり快適に操作できるのが特徴です。さらに、レトロデザインの良さがより一層際立っています。

AYANEO独自のマスターコントローラーを搭載しています。
ABXYボタンサイズは 7.1mm で、1.0mm のストロークを持ち、主要な操作ボタンはメンブレン方式を採用しています。ボタンを押したときのポチポチとした音は、やや大きめです。

AYANEO Pocket MICRO Classic 操作感

方向ボタンと ABXYボタンの押し心地は、どちらも底打ち感が軽めで、同社の AYANEO Pocket S に近い感触です。ボタンの高さもちょうど良く、押し心地に好感が持てる点も魅力のひとつです。

AYANEO Pocket MICRO Classic 操作性

右側には ABXYボタンに加え、AYAボタンと=ボタンが配置されており、左側には方向ボタンのほか、SELECTボタンとSTARTボタンが配置されています。サイド部分にはホームボタンとRCボタン(バックボタン)を搭載。

AYANEO Pocket MICRO Classic 持ち心地

LRボタンは、ストロークが浅いため、瞬時の操作や応答性に優れています。
グリップがない厚みのある形状については賛否が分かれるところですが、指幅に合ったボタンサイズと形状になっているため、小型ながらも手に馴染みます。

指滑りの良いボタン周りと、アナログスティックがないシンプルな構成により、操作時の引っかかりが少なく、快適なプレイ感が得られます。

システム

AYANEO Pocket MICRO AYASpace

システムには Android 13 を搭載し、Google Playストアに対応しています。
ホームアプリには、独自インターフェースの『AYAHome』が標準で採用されていますが、AYASpace や Quickstep に変更することも可能です。

よく使用するアプリは、Yボタンを押して「Add to Homepage」を選択することで、AYAHome の最上部(クイックスタート)に表示させることができます。

AYANEO Pocket MICRO Classic システム

AYAボタンを長押しすることで専用アプリ『AYASpace』が起動します。
また、短押しで簡素な AYA Quick Tool が表示され、直近に使用した最大4つのアプリが下部にタスク表示されます。

システムは日本語に設定しても、メニュー表示や項目は英語のままです。
そのため、こういった製品を初めて使用する方には分かりづらいかもしれません。

AYANEO Pocket MICRO AYASpace

AYASpace では、ゲームパフォーマンスやインジケーター表示、各種コントローラー設定、ウィジェット機能などを手軽に変更できます。

コントローラーを使って操作することはできますが、ゲームアプリ起動時などは連動して誤操作する可能性があるため、タップ操作を行う方が良いでしょう。

AYANEO Pocket MICRO システム

AYAボタンを長押しすると、フロントエンドアプリとの連携、画像管理、テーマと言語などの設定が可能です。ただし、フロントエンドアプリとの連携は事前導入が必須であり、エミュレーターアプリを単体で使う方が手軽です。

連携をしなくても内蔵ストレージ(PocketGamesフォルダ)に、BIOS と ROM の各種ファイルを保存することで表示させることも可能です。

AYANEO Pocket MICRO Classic アップデート

専用アプリ『AYASetting』が用意されており、ユーザー登録、CPU や GPU のパフォーマンス、システムの OTAアップデートなどを行うことが可能です。AYASpace や既存の設定アプリと重複する項目があり、使い勝手には課題があります。

パソコンと本体を USB接続した際、コントローラー(GamePad Mode または Controller Link)を無効にしないと、AYANEO Pocket MICRO Classic を認識しない仕様であることに留意してください。

AYANEO Pocket MICRO Classic キーマッピング

リマッピング機能を使うことで、タッチ操作を物理ボタンで操作できます。
ゲームアプリ起動後に、AYA Quick Tool の Controller項目の Key Mapping をオンにして、Configure Now を選択することで起動できます。

AYANEO Pocket MICRO Classic にはアナログスティックは搭載されていませんが、システム側でその部分の最適化がされていないため、リマッピング機能上には表示されます。割り当て自体は可能ですが、実際には機能しません。

エミュレーター性能

AYANEO Pocket MICRO Classic エミュレーター性能

エミュレーター性能は、AYANEO Pocket MICRO と同じです。
主要スペックに MediaTek Helio G99 を採用したモデルで、RG353シリーズよりも優れたエミュレーター性能とゲーム動作が期待できます。Antutuベンチマークスコア(V10)は 40万点台。

スペックシート上では、動作するエミュレーターは一般的なレトロゲームをはじめ、動作が厳しいとされているセガサターン、PSP が快適に動作。ゲームキューブや Wii がそこそこ動作するといった感じです。

AYANEO Pocket MICRO Classic エミュレーター

定番のレトロゲームを遊ぶことに特化したモデルのため、同社の AYANEO Pocket S などのハイスペックモデルのような快適さはありません。ただし、設定項目を見直すことで、ゲームキューブ、PS Vita、PS2 の一部ゲームタイトルについても遊べるレベルで動作します。

ただし、遊ぶエミュレーターやゲームタイトルによっては解像度やアスペクト比、アナログスティックが省かれていることが課題となり、エミュレーター性能を十分に活用できない場合がある点には留意が必要です。

ゲームアプリ

AYANEO Pocket MICRO Classic ゲームアプリ

デバイス負荷が重めのゲームアプリ『原神』や『ゼンレスゾーンゼロ』などは、グラフィック設定を「低」に落とし込む必要があります。洗練されたグラフィックの美麗さや快適さを楽しむことはできませんが、基本的なゲームプレイは可能です。

物理ボタンを割り振るリマッピング機能については、画面サイズが小さいため、ボタン配置やサイズを変更するのに手間どります。タッチ操作も含めてトレードオフが必要です。

まとめ

AYANEO Pocket MICRO Classic レビュー

AYANEO Pocket MICRO Classic は、MediaTek Helio G99 を搭載した Androidゲーム機です。
ゲームボーイミクロをコンセプトにしたレトロデザインを重視したジョイスティックのないシンプルなモデルです。

手に取ったときの質感や仕上がりの良さは、価格以上の満足感を与えてくれます。
基本的なスペックや仕様は AYANEO Pocket MICRO とまったく同じですが、アナログスティックを省いたことでレトロデザインの良さがより際立ち、外観の魅力がいっそう引き立っています。

メリット
デメリット
  • ビルドクオリティ
  • 本体サイズ・重さ
  • 操作感
  • 指紋認証機能
  • アクティブ冷却
  • Google Playストア対応
  • 価格
  • 持ちやすさ△
  • 本体温度
  • スピーカー音質
  • イヤホンジャック非搭載

また、レトロゲームに特化した操作性の良さも魅力のひとつです。
アナログスティックを省いたことで遊べるゲームタイトルは限定されますが、方向ボタンと ABXYボタンの配置がさらに洗練され、画面サイズにマッチした快適な操作感を実現しています。

AYANEO Pocket MICRO で指摘されていた課題や、システムの最適化、エミュレーター性能についてはトレードオフが求められますが、価格に対して圧倒的なデザイン性と高いビルドクオリティ、さらに 200g台という軽量さで持ち運びやすさにも優れた、満足度の高いモデルと評価できます。


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